「歩くZ旗」みね姉のひとりごと ~矜持 国を護るということ~

私たちを護ってくれている自衛隊を、私が護りたい!そんな気持ちで書いてきました。今は、自衛隊との日々の大切な記録です

万能な孫子の兵法

2013年06月25日 | 本の感想
東京にいた折、


とある孫子研究会に出席したことがあります。


好きなんですよ、孫子が(笑)


あ、人というより彼の理論がです。


本もいろいろ読みましたが、日本の孫子研究の第一人者、


あの「失敗の本質」の著者の杉之尾先生の講義でしたので、


そりゃ、行くしかないでしょう♪




ちなみに、こちらの先生、


元々、陸上自衛隊でいらしてて、一等陸佐で退官された方です。


先生からメールを頂いた時、初めて目にする文言に、戸惑いました。


曰く、


「先日は白眉の栄に沐し、ありがとうございます」


?????


私は、普通の人比べると、わりと色々知っている方ですが、


さすがにこれはぁ・・・・。


この言葉を初めて目にし、google先生にお尋ねしました。


「相手を敬って、お目にかかれてうれしいです」という意味らしいです。


さすがだなぁと思いました。


余談ですが、


私が知っている、自衛官の方のメールや手紙は、


とても丁寧で品があり、


いわゆるビジネスメールの丁寧さとはちょっと違うものを感じます。


閑話休題。


さて、肝心の講義ですが、


さすがに、わかりやすかったです!


今まで読んだどの本よりも、よく分かりました


ありがちですが、


クラウゼヴィッツ(旧ドイツの有名な参謀。よく孫子と比較されます)の戦争論との対比とかもあり、


めっちゃ楽しかったです♪


や~っぱ、クラウゼヴィッツはなんというか、ザ・西洋人って感じがするなぁ。


好きじゃないです(笑)


この時のテーマは、


費留


とっても珍しい言葉らしく、


この孫子でしか出てこない言葉のようですね。


意味は、簡単に言うと、


「骨折り損のくたびれもうけ」と言うヤツです


ビジネス風に言うと、


孫子は、費用時間両面においてコストがかかって、


利益がない、無駄なことはことはするな!


と、しごくまっとうな事を言っているわけです。


そして、プロジェクト(戦争)をやり始めた以上は、


絶対結果をだせ(戦って勝ち攻め取れ)と言っているのです。








こういう話があるから、孫子は兵法書としてだけでなく、


昨今、ビジネス書としても読み継がれているのでしょうね。


彼は一貫して「不戦屈敵」― 戦わずして勝つ、をBESTとしています。


つまり、


国家が疲弊する戦争はしないに越した事はない、と言っているのですね。


戦争をしないで、敵を屈服させるのが最上の策だという事です。


まぁ、言ってしまえば、戦争ってものすごく不経済ですからね…。


消耗一方ですからね。


これをビジネスにおきかえますと、


無駄に高い広告費ばっかりかけて、


ちっとも売れないような仕掛けはするな、ってな感じでしょうか。


孫子は「利」に徹底していて、


「武力行使三要件」として


「利に非ざれば動かず 得るに非ざれば用いず 危うきに非ざれば戦わず」


と明言しています。







…ここでふと思った。


これ、恋愛でも当てはまるんじゃないかと…

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(これまで、どんな話でもビジネスに着地していたのに、

 孫子で始めて恋愛ネタに!!(笑)おかしい…(--;)そして画像はマイブルーベリーナイツ♪)


え~、つまりですね、


これをひと言で言うと、


「勝ち目のない戦いはするな!」ということですね(笑)


戦争でも、ビジネスでも、恋愛でも、


勝ち目のない戦いを挑んでしまうと、


消耗するだけで得るものは何もない。


痛手を被るだけです。


いわゆる消耗戦というヤツですね。


まぁ、ただ、この3つの中でビジネスと恋愛は、1つの経験として、


人生で1回くらいは、消耗戦を体験してみてもいいのではないかとも思いますが(笑)


ですが、この中でも恋愛は、


気づかないまま消耗戦に突入してしまうケースが多いといえましょう。


つまり、


どちらかが一方的に誰かを好きになって、


相手は一切その人に気がないとしましょう。


その時に、人は二者択一を迫られます。


「あきらめるか、あきらめないか」


このどちらかです。


こんな時、孫子が進めるのは撤退(笑)


勝ち目のない戦いを強いても、心身の消耗は激しいばかりで、


得るものは何もない時間の無駄ですよ、


というわけです。


この時、あきらめない、を選択するとどうなるかといいますと、


相手にとって見ればストーカーと大差ないので、


鬱陶しいだけ。


どうかしたら、相手の事を破壊しかねないので、やめましょうね。


自分が相手を好き、というのは結局は身勝手でしかないのですよ。


その時、相手の幸せというものを考えているのでしょうか?


