メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

2016年…最終日。

2016-12-29 21:49:18 | その他
今日が2016年の仕事納めです。



毎年最終日の大掃除が終わった後には必ず自分の工具も隅々まで綺麗に掃除します…
これはこの仕事を始めてから12年間1度も欠かさず行っています。

我々メカニックにとって工具は仕事をする上で何よりも大事な物ですから…


工具箱に入ってる物も全部出して中もキレイに掃除。
ドロワーも全て取り外してレールのグリスアップや裏の裏まで拭き掃除も…























最後に専用クリーナーで…


まあ…毎週掃除はしてるんですけど…笑
綺麗になりました…


コレで気持ちよく年が越せます…





ブログを見て下さってる皆様へ…


今年も1年有難うございました。
我ながらに文句と愚痴ばかりのブログだなぁ…とは思いますが、言わずにはいられませんので…笑
これからも思った事、感じた事は正直に書いていきたいと思っております。
それと、たくさんの方々からコメントやメッセージも頂き、感謝しております。
同じ職業は勿論の事、色んな職業の方の話なども聞けて非常に有益な経験をさせて貰いました。
これからもコメントやメッセージなどはどうぞお気軽にして頂けると嬉しいです。

最後に…
まだまだ仕事だ…という方もおられるとは思いますが…
お身体と安全に気を付けてどうか良いお年をお迎え下さい。

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オートコン…修理。

2016-12-28 00:30:38 | その他
以前の記事で書いたチェーンの切れたオートコン…

実はまだ終わってないんです…

このオートコンの製造元であるデンコーという会社はもう存在しない⁉︎…のか全くと言っていいほど情報が無く…
更に修理の出来る業者はあまりに対応が悪く年内修理も無理との事でこちらから願い下げ…

そんな訳で自力で修理する事にしたのが前回までの話。

その後、特殊部品を扱う業者さんに切れたチェーンを手配をするも、このチェーンが特殊で受注生産になるらしく納期にしばらくかかるとの返事だったんですが…
それを待ってたら年内修理はとてもじゃないけど間に合いません。

それでは困る…という事でとりあえず応急的に修理して使える様にする為、細々した部品を注文してあったんですが、この年末ギリギリになってようやく作業が出来ました…


こちらが切れたチェーン…





この切れた部分のチェーンのコマだけを交換して応急的に修理します…
ただ、このチェーンは床板を取り付ける為のブラケットが一体でカシメてあるのでそのブラケットは再利用するしか方法が無いのでキレイに取り外します。

実際にチェーンをよく調べてみると、ブラケットが変形していたり…


ナットが飛んでしまってたり…


折れて無くなってしまってたり…と


とても切れた所だけの修理では済まなさそうで…
使用していない箇所のブラケットを数個キレイに取り外して…






新品のジョイントピース用のピンをこれまたキレイに取り外してブラケットに移植。




圧入…


で、ブラケットが完成。



再生したブラケットを組み付けてチェーンの修理は完了…


それを繋げてチェーンを取り付け。





切れかけていた反対側も同様に作業してチェーンは完了…


ついでに床板裏に溜まったゴミを掃除機で綺麗に吸い取り…




で、床板を取り付け…


話逸れますが、年末の在庫処分価格で購入したコードレスライト…


すっげー明るい…笑
1600lmと800lmの明るさ2段階切替が可能で…
防滴仕様で雨の日の野外でも使えます。

夜の出張作業なんかでも重宝しそうですね…



なんだかんだで修理も終わり…


後は各チェーンの張り調整を行い試運転…

動画


作動確認も無事に終わり一旦納車です。


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ビッグサム…車検&その他。

2016-12-22 02:00:19 | UD
今年も残すところあと僅か…


早いですね…1年経つのは。


年末は毎年バタバタします…
車検やら一般修理やら。


まずは愚痴から…笑

フォワードの車検。
エンジンは4HK1…

このエンジン見ただけで拒絶反応起こしそうです…

フューエルフィルター交換…
こんだけしか隙間無い。





本当にアホな設計…

メンテナンスの事は一切考えられてないんですかね。

手入らない、工具入らない、やる気も無い。


でもやるしかない…



写真撮り忘れましたがちゃんと交換しましたよ…笑


おまけにセジメンターも紙フィルターのタイプと単なるメッシュタイプが混在するけど、何が理由でそんな事になってるんでしょうね…



フォワードは以上。笑




お次は題名のビッグサムの車検。

排ガス規制からギリギリ逃れたKL-です…
でもエンジンはKC-時代のRH10。

EGRが付いてるので逃れられたんでしょう…


ウチでも残り少ないV型10気筒エンジンです。




見た目の迫力はあるけど…
意外と整備性は悪くありません。

エンジンオイルやオイルエレメント類の交換…


エンジンオイル量は40リットル…


更に燃料フィルターも交換…




と、ここで燃料フィルター交換あるある。

交換した後、エア抜きの為プライミングポンプをポンピングしても一向に燃料が来ない…

そんな時はちゃんと交換しましょうね…(^_^;)

