minaの官能世界

今までのことは、なかったことにして。これから考えていきます。

ひとみの場合 第3章

2005年03月10日 | 官能小説「ひとみの場合」
次の日は、地獄だった。昨日から継続したセックス衝動が次第に勢いを増し、彼を直撃したのだ。朝から先走りを垂れ流している状況で、淫らな妄想が頭の中に浮かんでは消え、全く仕事が手につかなかった。何度も、女子職員のスカートを捲り上げ、後ろから彼の一物をぶち込みたいという衝動に駆られた。それを紙一重で押し留められたのは、彼女たちがひとみほど魅力的でなかったからにすぎない。これではダメだと観念した彼は、午後から会社を早退することにした。問題を起こしてからでは遅いのだ。今までにも、前の晩にセックスできなくておかしくなりかけたことはある。しかし、今回のように激しい反動はなかった。やはり、あのひとみという娘の影響だろう。ローションも使わずにあんなに濡れておいて、本番はダメだなんて、あんまりだ。本人だって、本当はセックスしたかったに違いないのだ。最初だったから、ふんぎりがつかなかっただけに違いない。よしっ、彼女を今のうちから予約しておこう。今日こそは、可愛い顔をしているくせにとんでもなく淫乱の彼女に、彼の一物をぶち込み、ひいひいとよがり声を上げさせてやるのだ。彼は会社を出て、繁華街の方向に歩きながら、昨日のデリヘルに予約を入れるために携帯電話を取り出した。
「はい。もしもし。OLサークルです。」
昼間のせいか、電話にでたのは受付の女の子ではなく男の声だ。ひとみの言っていた店長かもしれない。
「予約を入れたいのですが・・・。」
 「予約ですか。連絡先の電話番号を教えてくれれば大丈夫ですが、誰をご指名ですか。」
「ひとみちゃん。」
「ひとみちゃんねえ。・・・お客さん、きのうの晩、彼女を呼んだ方?」
「最初にね。8時くらいだったかな。」
「なるほど。一番初めについたお客さんですね。大野さんでしたっけ。」
 「そうだよ。どうしてそんなこと言うの。」
「彼女、もうじき来ることにはなっていますが、辞めたいって言うのでお客さんのご希望に添えないかも知れませんので。」
「えっ? だって、きのう、入ったばかりでしょう?」
「いろいろありましてね。そうですね、30分くらいしたら、また電話もらえますか。」
「判りました。」
男の言葉に、則彦は一抹の不安を感じていた。彼女に何があったのだろう。とにかく、30分は時間を潰さなければならない。彼は、ラブホテル街のはずれにあるいつもの喫茶店で待つことにした。昼間、この喫茶店に来るのは初めてだった。なんとなく気後れがして、彼はできるだけ目立たぬように隅の薄暗い席を探して腰掛けた。彼は、きっかり三十分後、デリヘルに電話をした。
 「OLサークルです。」
無愛想な声で、前に話した男だと判る。
「さっき電話した大野だけど・・・。」
「ああ、大野さんね。」
男は、打って変わって愛想のよい口調になった。
「大野さんから予約が入っていると言ったら、本人の希望として、辞める前に大野さんに会いたいということで、最後に2時すぎに来ることになりました。」
「へえ、それは光栄だね。最初と最後を任せてもらえるわけか。」
「はい。それで、まだ、少し時間がありますが、2時前にはホテルに入って、もう一度、電話をもらえますか。」
「ああ、いいよ。」
「それでは、のちほど・・・。」
電話を切った後、時計を見ると1時15分だった。それまでに軽く食事でもしておくか、と呟いた彼は、メニューを手に取った。そのメニューが小刻みに震えている。会社を早退してまで、女を買おうとしている自分に対する罪悪感とこれから起こることに対する期待と緊張、さらには、こうまでして結局、果せなかった時の不安が心の中で交錯していた。
 「おれもどうかしているな・・・。」
でも、仕方なかった。彼の一物は制御不能となり、今もはちきれんばかりに勃起していたし、その影響で正常な判断能力が失われているのに違いなかった。一物に血液が集中し、脳に十分な血液が巡っていないのかも知れなかった。全く味が判らないチャーハンを無理やり腹に詰め込み、喫茶店を出たのは2時5分前だった。
「さっき、電話した大野だけど・・・。」
ラブホテルに入った彼は、早速、デリヘルに電話した。
 「あっ、大野さんですか。ひとみちゃん、来ていますよ。どちらですか。」
「ピアノの501号室に入った。」
「判りました。すぐ、行かせますから。」
「頼むよ。」
彼女が最後だというので、彼としては奮発して、女の子に人気があるというこのへんで一番高級なラブホテルを選んだのだ。ここは、ジェットバスが全室に完備されていて、ウッドフロアを使用するなど、部屋もちょっと豪華なつくりになっていた。バスタブにお湯を溜めるために蛇口をひねった後は、いつもならシャワーを浴びるところだが、今日は歯磨きをして、そのまま、ぼうっとしてテレビを眺めていた。やがて、彼女の到着を告げるベルの音がした。
「いらっしゃい。」
彼は部屋のドアを開け、彼女を招き入れた。彼女は心なしか少し緊張しているように見える。
 「今日が最後なんだって?」
 「はい。やっぱり、このお仕事はわたしには無理だと思って・・・。」
彼女はパンプスを脱ぎながら言った。今日の彼女は、ピンク色のミニのワンピースを着ていた。ベットルームに入ると、彼女にソファに座るように勧めながら、彼はベッドの端に座った。
「僕のせいかなぁ。」
「いいえ、それは違います。そうだったら、今日、大野さんに会いに来ませんでした。きのうの晩、大野さんの後についたお客さんは二人だったのですが、その二人ともひどかったのです。みんな、こんなふうだったら、とてもやっていけないと思って・・・。」
「なにがあったのだい。」
彼女は真っ赤な顔をして俯いたが、思い詰めたような表情をして顔をあげた。
 「隣に行っても構いませんか。」
「ああ。おいで。」
彼女は彼の隣に座ると、身体を彼にあずけてきた。彼は彼女の肩に腕を回し、抱き寄せた。彼女は目を閉じて、口唇をやや開いている。彼は思わず、彼女の口唇にキスをした。
 「ねぇ、さわって。」
彼女は甘えるように言った。彼はおずおずと彼女のストッキングに包まれた太腿を撫で上げた。
 「いつ見ても綺麗な脚だね。」
彼女は彼の言葉には応えず、彼の首に両腕を回して彼にキスしてきた。彼の口の中に舌を絡めてくる濃厚なキスだ。彼の理性は完全に消し飛び、彼女の積極的なキスに応えるとともに、太腿に這わした手をスカートの中にまで伸ばした。
 「うっ・・・。」
彼女が呻いた。しかし、それ以上に彼の方が驚いていた。彼女はパンツを穿いていなかったのだ。パンスト越しの陰毛のさりさりとしたこの感触はまさにノーパン状態を物語っていた。しかも、彼女は脚を開いて彼を誘った。彼は誘われるままにパンストの縫い目に沿って彼女の股間の中心部に指を進めた。そこはもう洪水のようにびしょびしょに濡れそぼっていた。
 「パンツ、穿いてないね。それに、びしょびしょだよ。」
 「あなたに会うと決めたから、脱いできたの。その時から、もうこんなになってしまって・・・。」
「それじゃあ、今日は・・・。」
「・・・。」
彼女は何も言わずに、こっくりと頷いた。
「お店に電話しないと・・・。」
彼女は携帯を取り出した。
 「どのコースにします?」
「じゃあ、2時間で・・・。」
彼は、ひとみとセックスできることになったので、ほとんどうわの空だった。
 「お小遣いは1万円でいいかい。」
 「わたしに1万円のお小遣いを遣っちゃうと4万円超えちゃうよ。いいの?」
「だって、今日は本番させてくれるのだろう。最後だと言うし、そのくらい払うよ。」
「ありがとう。」
ひとみはそう言って、彼に軽くキスをした。電話がつながったようだ。
 「あっ。ひとみです。ホテルに入りました。3時間コースをいただきました。・・・。はい。・・・。はい。判りました。終わったら、電話します。」
彼女は電話を切って、ショルダーバックに電話をしまった。
「今、3時間コースって言っていたよ。」
「いいの。わたし、お小遣いはいらないから。それより、大野さんと少しでも長く一緒にいたいの。」
