minaの官能世界

今までのことは、なかったことにして。これから考えていきます。

ひとみの場合 第4章

2005年03月10日 | 官能小説「ひとみの場合」
 翌日、則彦は会社を休んだ。自宅は、いつものように出た。家族には出張で遅くなると言ってある。この理由なら、万一、自宅に戻れなくても言い訳できる。ラブホテル街にあるいつもの喫茶店でモーニングセットを注文し、ひとみの到着を待った。結局、昨晩、則彦はひとみの申出を受け入れたのだ。
 昨日は、ラブホテルを出た後、しばらくしてから再び落ち合って、夕食を共にした。デリヘルは辞めてきたと、ひとみはその場で則彦に報告した。ひとみの再出発を祝って、則彦はちょっと奮発してホテルの最上階のレストランの窓際の席を予約しておいた。生ピアノの演奏と豪華なコース料理に、ひとみはすっかりまいったようだ。
 「素敵だわ。こんなところで食事するのは初めてです。」
 則彦に向けられた潤んだ瞳は、ひとみの気持ちの傾斜を物語っていた。
 その後、予約しておいた階下の部屋でひとみを抱いた則彦は、別れ際に約束の20万円をひとみに渡した。毎月5日に生活費として20万円渡すことにした。愛人契約期間は、彼女が大学を卒業するまでの約2年間とした。その間、則彦はひとみの学費や生活費の面倒をみる代わりに、彼女の身体を自由にできるのだ。
 ひとみは松山市内の4年制の某私立大学に通っていて、年齢は20歳、則彦の長男の健一より三歳年下だった。健一は、去年、ひとみの通っている同じ大学を卒業して、学生の間でも就職先として人気の高い地元優良企業に就職していた。健一は、則彦自慢の孝行息子であったが、偶然にも、ひとみと大学の同窓であることが判り、則彦を複雑な思いにさせていた。
 ひとみの本名は石川ひとみ、実家は大阪にあるという。則彦も本名が、山内則彦であることを教えた。大野って偽名だったんですね、とひとみは意外そうな表情をして言った。金融関係の会社に勤めていることや家族のことも隠さず話した。ひとみは、則彦に彼女と同じ年頃の息子がいることを知り、少し驚くとともに、やっぱり奥さんいるんですね、とそれほど落胆した表情も見せずに言った。
 今日は、二人でひとみがこれから住む部屋を探すことになっていた。ひとみが大学の学生寮に住んでいることを知った則彦が「君とそんな関係になるのなら、いつもラブホテルで会うわけにはいかないし、学生寮じゃあ、僕とのことが君の友達に知られてしまう。」と言って、二人のために新しく部屋を借りることを提案したのだ。無論、部屋代は則彦の負担となるが、秘密保持のためにはやむを得なかった。幸いなことに、則彦は仕事柄、マンションを格安で借りることができるコネがあった。昨晩のうちに手配はできていた。そうとは知らない古くからの知り合いの不動産屋は、同情さえしてくれた。
 「大変だね、親戚のお嬢さんなんだって?」
 「ああ。年頃だからね。変な虫がつかないようにって、ご両親から頼まれちゃって、断れなかったんだよ。」
 まさか則彦自身が変な虫になろうとは、彼自身も予想していなかった。   
則彦が、昨晩のやりとりを思い出してにやついていたら突然、
 「待ちました?」
とひとみに声を掛けられた。彼女は息を弾ませて目の前に座った。
「寝坊しちゃったから、走ってきたの。」
「いや、僕も来たばかりさ。何か食べる?」
「はい。わたしもモーニングセットにしようかな。」
二人は恋人たちのように、仲睦まじく朝食をとった。
 新しい部屋のあるマンションは、喫茶店から歩いて10分ほどのところにあった。真新しいそのマンションの入口でひとみは立ちすくんだ。
 「えーっ。このマンションなんですか。」
 ひとみが驚くのも無理はなかった。ラブホテル街は繁華街の外れにあったが、このマンションは、町の真っ只中に位置する流行の最先端を行くシティマンションだった。部屋に案内されて、ひとみはさらに驚いた。2LDKの広さがあり、まだ未使用だったからだ。
 「こんなに高そうなお部屋、本当にいいんですか。」
 「勿論だよ。ちょっとしたコネがあってね。そんなに高くないから、心配しなくいいよ。」