よくブリーダープラグからバキュームで吸ってオッケーにする人がいますが、プライミングポンプが壊れたままだと、万が一出先でエア噛みや燃料切れでストップした時に現地でエア抜き出来ませんから…

ゼクセル製のプライミングポンプはほぼ、同一品なので在庫も持ってます。

で、V型は左右バンクの間に噴射ポンプがあり、プライミングポンプの位置も非常に狭苦しいところに付いてます…


更に六角部は1番下…
通常のオープンレンチやスパナは到底入りませんから…
そんな時の為に以前作った自作クローフックレンチで…


取り外し…




Oリングも交換して取付け。


無事、燃料も汲めるようになりました。


ベルト類も交換…



足廻りも組み付けてトルクセッターにてホイールナットの締め直し。



水漏れもあったので問題のホースを交換…


問題のホースはカッターの刃も通さない程カチコチになっており…なかなか外れず。
プライヤーで挟んだらバキバキに割れた…


周辺のホースも同時に交換して完了。


車両もジャッキダウンして残りの作業を…
入庫時にSRSの警告灯が点灯してる…という事だったので原因を調べていきます。
現在点灯中…


早速診断機を繋いで調べようとしてもウチにある診断機はSRSは未対応…

なので自己診断にて調べていきます。

自己診断コネクタ…


この中の"A"というコネクタをアースさせます。
AIRBAGのAなんでしょうね。

するとメーター内のSRS警告灯が点滅。
そのパターンから故障コードを読み取り…


するとエアバッグ系のハーネス異常…というコードを表示…

で、このエアバッグ系の点検はインフレータが接続された車載状態では行わない事。
コレ基本です。
サーキットテスター類での点検もNGです…

テスター類の微弱電流が原因でエアバッグが誤作動する可能性がありますから…
エアバッグが破裂したら命に関わります…

バッテリーのターミナルを取り外して、数分放置

それから各部品を取り外して点検。
ハーネス異常…との事なので1番怪しいスパイラルケーブルの点検から…

基本ステアリングを取り外して行う時はタイヤとステアリングの位置はセンターを出して行います。
その後ステアリングを取り外した時点でスパイラルケーブルもセンターが出ているかを確認すると思うんですが…

実際のスパイラルケーブルを確認すると右は5回転回るのに対し左は4回転回ります…

もうお分りですよね…笑


取り外して単体点検。
オーバーレンジ。


もう片方の配線もオーバーレンジ。


原因はどこかの誰かさんがステアリングを取り外して何かしらの整備をした時にスパイラルケーブルのセンター位置を間違えて組み付け、その状態でステアリングを切った為にケーブルが断線した…という事。

つまり…ヒューマンエラーです。

実は入庫時点でホーンも鳴らなかったのでおおかた予想はついてました。



幸いにもウチではステアリングを外す整備はしていませんでした…


試しに分解してみると…

見事に断線。


とりあえずスパイラルケーブルを注文して部品待ち…

後は交換後に故障履歴を消去して完了です。
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また切れた…

2016-12-14 00:58:41 | その他
以前の記事でも書きましたが…

荷台がコンベア式になってるオートコンベア…

今年の2月にお客様からフロアが動かない…という事で1度修理している車両で、その時はチェーンが切れた事が原因だったんですが…

お客様からまた切れた…との連絡があり、現地まで見に行く事に。


実は前回切れた時は、この機構自体が初めての経験でそれまでこんな荷台がある事すら知りませんでした。
その時は付き合いのある鈑金屋さんに紹介して貰った代理店らしき業者で修理をお願いしたんです…

