「歩くZ旗」みね姉のひとりごと ~矜持 国を護るということ~

私たちを護ってくれている自衛隊を、私が護りたい!そんな気持ちで書いてきました。今は、自衛隊との日々の大切な記録です

再びの、じんつう体験航海へ   ~エピローグ~  

2015年08月17日 | 海上自衛隊


ファッションショーを堪能して、再び艦橋に戻ろうと、士官室前の入り口に足を踏み入れた瞬間、


左舷側の通路に、立ち入り禁止的なロープがはってあり、海曹さんたちが集まっているのが目に入った。


「んっ・・・もしや、内火艇下ろすんですか


と、海曹さんの一人に尋ねたところ


「たしかに下ろしますが、なんで、内火艇下ろすって分かったんですか


「え?・・いや、だって、どう見てもそんな感じだし・・・」


「どう見てもって(笑)」


だってさここの周りに、「近寄るな!」って感じでロープはってあって、


海曹さんたちは内火艇の周りで、上でも下でもスタんばってるし、普通に状況観察してりゃわかるでしょうよ・・・



ね?


しかしこれで、上げるところは見逃してしまったけど、下ろすところは見られるのでよかった


そしてよく見ると、その中に青の作業着に着替えていた、さっきのファッションショーでセーラー服で登場されていた海士くんの姿が。


モデル並みの着換えの早さだな・・・(出番が終わってすぐ着替えたんだろうね)


で、しばらく・・・いや、だいぶ待ちました。


結構待ちましたね(笑)


なので、あきらめて一旦、艦橋に上がりました。


すると、この時に人生で、たぶんプロポーズされるよりもうれしいんじゃないかというくらいのサプライズがありました


いやまじで(笑)


な・ん・と・・・


ラッパの後の


「入港よ~い」


を、艦長さんのご厚意で、私に言わせてくださったんです(号泣)


びっくりしましたよ


そして、あんなに緊張したことはない、ってくらい、緊張しました。(間違っちゃダメだし、噛んじゃダメだし・・・)


そして、艦内の他のところにいた乗員さんたちは、


「え?今のダレ????」


って思われたこと間違いない(笑)


5月のあしがらの体験航海で、今までで一番楽しかった、と書きましたが、今回は、今までで一番感激した体験航海となりました・・・


この瞬間・・・。






それからしばらく、


艦橋で海を見ながら、艦長さんが航路の取り方などについて、いろいろお話してくださいました。


体験航海では、毎回書いていますが、


本当に、民間人の航海マナーが悪くて辟易します。


毎回、そういう船と遭遇するので、こちらはイライラするのですが、


海上自衛隊は、粛々と安全航海に努めるのです。


どれだけ海上自衛隊が慎重に航行していても、ぶつかれば自衛隊が悪いと言われてしまう・・・


そのことを、皆さんは嫌というほど思い知っていて、そのことが私は非常に苦々しく、悲しくかんじます。


艦長さんは、


「漁船は、彼らも生活がかかっているので、必死に作業しているので、こちらの汽笛に気づかない時もあるんですよね」


と仰いました。


そう思えるのはやはり、国防という責任の重いお仕事に従事され、


艦長として艦を預かり部下の命を預かっている方だからではないかと思います。


国民を護っている立場だからこそ、そういう気持ちになれるのだろうと・・・。


翻って漁船の人達はどうなんでしょう?


「日本の海の安全が護られているのは、自衛隊や海保のおかげなんだよね」


と考えてくれている人たちって、いったいどれほどいらっしゃるのでしょうか?


尖閣にほど近い、石垣島あたりの方たちは、危険を身近に感じているので感謝している人たちが多いようです。


しかし、では、本土の方たちは?


疑問と不信感が拭えません。






しばらくして、ウイングに出た時に、内火艇を下す準備が始まったのが見えました。


慌ててラッタルを降りて、通路に向かうと内火艇が動き出していました。



けっこう、滑らかな動きです。





海面に着水しました


走り去る内火艇。


一度乗ってみたいけど、私確実に酔うよなぁ・・・。


ちなみに、何のために内火艇を下したのかは、この時はわかんなかったんですが、


たぶんだけど、造船所の方をお迎えに行ったんじゃないかと推察します。


なぜなら、造船所の方が突如として艦橋に現れたからです


・・・修理地回航に乗艦されたことがある方はご存知だと思いますが、


ドック入りの時は、操艦は造船所の方がされますのでね。






さて、その艦橋に現れた造船所の方は、けっこうご年配の方でした。


その方を迎えた司令や艦長のご様子、そして何より、ジャイロコンパスのとこに立って指示を出す時の余裕・・・


さてはこの方、もしや・・・?


