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『ひらいて』

2021年11月04日 | 映画(は行)
『ひらいて』
監督:首藤凜
出演:山田杏奈,作間龍斗,芋生悠,山本浩司,河井青葉,木下あかり,
   鈴木美羽,田中偉登,板谷由夏,田中美佐子,萩原聖人他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて、前述の『DUNE/デューン 砂の惑星』とハシゴ。
 
封切り直後の週末は、朝イチで舞台挨拶付きの上映があり、
それはそれは結構な客の入りだったようです。
主演の子が人気なのかな、でも私、知らないし。
と思ったら、『ジオラマボーイ・パノラマガール』でも主演していた子なのか。
あのときは冴えない女子高生でしたが、
本作では可愛くて賢くて気が強くて、いけ好かん女子(笑)。
 
原作は芥川賞作家、綿矢りさの同名小説。
彼女の小説は芥川賞らしく読みにくいけど、映画化するとそうでもなくなりますね。
 
高校3年生の木村愛(山田杏奈)はクラスの人気者。モテるけれど彼氏はいない。
1年生のときから同じクラスの西村たとえ(作間龍斗)に密かに片想いしているから。
 
ところがあるとき、たとえに秘密の彼女がいることを知る。
その彼女とは、持病があっておとなしく友だちもいない新藤美雪(芋生悠)。
許せない思いに囚われた愛は、美雪に近づき、たとえのことを聞き出す。
そして愛の意中の相手が美雪だと思い込ませる。
 
高校で初めて友だちができたことを美雪は純粋に喜ぶ。
たとえとはキスもしたことがないという美雪に愛は迫り、肉体関係まで結ぶのだが……。
 
怖いんです、愛が。
美雪からたとえに送られた手紙を盗んで読み、嫉妬に狂いそうになる。
1型糖尿病の美雪のことを理解しているふうに近づき、
美雪はすっかり愛に心をひらいてしまいます。
 
美雪を見下し、何でも自分の思い通りにできると信じている愛。
でもたとえはそんな愛を見抜いていて、誘惑しても乗ってきてくれない。
イライラを募らせる愛を見て、いい気味だと感じます。(^^;
 
でも、たとえと美雪にもイライラする。
たとえのろくでなしの父親(萩原聖人)の評は愛の言うことが正しい。
ふたりに代わって彼をぶったたく愛にはスッキリしました。
 
愛の母親役に板谷由夏、美雪の母親役に田中美佐子。どちらもイイ。
「お母さんのこと、大好きだから」という美雪の表情もよかったなぁ。
 
美雪役の芋生悠はまだ23歳ですが、『ソワレ』(2020)でとっとと脱いでいます。
愛と美雪の絡みのシーンで悠ちゃんだけ裸体を披露させられるのではと心配していましたが、
それはなかった。ふたりとも何も見えないから、同じ扱いでよかったです(笑)。
 
ちょっといびつな青春。

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