今回も現地まで見に行き、チェーンが切れてる事を確認して、前回修理して貰った代理店にまた修理が出来ないか電話したんです…

自分『以前お世話になりました、〇〇と申します。前に修理していただいた箇所の反対側が切れてしまったので、また修理をお願いしたいのですが…』

すると工場長と名乗る人物が電話に出て…

業者『あぁ⁉︎修理⁇時間かかるよ、時間。年内は手付けられないから…来年まで時間くれるならやるよ⁉︎』

もうその態度にカチンときたのですか、そこは抑えつつ…

自分『そうですか…さすがに来年までかかると困るので、こちらで何とか交換しようと思うので、部品だけでも手配して頂けないでしょうか?』

業者『現車見てみんと分からんし、チェーンにも種類があって部品も時間かかるから、どっちにしても時間かかるから』

自分『前にも1度換えて貰ってるんですよ…、今年の2月くらいに…チェーンの種類は履歴とかで分からないですかね⁉︎』

業者『あぁ⁉︎そうなの⁉︎そんなのね、履歴調べてる時間無いんだよね…』


自分『あ〜そうですか…。お客様の都合もあるので、また段取り組んでお電話させてもらいます。』

という感じでその場は一旦電話を切りましたが…















2度と電話するかボケぇ…笑


年末だから忙しいのは分かる。
でもそれはどこも同じ事でウチも同じ…
それに日頃から付き合いがある訳でも無いので融通が利かないのも分かる…

問題はその対応。

まずは話し方がなってない。
それからその面倒くさそうな態度。

ウチは直接の客じゃないので、お客のように丁寧な対応をしろ…と言ってる訳じゃありません…
こういう架装業者は仕事の性質上、お客様と直接やり取りする事も少ないですし、殆どが業者間同士でのやり取りではあるんでしょう…


そのあたりを考慮したとしても態度が悪い。



この先どんなに困ってもこの業者に頼む事は絶対に無いですね。






と、愚痴はこの辺にしておきつつも…


感情に任せ我を通した結果…自分で何とかするしかなくなりました…笑



まあ構造は前回の時に色々見て分かってるので、後はチェーンのサイズや仕様が分かれば何とかなるでしょう…という事で早速取り外し。


切れたチェーン…





反対側を見てるとこちらも切れる寸前…





こちらも交換した方が良さそうですね…


とりあえず、いつも特殊な物や海外系の部品を調達してもらう時にお世話になってる業者さんに問い合わせてみると、現物があれば探せるよ〜と心強いお言葉。

早速外したチェーンを取りに来てもらい、現在部品待ちです…

にしても前回切れた箇所もこの辺なので…駆動側のスプロケという事もありテンションがかかり負担がかかるんでしょうね…

また切れた時の為に、チェーンの在庫を持っとこう…







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ギガ…インプットシャフト交換 終

2016-12-10 01:52:34 | いすゞ
またまた前回の続きです。


まずはクラッチハウジング内の作業を…

メインシャフトやカウンターシャフトのフロントカバーの取付け。






更にクラッチフォークとシャフトも取付け…



インターロック機構の組み付け…


インターロックは二重噛み合い防止機構の事で…
このスチールボールやスプリングを入れ忘れたり、間違えたりするとミッション壊れます…







アッパーコードラントなども組みつけ…


パワーシフターのブーツも破れていたので交換。




パワーシフターと同時にクラッチブースターも取付け…


コレでミッション側の補記類の取付けも全て完了…







今度はクラッチディスクの交換。


ツインプレートクラッチでとにかく重いです…
この型のミッションもクラッチのO/Hは何度もしてますが、クラッチカバーは大の大人1人じゃ持てない程重いんです…

チェーンブロックでカバーを吊りながら降ろします。


降りたクラッチディスクとカバーASSY…


パイロットベアリングの交換など…




そしてクソ重たいクラッチを組んでいきます。


またまたチェーンブロックで吊り上げて…


取付け…


トルク締め…


このギガのツインプレートクラッチは正直なところセンター出しはあまり必要ありません…

クラッチカバー側に組み込まれた1枚目のディスクのスプラインによって2枚目のディスクの位置が決まってしまうので…


もちろん整備書にはセンターアライナーにて取付け…となっているんですが、ウチが持ってる汎用のアライナーは使えないし…
この車種の為だけにアライナー買うのもなんだか微妙だし…

ぶっちゃけ当工場ではアライナー無しで組み付けてますがキチンとインプットシャフトも入ります。

今回はインプットシャフトが余ってきてるのでセンター出し用に取っておいてもいいんですが、正直あんまり必要無いかな…笑

せっかくなので確認の為に交換したインプットシャフトを付けると…
バッチリ入ります。


いらないっちゃいらないんだけど…
一応、確認用で取っておこう…


クラッチが組み付けれたらようやくミッションのドッキング…



細かい作業やプロペラシャフトなどを取り付けたらいよいよ始動。
その前にミッションオイルの注入…
レンジケース真上にあるフィラーから先に2リットルだけ入れる必要があります…
この辺はスムーサーでも同じですね…


あとは横のフィラーから残りのギヤオイルを注入。


デッキパネルも取り付けて…



残るは漏れや作動確認&試運転です…
HI-LOWのレンジ切替やスプリッターはスムーズに切り替わるか?…や、シフトの入りに違和感は無いかなどの最終確認。







これにて全ての作業は完了です。

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ギガ…インプットシャフト交換 その2

2016-12-09 02:18:20 | いすゞ
前回の続きです…


まずはクラッチハウジング内にあるスプリッター変速用のエアシリンダーロッドのオイルシールの交換から…
シールリムーバーで抜き取り…




キレイにして…


新品のオイルシールを挿入。
整備書によると圧入位置に指定があるようで…
奥に当たるまで入れちゃうとエア漏れなどの原因となるようです…
挿入面から2.0〜3.0mmとの指定。
とりあえずこんなモンかなぁ…という所で確認。
デプスゲージが挿入面まで入らないので上面から挿入面までを計り…