この部屋はいわくつきの部屋で、売れ残っていたのを損失覚悟で則彦の勤め先が資金を出して、売れたことにしていたものだったから、いくらかでも家賃収入があれば、その分、損失が補填され会社としても助かるのだ。長く売れ残っていると、他のマンションの売れ行きまで影響が出るうえ、誰も入居していないと、悪い噂が出ないとも限らない。そういう複雑な事情があって、破格の安値で借りられたというわけだ。勿論、入居者は身元がしっかりしている必要がある。則彦が保証人で住むのが美人の女子大生なら、貸す方も願ったり叶ったりなのだ。
 「わぁー。素敵。」
ひとみは、はしゃいで20畳近い広さのあるリビングで踊るようにくるりと回ってみせた。14階あるこのマンションより高い建築物は周辺になく、11階のこの部屋のベランダからは、松山旧市内が全て眺望できた。正面に戦国武将として誉れ高い加藤嘉明が築城した松山市のシンボルである松山城が抜けるように青い空を背景にくっきりと見えた。ひとみは、ベランダに出て風に髪をなびかせている。まるで、ポップなイラストに出てきそうなシーンを見て、彼も嬉しくなった。
 則彦にも叶えてみたい夢があった。それは、休みの日に彼だけの部屋で誰にも邪魔されずにじっくりと絵を描いてみたいという夢だった。そのために、この部屋を借りようかと以前から考えていたのだが、思い切りがつかなかっただけなのだ。2LDKならば、ひとみに1部屋自由に使わせても、彼のアトリエを確保することができる。そのことはひとみも同意していた。その場で不動産屋と契約をし、さっそく入居することにした。次は、家具や家電を揃えれば、生活を始めることができる。学生寮に置いてある彼女の荷物は、則彦の会社が休みである今度の土曜日に取りに行くことにした。
「ねえ。キスして。」
 仲介の不動産屋が出て行くなり、ひとみは則彦に抱きつきキスをせがんだ。則彦はひとみの腰に手を回して、口唇を合わせた。彼女はうっとりとして瞳を閉じた。突然、則彦はひとみの下半身に触りたいという強烈な欲望に捉われ、彼女のスカートに手をかけた。一瞬、ひとみの身体がびくっと硬直したが、則彦のするに任せている。それをよいことにするすると則彦はひとみのスカートを捲り上げた。それにつれて、ひとみのむっちりとした太腿が、そして、下半身が露出してきた。ひとみの下半身を包んでいるのは、肌色のパンストだけだったから、淡い逆三角形の繁みが透けて見えた。
 「言いつけどおり、パンツは穿いていません。これからは、直接、パンストだけを穿きます。この部屋に引越しして来る時は、下着は全て捨ててきます。」
 彼女は上気した顔で、彼に言った。昨晩、愛人契約を交わした時に、彼は彼女に、常に、ノーパン・パンストで過ごすことを命じたのだ。さっそく彼女はそれを実行してきたというわけだ。もっとも、彼女は自らすすんでそうしているようなところもあるから、必ずしも彼のためだけとは言えないかもしれない。それでも、則彦はひとみがノーパンで来たということに、愛人としての覚悟を感じ、悪い気はしなかった。彼はうんうんと頷きながら、ひとみの下半身に手を伸ばした。ひとみは則彦が触りやすいように、脚を開いた。
 「ああーん。」
 ひとみが鼻にかかった甘えるような声を出した。則彦の手がひとみの股間に、ぴったりとあてがわれたからだ。パンストの縦の縫い目が、彼女の女唇に喰い込んでいる。そして、ぷっくりと充血した陰唇は、昨日の激しいセックスの名残をとどめ、十分に潤っていた。
 「やはり、濡れているね。」
 「うふン。ああーン。」
 則彦の手をしとどに濡らしながら、ひとみはもう感じ始めている。
 「壁に手をついて、尻をこっちに突き出してごらん。」
則彦はひとみに命じた。家具も何もない殺風景な部屋で、彼女は命じられるまま彼の方に尻を突き出した。則彦がスカートをめくり上げると、パンストに覆われた白い尻が露わになり、彼女の恥ずかしい部分の何もかもが、午前の明るい日差しのもとで晒された。思ったとおり、ひとみのそこはこれ以上ないほど酷い惨状を呈していた。もともと薄いパンストのナイロン生地は、秘裂から溢れた愛液で濡れ光り、すっかり透明になっていた。そのため、黒い繊毛に彩られたサーモンピンク色の大陰唇が開ききって薄いパンストの底布に張り付き、その中心部には則彦のペニスを咥え込もうと大量の秘液を垂れ流し、ひくひくと痙攣している秘孔が余すところなく見てとれた。
