メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

新兵器

2020-05-03 11:15:00 | 工具




最近は暖かくなってきましたが寒いシーズンでも少なからず依頼のあるエアコン関係の修理依頼…
これから暑いシーズンになるとその修理依頼も激増します。

ウチは今までエアコン関係の修理は外注業者さんにお願いする事が多かったのですが、この業界の人手不足はどこも同じで修理の依頼を外注してもすぐには来れない…という状況が多々発生しており結果的にお客様に迷惑をかけている部分があり、どうしたもんか…と今後の対策について色々と考えていました。

で、エアコン修理を自社で完結させようと思うとマニホールドゲージや真空ポンプ、リークテスタ、冷媒ガス回収機等の設備を入れればとりあえずは可能ですが、その方法だと物理的に人間の作業が避けられない部分を除いても全ての工程で人の手による作業が必要になってきます…

その上で今当社の現状を考えると現在の仕事量に加えてエアコン関連修理の全行程に対応している人員的余裕はありません。

そこで去年の年末ごろから考えていたのが全自動A/Cガスマシーンの導入…
理由は簡単で全自動のタイプであれば人が行う必要がある作業を除いた部分を全て自動化できるからです…

そうすれば今まで1から10まで人間が対応しなければならなかった工程の少なくとも半分は自動化が可能で、それならエアコン修理も自社で対応可能になるかな…と色々検討していました。


現在、自動車用エアコンの冷媒ガスはHFC134aというガスが広く一般的で現行車の9割はこの134aが採用されています。
ただ、この134aガスは大気開放禁止のガスという事もあり環境保護の観点から欧州ではHFO1234yfという環境への影響がほとんどない新ガスへの代替が進んでます。

日本の自動車関連規制は欧州規制に右ならえ…といった習慣があり、結果的に日本でも乗用車に関しては2023年以降の新車には1234yfの採用が義務づけられました。

実際、国産乗用車なんかでも既に1234yfが採用されている車種も普通に販売されています…
この代替の動き自体は何も悪い事ではなく、世界的な環境保護という方向性に日本も足並みをそろえたという話。

ただガスが変わるという事は先に書いたマニホールドゲージ等の設備は兼用が出来ないため、使用するガスに合わせた設備が別途必要になってきます…

トラックも当然その対象になってくる訳ですが今のところ代替期限に猶予があり、トラックメインの当社としては1234yfに対してはそこまで急いで考える必要はないかな〜と思い、HFC134aガス専用機を想定して導入を検討していました…



ところが…


欧州の雄であるダイムラーを親会社に持つふそうさんが既に国内向けの新車に1234yfを採用しているという話を聞き…

なんでやねん!とツッコミを入れつつ、当社としては134aの一本に絞ろうとしていた考え方を変更せざるを得ない状況になり…

新たに検討し直しておりました。


結果的にA/Cマシーンを導入しても134aは作業出来て1234yfが作業出来ないって言うんじゃ意味ないよね…という事になり


色々と考えた挙句…


デュアルモデルを導入する事にしました。



コレは134aと1234yfの2種類のガスを一台でメンテ可能なタイプで、更にPAGとPOEの2種類のコンプレッサーオイルの完全分離に対応しているという事で当初からこのタイプの導入を検討しており、スナップオンの方にもわざわざ東京から来て頂きデモも行なってもらっていました。
(その時はもちろんシングルモデルを想定していてまさかデュアルモデルを導入するとは考えてもいなかったけど…笑)


で、ふそうさんが先走って現行車に1234yfを採用してくれたおかげで結果的にシングルモデルでは不十分となりこちらのモデルに変更する事になった訳です…


ただコレでウチのお客様のエアコン修理に自社対応可能になりました…





エアコン修理時に活躍する事はもちろん、予防メンテナンスにも重宝します…

とりあえずデータ取りとして自社車両のエアコンガスをリフレッシュ…


このリフレッシュがエアコントラブル予防には有効で経年劣化でガス配管内に混入した水分やガス自体の汚れをクリーンにして再充填します。



基本的にエアコンって壊れた時しか触らない事も多いですが、エンジンなどと同じで壊れないように予防メンテナンスをする事もこれからの時代には非常に重要になってくる要素の1つです。



購入から約1年のサービスカーのキャラバンなんかは…





こんな結果に…





規定量500gに対して335gしか入ってないんですよ…
ちなみに漏れはないです…

どういう事かと言うと…

恐らく新車でラインオフした段階から少ないんですよ…
キャラバンの製造ラインでどういう方法でガスチャージしてるか分かりませんが少なくとも新車時の充填量管理はいい加減な事が分かります。
まあ商用車なんでそんな所にコストはかけられないと言われればそれまでですが…
こんな状態の個体は数多く存在している訳です。

ちなみに、一部レクサスの製造ラインには同じタイプの機械が導入されてるらしいですけどね…

そうやって考えるとコストをかけてもそれなりの利益が見込める高級車は製造ラインからガスの充填量を管理している訳で…

言い換えれば商用車なんかはコストを下げるために特に管理が甘いんじゃないかと思っちゃいますよね…
とりあえず冷えときゃ文句言われねぇだろ…的な。

でもね…
これが数年単位で見た時にエアコントラブルを起こす要因だったりするわけです。
なんでもそうですが適正なメンテナンスをする事で防げるトラブルは防ぐに越した事ないですから…
予防メンテナンスは長い目で見た時に必ずコスト削減に繋がります。


まずはこれから暑いシーズンに向けてエアコンのトラブルは間違いなく増えるのでウチのお客様に関してはとりあえずガスのリフレッシュをしてシーズン中のエアコントラブルを出来る限り予防したいと思います。

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工具…

2018-11-04 18:17:11 | 工具
とうとうネタ切れ感が否めないので…
今回は工具ネタです…笑


実は以前から『使用している工具を見せてもらえませんか?』とか、『工具の紹介をお願いします…』とかコメントやメッセージでリクエストがあったんです…

勿論、そういった要望に全て応えられる訳ではありませんが、最近はネタに困り気味なので記事にしてみようかと、少しずつ自分の工具の写真を撮り貯めてました…


まあ人の工具箱の中身を見てみたいと思う気持ちも分からなくもないですからね…

言わば究極のマイワールドな訳です…笑

使ってる工具や箱、更には中身の状態を見ればその人の拘り、また仕事や工具に対する姿勢が表れます…


で、そんな整備士の工具にも会社が支給してる物を使っている人と自前の工具を使用している人の2パターンあると思います…

私は後者の方で工具箱も含め中身の工具も全て自分で買い揃えた物です…

まあこれはどちらが良いとか悪いとかではなく、あくまでも個人の考え方によって大きく変わる部分でもありますが、私の場合、使い慣れた工具が1番使いやすいと思うタイプなので自前の工具を揃えてます。