そこでゼロリセット。


そして本測定…


おお〜ドンピシャ…笑

幸先良いスタートです。


部品が来るまでの間にメインシャフトとカウンターシャフトのベアリングを抜いておきます…
組む時に入れやすい様に。




ベアリングが抜けたら洗浄などを…




オーバーホールじゃないのでギヤ類にはノータッチです。

他にもベアリング類の洗浄やローラーの点検…
特に問題無さそうです。



そうこうしてるうちに追加で注文しておいた部品が届いたのでインプットシャフトの組み付け再開。


シンクロのプランジャーやスプリングも交換。


まずはインプットシャフトにギヤとシンクロのリングの片側をプレスで圧入。






更にベアリングも圧入…






ココからシンクロの組み付け…

インプットシャフトを立てて安定させたいんだけど、いいスタンドが無く…
ふと思いついたフレームジャッキのアダプターに入れてみたら、コレがまたドンピシャ…笑


プランジャーを入れてスリーブも入れて…
デュアルシンクロなのでもう片方のリングも。




完了。


コレでインプットシャフトの組み付けは完了…


ここからインプットシャフトをメインシャフトにドッキング…クラッチハウジングに組込み…


ところがコレ…整備書だとインプットシャフト、メインシャフト、カウンターシャフト、更にシフトフォークASSYを4本同時にハウジングに入れる…って書いてあるんですが…
今回実際に作業して思った事…







絶っっっ対に入りません…(*_*)

まずなんと言っても最大の問題はその重量…
とにかく重く、おまけに重心が不安定…そのうえ、シフトフォークASSYを同時に入れるのは至難の技で…
整備書通りにやろうとして一体何時間かかった事か…


なんとかセンターを出して入れてもメインシャフトとカウンターシャフトのベアリングがうまく入らないんです…
純正SSTでリフティングツールがあるらしいんですが、仮にそれを使っても入るのか疑問な程…


で、トライ&エラーを何度も繰り返した結果、最終的にSST無しでもインプットシャフト、メインシャフト、カウンターシャフト、シフトフォークASSYを比較的簡単に入れれる方法を発見。
コレに辿り着くまでに何時間費やした事やら…


上手くいくか分からなかったので写真はありませんが…笑
方法としてはインプットシャフト、メインシャフト、カウンターシャフトを別々に…しかも何もバラさずに入れる事が出来ます。
まあ知恵の輪みたいにちょっとしたコツと順番が要りますが…笑
整備書の記載もこの方法に変更した方がいいんじゃない⁉︎…ってくらい楽に入ります。



シャフトも無事入ったので今度はケースを組みつけ…
これまた整備書には合わせ面にはフランジシール剤を使用…って書いてありますがそんなモノは持ってないので普通の液体ガスケットで対応。


締め付け。





リヤのベアリングを圧入していきます。







新品のシールリングを入れて…


リテーナも取り付け。


リバースアイドルギヤやサンギヤも取り付け。






アウトプットシャフトASSYを天井クレーンにて取り付けていきます…


コレも整備書には分解するように記載されてますが分解しなくてもASSYで外れます…


このアウトプットシャフトの裏はプラネタリギヤになっており、ココでHI-LOWのレンジ切替を行なっています。
16速ミッション…と言ってもギヤが16個着いてる訳では無く、メインのギヤはたった4つなんですよね。
メインギヤ4つにレンジが2段の4×2で8速…
更にインプットシャフトにスプリッター変速が2段で、8×2で16速…という事なんです。


オイルポンプも取り付け…




レンジ切替用のロッドやフォークも。


レンジケースの取り付け…


と、切替用のエアシリンダーも。


更にエンドカバーにアウトプットフランジなどなど…




コレでミッションを立てての作業は終了。





ここからは天井クレーンとチェンブロを駆使してミッションを横にして、インターロック機構やアッパーコードラントや配管配線などの取り付けと、クラッチハウジング内の作業を行なっていきます…




が、今日は遅いし疲れたのでもう帰ります…笑

続きはまた明日。
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ギガ…インプットシャフト交換。

2016-12-07 01:53:40 | いすゞ
前回の記事に書いたEXZ52ギガ…


もともとクラッチのオーバーホールで入庫してたんですが、作業の為ミッションを降ろすとまさかまさかのメンドラの先端が摩耗…


パイロットベアリングが入る部分が摩耗してます…


新品のパイロットベアリングを仮に入れてみてもやっぱりガタがあります…当然ですが。


で、このパイロットベアリングはエンジンとミッションを繋ぐインプットシャフト(通称メンドラ)の振れを抑制する為のものなんですが、そんな所にガタが出来れば当然、悪影響が出てきます…

インプットシャフトが振れると異音やクラッチジャダーの原因となったり、他のベアリング類に負担がかかり最悪破損する可能性も…

特に今回の車は重量物を牽引するトラクターなのでミッションにかかる負担も大きいでしょう…


こんな状態を見ちゃうと知らなかった事には出来ないですよね…

そんな事もあり、追加の見積りとこのまま組んだ場合のリスクなどをお客様に説明してたのが前回時の話で…

勿論、お客様がリスクを承知でこのまま組んでくれ…と言われれば組むつもりでしたが、結果的に修理する事になりました。
どうやらこの車は夜間輸送に使用する車両らしいので途中で走行不能になったらシャレにならないみたいです…(^_^;)


で、昔みたいなメインケースが箱型のミッションだったらインプットシャフトの交換ってすごく簡単に出来るんですが…最近のトラックはアルミケースの採用が主流で剛性面からも筒型のミッションが殆どです。

そんな筒型のミッションでインプットシャフトを交換しようと思ったら…メインシャフトやカウンターシャフトも引き抜かないと交換出来ないんです…


つまり…

手間がかかります。


では作業を…

昨日のうちに部品の注文と補記類の取り外しまではしておいたので、今日からが本格的な分解。

このサイズのミッションは…とにかくデカくて重い。

ミッション立てるのも一苦労で…



基本的な構造は小型のミッションと変わりませんが、仕様上レンジ切替やスプリッター変速があるのでその辺りが通常のミッションとは異なります。

レンジ切替用のエアシリンダーなどを取り外して…

ピストンも抜き取り。


インターロックプレートなども外して…


サイドカバーも取り外し。



レンジケースとアウトプットシャフトなども…



リバースアイドルギヤを取り外す為にシャフトを抜こうと思ったら…


めちゃくちゃ固い…
抜けどめのプレートが付いてる位なのでてっきり手で抜ける程だと勝手に思ってましたが抜けません…

真ん中にボルト穴があるのでスライドハンマーで抜こうと思ったらこのサイズが無く…
仕方なく作る事に…

と言ってもスライドハンマー用のナットとボルトを溶接するだけですが…




シャフトに取り付けて抜き取り。





更に分解…



ここでようやくメインケースも抜き取り…





メインシャフト、カウンターシャフト、インプットシャフトをセットで抜き取り、更にインプットシャフトを分離させシンクロナイザーなども取り外し。
手がベタベタだった為分解後の写真しかありませんが…




しかしデッカいカウンターシャフトだな…(*_*)


画像だと対比する物が無いから分かりづらいと思いますが、今まで自分が整備した中でダントツにデカイです…笑

インプットシャフトからベアリングとギヤ類を抜き取り。




インプットシャフトのシンクロやニードルも交換する為に分解…




と、ココでやっちまった…

シンクロのリングを留めてるスプリングを1個外し忘れてるのに気付かずリングを取ったら…


あぁ…スプリングが…(T ^ T)
急いで注文するも翌日入荷…

コレで今日はインプットシャフトは組めなくなりました…泣


なので他の事を…
インプットシャフトに組むギヤユニットのニードルベアリングを交換。


新品のニードルベアリング。


ギヤオイルたっぷり塗って組み付け。



更にメインシャフトとインプットシャフト接続部のニードルも交換…


しようと思ったら部品が来てない…


アレ⁉︎俺頼んだよなぁ…と思いつつ、部品商に確認。

すると、もう配達してあるはずです…との返答が

もう一度部品の箱を確認すると…


え?まさかコレ1個だけ⁇

正直…この時点で薄々気付いてはしてましたが…


再度、部品商に電話‼︎
自分『ニードル1個しか来てないんだけど…』

部品『え…⁉︎ 1個の注文しか聞いてないですけど…⁉︎』

自分『…… 。』

もう分かる方には分かると思いますが…



自分は注文する部品点数が多い場合は部品図に丸を付けてFAXするんですが、画像の赤丸が問題のニードル…


この図で見ると、いかにも個数分セットみたいな番号の表記でしょ⁇

でも来たのは1個…


どうやら単品で供給されているみたいで…




いや…そりゃあ確認しなかった自分も悪いですよ…

ただ、部品商も発注かける時に使用個数が出るはずだし…
確かに1個とは言ったけどそれはセットで1個って意味で伝わってるものとばかり思ってましたが…
気の利く部品商なら一言聞いてくるんだろうけど…

にしてもあの図面も悪意があるよなぁ…
1個だけ換えるなんて状況はまずありえないし、換えるなら全数換えるだろうに…

どっちにしても今から注文しても翌々日しか入荷しないのでニードルは再使用する事に。



新品のインプットシャフト…
約12万…


ニードルを入れて…




スナップリングで固定。


シンクロの部品がまだ来てないので、先にクラッチハウジング側の細かい作業をする事に。

クラッチフォークシャフトのベアリングを抜き取り…


新品のベアリングとダストシールを入れます。

簡易的なブッシングツールを使います…
単なるボルトとワッシャーとナットですが。


ここのベアリングは叩いて入れるとロクな事になりませんから…


ダストシールも入れて…



左右共に交換した所で今日は終了…
続きはまた明日から頑張ります。



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デュトロ…VNT交換。

2016-12-04 02:08:08 | 日野
前回の記事で書いたVNTコントローラ不良のデュトロ…

見積りを出してお客様にどうするか問い合わせたところ、即答で修理する事になりました。


新品だとターボだけで35万と高額なので新品のVNTコントローラを使用したリビルト品にて対応していきます。


現車はダブルキャブなんですが、キャブチルト出来るタイプなので非常に作業性は抜群です…
冷却水を抜きつつ、EXパイプにオイルパイプ、水周りのパイプを取り外して…






で、取り外し。





リビルト品でもスタッドボルトは付いて無いので…
とりあえず在庫で対処。
(単に注文し忘れただけ…)


ターボ側、マニホールド側も全て交換。




VNTコントローラは新品なので、特別なルートで入手してるんだろうな…

何台作業しても納得は出来ませんね…
悪くないターボチャージャーまで交換するのは。

どんどん組み付けて…






後は冷却水を入れてエア抜き作業を…


エンジンかける前にVNTの作動テスト。
40%


50%


60%


70%


100%


問題無し。
当然です…だってコントローラ新品ですから。

で、エンジン始動して暖機&エア抜きを…


後は冷間時の水量を点検して完成です。


と、ここで出張依頼が。

ベルトが鳴く…というクオンを現地でベルト交換…

会社から30分位の距離なんですが…着いて早速作業…


このクオンはウォーターポンプとファンはギヤ駆動なのでベルト交換は非常に簡単…




なんですが…


作業しながら17mmのオープンレンチを忘れた事に気付き…
クオンはオルタネータのアジャスタに謎のロックナット⁉︎が付いてるんです。
コレ。


いや、必要無いでしょ…このナット。
何の為に付いてるのかまるで理解出来ないんですよ…


まあ、自分が道具を忘れたのを車の設計が悪い…って逆ギレしてるだけですけど…

で、やっぱりこのナットを緩めないとアジャスタボルトが固くて回らないので…
どうしようか?と考えるも、片道30分かけて会社に戻るのもアホらしいし…

と、思ってたら近くにアストロプロダクツがあったなぁ‼︎‼︎‼︎と思い出し、道具を買いに行く事に…

17mmのコンビネーションを購入…


450円也…笑

しかし激安。
スナップオンなら同じ17mmのコンビで6千円近くしますからね…
まあ、品質の違いですけど。

今回はとりあえず1回でも緩んでくれたらそれでいいので…


なんとか緩んでくれました。固くてナメかけたけど…


無事ベルトも交換出来て完了です。



そして会社に戻り、今度はギガのクラッチO/H。

3軸トラクターヘッドなんですが、デッキパネルが外れるのでやり易い…
クソ重たいプロペラシャフトをチェーンブロックで吊っておき…


ミッションを降ろします…

上からも作業が出来るので1時間もかからない程でミッション降りちゃいます…




8速×2段で16速ミッションです…
単純にデカイ…。

で、見たくないものを見つけてしまった…


メンドラが…


アッパーコードラントもなんかベタベタしてるし…


パワーシフターのブーツも破れてるし…


とりあえず追加の見積りを出してまたまたお客様と相談です…



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トラブルシュート…

2016-12-01 23:01:26 | 日野
まずはエンジンチェックランプが点灯した…とのXZUデュトロ。


入庫時はチェックランプは点灯してませんでしたが…

履歴を確認してみると…


P0045… VNT系統

フリーズフレームも確認。





このデータを見る限りでは今回の故障コードを検出した時は走行時では無く始動直後だという事が分かります。
VNTの目標開度も7%という事からこの時点で既にフェイルセーフに入ってると思われます。


今現在はチェックランプは点灯していませんが一応アクティブテストからVNTの作動を点検。
1度故障履歴を消去してから再度テスト。
ECUが指示する目標開度に対して実際のVNT開度を点検します…
まずは指示値41%…


