無事に書類の不備もなく申請は済みました。
あとは陸運局による現地調査を待つのみ…
新規という事もあるので、とにかく早く来てもらい、早いところ認証を取得したいんですが…
そこはなんと言ってもお役所仕事…
現地調査まで1ヶ月位かかる…と言われ、そんなのいくらなんでもヒドすぎるじゃないか！という事で振興会の方に何とか掛け合ってもらうようにお願いして今に至ります。
振興会の人には親身になって対応して頂き本当に感謝です。
当然、認証の必要な作業は全て断るしかない状況で、お客様にはご迷惑をおかけしてしまっています…
現状は相変わらず認証の必要ない作業のみを受け入れおり、その中でも特に多いのがDPF関連のトラブル。
まずはそのうちの1台…
エンジンに力が無い…と感じながら走行していたところチェックランプが点灯したというPJ-FT50スーパーグレート…
現地に出向き診断機を接続して故障コードを確認…
すると…
現在故障でP1475 DPF目詰まりのコード。
過去コードでは差圧センサーのコードも。
この頃のスーパーグレートのDPFは連続再生方式を採用しており、手動再生や自動再生、更には強制再生という概念がありません…
データでDPFの差圧を見てみるとアイドリングで10kPaを超えており、更に1900rpm時には55kPaととんでもない数値…
こんな差圧ではマフラーにフタをしてるようなモノでこれではエンジンに力が無いと感じるのも無理はないですね…
差圧センサーの過去コードもあったので差圧ホースを外してデータの変化を見てみると…
ちゃんと0kPaになるのでセンサーは正常なようです…
という事でお客様に説明してその場でDPFを取り外し、工場に持ち帰り洗浄する事に。
ウチが今行なっている出張整備サービスの最大のメリットはなんと言ってもレスポンスが良い事。
勿論、現地対応可能な作業とそうじゃない作業はありますが、今回のケースでも夕方にお客様の車庫に向かい診断、その結果DPFの洗浄が必要と判断してその場で取り外し、翌朝から洗浄をしてその日のうちに車両に取り付けて完成。
という工程が可能になります。
もちろん部品が無かったり、汚れが酷かったりと全部が全部スケジュール通りに進むケースだけではありませんが、このレスポンスは休車をなるべく避けたいお客様にとっては非常にメリットがあります…
取り外したDPFを翌朝から洗浄…
今回から自社工場で洗浄作業が出来るように洗浄機も導入しました。
まずは予備洗浄…
差圧からも想像はしていましたが…
とにかく内部からは半端ない汚れが出るわ出るわ…
とにかく汚い…
結構な時間を費やし予備洗浄を終え、洗浄機に投入。
しばらく洗浄機に入れて洗浄剤を循環させます…
2〜3時間ほど循環させて仕上げを…
この6M70のDPFはデカいし重いしとても1人では洗えませんね…
ひっくり返したり、洗浄機に入れるのも一苦労です。
で、なんだかんだで洗浄は終了。
出来る限り乾燥させてまたまた現地に取り付けに行きます。
各ガスケットは問答無用で新品に交換…
差圧パイプも固着が酷く取り外す時にネジ山がカジってしまった為に新品に交換。
テールパイプも錆が酷かった為に交換。
それからビックリしたのがマフラー吊り下げ用のバンド…
2本使ってるんですが値段が1本驚愕の17,500円！！
部品商にはゼロ1個間違えてない⁉︎と確認しましたが、値段は間違いないと。
いや、これ完全にボッタクリじゃありません⁇
フラットバーをクルっと曲げただけですよ…？
いくらなんでもこの値段は盛り過ぎでしょう…
まあ文句を言ったところで値段が変わる訳ではありませんが、いくらなんでもヒドくないですかねぇ…
で、なんだかんだで取り付け完了…
エンジンを始動して乾燥させます。
アイドリングでは10kPa以上あった差圧が1kPaまで下がり…
更に2000rpm時には55kPaが7kPaまで下がりました。
新品時の差圧が分からないですが、ビフォーアフターは劇的に良くなりました。
これでこの車両もDPFのトラブルとはしばらく無縁でしょう…
最後に故障コードがない事を確認してスーパーグレートは完了です。
それから他にもDPFトラブルのEXZ52ギガ…
こちらは構内をメインに走行する車両で速度も出さないため、エンジン回転や排気温度含めDPFには過酷なコンディションで使われており…
20万キロしか走行していませんが、再生要求が頻繁にある…という事でDPFの洗浄依頼を頂きました。
こちらも現地に出向きDPFを取り外し、工場に持ち帰り洗浄。
DPFassyを分解して…
洗浄します…
予備洗浄→洗浄機による循環洗浄→仕上げ洗浄といった工程です。
こちらもエンジンオイルの油分やアッシュが出るわ出るわ…
しばらく洗浄機に入れて…
仕上げをして完成。
で、魔法の粉で後処理…
こんなんだった汚染水が…
こんな状態になります…
いや、素晴らしい…笑
で、フロックが流れない出ないようにろ過して水だけを排水。
取り除かれた大量のフロック…
今回のDPF1本から出た不純物…
それにしても大量です…
これ全てDPFに堆積していた物質ですからね…
水切り、乾燥させてから適正に処分します。
DPFのメンテナンスで何より大事なのは予防で、それはインジェクターを良好な状態に保つ事と使用するエンジンオイルの性状に気をつける事が非常に重要なポイントになってきます…
もちろんDPFも洗浄で済めば交換するより遥かに修理コストを抑えられますが、理想を言えばその洗浄のスパンをなるべく長くする事で更にコストの削減に繋がりますからね…
今色々なケースを自分なりに検証中でどうしたら無用なトラブルを減らし運行出来るか…
理想的なメンテナンスがある中で、現実的な問題もあり、どのあたりまで可能なのか…
いわばシーソーみたいな…
一方を優先させるともう一方が犠牲になる…というなんとも歯痒い感じ。
この辺りをもっと突き詰めて現実的で更に理想的なメンテナンス方法が確立出来ればなぁ…とは考えているんですが。
まだまだ答えは出ませんね…笑
東北の僻地で駄メカやってます。トラックは全く触る事の無い工場なのですが興味深く読ませて頂いております。
コモンレールインジェクターの予防的なメンテとして有効な燃料添加剤は何かありますか？
つい最近からディーゼルが正式に取り扱いになりまして。アドブルー付きなので添加剤の類いは入れない方が得策ですかね？
工場の方は順調に出来上がってますね(^▽^)
あとは現地調査ですか。
もう少しですねー！
私も先日DPマフラーの出張修理してきました。
何軒もの整備工場へDPの分解洗浄を依頼するも、ことごとく断られ続けていたそうです・・・
当初聞いていた情報だとかなり重篤そうでしたが、実際には想像していたよりかは綺麗な状態でした。
それでもだいぶ汚れていましたしアッシュもかなり出て来ましたが(^^;)
作業後数日経って社長さんにお電話をすると、洗浄でここまで変わるのかと大変喜んでくださいました(^▽^)/
こういう言葉がタマラナイんですよね～！
今回、群馬から三重に配達、尼崎で引取の工程だったのですが長野の塩尻でチェックランプ点灯でセーフモードに入ってしまい出力低下
この状態で中津川まで走り小牧から来たふそうの出張サービスとおちあい点検してもらいました。
結果は1番のインジェクター不良
でも荷物は配達日の夜には使うとのことでセーフモードのまま配達と引取をすませ奈良のふそうで直してもらって帰ってきました。
名阪国道の登りで20Kmしか出なかったりしましたが
トラックはよく走ってくれました。
しかしインジェクターって高いんですね。
1本8万とか…
>>Unknown (東北民)
自分運転手ですがふそう純正のインジェクションクリーナーはいいですね。
入れた後は確実に調子がいいです。
自分は半年毎に入れてます。
まあ今回インジェクター壊れましたけど…
皆さんトヨタの特許のアルミテープって知ってますよね
自分は信用してなかったのですがこの動画をみて