当然、自分の道具であれば例え勤務先が変わろうが会社が変わろうが何処へでも持っていけるというメリットがあります…

そのかわり修理や校正も全て自腹ですけどね…

ただ身銭を切って揃えた道具は大切に扱うし、決して間違った使い方や無理な使い方はしないものです。



前置きが長くなりましたが…



基本的にはsnap-onを好んで使ってますが、使い易さからKTCやTONEなど様々なメーカーも使ってます。
重要なのは品質と耐久性ですね…



で、まずロールキャブはsnap-onのKRA4813というタイプにトップチェストは同じくsnap-onのKRA4114というタイプ…



本当はもう一回りサイズの大きいマスターシリーズが欲しかったんですが工場の広さの関係と頻繁に移動させるのでこの組み合わせの選択になりました。

トップチェスト最上段はゴチャゴチャさせたくないのでトルクレンチだけ…
後は、中に0.5ミリ厚のステンレス板を敷いて一時的な工具置きスペースとして使ってます。


1番上のドロワーはコンビネーションレンチ、メガネレンチ、ショートコンビ、ミゼットコンビ、両口スパナなどなど…








2段目はストレートメガネ、ギヤレンチ、トルクスメガネ…






3段目はマルチメーターやサーキットテスタ、オシロスコープなどの電機関係…










これはトラブルシュート時などに使う自作のテストリード類…
使いやすいように色々と作ってあります。


4段目はロングプライヤー類やインパクトなどのよく使うエアツールに電動ツール…


左側はロングプライヤー類…


右側は電動ツールにエアツール…


因みに、電動ラチェット買ってからエアラチェは全く使わなくてなりました…笑


トップチェストは以上。


で下のロールキャブ…
1番上の幅広のドロワー…
ここは1番よく使うラチェットやソケット類です。







で、右バンク1段目はドライバー系…


2段目はプライヤー系…


3段目はご覧の通り…笑


4段目もちょっとしたSSTやノンスリップドライバーに、エアツール。


5段目はタップダイス類に各ボルトなど…


タップ&ダイスの各サイズに…


プーラーボルトやセットボルトにガイドボルト…


右バンク1番下は消耗品です…
置き場に困ったインパクトドライバーもありますが…笑


で、左バンクの1段目…
ここはちょっとした測定器類…
シックネスゲージ、デプスゲージ、ノギス、テンプメーター、マイクロメーターなどなど…


2段目は小物…
カッターやスクレッパー


3段目は特殊な小物…


4段目はエキストラクターに強化スクレッパー。


5段目は汎用のガスケットやOリング類に細々とした物…




集めたメクラカバー類…
これ結構役に立ちます。


更にスタッドボルトやグリスニップルやクリップ類…




1番下は今まで苦労して集めた各メーカーのマル秘情報…笑


紙ベースなので、これも本当はタブレットにデータとして入れたいんですけどね…(^_^;)
結構な量なのでいまだに重い腰が上がりません…笑

後はサイドにアクセサリーステーションを付けてケミカル関係やハンマー類はそちらに…






この工具箱に入ってる物は基本的な工具で他にもあまり使わない特殊工具類はまた別で保管してあります…

まあそちらは時間があればまたの機会にでも。


で、よく言われるのが『仕事で使う工具なんだから会社に買って貰えばいいじゃん!自分で買ってたらお金がもったいなくない⁉︎』なんて事…

もちろん大型の設備や個人で所有するにはデカすぎる工具などは会社に揃えてもらいますが、小手先の工具はほぼ自分で揃えてます…

まあこれには賛否両論あるのは承知ですが私の場合、会社の為にお金を使ってる訳じゃなくあくまで自分の技術や経験を上げる為の自己投資みたいなものです…


会社の場合、欲しい物をポンポン買ってくれるなんて事はあり得ないですからね…
必要な物でさえ金額によっては少なからず渋ります…
『儲かってる時じゃないと買えない』とか…
『それで元が取れるのか?』とか…
損得勘定で判断されがちです。

まあ会社なので設備投資した分の減価償却を考えればそれも当然かもしれませんが、現場としては無いと仕事にならない事も少なからずあります。
我々の仕事は設備が直接的な利益をもたらす訳じゃなく、その設備を使って人が利益を生み出すという事を忘れてほしくないですね…

道具が無くて仕事が出来ないというのはプロとしては情けないですから…
その為、自分自信で何とか出来るものなら…という考えで自己資金を投入してます。



そんな話の流れという訳ではありませんが…
会社に数年前から要望してた設備がようやくOKが出ました…


待望の小型車用の埋設式リフト…
今までは小型車は移動式のポータブルリフトで整備をしていました…
揚程も1m程度の軽作業用のものだったので…
まあ効率の悪い事…

数年前から事あるごとに設備を入れてくれ!と言い続け、あーだこーだ文句を言われながらもようやく実施に至り、先日から工事が始まりました。









小型車の作業効率は比べるまでもなく大幅に向上してますし、立ち姿勢で整備出来るのでメカニックの負担軽減効果も大きいです。


まあこれも小型を整備するなら当たり前の設備なんですが…
この設備を入れてもらうまでに長い事かかりました…笑



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MICRO TORQUE WRENCH

2017-12-23 22:46:45 | 工具

11月の上旬にオーダーした事を記事にしていたスナップオンのマイクロトルクレンチ…

記事はこちら


実はまだ納品されてなかったんですが…


先月末に加盟店の方に『頼んだトルクレンチなかなか来ないっすねぇ…』って話をしたんです…

そしたら担当者さんが『そうなんですよ…実はあのトルクレンチ、私の予想に反してバカ売れしておりまして…初期ロットの200個は完売…今現在アメリカからの入荷待ち状態で、もしかしたら年内納品は厳しいかもしれません。』って。

私もチラシを見た瞬間にコレを探してたんだよって即決したつもりでしたがどうやら一足遅かったようです…

やっぱり考える事は皆一緒か…笑


きっと手元に来るのは来年だな…なんて思ってた今年最後のスナップオンバンの巡回で…











来たーー。笑





このサイズと範囲のデジタルトルクレンチって他では無いんですよね…

チラシに書いてあったトルクとトルク範囲が若干違いますが設定トルクは1.5Nm〜30Nmまで、測定表示は0.6Nmからなので使い方によっては1Nm以下での締め付けも可能かもしれませんね…

もちろん校正証明書も付いてます。



とにかく小ぶりでまさにマイクロトルクレンチって感じです。
ただ、小さすぎてボタンが押しにくいです。笑


ちょうどあったライターと比較すると分かりやすいかな…⁉︎


0.01Nm単位での変更が可能で、よく使うトルクを10件まで記憶出来るプリセット機能に角度締めにも対応してます。





これで自動車整備で標準的に扱うトルクに関してはほぼ対応出来るようになりました。


他にも締め付けだけでは無くエンジンやミッション、デフ、更にはハブなどの起動転動トルクの測定にも役立ちます。


小さいトルクほど管理は重要ですからね…


この辺を自己満足と思う方もいるでしょう…
トルクレンチなんて使わなくても今まで緩んだ事無いぜ‼︎なんて意見もあると思います。
でもそれはその人がトルク管理に対して意識が低いだけ…
トルク管理を怠った最悪のケースを見た事無いのか…もしくはあっても無関心なだけでしょう。



どんな仕事にも基本があって基準がありますが…
それを守るかどうかの判断は人間なんですよね…

つまりはその人が自分の仕事に対してどういう意識を持ってるか。



私は自分の仕事にはしっかりと責任を持ちたいと思います…
まあ口で言うのは簡単ですが実際には凄く大変な事ですけどねぇ…笑



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コレを待ってた…

2017-11-13 00:27:56 | 工具
毎週金曜日にウチの整備工場に巡回でやって来るスナップオンバン…




隔週でHOT TOOLSっていうチラシを持ってきてくれて…
このチラシには新商品やキャンペーン商品などが掲載されてるんですが…

今週のチラシに載ってた新製品。


このサイズのトルクレンチを待ってたんですよ…

今持ってる3/8トルクレンチの測定範囲が7〜135Nm…
1/2トルクレンチが17〜339Nm…

つまり、7Nm以下は管理出来ておらず実作業では7Nm以下は感覚トルクで締めていたのが現状でした。

そんな状態が自分でも好ましくない事は十分認識してはいたので探してはいたんですが自分の理想的なサイズと測定範囲のトルクレンチが無かったんです…

で、東日辺りのトルクレンチを買おうか迷ってたこのタイミングでスナップオンから新製品としてこのサイズが発売された事をチラシで知り、即オーダーをかけました…笑

測定範囲は1.36Nm〜27.12Nmと小トルクの管理が可能なので…
コレが揃えば今まで感覚トルクで締めていたM6サイズ以下のボルト類にもトルク管理が可能となります。
本体のサイズも全長295mm、直径も22mmと極小サイズ。
デジタルトルクレンチで角度締めにも対応してるので個人的には文句ナシです…



東日で買わなくて良かった〜笑



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フォルトファインダー。

2016-05-29 01:50:24 | 工具
フォルトファインダーって何か分かります⁇

実は私もつい最近知ったばっかなんですが…

先日、スナップオンのバンセールスの方から『○○さん…今日は是非ご紹介したい物が…』と勧められたのが、フォルトファインダーという物。


最初はフォルトファインダーって何ぞや?…って感じだったんですが、よく見ると…断線ショート探知機って書いてあるじゃないですか‼︎

もうこの時点で興味深々でした…笑

で、説明書を見せて貰いながら話を聞いてると、この一台限りのモニター価格で…なんて言うもんだから…


買いました…笑


その名の通り断線やショートしてる箇所を特定出来る…という物。

どういった仕組みかと言うと、断線が疑わしい配線などの回路に発信器を割り込ませてパルス波を発生させ、その信号を受信機で検知…
信号が受信出来る(断線していない)場合はブザーが常時鳴り…受信出来なくなるとブザーが止まる…つまり、ブザーが鳴らなくなった箇所が断線してる…と判断出来るらしいです…

セット内容としては、発信器、受信機、ヒューズアダプター…といった感じ。


モニターで買った…という事もあり、使用事例や使い勝手を検証する為にも色々使う必要があるので…
早速…自分の車で人為的に断線を作り出しどんなもんか?…を試してみる事に。


まず、ポジション球の配線が断線してる…という状況を作り出します…


コネクターからピンを抜いて…擬似断線状態に


説明書通りにいけば発信器は問題の配線のヒューズを抜いて、アダプターを使用して接続します。
もちろんヒューズボックスじゃなく、その回路内ならどこでもいいみたいです。




更にそのアダプターに発信器を取り付けます。


発信器のスイッチをオンにして受信機のアンテナ部を配線に沿うようにトレースしていきます。
アンテナの角度にも注意が必要のようです。


使う前から分かってはいましたが…
確かに配線が通ってる所はブザーが鳴りますが…
今回のように2本線の場合(+-が同じライン上にある場合)はそのままでは断線箇所の特定は難しいですね…
その場合は1本づつアースさせて+とーに別の回路を作ってそれぞれ調べるなどの工夫が必要になりそうです…

まあその辺はリード線でボディーアースするだけなので慣れてくればそんなに気にならないんじゃないかなぁ…と。

で、自分の車で試して思った事…
あくまでも個人的な感想ですが、
正直、乗用車にはあまり向かない様な気がします。
広いスペースなら良いですが、狭いエンジンルームや室内でアンテナをトレースさせるには限界がありますね。
ただトラックやトレーラーにはかなり役に立つんじゃないかと期待してます。

この断線箇所を特定する作業は手間と時間がどうしてもかかるんです…
運良く断線箇所がすぐに見つかればいいんですが…正直な所、かかる時間に対して請求出来る金額が割に合わないんです…
かかった時間をそのまま請求したらとんでもない金額になったりするので…
なので今までは、断線箇所の特定などせずに疑わしい配線を引き直すなどの方法を取ってました。
結果的にその方が早くて金額も安くなるので…

そこでこのフォルトファインダーが威力を発揮して断線箇所をスムーズに特定する事が出来れば、配線を引き直すよりも早い時間で修理が可能になり更に金額も抑えられます。

まだ、役には立ってませんが結構期待はしてます…笑

いすゞ車なんかハーネスがよく断線しますし、トレーラーなんかもよく断線しますからね…
その辺に役立つんじゃないかと。

断線だけじゃ無くショートや漏電も検知出来るらしいです…

決して安い物ではないので興味はあるけど買うかどうかを迷う方もいると思うので、事例が出来れば記事にも上げようと思います。

こういう手合いの物は実際に使ってみないと分かりませんからね…







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オシロスコープ。

2016-03-01 00:02:09 | 工具
オシロスコープとは…

時間とともに変化していく電気信号をリアルタイムに波形として見る事の出来る測定器です。

現在の自動車はご存知の通り電子制御の塊で、数ある工業製品の中でも自動車は各分野の最先端技術の集合体です。

そんな自動車を整備するメカニックにも整備する上での電子制御の知識は必要不可欠で、特に電気系統の不具合からくるエンジン不調など…

で、自動車各部にはエンジンや車の状態をECUが把握する為に色んなセンサーが付いてるんですが、不具合が起きた時に疑わしいセンサーが正しく作動してるかどうかはオシロスコープじゃないと判断出来ない事が少なからずあるんです…

