メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

トレーラーABS修理…

2016-11-26 07:55:25 | トレーラー
トレーラーのABSチェックランプが点灯した…との事で入庫。


トラクターのメーター内には警告灯が点灯してます。



ABSはBOSCHのミニカッパー。
まずは自己診断から…


このミニカッパーはコンピュータの左半分のカバーを外すと自己診断用のS/Wがあり、ショートさせてダイアグランプの点灯パターンで故障コードを読み取ることが出来ます。



外したカバーの裏にも簡単な点検方法と故障コード一覧が載ってます。



説明には自己診断S/Wをドライバー等で短絡させて…と書いてありますが、ドライバーだと非常にやりづらいんですよね…
なのでこのような配線を使うと簡単確実に出来ます。



電源ONの状態で自己診断S/Wを2秒以上短絡させて離すと…ダイアグランプが点滅を始めます。

自己診断

第一ブロックと第二ブロックに分かれており、動画でもお分かりだと思いますが、第一ブロックは2回点滅…第二ブロックは8回点滅しているので故障コードは2-8…となります。

この第一ブロックはコンピュータの現在のシステムを表しており2回点滅は2S/2K…つまり、2センサー2モジュールという事。
この第一ブロックが現在のシステム以外の点滅回数だと設定不良、もしくはコンピュータ不良となります…
ちなみに特別な道具を使わずにこの端子台でシステム設定の変更は可能ですが、基本的にはやる必要も機会もあまり無いと思います…笑


で、問題の2-8という故障コードは左PCVの異常を示すもので…
PCVとはプレッシャーコントロールバルブの略で
いわゆるモジュレータの事。

以前にも記事で書きましたがミニカッパーでこのPCVのエラーコードはよくある事例で、配線やPCVの単体点検では異常は無く、結果的にコンピュータ不良と判断して交換するも直らない…なんて事も。

コンピュータは約40万…PCVは1個12万以上と高額なので交換しても直らない…はシャレになりません…

ただ、先程も書いたように配線やPCVの単体点検で異常が無いのでコンピュータ不良と判断しがちなんですよね…


で、結論から言うと…ミニカッパーの場合PCV系の故障コードを検出する原因は9割が接触不良なんです。

経験上どこの接触不良が多いか…というとコンピュータ側の端子部。


ハーネス側のコネクタから平端子を取り外してペンチなどで締め直すと改善される場合もあります…
問題のコネクタ。


端子を取り外すとツメが広がってます…


ココをペンチで締めます…
もちろん全数。


コネクタに戻す前に抜けどめをちゃんと戻して…


差し込みます…


大体の場合はコレで改善されます…

が、今回のケースは締め直してもチェックランプは消えず…
当然ですが端子を締め直すとコネクタを差す時に接触圧力が強くなるのでココでの接触不良は無いだろう…と判断してしまうんです…

それが落し穴で…

これだけしっかり接触していても通電しないケースが稀にあるんです。

正常な状態であれば、ABSコンピュータのPCV端子からはIGON状態で7.4V程流れています…





この状態からコネクタを差してPCV側で電圧を測定すると…


見事に0V…
勿論ハーネスに断線はありません。

コンピュータ側で測定してみると…




しっかり接触してるはずの端子裏でも0V…


コレではどれだけ配線に不良が無くてもPCVには通電されません。
その為にPCV不良の故障コードを検出する訳です。
通電しなければ、当然どれだけ消去しても同じ故障コードを検出し続けます…

自己診断してPCV不良のコード検出→PCVハーネスに断線無し→PCV本体の抵抗も基準値内→何度消去しても同じコードを検出する→となると怪しいのはコンピュータ⁉︎…となる訳です。

ところが実際にはコンピュータも配線もPCVも悪く無い訳で…
根本の原因は恐らく真鍮製の端子が酸化する事による接触抵抗の増加…

簡単に言うと接触不良ですね…笑


その場合、当工場ではハーネス側の平端子は全て新品に交換します。
ストックは腐る程あるので…
ただ、コンピュータ側は端子だけ交換は出来ないので表面をなるべくキレイに磨いてから接続。

PCV側のピン端子もオスメス共に同じように磨きます…
ちなみに、この丸ピン端子は外車によく使われてますが、その丸ピン端子専用の研磨SSTがスナップオンから販売されてます。


