mimi-fuku通信

このブログを通して読み手の皆様のmimiにfukuが届けられることを願っています。

【 NHK:法隆寺&東京国立博物館の名宝 】mimi-fuku番組情報。

2009-03-14 23:08:08 | 美術・芸術・創造

 
 【 法隆寺を知る4つの番組紹介 】

 1)NHKスペシャル
   「法隆寺再建の謎」
    2009年3月15日(日)総合テレビ:午後9時~9時49分
(放送終了)

 
2)ハイビジョン特集
      「法隆寺(前編)~秘められた聖徳太子の夢~」 
   
2009年3月16日(月)NHK-BShi:午後8時~9時50分
   2009年3月30日(月)NHK-BShi:午前9時~10時50分
(再放送予定)

 3)ハイビジョン特集
   「法隆寺(後編)~守り継がれた奇跡の伽藍~」
   
2009年3月17日(火)NHK-BShi:午後8時~9時50分
   2009年3月31日(火)NHK-BShi:午前9時~10時50分(再放送予定)

 4)ハイビジョン特集
   「東京国立博物館 ~巨大博物館の至宝~」
    
2009年3月19日(木)NHK-BShi:午後8時~9時50分
   2009年4月 2
日(木)NHK-BShi:午前9時~10時50分(再放送予定)


 <mimifukuから、一言。>

 直感ですが、
 3月に放送されるすべての番組の中で、
 最も注目すべき番組かも知れません。

 法隆寺を語る時にどの角度からアプローチするかによって、
 まったく違った見方をしなくてはなりません。
 ・聖徳太子信仰と伝来仏教の始まり。
 ・日本の文化・美術・工芸に与えた意義と影響。
 ・日本史(国内の勢力分布)的な視点。
 ・アジア史(渡来人と遣隋使)と文化交流。
 ・世界の建築史に於ける位置付け。
 ・美術・芸術作品としての技術と価値。
 ・地域にまつわる伝承やお祭り。
 ・映像美を作り出す古寺と自然との調和。
 思いつくだけでも多々様々で、ワクワクします。

 私が注目するのは、
 ・
日本の文化・美術・工芸に与えた意義と影響と、
 ・アジア史(渡来人と遣隋使)と文化交流。

 『法隆寺と正倉院』が、
 現代の世まで残された幸運に感謝します。
 シルクロード以前の朝鮮や中国との交流。
 飛鳥の都には朝鮮半島の文化と信仰を感じます。
 奈良の都には中国(大唐)の影響なくして語れない事実があります。
 『正倉院』が工芸品(調度品)の世界一の宝庫であるなら、
 『法隆寺』は仏像・仏具・仏典など信仰宝物の世界一の宝庫です。

 <法隆寺宝物>には寺宝の他に、
 <献納品宝物>があります。

 <献納宝物>とは、江戸から明治に変わった時代の1878年(明治11年)に、
 聖徳太子の遺品を中心に明治天皇(皇室)に献上された宝物のことです。
 戦後の紆余曲折を経て、
 『聖徳太子画像(旧1万円札の肖像画)』
 『法華経義疏(聖徳太子自筆)』
 『木画箱(もくえのはこ)』
等が御物として残され、
 その他の多くが東京国立博物館に所蔵されました。
 平成11年7月20日には、
 『法隆寺宝物館』として新たな展示室がオープンし、
 平素の常設展として展覧することができます。

 <法隆寺宝物のすべて>を知るには、
 御物、東京国立博物館、奈良・法隆寺に目を向けることが肝要です。
 大きな展覧会としては、
 1994年に奈良国立博物館で開催された『国宝法隆寺展(昭和資材帳)』
 1996年の東京国立博物館で開催された『特別展:法隆寺献納宝物展』
 があり、優れた図録が発行されました。


 番組ホームページによると、
 伽藍(がらん)の修復工事における、
 仏像の移動で本来近づく事のできない仏像に、
 ハイビジョン・カメラで接写(クローズ・アップ)することで、
 これまでにない緻密で詳細な映像で、
 当時の仏師や職人達の技術に迫る!  
 と言うことは、
 これまでの使いまわしでなく、
 すべて撮り立ての最新映像での放送? 

 近年(平成15~6年頃から)の映像技術の発達は目覚しく、
 美術品の細部を確認する作業は肉眼で見るよりも鮮明。
 以前とは違い拡大されたデジタル映像に揺れやブレがなく、
 さらに光の影響も微少で色彩にも安定感が増しています。

 どんな映像美がお茶の間に届けられるのか?
 NHKスペシャルがプロローグの予感。

 BS放送をご覧になれない方は、
 知り合いの方に頼んででもDVD録画してご覧ください。

 おそらく、
 これまでの映像表現とは全く違った鮮明な画像は、
 飛鳥・奈良時代の美術・工芸の技の凄さを
 如実に証明してくれるはずです。

 と同時に、
 日本の伝統的な技術力の継承のルーツを探る旅として、
 私達の先人が何を残してくれたのかを深く考えることは、
 同時に、
 私達の精神(継続された日本古来の伝統文化としての勤勉)
 を知る旅(未知との邂逅)になるはずです