ひとみのように可愛い娘にそこまで言われるなんて、夢を見ているようだと彼は思った。昨晩から10万円近く彼女のために遣ってしまったが、少しも惜しくなかった。それは、彼の安月給では確かに痛かったが、それを遥かに上回る充実感が彼を突き動かしていた。彼は震える手で、彼女のワンピースのファスナーを腰まで下ろした。彼女はブラジャーも身に着けていなかったので、ワンピースを肩から落とすと、パンスト1枚だけになった。肌色の薄いパンストを透して、黒いアンダーヘアが堪らなく卑猥だった。彼はボタンを外すのももどかしく、衣服を脱ぎ捨てた。彼の一物は、とうに臨戦態勢になっている。びくびくと脈打っている彼のペニスは、若い時分ならいざ知らず、最近では彼自身も記憶がないほどの最高の高まりを見せ、ほとんど垂直に勃っていた。
「すごく大きい。」
彼女は彼の昂ぶりを見て、ため息をつくように言った。ひとみが知っているどの男性の性器より、彼のものは大きかった。彼は彼女を抱き寄せ、彼女の股間に手を差し入れて言った。
 「君だって、こんなになっているよ。」
実際、彼女の濡れようはすごかった。よく見れば、股間から太腿の内側にかけて、溢れた愛液が染みてパンストの色が変わっている。クリトリスもパンストの上からでもはっきり判るほど勃っていた。彼は堪らず、彼女のパンストを引き下げにかかった。お尻の方から、ぷりんと桃の皮を剥くように足首のまで下ろし、片方だけ足先から抜き取った。
 「もう、我慢できないっ。」
彼は立ったまま強引に彼女の脚を開かせると、ペニスを彼女の股間に割り込ませた。彼女は嫌がりもせずに、腰を合わせてきた。彼のペニスの先端から溢れる先走りと彼女の愛液が交じり合って、亀頭部はたちまちぬるぬるになった。立ったままでは挿入角度が難しかったため、彼は腰を落としたうえで、右手を添えて彼女の秘裂の入口にあてがった。亀頭部が彼女の中にぬるっと入り込んだ。彼は彼女の尻に両腕を回し、ぐっと腰を上げた。すっかり濡れそぼった彼女の性器は、さしたる抵抗もなく彼のものを受け入れ、彼は適度の絞め付け感を感じながらも極めてスムースに突き進み、遂には彼の一物を根元までしっかりと彼女の中に打ち込んだ。彼の一物を奥まで受け入れさせられた彼女は、息もできないほどの激しい反応をみせていた。彼の背中に回した彼女の手に力がこもる。そして、彼女は彼の一物を、「ぐっぐっぐっ」と心臓の鼓動に合わせて締め付けてきた。
 「ああっ。素敵っ。感じるわ。」
彼女は何度もそう言った。これほど激しく反応するとは、一体、彼女は誰にセックスを仕込まれたのだろう。彼の脳裏に一瞬、そんな想いが過ぎった。繋がったまま、彼は彼女の口唇を激しく求めた。彼女も、それに情熱的に応えてきた。紆余曲折はあったけれども、遂に彼の一物は彼女の花唇にずっぽりと挿入して想いを遂げ、歓喜に全身を彼女の中で打ち震わせている。舌を絡めあい恋人同士のようなキスをしていると、こうなるのが至極当然のことのように思えてくるから不思議だ。
 「このまま、一緒にお風呂に入ろうか。」
ちゅっちゅっちゅっと啄ばむように軽くキスを繰り返しながら、彼は言った。もちろん、挿入したペニスを軽く出し入れして、ひとみの素晴らしい収縮感や瑞々しさを味わうことも忘れてはいない。
 「ああーん。そんなこと、言って・・・。ベッドの上でしっかりと抱いてからにして。」
ひとみは腰を彼の動きに合わせながら、甘えるように言った。
 「そうだね。それじゃあ、一旦、抜いて、ベッドに行こう。」
ずるっとひとみの中からペニスを抜いた。ペニスには彼女の愛液が滴り、てらてらと濡れ光っていた。
 「いやだ。」
彼女はそれを見て、恥ずかしいと思ったのだろう、小さな悲鳴をあげ、そんな状態のペニスを隠そうとして、両手で掴んだ。すると、まるでペニスを掴んでそれで彼をベッドに引っ張っていくような格好になった。それに気づき、彼女は再び、「きゃっ。」という小さな悲鳴をあげ、一人でベッドに飛び込みシーツに包まってしまった。彼はそんな彼女を、ますます可愛いと思うようになった。
彼はベッドの端に座って、コンドームを装着した。ひとみは、その様子をシーツの隙間から見ている。