交換後はちゃんと通電するようになりました。


試運転前にホイールセンサーも点検しておきます…
タイヤをジャッキアップしてオシロを接続。
右側はパルス波形もキレイに出ていますが…


左は一定の速度でタイヤを回転させてもこの波形です。


時間軸をワイドにして確認してみると、ある一定の所だけ電圧が上がってます…


ギャップを調整してもあまり変わらないので…
恐らくパルスリングが一部変形や歪んでる可能性があります…


とりあえずこの状態で故障コードを消去します。
IGOFFで自己診断S/Wを短絡させた状態でIGをON…2秒以上短絡させた後、外します…

正常に戻れば直後に2-1(正常コード)が点滅します。

修理後の自己診断


ちなみにあるメーカーの点検要領には…
消去しても同じ故障コードを表示する場合は同一の故障コードが複数記憶されている可能性があります…その場合は正常なコードを表示するまで消去作業を繰り返して下さい…

と、書いてありますが…このコンピュータは直近1件までの故障コードしか記憶しないんですよね…
なので、何度消去しても消えない場合は現在故障として検出してる可能性が高いです。


で、試運転してチェックランプが消灯する事を確認…


ホイールセンサーのパルス波形が左だけ気になりましたが、今の所チェックランプも消えたし特に不具合は無さそうなのでこのまま少し様子見ですね…
無事にチェックランプも消えたので後は納車です。



当工場にもディーラーさんや同業他社さんからコンピュータやPCV換えたけど直らない…との事で持ち込まれる事がありますが、このタイプのABSで言えば9割が接触不良なんですよね…

まあコンピュータとハーネスを交換すれば直るんでしょうが、値段がね…

今回の方法であれば部品代は端子の数百円のみ。
これに工賃が加わりますが、それでもPCVやコンピュータ交換に比べれば断然安くすみますからね…


どんな仕事にも言える事だと思いますが、やっぱり修理するには部品を交換するだけじゃなく原因を的確に診断する事って凄く大事です…







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フォワード…車検。

2016-11-22 23:34:28 | いすゞ
TKG-FRR90フォワード…

車検で入庫です。



内容はスタンダードな内容で、エンジンオイル、エレメント類、ベルトに、下回り塗装など…


まずは足廻りをバラして…
ベアリングを洗浄しがてら…


エンジンオイルやオイルエレメントなどを交換…

コレ…ヘッドカバーにオイル量11.5リットルって書いてあるけど実際に11.5リットル入れると多いんだよな…
確実にFULLライン超えます…


内部のオイルが抜けきってないのか…
それとも単にウチのメーターが壊れてるだけか…笑


燃料フィルターも交換…


しかしこの4HK1になってから整備性は悪くなりましたね…
燃料フィルターも定期交換部品なのに…
作業しづらい…という事はミスが起きやすいという事に繋がりますから…
設計の段階でもう少し考えてくれれば…

ヒューマンエラーが極力起きないような設計をする事も設計士として大事な仕事だと思うんですけどね…

整備書だとベンチレータ外してフューエルパイプ外して…となってますが、そんなとこまで外さなくても交換出来ます…
外すとゴミが入るリスクが増えますので。


燃料フィルター交換時はセジメンターエレメントも清掃…とも書いてありますが、紙フィルターなので交換。





更にベルト類の交換。



PCVフィルターも…





更にエアーエレメントも交換



ブレーキフルード交換…





クラッチオイルも交換。





下廻り塗装など…



こんなとこに工具箱付けたらバッテリーの点検しづらいんですけど、FAR EASTさん…


最近はバッテリーテスターが色々なメーカーから出てますが、どんなに高性能でも液量と比重測定に勝る点検方法はありませんから…


最後に各データをチェック…
やっぱり診断機により強み弱みは差がありますね…



アクティブテストは断然GSCANのが豊富ですが、作業サポートはTPM…
DTは最近アップデートしてないのでちゃんとしないと…




1つ気になった事…


トランスミッションタイプがATになってますが…







この車マニュアルなんですけど…


みまもりくんは大丈夫なんですかね…いすゞさん⁉︎






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ファイター原因不明…⁉︎

2016-11-17 23:41:40 | ふそう
4M50エンジン…

題名通り、今のところ原因不明です…


以前、こちらの記事で書いたファイター…


もともと水温が上がる…という話で入庫してたんですが、実際は冷却水量の警告灯が点く…という事で、その時は色々と調べるとラジエーターのロアタンクのカシメ部やホースの編み込み部からの微量の漏れがありラジエーターやホース類を交換したんです…

コレは交換後の画像


交換後はもちろんエア抜きに漏れ確認、試運転後の冷間時の冷却水量などを確認して問題無かったので納車したんです…
作業自体は内容的にも特に記事にする事も無いな〜って感じだったので記事にしませんでしたが…


ところが先週末にお客様からまた警告灯が点灯する…と連絡があり引き取る事に。
乗って帰ってくる途中に確かに警告灯が点灯。


この警告灯は紛らわしいですがオーバーヒートランプでは無く、冷却水量の警告灯です…

で、会社に着きラジエーターキャップを外してみると…


確かに減っており…
どれ位入るのか確認してみると、コップ一杯分ほどで…
吹き返しを点検するも無し。
かなり念入りにエア抜きを行い試運転に行くと30分くらい走るとまた警告灯が点灯…

マジか…

会社に戻り再度冷却系統に圧力をかけて数値をチェック…


30分後…

微妙に圧が下がっています…

更に1時間後…


更に低下…
外部に漏れは見当たらないので、内部のどこかで漏れてる可能性を考え調べる事に…

まずは経験上何度か漏れた事のあるEGRクーラー内部の点検。
EGRバルブを取り外して再度圧力をかけて、その状態でファイバースコープで内部を確認。


あちこち見渡しても漏れてるような形跡は無し…
EGRクーラーじゃ無いのか…⁉︎

他にも色んな可能性を疑いタービンのウォータージャケットなどを点検するも特に問題無さそう。


その日は一旦組み付けて少し高めの回転数でアイドリングさせて翌朝冷却水の量を点検…

するとエンジン側はやっぱり昨日と同じくらい減っており…
リザーバー側は…

青の線が温間時で赤の線が冷間時…
この差も正常とは言えない程ですが…

温間時の水温が78〜80℃と若干低めな気もするので…
サーモスタットも良くないのかもしれませんが、冷却水が減ったり、エアが噛む原因とは直接関係無いだろうし。

他にもヘッドガスケットの不良も考えたけど、吹き返しが無いのでヘッドガスケットが原因だとはどうしても思えない。

このまま何もしないのも時間だけがかかってしまうので何かアクションを起こさねば…という事でお客様の了解を得て、どうしても疑わしいEGRクーラー(過去に何度か経験してるので…)を交換させてもらう事に。

EGRクーラー交換






取り外したEGRクーラー


EGRクーラー単体で排気経路に圧力をかけて漏れを点検するも、圧力に変化無し…

マジっすか…

外して単体点検すれば何か判明するかも…と思い外しましたが特に不具合は無し…
お客様の了解も得ているのでとりあえず新品に交換。




交換後もかなり念入りにエア抜きを行い試運転に…




距離にして150kmぐらいは試運転しましたが、警告灯は点きませんでした…

お…直った⁇

イヤ、でもEGRクーラーに漏れは無かったし…
エア抜きがうまくいってなかっただけ⁉︎
コレで翌日の朝にエンジン側の冷却水が減ってなければ…と思い翌朝確認してみると…


やっぱり減ってる…(*_*)


どれだけ入るか確認するとコップ半分程…

昨日よりは減る量が少なくなってる…



減ってるのは確かなんだけど、エアが噛んでるだけとはどうしても思えず…

その日も一日中エンジンをかけておき、更に150km近い試運転を行うも水温は安定しており、警告灯も点かず…



翌日の朝に水面を確認すると、昨日よりも更に減る量は少なくなったけど確かに減っており…
でも液面は確認出来る程…


その日は午前中の間、プレッシャーテストを…


1時間後…


下がってない…


更に2時間後…



下がらないので漏れは無いと判断出来ると思うんですが…
やっぱりEGRクーラーが原因だったのか…⁇
それともエアが噛んでただけなのか…

正直、原因が分かってないので直ったかどうかの判断は難しいですが…




とりあえず明日の朝、再度、冷却水量の確認です…









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ABSモジュレータ…O/H。

2016-11-13 11:39:32 | トレーラー
トレーラーに装着されているABSモジュレータ…

最近ではWABCOかKNORR製のシステムを採用している車両がほとんど…というよりこの2社の独占状態⁉︎なんですが…

各メーカー共…年式や車両によって結構な種類のバージョンがあり…
今回はWABCOのVCS-2というタイプで、停車中にモジュレータからエアーが漏れる…という事で入庫。

このVCS-2にもコンピュータとモジュレータが別体式の物と一体式の物があり、今回は一体式…
確認するとモジュレータのドレンポートからシュ〜とエアーが漏れてます。



コンピュータ1つにモジュレータが2つ…
ホイールセンサーのポートは2つ。
いわゆる2センサー2モジュールタイプで、デリバリーポートが4つあるのでこれ1つで4輪までコントロール出来ます。

で…WABCOもKNORRもそうなんですが、今まではモジュレータからのエア漏れに対して内部部品の供給が無かったのでASSY交換以外の修理方法が無かったんです…

別体式のモジュレータ単体でも高額なのに…
そんな高価なモジュレータが2つにコンピュータまでくっ付いてくると…
お値段は部品だけで約40万ほどになります…
コンピュータやモジュレータに異常は無く、エア漏れだけで40万はさすがにお客様もお怒りになられます。




が、しかし…最近入手したんです…
リペアキットなるものを…‼︎


つまり…オーバーホールが可能になりました。

というより、本国では前々から供給あったのかな…⁉︎
よく分かりませんが…


とにかくコレでエア漏れでの高額修理は避けられます。


早速、モジュレータを取り外し…




バイスに固定。


オーバーホールと言ってもモジュレータ部だけですからそんなに複雑な構造ではありません…
色んな語源でインストラクションも付いてますが、日本語は無し。

唯一、英語だけは何となく分かるので助かります…
グリスを塗る箇所、塗っちゃダメな箇所など注意書きも確認。





分解…




ピストンを取り外すと…




水が溜まってます…
カップリングなどから混入する水分でしょうね…

最近のトレーラーはウォーターセパレータが装着されてる車両はほとんど見ませんが…
ひと昔前はオプションなどであったはずなんですよね…
今でもあるのかな…

セパレータが付いていればシステムの末端であるアクチュエータ類にまで水分が混入する事を予防出来るんですけどね…

更に分解。


各部品を洗浄してると…



エア漏れの原因らしき箇所を発見。


画像だと分かりづらいかもしれませんが、シートの当たり面にキズが入ってます…

こちらが新品のシート。


同封されてる専用グリスを指定の箇所に塗って組み付け。



反対のモジュレータ内部にも水が溜まってます。


これからの季節はこういう水分が凍る事で起こるトラブルも増えてきます…
当然、この量の水分が凍ればブレーキが解放されなかったり、ABSが正常に作動しない可能性も出てきますからね…

リペアキットがあれば定期的なオーバーホールも出来るのでトラブルを未然に防ぐには有効ですね。

交換したシールやOリング類。


左右共に組み付けて完成。




あとは車両に組んで、エアホースや配線を接続してエア漏れの確認。




エア漏れも止まりました。


コレは素晴らしい部品ですね〜笑
今まで出なかったから余計にそう思います。
最近の自動車部品はASSY供給が多いんです…

何でもASSY。

世の中エコだなんだとうたってますが、今回のケースで考えても40万のモジュレータASSYと数千円のリペアキット…

どちらがエコかなんて考えなくても分かりますよね。
更にお客様の負担を減らす事にも繋がりますから…


各メーカーもCO2削減を掲げるならこういう所を徹底しないといけません…


と言いたい所ですが、これには由々しき問題もあるんです。


それはメカニック不足と技術力の低下。

人口が減っている以上、当然メカニックも減ってきます…
そうなるとより効率的な修理が求められます…
短時間で確実に修理するにはASSY交換が確実で、ASSY交換ならオーバーホールと違って技術や経験の差も出にくいから…
その為、ASSY供給が主流になってるという理由もあるんでしょう…

確かに効率だけを考えればそれが理想でしょう。
誰がやっても同じ結果になるんですから…

でもそれだと個々の技術力は上がりませんし…
探究心も育たないんですよね…
もちろんチャレンジ精神も…



それじゃあ若手も育たないよなぁ…








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4JG2…O/H。終

2016-11-06 00:59:03 | 整備
まずは26年式キャンターの車検から…




実はこの4P10積んだキャンターは初めて触ります…

以前から入庫はしてましたが、自分が整備する機会は無かったんですよね。

ボルトのサイズが15mmとか使ってるあたりを見るとこのエンジンもダイムラー製なんでしょうか…


今回は車検で整備するのに合わせて少しだけ下調べはしたんですが、このキャンターの事はまだまだ勉強が必要です。


整備内容は至ってスタンダードな内容。
オイル関係にエレメント類、ベルトなどなど…

走行距離はまだ5000キロ程で、ブレーキパッドは全く問題ナシ…



オイルエレメントの交換…


取り付け。



ベルト交換はテンショナー固定用のピン穴があるので交換は楽ですね…







燃料エレメント交換時の注意換気もインフォメーションに出ており…
大した物じゃありませんがSSTありました…
せっかくあるのに他の人が使ってるの見た事ないな…


走行距離5000キロの燃料エレメント…


オイル交換をしたらリセット作業なども必要のようです…
診断機無しでも出来るみたいですが…
にしてもリセット項目だらけ…


ついでに自己診断。


色々と入ってますが、
今は関係なさそうなので消去…





そして題名の4JG2…

このエルフも入庫は8月だったんですよね…笑

他の仕事の段取りもあり今週まで車載が遅れてました。
で、本当は今週の月曜から自分が車載する予定だったんですが、急遽J07のヘッド修理が入った為に車載は他のメカニックに任せていました。

ようやく車両に乗せられた4JG2。





ここからエンジンを始動して最終チェックです…


ちなみに入庫した時のエンジンの状態。

こちら


結局この異音の原因はオイル管理不良でカムシャフトのカム山とタペットが摩耗してバルブクリアランスが過大になりロッカーアームが折れ…
その結果エキゾーストバルブが開かずに圧縮がインテーク側に逆流した事による異音でした。


そしてO/H後のエンジン音…

こちら


O/H時にシリンダーヘッドのバルブシート間に亀裂がある事が発覚しましたが、訳あってそのまま組んでますが、今の所問題無さそうです。
エンジンの振動も少なくスムーズに回ってますね…


ここから慣らしと最終チェックを行い納車です。

これで長かった4JG2もようやく終わりです…


そして今日届いた物…


3LD1のエンジン整備書。


そのうち役に立つでしょ…笑
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ハードスケジュール…

2016-11-03 09:47:00 | 整備
今週の月曜は…まずはダイナのPTOプロペラシャフトの修理から。

ユニックのクレーン付きの車両なんですが…
PTOのプロペラシャフトのユニバーサルジョイントがガタガタで異音が発生してるので直して欲しいとの依頼。

が、ユニックはPTOのプロペラシャフトのスパイダーキットが単体での供給が無く、プロペラシャフトASSY供給となってしまいます…
ASSYとは言うものの実際にはスパイダーが組まれたヨークと単なる丸棒が送られてきて、現車に合わせて切って溶接して下さい…的な内容。
おまけに値段は約6万とお高い。
それに当然加工代と工賃がかかるのでバカにならない金額になってきます…

本来ならスパイダーキットを単品設定してくれれば話は早いんですが、ユニックさんは出してくれません。

極東さんとかは単品設定あるんですけどねぇ…


悪くないシャフトまで交換する必要も無いので、当工場では現車のジョイントの寸法を測り、社外品のスパイダーキットで対応します。

社外品とはいえスパイダーは同じメーカーの物なので全くの同一品です…
特注サイズでも無いのでユニックも供給してくれてもいいのに…


ガタガタになったユニバーサルジョイント。



ヨークにダメージを与えると再使用不可なので…


スパイダーのみを酸素で切断…


残ったベアリングを取り外し。





内側をキレイに掃除。





スパイダーを組んでいきます…




コレも入れ過ぎには注意が必要です…




グリスニップルも取り付け…




両サイドとも交換して車両に取り付けて後は色を塗って完成です。




この方法なら部品代と工賃合わせても新品ASSYの部品代よりも断然安く修理出来ます。
純正で部品が出ないから…と言って諦めたらダメですね…笑

という事でプロペラシャフトの修理は完了。



で、この日月曜日の3時半頃…ディーラーさんから吹き返しのある4トン車のヘッド修理を金曜日までになんとか直せない⁉︎…とかなり困った様子でお願いがあり…
お世話になっているディーラーさんなので引き受ける事に…