 自国の過去に自信を持つ。

 *渡来人から学んだ技術を世界最高の技術に変える能力。
 *一つの目標が決まると猪突猛進で突き進む勤勉さ。
 *社会の変化をいち早く察し、柔軟に対応する順応性の高さ。
 日本人の利点でもあり、欠点でもある3つの要素の源流。

 もしかしたら、
 そんなことをも気付かせる番組になっている気がしますし、
 4日間の放送が今から楽しみです。


  <関連記事へのブログ内リンク>
 *ハイビジョン特集:【にっぽん心の仏像】
  http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/1689cf1542f1a1e0803214f03e13bfba


 ~下記、NHKホームページより記事転載。

 Ⅰ:NHKスペシャル「法隆寺再建の謎」 

 飛鳥時代に聖徳太子が創建した法隆寺。
 現存する世界最古の木造建築であり比類のない寺宝を持つ。
 昨年その中心となる、伽藍・金堂で大規模な修復工事が行われた。
 それに伴い金堂内の仏像群を堂外に移動することとなり、
 普段は間近に見ることのできない国宝の仏像を、
 詳細に撮影できる希有な機会が訪れた。
 また建物の科学調査が進められ、
 この調査にも密着取材することができた。
 法隆寺は一度火災に遭い現在の伽藍はその後再建されたものだとされてきた。
 ところが今回、金堂に使われている木材の年輪を調査したところ、
 そうした常識を覆す結果が出た。
 そこから浮かび上がってきたのは、
 国難に直面した人々が聖徳太子の権威を借りて、
 国をひとつにまとめていこうとする物語だった。
 番組では最新の研究を基に、
 金堂の建設当初の姿を今に蘇らせ、
 そこに秘められた聖徳太子を巡る知られざる物語
 
を明らかにしていく。


 *ハイビジョン特集「法隆寺」(前後編)

 法隆寺には近年新たな研究の光が当てられつつある。
 調査により謎に満ちた伽藍建立の経緯が浮かび上がりつつあり、
 また、
 仏像・絵画などに関する美術史研究の進展により諸伽藍の当初の姿や
 空間にこめられた知られざる意図が明らかになってきている。
 さらに、
 法隆寺所蔵の国宝38を全てハイビジョン映像で網羅
 四季折々の古式豊かな儀式を交えながら、
 世界最古の木造建築:法隆寺がいかに誕生し、
 いかに1300年以上守り伝えられてきたのか?
 まさに、
 「法隆寺のすべて」をお伝えする2本シリーズとしたい。


 Ⅱ:「法隆寺(前編)~秘められた聖徳太子の夢~」

 前編は、
 昨年行われた科学調査から浮かび上がった、
 世界最古の木造建築の謎を追いながら、
 飛鳥時代の宝物を中心に紹介する。

 寺を創建した聖徳太子の死後、
 法隆寺は火災で全焼したとされているが、
 誰がいかにして寺を再建したのかは謎とされてきた。
 2008年。
 建物の年代を探るための科学調査が進められ、
 日本に異国の宗教・仏教が根づいた時の、
 知られざる物語が浮かび上がってきた。
 至宝、名建築をご覧いただきなら、
 神秘的な古代史のロマンを堪能していただきたい。

 Ⅲ:ハイビジョン特集「法隆寺(後編)~守り継がれた奇跡の伽藍~」
 
 後編は、
 「技」をキーワードに至宝がいかにして造られ守られてきたのかを追う。
 1300年の風雨や地震に耐えて立ち続ける法隆寺の伽藍。
 解体修理したときの秘蔵のフィルムを手がかりに、
 古代工人が持っていた驚きの技術や職人たちの絶え間ない努力に迫る。
 さらに、
 至宝が生み出され守り伝えられた背景にあった聖徳太子への篤い信仰を、
 法隆寺に伝わる四季折々の古式豊かな行事を交えて伝える。

 【語り】長谷川勝彦


 Ⅳ:「東京国立博物館:巨大博物館の至宝15部門」 
     ~各部門別:学芸員が選ぶベスト3作品の発表~

 東京国立博物館は1872(明治5)年に創設された日本最初の博物館。
 年間100万人を超える人々が訪れる。
 博物館の底力を示すのが常設展示作品の豊かさ。
 収蔵品総数は11万件以上と群を抜いて日本最多。
 その中には、
 国宝91点・重要文化財610点を含む。
 縄文・弥生の考古資料。
 絵巻や屏風などさまざまなかたちの絵画。
 法隆寺の金銅仏群を中心とする彫刻など、
 教科書でもおなじみの日本・東洋美術の名品が数多く収蔵されている。
 番組では、
 15部門それぞれの専門学芸員が番組のために「部門ベスト3」を選び、
 それぞれの作品を前に作品の内容、伝来の物語、注目すべき技術など、
 日夜研究する者だけが知るエピソードを多様な角度から解説する。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする