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『私をくいとめて』

2021年01月11日 | 映画(わ行)
『私をくいとめて』
監督:大九明子
出演:のん,林遣都,臼田あさ美,若林拓也,前野朋哉,
   山田真歩,片桐はいり,橋本愛他

テアトル梅田で3本ハシゴの3本目。
めっちゃお客さんが入っていました。なんで?
みんなもしかして『あまちゃん』からののんファン?

大九明子監督が綿矢りさの同名原作を映画化。

おひとりさまライフを楽しんでいる31歳のOLみつ子(のん)。
人づきあいを避け、社内で親しいのは先輩社員のノゾミ(臼田あさ美)のみ。
食品サンプル作りの体験講座なんかもひとりで行っちゃう。
ひとり焼肉、ひとり遊園地、次はひとりで何をしようかと夢が膨らむ。

そんなみつ子が思いもよらず好きになってしまったのが、
取引先の営業マンで年下男子の多田(林遣都)。
たまたま家の近所の肉屋にコロッケを買い求めて並ぶ多田を見かけ、
以来、ときおり多田はみつ子の家に寄る。
と言っても部屋には上がらず、みつ子が用意した夕食を多田が持ち帰るだけ。

妙な関係だと思いつつも、コクるなんてありえない。
多田のほうも少なからず自分に好意を抱いているのか。

ま、こんな感じで話はゆるゆると進みます。
同監督の『甘いお酒でうがい』もそうでしたが、
どうもこの監督が描く女性はみんな心に闇があるようです。

みつ子の脳内には相談相手がいて、彼女は始終そいつに語りかけている。
こんなに独り言が多いのは明らかにヤバイから、
そうなるぐらいの酷く辛い過去があったことを匂わされている気はするけれど、
もしかするとそう辛い過去でもないのかなぁと思ったり。
とにかくどの作品でもその過去がはっきり描かれることはないんだなぁ。

というようなモヤモヤした部分があったり、
のん演じるみつ子のテンションの高さについて行きづらい部分があったりはするのですが、
同じマンションにホーミーの練習をする人がいて笑わされたりとか、
片桐はいり演じる上司がなんか格好よかったりとか、
引きずられるように観てしまった。
面白いと言うべきかどうかもわからない不思議な作品。嫌いじゃない。

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