実開度も41%で問題ナシ…
更に目標開度を50%に。


すると実開度は43%…
この時点で7%の誤差が…

更に目標を60%にするも…


実開度はほとんど変わらず44%…
誤差は広がり16%…

指示値を70%にした途端、いきなり実開度が7%に落ちこみ…
それ以降制御不能に。


どれだけ指示値を上げようが、目標開度自体が7%固定…


フェイルセーフに入った為でしょう。
こうなるとエンジンは吹けなくなります…

自己診断をしてみると…


ですよね〜
予想通りです。

今回はアクティブテスト中に不具合が発生…
始めに確認したフリーズデータでも始動直後に発生…

今度は走行時に不具合が発生するか⁉︎を確認する為、データのログを取りながら試運転してみます。


結果的に15分程走行しましたがチェックランプは点灯せず…
試運転から戻り記録していたデータログを確認。


走行時は目標開度に対して実開度の追従も良好で、ブースト圧と比較してみてもキチンと作動している事が分かります。

その後エンジンを1度停止して数秒後に再始動すると…
IGOFF→IGON→クランキング→始動までの数秒の間に下の画像でも分かる様に一瞬目標開度が7%になり、その後復帰するも再度7%に落ち込み実開度との差が出来た後、チェックランプが点灯してます…


となると始動時にVNT目標開度と実開度にギャップが生じる事によるチェックランプ点灯…と判断出来るかと思います。

なので原因はVNTコントローラの瞬間的なバグか通信不良…はたまたリニア制御不良か…

原因は分かってはいましたが…

やっぱりVNTコントローラです。


ただし今回のケースは1度キーオフで数十秒待ってECUとの通信を切ったあとに再度エンジン始動すると正常復帰するんですよね…

もちろん過去履歴としては残りますが、走行時に不具合が発生する事は無かったので復帰すればフェイルセーフが入る事も無く走行には全く問題ありません。

VNTコントローラを交換すれば完治しますが、単品設定が無いので、お値段はターボASSYの35万…
それに加えガスケットなどの同時交換部品やLLCなどを含めると部品だけで約40万…

年式と走行距離から考えると修理するかどうかは微妙なところで…

選択肢としては多少面倒ではありますが、始動時にチェックランプなどが点灯した時は1度キーオフで数十秒待ってECUとの通信を切った後、再度始動でチェックランプが消えれば走行には支障は無いでしょうから…
そうやって騙し騙し使う事も可能でしょう…

それともお金をかけてバシッと直すか。


とりあえずお客様と相談です…





お次もデュトロ…
コレもBDG-XZUです。

今度はエンジンが吹けず加速していかない…との事。

チェックランプは点いて無いらしいので、とりあえず引き取る事に。

で、乗って帰ってくる時に症状を確認。

3〜4速40km/hあたりから明らかに吹けず加速していかず…
5〜6速でも失速…
というよりブーストがかかってない様子で…

と思ったら今度は普通に吹けるようになったりと…


その後すぐに吹けない原因は判明。
排気ブレーキを作動させた後に如実に吹けなくなるので…
コレはシャッターバルブがイタズラしてる可能性が高いなぁ…という事で会社に戻り早速点検…

アクティブテストでシャッターバルブを強制的に作動させるとキチンと閉まるけど解除した後もシャッターバルブが閉じたままで開かない…

吹けない原因はコレで間違いないでしょう…
問題はシャッターバルブが悪いのか…ソレノイドが悪いのか…
それともECUからの信号不良か…
故障コードがない事からハーネスの断線は無いだろうと判断。

まずは信号を調べる事に。
診断機、マルチテスターを接続してアクティブテストからシャッターバルブを強制的に作動させた時のソレノイドの電圧変化とシャッターバルブの動作を確認。

シャッターバルブ作動状態

動画でも分かるとおり、電圧がかかりソレノイドに通電されるとシャッターバルブが作動しますが、その後電圧が下がってもシャッターバルブが閉じたまま…
その後ゆっく〜りと開きました…
コレ決してスローモーション加工してる訳じゃないですよ…笑
とりあえずECUからの信号はちゃんと変化するので問題無し。

話はズレますが…
この車は24V車両なんですがソレノイドの作動電圧は12Vなんですよ…
以前ウチのメカニックI氏はその事を調べもせずに車が24Vだから…といってソレノイドに直接24Vを接続したんですよ…しかもECU側からのコネクタを差したままで…
もうどうなったか分かる方は分かりますよね…笑
当然、ソレノイドはパンク…更にECUもパンク。
この車は確かECUからソレノイド間には保護回路が無かったんですよ…
もうね…直してんだか壊してんだか…どっちだよ‼︎て事がありました。
このI氏はビックリする様な事を平気でやるんですよ…
バッテリー上がりの車にブースターケーブルをプラスとマイナスを逆接して全ヒューズ飛ばしたり…
つい先日も新品のラジエーターホースにボンド塗って取り付けて、走行時にホースがすっぽ抜けて危うくエンジンを壊しかけた事も…

