
6月1日(土)曇
朝、大阪の光代さんから連絡があり、「今日、名張に行くんだったよ、ね?」、「えっ、明日でしょう? 桑の実取りは…」
光代さんとは、さくらが妙子ねえさんの看護と葬儀の後始末でへとへとになり、20日間入院させていただいた、赤目養生所の同期生である。
同じ糖尿病患者同士で、同学年とあって、格別に仲良くしていただいた。
規律厳しい赤目養生所で、深夜に2階の病室からふたりで食堂に降りて、ノンカロリーの紅茶やハーブティ、時にはコーヒーなどを隠れ飲んだ。
規律破りの不良仲間でもあり、早朝から朝食前の1時間の散歩を欠かさなかったり、午後はナップサックに入浴グッズを入れて、往復1時間半の道のりを徒歩で赤目温泉に通った温浴仲間でもある。
入院中に、名張の川沿いに自生する桑の実を見つけた光代さんに誘われて、事故に遭う前に約束がしてあったのだ。
「ちょうど曇り空で、桑の実採りには絶好の陽気だよ。 思いついたんだから、今日からくれば?」

お昼前に友人の紀子さんが、「初夏の筍、季節の味はいかがですか?」、「あら、うれしい♪ ではでは、すぐにお湯を沸かしましょう!」
なにぶん、しなければいけないことがあれこれ溜まっていて、筍の始末も、すぐに取り掛からないと、出来っこない。
早速に茹でて、築山の木の芽や裏庭のみょうがの若芽も採って、筍の木の芽和え、蕗味噌、茄子とみょうがのお吸い物、卵かけごはんで、昼食は美味・満足!

お互い独居老女(もとい。 光代さんは、独居熟女です!)の気楽さ。
午後3時過ぎには名張駅に到着 → さくら宅に来合わせた紀子さんと、ご近所の渡邊さんをお誘いして、黒田の桑の実を採りに行く。
♪山の畑の桑の実を、小籠に摘んだは、…今日!
今日なの、今なの、よ!
光代さんが、こぼれるような笑顔で、桑の実をほおばる。
思い出すね、子どものころ♪
楽しかったね!
あの頃!

「黒田の桑の実より大きくて甘いのが、白山にありますよ。ここから1時間足らずやから、行きましょう!」と紀子さんに教えられ、渡邊さんは、「私は、パス~!」
光代さんとさくらは、わくわく・るんるんで、青山峠を越え雲出川沿いの現場に到着。
ブルーシートを敷いて、傘の柄や長柄の箒などで桑の実を落とす。
バラ、バラ、バラ…。
あはは、あはは。
「きゃっ、頭の上に落ちて来たよ♪」
両足が本復していないさくらは、もっぱら撮影係と食べる係だ♪
背を伸ばし、成り枝をつかもうとして右足の痛みにバランスを崩し、「あれぇ~!」と悲鳴を上げながら、生い茂った下草の中に倒れ込む。

途中で、真聖上人の地蔵尊に詣で、ただひたすら、病友がたの安寧を祈らせていただく。
お地蔵さまは、子どもの仏さま♪
金つなぎの生友がたは、み仏のおん前にては、すべからく赤子(せきし)なのです。
「救われたい!」と願っておられる方がたくさんいらっしゃいます。
なにとぞ、安らぎを与えてくださいませ!
桑の実採りを終えて、「白山といえば、猪の倉温泉か湯の瀬温泉…。 行きましょう♪」
なんてったって、気楽な独り暮らしの3人は、誰に断ることも要らない。
「途中で、ショーツと靴下を買いたいわ」と言いながら、おしゃべりに花が咲いて、スーパーもコンビニも見逃して、湯の瀬温泉に到着。
「もしや、ショーツとソックスは置いていないでしょうね?」、「いえいえ、あそこに有りますよ」
タオルも併せて売店で購入し、ぬるり・つるりの湯の瀬のお湯に、とっぷりと浸かる。
「頭に、桑の葉がついていたわ」、「私は実が入ってた!」
入浴後、なんと…
さくらの血圧がいつものような100台を示し、「やった! 桑の実の力!」
光代さんも紀子さんも正常値を示し、「凄いね、すごいね!」

盆栽コーナーに、ハクチョウボクやミニ薔薇の盆栽が飾ってあり、「このミニ薔薇、素敵!」、「ハクチョウボクも可憐やね!」などと言い合っていたら、作者のオクムラ氏が通りかかられて、「大したこと、ありません。 この枝なんかは切り取るんです」、「えっ、ではでは、挿し木にするのでくださいませ~」、「あ、いいよ。この枝もこの枝も…」
♪命短し 恋せよ乙女…
花の命は 短くて 苦しきことのみ多かりき(林芙美子『放浪記』)。
そうかなぁ?
我らが人生、楽しき哉♪
…なのだけれど。
朝、大阪の光代さんから連絡があり、「今日、名張に行くんだったよ、ね?」、「えっ、明日でしょう? 桑の実取りは…」
光代さんとは、さくらが妙子ねえさんの看護と葬儀の後始末でへとへとになり、20日間入院させていただいた、赤目養生所の同期生である。
同じ糖尿病患者同士で、同学年とあって、格別に仲良くしていただいた。
規律厳しい赤目養生所で、深夜に2階の病室からふたりで食堂に降りて、ノンカロリーの紅茶やハーブティ、時にはコーヒーなどを隠れ飲んだ。
規律破りの不良仲間でもあり、早朝から朝食前の1時間の散歩を欠かさなかったり、午後はナップサックに入浴グッズを入れて、往復1時間半の道のりを徒歩で赤目温泉に通った温浴仲間でもある。
入院中に、名張の川沿いに自生する桑の実を見つけた光代さんに誘われて、事故に遭う前に約束がしてあったのだ。
「ちょうど曇り空で、桑の実採りには絶好の陽気だよ。 思いついたんだから、今日からくれば?」

お昼前に友人の紀子さんが、「初夏の筍、季節の味はいかがですか?」、「あら、うれしい♪ ではでは、すぐにお湯を沸かしましょう!」
なにぶん、しなければいけないことがあれこれ溜まっていて、筍の始末も、すぐに取り掛からないと、出来っこない。
早速に茹でて、築山の木の芽や裏庭のみょうがの若芽も採って、筍の木の芽和え、蕗味噌、茄子とみょうがのお吸い物、卵かけごはんで、昼食は美味・満足!

お互い独居老女(もとい。 光代さんは、独居熟女です!)の気楽さ。
午後3時過ぎには名張駅に到着 → さくら宅に来合わせた紀子さんと、ご近所の渡邊さんをお誘いして、黒田の桑の実を採りに行く。
♪山の畑の桑の実を、小籠に摘んだは、…今日!
今日なの、今なの、よ!
光代さんが、こぼれるような笑顔で、桑の実をほおばる。
思い出すね、子どものころ♪
楽しかったね!
あの頃!

「黒田の桑の実より大きくて甘いのが、白山にありますよ。ここから1時間足らずやから、行きましょう!」と紀子さんに教えられ、渡邊さんは、「私は、パス~!」
光代さんとさくらは、わくわく・るんるんで、青山峠を越え雲出川沿いの現場に到着。
ブルーシートを敷いて、傘の柄や長柄の箒などで桑の実を落とす。
バラ、バラ、バラ…。
あはは、あはは。
「きゃっ、頭の上に落ちて来たよ♪」
両足が本復していないさくらは、もっぱら撮影係と食べる係だ♪
背を伸ばし、成り枝をつかもうとして右足の痛みにバランスを崩し、「あれぇ~!」と悲鳴を上げながら、生い茂った下草の中に倒れ込む。

途中で、真聖上人の地蔵尊に詣で、ただひたすら、病友がたの安寧を祈らせていただく。
お地蔵さまは、子どもの仏さま♪
金つなぎの生友がたは、み仏のおん前にては、すべからく赤子(せきし)なのです。
「救われたい!」と願っておられる方がたくさんいらっしゃいます。
なにとぞ、安らぎを与えてくださいませ!

桑の実採りを終えて、「白山といえば、猪の倉温泉か湯の瀬温泉…。 行きましょう♪」
なんてったって、気楽な独り暮らしの3人は、誰に断ることも要らない。
「途中で、ショーツと靴下を買いたいわ」と言いながら、おしゃべりに花が咲いて、スーパーもコンビニも見逃して、湯の瀬温泉に到着。
「もしや、ショーツとソックスは置いていないでしょうね?」、「いえいえ、あそこに有りますよ」
タオルも併せて売店で購入し、ぬるり・つるりの湯の瀬のお湯に、とっぷりと浸かる。
「頭に、桑の葉がついていたわ」、「私は実が入ってた!」
入浴後、なんと…
さくらの血圧がいつものような100台を示し、「やった! 桑の実の力!」
光代さんも紀子さんも正常値を示し、「凄いね、すごいね!」

盆栽コーナーに、ハクチョウボクやミニ薔薇の盆栽が飾ってあり、「このミニ薔薇、素敵!」、「ハクチョウボクも可憐やね!」などと言い合っていたら、作者のオクムラ氏が通りかかられて、「大したこと、ありません。 この枝なんかは切り取るんです」、「えっ、ではでは、挿し木にするのでくださいませ~」、「あ、いいよ。この枝もこの枝も…」
♪命短し 恋せよ乙女…
花の命は 短くて 苦しきことのみ多かりき(林芙美子『放浪記』)。
そうかなぁ?
我らが人生、楽しき哉♪
…なのだけれど。