則彦は顔を近づけて、ひとみの秘裂に合わせて、舐めあげてみた。むんとする女の匂いがたちのぼり、則彦の一物に「びんっ」と力を漲らせた。則彦はパンストをひとみの足首まで降ろして、頂点のクリトリスを剥き出すために指で彼女の女唇を左右に開いた。こうして白日の下で見ると彼女のクリトリスは随分と大きい。子供の小指の先ほどもある。この立派なクリトリスが彼女の可憐な外見とかけ離れた淫乱さの原因かもしれなかった。
 「ああーっ。」
則彦の舌が尖りきったひとみのクリトリスに這わされると、彼女は身体を震わせてよがり声を放った。この態勢だと、則彦の鼻がひとみの秘裂に潜り込んでしまうので、彼女は神経が集中したクリトリスを舐められるのと同時に、秘裂の入口を彼の鼻でぐりぐりとかき回されることになるのだ。ひとみは女の急所を2か所も同時に責められる快感に、早くも軽いアクメに達していた。
「いいわぁっ。あふーんっ。」
お金のために自らすすんで彼の愛人になったという事実が彼女をかきたてるのか、今までになく激しい反応をみせ、昨晩とはまるで別人のように派手によがり声を上げ続けていた。彼女は積極的に快感を貪るのはもちろんのこと、さらに大きな快感を得るにはどうすればよいのかを知っていた。
 「入れてっ。あなたのものをひとみの中に入れて、ひとみをめちゃめちゃにしてください。」
ひとみは、尻を振りながら彼にねだった。
さすがに連日の疲れか昨晩ほどの勢いはなかったが、それでも十分に硬く勃起しているペニスの亀頭部を愛液を滴らせているひとみの女唇に擦りつけた。いよいよ挿入される期待にひとみの口から、
 「ああーっ。」
と、大きな溜息が洩れた。則彦がぐっと腰を進めると、ぬるんっと亀頭部がひとみの中に潜り込んだ。ひとみの狭小な収縮感は本当に素晴らしい。しっかりしたホールド感を感じながら、則彦はさらに腰を突き出し、ずぶりっと一物を根元まで挿入した。
「うふーン。いいわぁっ。あああーっ。」
なりふりかまわず、よがり声をわめき散らす彼女のあまりにの乱れように、演技ではないかと疑ったが、彼女が、まるで失禁したかのような大量の愛液を床に漏れ零す状態に至って、本当に感じているのだと知った。そして、ひとみが則彦とって二度とは手に入らぬ最高のセックスパートナーであることを悟ったのである。則彦が動かなくとも、ひとみのものは、挿入された彼の一物を喰い絞めたかと思うと緩め、根元から先端にぎゅうっと絞り上げたかと思うと、細かな蠕動をペニス全体に行うといった具合に、完璧なセックスマシンと化していた。則彦の頭の中は真っ白になり、ひとみに翻弄されていた。それは、ひとみの計算や訓練された性技ではなく、彼女の本能から自然になされたもので、彼女は発情した雌の本能でどうすれば則彦が悦ぶかを知っているのだとしか思えなかった。彼女も一緒に壮絶なほど感じていた。
 「ああーっ。いくぅーっ。一緒にいってぇー。おねがいぃっー。」
「おぅっ。おうーっ。でるっ。」
二人は獣のように吼え合った。則彦は渾身の力を振り絞って、腰を激しく前後に打ち振った。ぱんぱんぱんっと尻の肉を打ち合う音ががらんとしたマンションの一室に鳴り響く。
 「ああーっ。」
 ひとみがひときわ大きなよがり声をあげた。同時に、則彦はひとみの中に大量の精液を放出していた。二人はそのまま、床の上に崩れ落ちた。避妊していなかったことが、一瞬、彼の頭の中を過ぎったが、今更、どうにかなるものでもない。それより、最高のセックスとその余韻を心ゆくまで堪能したかった。
 ひとみは、遠い意識の中で妊娠したかもしれないと感じていた。しかし、それでもいいかもしれないと子宮で考えていた。だって、こんなに感じたのだもの・・・。未だに彼女の中に深く挿入されたままになっているペニスの感触を女の最奥で喰い絞めながら、その充填感に満足していた。こんなに感じたことは今まで誰とも・・・、そう、あんなに愛していた彼との間でもなかったわ・・・。とりとめもなく、過去のことがひとみの頭の中に浮かんでは消えた。
(続く)

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