 「さあ、これで大丈夫。君も妊娠したら困るだろう。」
彼の一物は、久しぶりに与えられた極上のパートナーと交わる悦びに、垂直に勃ったまま「ぷるぷる」と震えている。
「どうしちゃったんだろう、こんなになるなんて。よほど君が魅力的だからだろうね。」
彼女は、彼の逞しい一物で貫かれる期待で潤んだ瞳を、彼に向けた。彼は彼女の身体からシーツを剥ぎ取り、彼女にのしかかっていった。彼女の両脚を割り、下半身をその間に割り込ませた。手を添えなくても、十分な硬度と角度を持った彼の一物は、正確に彼女の秘裂の入口を探り当てていた。既に潤沢に愛液を溢れさせていた彼女の性器は、彼の一物を難なく受け入れていく。
 「ああっ・・・。」
ひとみが、感に堪えないような喘ぎ声をあげた。再び彼の一物が完全に根元まで彼女の中に挿入された。彼女の蜜壷は、受け入れた則彦の一物の大きさや堅さを確かめるように、何度も収縮を繰り返している。まとわりつく肉襞に逆らうように、彼は前後に出し入れを開始した。
「ああーっ。すごくいいっ。」
ひとみは彼の手を握り締めながら叫んだ。則彦にとっては、昨日から焦らされ続けてきた挙句に、やっとここまで辿り着いたという想いがある。その達成感と充実感は最高のものだった。彼は思わず洩れそうになる呻き声を彼女の口唇で塞いで、さらにピストン運動を継続した。
「うう・・・。」
くぐもったよがり声が彼女からも洩れる。彼女が両脚を彼の腰に巻きつけてきた。一気に頂上まで駆け上がったようだ。それは、彼も同じであった。
 「いきそうっ。一緒にいってっ。」
合わさった口唇を引き剥がして、彼女が叫んだ。その言葉に、彼の堪えていた一線は吹き飛び、彼女の子宮に向けて大量の精液がほとばしった。その途端に、雌としての本能であろうか、彼の精液を一滴残らず吸い取ろうとするかのように彼女は、彼の一物を「きゅうっ」と締め付けてきた。
昨晩からの苦しみからやっと解放された瞬間であった。則彦にとって、これほどの絶頂感を感じたことはかつて経験がなかった。則彦はその余韻に酔いしれていた。実際、今も則彦の一物はひとみの中にあって、心地よい収縮感を感じている。
「素敵だったわ。」
ひとみは則彦に言った。
 「凄く感じた。」
それは則彦の偽らざる感情だった。
 「あのね、わたし、お店を辞めるって言いましたよね。それは、昨日、貴方の後のお客さんが原因なのです。」
 ひとみが話し始めた。
 「本当のこと、言いますね。なんだか判らないけれど、私、大野さんに凄く惹かれているみたいなのです。わたしにとって、大野さんは特別なのかな。恥ずかしいけれど、初めて貴方に会った瞬間に、あそこが濡れてきちゃった。私、このお仕事のせいでエッチな気分になっているのだとばかり思っていました。あの後、大野さんよりうんと若いお客さんがついたけれど、裸になっても、触られても、ちっとも濡れてこなかったし、気持ち良くならなかったンだもの。」
ひとみの話に耳を傾けながら、則彦はゆっくりと抽送を開始した。既に則彦の一物は勢いを取り戻しつつあった。
 「わあっ、すごい・・・。また、硬くなってきたわ。」
むくむくと逞しさを復活させた則彦の一物をひとみは何度も喰い締めながら、硬度を確認している。ひとみはゆっくりと腰をグラインドさせ始めた。
「すごく気持ちいいわ。」
則彦とひとみの動きは、初めてとは思えないほどぴったりと息が合っていた。ぐちゅぐちゅと肉襞を捏ね繰り回す音が性感をいやがうえにも高める。
 「きっと、二人のセックスの相性が合っているのね。」
ひとみは則彦の顔を両手で挟んで、潤んだ瞳で見詰めた。
 「そんな目で見ないでくれよ。なんだか恋人とセックスしているみたいで、勘違いしてしまいそうだよ。」
則彦の言葉を遮るように、ひとみはキスをしてきた。