ロードスターで試したところ変化があったので
6R10,520PSのスーパーグレートでも試してみました。
https://youtu.be/pZxrtbmiQeU
エアクリーナーBOX外側とエアクリーナーの樹脂の部分とエアクリーナからターボまでのサクションパイプにアルミテープを張ってみました
張ってからエンジンの更けあがりのトルクの出方がマイルドになりエンジンの調子がいいんですよね
で別のドライバーが担当する現行スーパーグレートの394PSの大型にも張ってみたのですが
張ってから高速道路での変な振動が少なくなって
エンジンの調子もいいと言ってました
燃費とかはまだ不明ですが大型トラックでも効果があるようです
整備士のみなさん、なんか気になりません？
使う側と設計側の｢思想｣の違いの結果ですかね？
小さい(狭い)スペースに詰め込み過ぎるんですよ
日本のトラックは
マフラーに流す前に、エンジン側で処理出来ない物ですかね？
現状インジェクタートラブルの予防としては内部を洗浄するインジェクションクリーナーしか有効な方法はありません…
私が実際に使って納得出来るもので言えば国際興業さんのIDクリーナーです。
これは内部に堆積している物質を徹底的に分析して開発されておりソレノイド、ピエゾやDLC加工されたインジェクターにも有効です。
当社でも使っていて実際に結果が出ているという点で私がオススメ出来るものは現状これだけです…
尿素付きだから添加剤は良くないという事はありません…
どちらかと言うと問題は添加剤の類は全く効果の無い偽物も多く出回っているという点です。
そこにさえ気をつければ特に問題はありません、というよりむしろ使った方がいいです。
エンジンはあくまでもエンジン側の燃焼状態を出来る限り良好な状態に保つという事が重要になってきます。
先日はわざわざありがとうございましたm(_ _)m
GKさんもそうですが、実際に整備業者がDPFを洗浄するメリットはかなり大きいと思います…
ビフォーアフターに間違いがないですからね…^ ^
仰る通りでエンドユーザーさんが喜んでくれると何よりモチベーションに繋がりますからね^ ^
その気持ちよく分かります^ ^
インジェクターは高いんですよ…(^_^;)
インジェクターも勿論、機械ですから摺動不良で不調になる事意外にもコイルが焼けたりという機械的なトラブルも少なからずあります…
運行中のトラブルはなんとも言えず不安になりますからね…
ふそう純正のインジェクションクリーナーですか…
私の周りでは色々と聞きますが…笑
いわゆるアルミテープチューンと呼ばれるものでしょうか⁉︎
理屈を理解していないのでなんとも言えないですが、例えばですが…エアクリーナーホースにアルミテープを貼る事で吸入空気の温度が下がったり、圧力によるホースの変形を防ぐ事が出来たとすれば中を流れる空気の流れがスムーズ&密度が上がりパワーやトルクがアップ…というのは納得出来ない事もないです…
が、それが人の感覚で分かるレベルまで違いが出るかどうかは疑問が残ります…笑
人間の感覚ではなく、シャシーダイナモ上で、気温や湿度、走行条件なども含めて全て同じ条件で走行しないと違いは明らかには出来ないと思うんですよね。
やっぱり科学的に裏付けがないと簡単には信用出来ないですかねぇ…笑
基本的には車の場合、側のサイズが先に決まってしまうので、その限られた中で必要なモノは詰め込むしかないというのが現状でしょうか…笑
でも個人的に思うのはいつだってそういう限られた条件の中で新しいアイデアは生まれるような気がします。笑
ディーゼルで言えばPMとNOxを同時に低減させる事は不可能で、これはこの両物質の発生原理がトレードオフの関係にあるからです。
エンジン側でどちらかを減らすような努力をしたとしてももう片方は必ず後処理が必要になってしまうんですよね…
まあさっきも言ったようにこういう中で色々な事が分かり、新たなアイデアが生まれるんじゃないですかねぇ…笑