夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『トレイン・ミッション』

2018年04月13日 | 映画(た行)
『トレイン・ミッション』(原題:The Commuter)
監督:ジャウマ・コレット=セラ
出演:リーアム・ニーソン,ヴェラ・ファーミガ,パトリック・ウィルソン,
   ジョナサン・バンクス,エリザベス・マクガヴァン,サム・ニール他

TOHOシネマズ伊丹にて、前述の『ボス・ベイビー』〈吹替版〉とハシゴ。

すっかりリーアム・ニーソンをお気に召した様子のジャウマ・コレット=セラ監督。
このコンビはすでに4度目になるそうですが、
同監督でもっと強烈な印象が残っているのは『エスター』(2009)。
あれはマジで怖かった。
そして『エスター』では震え上がるほうの役だったヴェラ・ファーミガが、
本作では震え上がらせるほう、謎の女を演じています。

元警官のマイケルは、保険会社に転職して10年間、
毎日同じ電車に長時間揺られながら通勤してきた。
車内には顔なじみの乗客ばかり、言葉を交わすこともままある。

ところがある日突然解雇を通告される。
給与に見合った業績を上げられていないからという理由。
あと数年で定年だというのに。住宅ローンと息子の学費を払わねばならないのに。

たまたま妻から電話がかかるが、リストラに遭ったとは打ち明けられない。
警官時代の元同僚マーフィーにぼやくと、力になると言われるが、
どうにもしてもらえるはずはない。

重い気持ちのまま帰りの電車に乗ると、見知らぬ女が彼の前に現れる。
女は、乗客の中からある人物を捜し出すことができたら10万ドルの報酬を払うと言う。
女が告げた10万ドルの隠し場所に行くと、そこには本当に10万ドルが。
金だけ受け取ってトンズラを考えるが、誰かが見張っているらしく、
10万ドルを手にした今、女の言うとおり、ある人物を捜さざるを得ない。

いつもの通勤時に見かけない人物で、名前は“プリン”、
降車するのはコールド・ スプリング駅。
これだけの手がかりで、当該駅に着くまでに捜すこと。
とりあえず捜し始めてみたものの、どう考えても無理。
しかし妻子を人質に取られてしまったこともわかり、追い詰められたマイケルは……。

私の中では、困った状況に陥る「情けない顔」三人衆といえば、
ニコラス・ケイジハリソン・フォードブルース・ウィリス
しかしこんな役のリーアム・ニーソンも仲間入りさせても良いかも。

そこそこ強いんだけど、悪役を叩きのめせるほどに強くはなく、危ない危ない。
一度はトンズラを考えたし、他言したらあかん言われてるのにぺっぺら喋るし、
どうなんだこのオヤジはと思うけれど、やはり責任感強い男なんですねぇ。

冗漫ではなくシンプル、でもなかなかに込み入った陰謀でスリリング。
最後まで残る乗客たちのキャラも生きていて、面白い。

これからもどんどんドツボにハマってくださいね、リーアム・ニーソン。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ボス・ベイビー』〈吹替版〉 | トップ | 『曇天に笑う』 »

映画(た行)」カテゴリの最新記事