「あなたの次のお客さんね、セックスできないっていったら、素股してくれっていうの。素股は、店長に教えてもらっていたから、なんとかできると思ったのだけれど・・・。やっぱりだめだった。教えてもらったとおりに、私が下になって、お客さんのペニスにコンドームを被せてローションを塗って、お尻の方から手を回して、あそこの入口を指で塞いでペニスが入らないようにするのだけれど、動いたはずみで中に入れられてしまったの。わたし、必死で出してってお願いしたのだけれど、言うこと聞いてくれなかったわ。そのまま、セックスされてしまった。もう、悔しくて・・・。」
 「だから、お店を辞めるって言っていたのだね。そのこと、店長に言ったの?」
「もちろんよ。そのお客さんは出入り禁止にするって言ってくれたけど、下手なわたしにも責任があるって・・・。もっと練習しなさいって言うの。でも、素股の練習といっても、お客さんとするだけだから、そんなことをしていたら、また入れられてしまうでしょう? 現にその次のお客さんにも入れられてしまって、その時は、思いっきり突き飛ばして、抜くのに成功したのだけど、お客さんが怒って、結局、店長にホテルまで来てもらって話をつけて貰ったのよ。」
 「えーっ。どうなったの、そのお客さん。」
「店長が強姦になりますよって言ったら、お客さんは、素っ裸でベッドの上にいて強姦になるわけない、あそこにペニスが入ったのは単なる事故だ、突き飛ばされて怪我をした、治療代を出せって・・・。」
「それで、治療代を出したの。」
「まさか。最初に料金は貰っていたし、店長は当店では本番行為はしていませんと、きっぱり言ってくれて、それでおしまい。ぐずぐずごねるのならその筋の人間を呼ぶよって言ったら、すごすごと帰って言ったわ。でも、それで、すっかりこの仕事が嫌になって・・・。ああーんっ。凄く上手っ。」
ひとみの話に興奮した則彦が一層深く彼女の中を抉ると、ひとみは上体をぐっと反らして、よがり声をあげた。則彦の昂ぶりは鎮まるどころか、ひとみが2度も犯された事実を知り、ますます高まるばかりだった。「ぐちゅぐちゅ」という則彦の一物が出入りする度に発する淫音は、二人のピッチが高まるにつれ、ますます激しくなっていった。
結局、則彦はひとみの中に3時間のうちに3回もその思いのたけを放っていた。しかも、いわゆる抜かずの3発であった。則彦にとって、今までなかったことであった。
 「女が良いと俺も捨てたものじゃないな。」
 バスタブの中で膝の上に乗せあげたひとみの量感たっぷりな乳房を揉みながら、則彦は彼女とのセックスを反芻していた。
「ねえ、お願いがあるのです。」
ひとみが思い詰めたように切り出した。
 「わたし、お店を辞めると収入がなくなってしまうのです。僅かな実家からの仕送りだけでは大学を続けられません。こんなこと、誰にでも頼めることじゃないと判っていますが、助けていただけませんか。」
「えっ、どんなことだろう。」
 「恥ずかしいけれど、思い切って言います。大野さんの愛人にしてください。」
 「愛人だって・・・。」
 則彦はびっくりしてひとみの顔をまじまじと見た。
 「もちろん、本気です。わたしの売り物になるものといえば、この身体ぐらいしかないことは判っています。そんなに贅沢は言いません。大学を卒業するまで、毎月20万円のお手当をいただけないでしょうか。」
「どうしてそんなことを・・・。」
「去年、父が死んでから経済的に苦しくなって・・・。折角苦労して入った大学だから、卒業だけはしたいけれど、母にこれ以上の無理はさせられないし・・・。それに大野さんて、やさしそうで、私、貴方のことを好きになったみたいなのです・・・。」
「うーん。でもなぁ。」
 正直言って、心が動いた。こつこつと溜めた貯金が1千万円ほどあるから、それを取り崩せば、ひとみの生活費くらいは出せないことはなかった。普通ならそんなことを考えるまでもないのだが、ひとみとのセックスはそれほど素晴らしかったのだ。則彦の心の逡巡をひとみは見逃さなかった。
 「お願いします。わたし、一生懸命、尽くしますから・・・。」
ひとみは必死で則彦をかき口説いた。
                                        (続く)

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