徹底して相手の幸せ、という事をベースにして考える事ができないなら、


追っかけるべきではない。


そもそも、自分が追っかけなければならない時点で、


勝敗は決しているのだということに気づきましょう。


特に女性は要注意(笑)


ストーカーというのは、※ハープーンミサイルみたいなもので
           (※どこまでも目標物を追いかけていく一発5,000万円のミサイル)

240px-Harpoon_asm_bowfin_museum.jpg
(こんなミサイルです)


追っかけまわすのはいいけど、最終的には相手を破壊するわけだから…ねぇ…。


あ、もちろん同時に自分も壊れてるわけだけど。


でも、こういう恋愛をする人多いよね、昨今。












さぁ、ここで振り返ってみよう!!


自分の仕事や恋愛の傾向は


費留が多くないですか?


これ、


局地的な戦術的勝利を積み重ねていれば、そのうち戦略的勝利に到達する、


と勘違いしてると、陥りやすいです。


恐ろしい・・・絶対、無理なのに。


どういう事かというと、


恋愛で言えば、出会いを求めて合コンや婚活パーティにひたすらでまくる。


自分磨きと称して、様々なお稽古ごとに手を出す。


仕事で言うと、見込み作りと称して、交流会にひたすらでまくる。


とにかくのべつまくなし人と会いまくる。


特に営業なんかやっていると、


そうなりやすいです。


個々の戦術レベルでの勝利 - 例えば、クロージングと置き換えます。


それだけにフォーカスすると、


ちまちました、各個撃破的な手法に偏ってしまいがちで、


時間も費用もかかります。


ましてや逃げられる事もあります。


恋愛の場合、


「結婚」とか「彼氏・彼女が欲しい」という戦術的勝利にだけ眼を奪われていると、


幸せな人生という戦略的勝利を収めるのは難しいでしょうね。


あ、ちなみに私は、戦略的思考も戦術的思考もないまま、結婚して失敗した人間です(笑)


よく言われることですが、


自分の人生にとって、何が大事で何が幸せかをきちんと考えることです。


結婚しないと寂しいとか不幸というのは、


所詮、他人が作り出した価値観です。


結婚はした方がいいとは思いますが、


結婚したい人は、その目的は明確にしましょうね。


「さみしいから」とか「親がうるさいから」とかは目的になりません。


自分の人生にパートナーが必要だと思うなら、


なぜ必要なのか?


自分はどんな人生を歩みたいと思っていて、


だからどんなパートナーと人生を歩みたいのか。


相手は、あなたの人生をヘルプするために存在するではなく、


あなたが、相手の人生をヘルプするためにいるのです。



そう考えると、


どんな人結婚したいか、ではなく、


自分が支えたいのはどんな人か?となると思います。


そんな観点でいれば、きっとステキなパートナーと巡り会うことができるのではないかと思います。


自分を幸せにしてくれてる人、ではなく、


自分が幸せにしてあげたい人を探しましょうね♪

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相手にとっての、最大の幸せは何か、を考えることができたら、


仕事であれ恋愛であれ結婚であれ…場合によっては戦争でさえも、


最大の戦果を挙げることができるように思います。


それが、孫子のいう「戦わずして勝つ」という事なのでしょうね。


この3つの中で、何が勝ちかが、一番あいまいになるのもまた、恋愛です。


執着が生まれやすいのも恋愛です。


一番自分の心の中に巣食う魔が力を発揮して、


理性的な自分を押さえ込んでしまうのも、また恋愛。


だから、引き際を見極めるのも難しい。


結局は、どれだけ自分の理性を保っていられるか、なので、


攻略すべき敵とは相手のことなどではなく、


全ては自分の弱さとの戦いになるということですね。


(恋愛テーマなのに、なんつー硬い話だ(笑)
 …これ読んでピンとくる人ってどれだけいるんだろうか…)