やっぱり、どんなトラブルシュートにもこの部品が原因だ…っていう確信が欲しいんですよね…


そんな理由で以前からオシロスコープが欲しいなぁ…なんて考えてたんですが…
本格的なオシロスコープは電子工学に精通してないと使いこなせない&操作が難しく、何より値段が高いしサイズもデカイ。
整備士に必要なオシロスコープは修理の過程で使うので当然、小型で持ち運びが出来て尚且つ、自動車整備に特化したタイプが理想的…というワガママな物。

最近ではスキャンツールにオシロスコープ機能が付いてるタイプもあるんですが、サンプリング速度が遅かったり周波数帯域が狭かったり…と、必要最低限の波形は見れますが、あくまでもプラスαの機能でしかなかったんです…

で、ここ半年前くらいから色々と調べてたんですが最終的に候補に挙がったのが2つ。

1つはカイセのSK-2500というオシロスコープ。
カイセは整備士には馴染みのある会社ですよね…

もう1つはautoland社製のALCA15オシロスコープ。
こちらはスナップオンが販売してます…

この2つはどちらも自動車整備に特化したオシロスコープで、どちらにも捨て難い機能があるんですが…

最終的に…autoland社製のオシロスコープを買いました…


カイセのオシロスコープは2チャンネルなのに対し、ALCA15は1チャンネル…
最大測定電圧もカイセの方が上。
更に値段もALCA15と比べるとSK-2500の方が安い…

じゃあ何故ALCA15にしたのか…

それは最大サンプリング速度がALCA15の方が断然早かったから…
どういう事か簡単に言うとSK-2500よりもALCA15の方が、より早い電圧変化を正確に波形表示出来る…という事。
オシロスコープとしての機能はALCA15の方が上ですが、値段もSK-2500の倍以上なので当たり前と言えば当たり前なのかもしれませんが…


で、先日物が届いたので早速、機能の確認。


自動車整備専用のオシロスコープだけあって使い方もいたって簡単。
主要センサーの選択項目がありx.y軸の調整も必要ありません…
勿論任意に調整する事も出来ます。




充電システム項目もあります。



試しに家庭用の電源の波形を見てみました…
時間軸を7.5msecで見た図

30msec…

3msec…


波形と同時に最大電圧と最小電圧、周波数にデューティ比も表示されるので波形から読み取る必要も無いので便利ですね…

これからどんどん活用したいと思います…






























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オススメ工具。

2016-02-10 23:45:42 | 工具
今回は…最近買った工具で、個人的にヒットした工具を紹介したいと思います…



こちら…


ブルーポイントのターボレンチ…


通常のT型レンチと違うのは、レンチのシャフト部分にある青いグリップ…
この中にベアリングが入っていて、レンチを高速で回す事が出来るんです。

先端の差込は3/8と1/4の2種類あるんですが、自分が買ったのは3/8インチ。


なので、使い方は色々…
ボックスやらヘックスやらトルクスでも。




タップソケットを付ければ奥まった所のネジ山修正も容易です。


気になるところ…と言えば…グリップがもう少しスリムだと尚、良いんですけどね…



ただ、Tレンチをよく使う方にはオススメの工具です…


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キャパシティアップ。

2016-01-09 19:21:16 | 工具
今現在使っている工具箱はsnap-onのKRA4813という工具箱で…

それ以前は同じくsnap-onのKRA4008という一回り小さな物を5年程使ってたんですが、工具が増えて入りきらなくなってしまい、2年前に現在のKRA4813に替えました…

大きな工具箱に替えると不思議と工具が増えるもので…よく使う工具から年に何回使うか分からない工具まで増えていき、いずれキャパオーバーになります…
というか、キャパオーバーになりました…笑
そこで、どう解消するか半年位前から考えてたんですが…