と思っていたら、艦長さんが私に、


「あの方は元自衛官で、私が幹校にいた時の教官で、はまなの艦長をされていました」


と教えてくださいました。


やっぱり


絶対、そうだ思ったんだよね~~~


もうね、それから目が離せませんでした(笑)


なんて言うんだろう・・・いぶし銀の操艦って感じです


余裕に満ちた


「両舷前進微速」


のお声が耳に残っています( *´艸`)


退官後も、こうやって船に関わるお仕事をされていらっしゃる方を拝見できたことが、すごくうれしかったです。


いつも思うのですが、定年が早い自衛隊は再就職をせねばなりませんが、


いろんな特殊な技術をお持ちの方たちが、それまでの仕事と全然違う仕事に就かれるのは、すごく勿体ないなぁと思うのです。


それは、いろんな事情があるにせよ、勿体ないなぁと思うんですよね・・・。





しばらくして、いよいよ造船所の岸壁に接舷し、楽しかった体験航海が終わりました(泣く)


入渠ではなく、岸壁につけてありました。


上陸すると、造船所の作業員(かわいい女性)がお土産を手渡してくれました

「SSK九十九島せんぺい」


何となく、もったいなくて未だ食べられずにいます(笑)


しかし、この日は予想をはるかに超えた感動的な体験航海でした。


この体験航海に誘ってくださったOBさんには、感謝の言葉しかありません。


本当にありがとうございました。


そして、じんつうの艦長はじめ乗員の皆様、および13護衛隊司令はじめ幕僚の皆様、いろいろと本当にありがとうございました。


また、皆様にお目にかかれる日を楽しみにしております。



再びの、じんつう体験航海へ!! ~イベント編 その2~

2015年08月17日 | 海上自衛隊
さてさて、艦橋に戻って心地よい潮風に当たっていますと、


第一種夏服に身を包んだ、幹事付きBさん(だったと思いますが、Aさんだったらすみません)が、


艦橋に現れると、乗員さんがみんな、


「B、どうしたの


とびっくり(そりゃそうだ)


「いや・・・今から例の・・・」


「あ~~~~


そう、この日は、体験航海中の護衛艦の甲板上で、


ファッションショーが行われました~


一般公開の時も、やってくれる艦艇もありますけどね~、


航海中のファッションショーは初めてです


ということで、さっそく後部甲板へ。








いい感じで最前列があいていたので、そこにしゃがみ込んで待ちます。


ステージは、そう、CIWSの前・・・つまり、CIWSをバックに、


ファッションショーが行われるのです


そんなこんなで、わくわくして待っていると、


軽快なMCと共に始まりました




海士くんの正装です


「女性から人気が高い」


という台詞があったとおり、


セーラー服姿に萌え萌えの女性って少なくないのですが、


・・・なんでしょうね・・・男女を問わず、セーラー服って好きなんですねぇ・・・


このセーラー服の魔力って何なんでしょうね(笑)


お次




「シンプルでシックな仕立ての、海曹の礼装です。

 先ほどの海士たちが、いつかはあれを着るんだと、日夜訓練に励んでおります」


というMCに、私は一人でツボっていました(笑)


なんかかわいくないですか?MC


そしてその後、登場するなり女性陣から


「かっこいい~」と声が漏れていたのが・・・




はい、幹部自衛官の礼装です。


先ほどの海曹の第一種といい、幹部の第一種といい、


着た人を5割増しのイケメンに仕立ててくれるという定評のある、


自衛隊最強の制服です


真っ白い詰め襟の威力を目の当たりにしますね


お次。




戦闘服です。


幹部は紺になります・・・が、


これ、近々迷彩に変わるんですよね。


陸上勤務の方から、すでに迷彩に変わっています。


どんなのかと言いますと、米海軍みたいなのになっています。


・・・が、海上で・・・しかも、艦艇で迷彩にする意味って一体なんだろう???


と思わずにいられない


個人的には、今の紺・青無地の方が好きなんですけどね・・・。


さて、お次。



「じんつうが誇る精鋭部隊、立ち入り検査隊です」


というMCでご登場


立ち入り検査隊は、最近、一般公開でもよく見かけるようになりました。


以前、みょうこう見学の記事を書いた時にも取り上げましたが、


彼らは、通常業務とは別に訓練があったりするので、色々大変なようです。


ちなみに、独身男性に限られているようでして、


この事が、このお仕事が結構危険が伴うものである証左であろうかと思います。


つまり、後顧の憂いなき者が、立ち入り検査隊を兼務しているのです。


お次、





潜水士です。


この方たち、たま~~~に、一般公開で一人くらいいらっしゃる時もあります。


でも、護衛艦だとあんまり見かけません。


掃海艇や掃海母艦、潜水艦救難艦などでなら比較的見かけますね。


潜水士になるには、相当厳しい訓練が課せられています。


お次、


「じんつうのバックドラフト」のご登場です(←そう言ってた)


艦艇ではなんと言っても火事は、本当に命取りです。


火事が起こったときには迅速に消火に当たらねばなりません。


この防火服を着るのも、可能な限り素早く身につけないといけないので、


早く着る練習なんかもよくされています。


一度、佐世保のカレーグランプリの後に、一般公開を見に行ったとき、


見学艦ではなかったのですが、他用途支援艦あまくさの上甲板で、


防火服を素早く着る練習をしていた二人組がいて、


それを、岸壁から見学していたことがありましたが、なかなか大変そうでした。


コツがあるみたいでしたね。











それにしても、こういうファッションショーを通じて、


艦艇勤務と言っても、いろんなお仕事があることがわかります。


艦かっこいい~


制服かっこいい~


だけでなく、


見えないところでいろんな種類のお仕事があることを、知って頂けるといいなぁ。


ファッションショー、楽しかったです


さて、航海もいよいよ終盤に・・・。