が、引き受けたものの…スケジュール的にはかなり厳しい…
今週は木曜日が祝日なので実質、火水金の3日しかないし…
自分は休日出勤は構わないけどエンジン屋などは休みになるので…

おまけに月曜の16時の時点でまだ現車が入庫してない…


で、まずはいつもお願いするエンジン屋さんに火曜日の朝イチでヘッドを持ってくから何とか水曜の夕方までに…と一生のお願い。
納期的に水曜にヘッドが戻ってくれば何とか木、金で完成させられる…


取りに行った方が早いのでディーラーさんまで現車の引取り。
乗って帰ってくる途中に水温計が…


レッドゾーン手前…
あああぁ…コレはヤバイ。
水温を下げる為ヒーターガンガンに効かせてハーフアクセル走行で何とか会社に到着。

エンジンはJ07E。




オーバーヒートもするし、吹き返しもある…との事なので、まずは現状の確認。

こちら


コレはかなり酷い吹き返し…
正直、この時点でヘッドガスケットが原因では無いんじゃないか…と。
ガスケットが抜けたくらいだとここまでヒドイ吹き返し方はしないんですよね…


早速バラしにかかります。
この時点で17:30…
明日朝イチでヘッドを出さないといけないので今日中に外す必要があります。

いったい何時になる事やら…

ココからは黙々と作業してた為、画像はありませんが…

結局ヘッドが降りたのが22:00頃…

というか3番シリンダーに水が溜まってる…


そこからバルブやらギヤを取り外し終えたのが23:00頃…


ヘッドは歪みは無かったし亀裂も無さそう…
3番に水が溜まってた事から恐らくインジェクタースリーブからの漏れ⁇
とりあえず明日、エンジン屋で水圧テストをやってもらうので今日は疲れたし帰ろ…

片づけやらなんやらで結局家に帰ったのは24:00過ぎ…
日付変わってるやん…


で、火曜日は朝7:00からヘッドを積んでエンジン屋に持ち込み。
それにしても眠い…

その日はコテコテのエンジン部品の洗浄や組み付けの下準備などを…










オイル管理は悪いですね…
スラッジが酷いです。

洗浄液に浸けて各部品を洗浄。
キレイになった部品達…








ロッカーシャフトの組み付けなど…





で、昼過ぎにエンジン屋さんから電話で水圧テストの結果3番のインジェクタースリーブからだだ漏れで…歪みは無いので平面研磨はせずにスリーブだけ交換して今日中にはお返し出来ると思います…との連絡が。

それはありがたい…
上手くいけば木曜の祝日は休めるかも⁉︎…と淡い期待が湧いてきます。

その日の18:30頃…
ヘッドが戻ってきました。


いや〜無理言ったのに早くやってくれたエンジン屋さんに感謝ですね。

ヘッドも戻ってきたのでステムシールの交換やバルブのラッピングなど…
ブロック側の掃除やその他の部品洗浄も…

バルブを組み付けてマニホールドなどを仮付けしたところでその日は終了。
家に帰ったのは22:30頃…


そして水曜日…
またまた7:00から作業を。
ちなみにウチの始業時間は9:00からです…

早速昨日仮付けしておいたマニホールドを本締めしようと思ったら…
エキマニのスタッドが折れた…

このタイミングで折れるかね…

在庫はあるので全数交換します。
折れたスタッドにネジ山を切って…


リムーバーで抜き取り。


タップを立てて…


スタッドを取り付けて規定トルクで締め付け。







ヘッドのアッセンブリーも終わりブロックに乗せる為の位置合わせ…


ヘッドガスケットを入れて…


指定の箇所にボンド塗ってヘッドのドッキング。


ヘッドボルトも規定トルク&角度にて締め付け。
ココからドンドンと組み付け…





どんなに急ぎの仕事でも各部のトルク管理はキッチリやります。






完成…





燃料のエア抜きを行いラジタン付けていざ始動。



修理後の吹き返し状態


無事に吹き返しも無くなり、修理も完了です。

結局この日も終わったのは23:00頃。

かなりハードなスケジュールでしたが…
頑張ればヘッド修理は2日半で終わるんだな…という事が分かりました。笑

もう2度とこのスケジュールではやりたくありませんが…



という事で本日、木曜日は休む事が出来たので…
(むしろ休みたいから頑張ったのか⁉︎)
朝から優雅にブログの更新です…笑


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