この仕事を10年以上やっててそのレベルですからね…

まあ愚痴はこの辺りにしておきます。笑



今度はシャッターバルブの単体点検を…
マイティバックを取り付けてバルブの作動テストをするも動作は問題ナシ…


となるとソレノイドかな⁉︎

という事でソレノイド側にもバキュームメーターを取り付けて単体点検。


診断機のアクティブテストからエキブレの強制駆動をオンにするとキチンと負圧状態になりその後OFFですぐに正圧に戻ります…
ソレノイドの作動音もちゃんとしてます。

あれ⁇

どっちも悪くない…⁉︎

このクラスの排気ブレーキは作動に負圧を利用しており…
通常は排気ブレーキ非作動時はシャッターバルブのチャンバー内は正圧(大気圧)状態で、排気ブレーキ作動時はソレノイドに通電してソレノイド内のバルブを開きバキュームポンプが作り出した負圧でチャンバー内も負圧にします。
その結果チャンバーと繋がったロッドが引かれてシャッターバルブが閉じる仕組み。

シャッターバルブが閉じない…とかの症状だったらチャンバー内で負圧漏れを起こしてる可能性があったりしますが…
今回は逆でシャッターバルブが開かない…という事なので正圧状態にならない…と判断出来るので怪しいのはやはりソレノイドバルブ内の正圧負圧を切り替えるバルブ…という事になります。

なので…



ソレノイドを交換。


交換後の作動


シャッターバルブが開かない症状も無事に改善されました…
試運転にて問題無く吹け上がるので完了です。



後で外したソレノイドを分解してみると…




原因が判明。
スポンジ状のフィルターが劣化してボロボロになり経路に詰まってます…


なるほど…コレでゆっっく〜り開く訳ですね…笑


納得です。







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V36スカイライン…

2016-12-01 00:53:56 | 日産
2007年式のV36型スカイライン…


通常のV36スカイラインとは違い、1957年に初代スカイラインが発売されてからちょうど50年目を記念して発売された特別仕様のスカイラインです…

専用のレッドレザーシートに…
スカイライン50周年を記念するステッチが。



更にシリアルナンバー付…



特別感はありますね…笑

外観を見ただけでとても大事に乗られている事が分かるんですが…
そんなスカイラインも走行7万キロを越えてそろそろ色々な所に不具合が出だす頃…

オーナーさんは日頃エンジンルームを見ては気になっていた水漏れなどの修理に加え、これからも永く乗る為にまずはエンジン周りの予防整備を希望して入庫となりました。
今後、足廻りなどシャシーにも手を入れていく…との事。

エンジンはVQ25HR…
因みにHRってハイレスポンスの頭文字で、VQとなってますが従来のVQ25DEとは基本設計から違うほど改良されてるんです。


やっぱりエンジンは縦置きV型エンジンが1番カッコイイですね…
左右対象のレイアウトでバランスも良いですし…


早速、作業を。
まずはスパークプラグの交換から…
V型エンジンなので多少手間がかかります。




使うプラグはNGKのpremiumRX…
このプレミアムRXの電極はイリジウムではなくルテニウムという更に希少⁉︎な金属を使用しており過酷な状況下でも抜群の着火性を誇っております。


最近は日産車なんかでも14mmの細いタイプのプラグが多く採用されてますが…
多くのプラグは締め付けがトルク締めでは無く指定の回転で締め付けるようになってますよね…
1/2、3/4、2/3回転など、中には1/16…なんてタイプもあったりとか。
また新品時と再使用時で違ったり…

そんな微妙な角度締めにも角度計付のトルクレンチが役に立ちます…
1度単位の精度でキッチリ締める事が可能です。



問題の水漏れはラジエータのアッパーホースから…


アッパーホースとロアホースは交換。




更にベルトやエアーエレメントも交換。


新旧比較…


エンジンオイルやオイルエレメントなども交換して冷却水の交換。


最近の車にはエア抜きに気を使います…
この車にもラジエーターとヒーターホースに2箇所エア抜きプラグがあります。
それだけ冷却経路が複雑なんでしょう…


このエンジンもエアが噛むと流水音がするので、エアはキッチリ抜きましょう…

更にATF交換の為、ホースを接続して…


暖機しつつ診断機で水温を確認しながらのATF交換。




ビフォーを撮り忘れましたが最終的にこのくらいでO.Kにします…



後はカバー類を取り付けて試運転。



エンジンも良い音してますね…
加速時なんかも室内に程よいエンジン音が入ってきます。
依頼時にマニュアルモード時にたまにシフトダウンしない…という症状が出るので調べて欲しい。と言われており、試運転の結果症状は出ませんでしたが、故障コードを確認してみると…


スイッチ系統の故障コードが入っておりますが…

オーナーさんにも伝えてもう少し様子を見る事に…



試運転も終わり後は冷間時に冷却水の量を確認して完了です。







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