今使ってるKRAはヘリテージシリーズ…と言ってsnap-onの中ではリーズナブルな方なんです…
snap-onの中では…ですけど…笑

そのKRAよりも高品質なのがKRLというマスターシリーズ。
KRAとは作りが違います…
が、当然お値段も上がります。

そのKRLの更に上を行くのがEPIQシリーズ。
snap-onのフラッグシップモデルです…
お値段は…超高額です。


で、いつもお世話になっている販売員の方と色々相談した結果…

EPIQは予算オーバー…笑

個人的に考えてたのがKRL722というタイプ…
ただ、横幅と奥行も大きくなり現在の工場では狭い為、少し不便…

最終的に今のKRA4813にトップチェストを乗せる案に決まり…
注文してから待つ事3ヶ月…


届きました。

で、本日仕事が終わった後にセッティング…

コーナーパネルを取り付けて…ドッキング。



実際に乗せると、予想以上にデカく感じます…
これでしばらくは収納に困る事は無くなりそうですが…スペースがあるとまた工具を買っちゃうんだろうな…笑

恐るべしスナップオン…



でも…いずれは買いますよ…EPIQ。























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nepros…

2015-11-28 16:58:11 | 工具
KTCが展開するneprosブランド…

通常のKTCブランドとは違い、材質や品質、見た目や人間工学に基づいた設計など、全てにおいて最上級に仕上げられた工具です…と

以前、部品商がKTCの移動販売車を引き連れて当工場に来た時 セールスマンの方がneprosの良さを熱弁されてました…


自分の工具は基本、snap-onをメインにKTCやTONEなどなど…を使ってるんですが、偶然にも新しい1/2サイズのラチェットを探してたんです…
今使ってるのがKTCのラチェットだったんですがサイズがちょうど良く気に入ってたんです…なので同じサイズが欲しいな~なんて思ってたんですがsnap-onには同じサイズでしかもクイックリリースはラインナップに無かったんです…
個人的にラチェットはクイックリリースがイイんです…

そこでKTCのセールスの方にneprosの1/2ラチェットを注文してたんです。

で、本日届きました…

左が今まで使ってたKTCで右がnepros…


サイズはバッチリで、全長245mm。
このサイズが使いやすいんです…
10mmでも長いのはダメです。


そして恒例⁉︎の品質チェック…笑

neprosのギヤ部分…



比較…



ギヤは見た目は同じ…材質が違うのかな?
歯数も36で同じ…
持った感じの重さはneprosの方が重い様な…計った訳ではありませんが…



ただ、ギヤ部分が全く同じなのはちょっと残念ですね…
ギヤの材質が同じかは分からないので断言は出来ませんが。
メッキの質だけ上がっても意味が無いですからね…
neprosはどうしてもsnap-onと比べられてしまうのでメイドインジャパンとして頑張って欲しいですね…


これから使ってみて判断したいと思います…


















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オリジナルSST…

2015-10-11 07:20:11 | 工具
トラックを整備されてる方なら1度はお目にかかった事があると思いますが…

あの、悪名高きエンジン…N04C…



の、オイルクーラーからの水漏れ…

シリンダーブロックとオイルクーラーハウジングの取付面のシール不良が原因なんですが…
もう何台修理した事か…

逆に漏れてない車の方が少ないんじゃない?…ってくらい…

少数ですがS05Dでも同じ症状があったり…

で、画像のようなノンターボ車はまだ作業し易いのでいいんですが、これがターボ車だと作業時間は大幅に増えます…


当然、タービンは外さなきゃ出来ないしエキパイも外すんですが…そのタービンの裏側の取り付けボルトがなかなかアクセスしづらい所にあり…しかも熱で焼けちゃってるのでカチカチで簡単には緩みません…。
ショートメガネなら掛かるんですが力が入らず緩められません…


そんなイライラから解放される為作ったSSTがこれ…


現役を引退したメガネとスピンナーハンドル。

これを長さを合わせてカット…
さらにスピンナーハンドルの先に切込みを入れてその間にカットしたメガネをはさみ込む様な形で溶接。
これで接合部の強度も上がります。


で、コレ…何がイイってこのメガネのオフセット…これが障害物を絶妙に避けて力が掛けれるんです…


最初の1発さえ緩んでしまえば後はこっちのモン
で…


同じ様にイライラしてた方…簡単に作れるのでオススメです…笑



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