メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

スカニアR580…車検&修理。

2023-06-06 21:21:00 | 外車
車検でお預かりしたスカニアR580…


下廻り点検でとんでもないモノを発見…
リターダ冷却用のホースが破裂寸前の状態…

よくこの状態でもっていたな…というレベル。
他にもエキスパンションタンクからも漏れがあった為に水廻りのホースは予防も含め全て
交換する事に…

で、部品のピックアップをして発注…

届いたホース関係の部品と…


エキスパンションタンク…


純正クーラントも…


交換作業を行なっていきます…


で、初めはエキスパンションタンクも車両前方側に抜けてくるだろうと予測し作業を進めていたのですが…


どうにも被ったボルトが1本あり、A/Cユニットが邪魔だなぁ…と。


ワイパーリンクASSYを取り外し、ブロアユニット、A/Cユニットを半バラし状態にして問題の被ったボルトを取り外し、いざエキスパンションタンクを抜こうと思ったら…

抜けてこねぇでやんの…笑
何この造り…笑


いやいやコレもしかしてA/CユニットASSYで外さないと無理なパターンか⁉︎となり…

結果的にそのパターンでした…

という事でヒーターコアやエバポレータ含めA/Cユニット外すのでとりあえずガス回収。


ヒーターコアやエバポレータも取り外して…


ようやくエキスパンションタンク外れました…笑


たかがエキスパンションタンクの為にここまでバラすとは予想もしてなかった…


新品のエキスパンションタンク取り付けて…


各ユニットを元通りに組み付け…




破裂寸前だったリターダクーラーのホースも交換してクーラントを注入…


A/Cも真空引きからのオイル&ガス充填…
チャージ量1450gはさすが外車って感じ。

他にも車検なのでオイルやエレメント、燃料フィルターやドライヤーカートリッジなどの交換も…






エンジンチェックランプも点灯していたので点検すると…
DPF系のトラブルですね…


更にこの車両は60km/hリミットのNR装置付きのため速度設定値を確認…


DPFの強制再生や…


ドライヤー交換してるのでキャリブレーションなどを行い…


各部のシステムチェック…



日本では採用されない大排気量V8エンジンですが、レール圧がアイドリングで60Mpaっていうのも考え方としては頷けます…
日本もこういう柔軟な考え方で物事を考えられるようにならないとグローバル社会では淘汰されていくでしょうね。


日野が排ガス不正の不祥事からブランディングを立て直すのにふそうと資本提携を結ぶというニュースが流れましたが…
日野とふそうの上にはトヨタとダイムラーがいます…
という事は日本のトラック業界も嫌でもグローバル競争という土俵に上がらざるを得ません。

つまりはどういう事か…

生き残るため、勝ち残るためにはどうしなければいけないか…
従来の日本国内でのやり方は世界的には通用しないです…

メーカーさんにはその辺りの危機感を持って進めて欲しいですね…

頼むから…
プロフィアに6Rは積まないで!笑


話がそれましたが…

水漏れ修理も終わり、車検も無事に受かって納車して完了です。




コメント (8)

ブレーキパイプ製作。2

2023-04-10 06:29:00 | 外車
遠方より相談があり入庫する事となったキャンピングカー。

ブレーキパイプの腐食による漏れに悩んでいたそうで純正部品は本国から取り寄せに時間がかかる上に曲げ加工はこちらでやらなければならないらしく、弊社に問い合わせがありました…


ただ外車という事もありブレーキパイプのサイズ含め弊社で対応出来るかどうか?が写真だけではどうにも判断がつかないので一度お車を持ち込んで頂くことに…

現車を確認すると塩カルによる腐食が酷く、早めのメンテナンスは必須の状態でした…






とりあえずブレーキパイプのサイズは4.8サイズでいけそうなので作業を引き受ける事に。

パイプや細々した部品等を手配しておき、予定を合わせて入庫。

まずは現車についているブレーキパイプの取り外しから…
シャーシ側全てのブレーキパイプを取り外すのですが、レイアウト上燃料タンクも取り外す必要がありました…


この形を元にパイプを製作するので可能な限り変形させずに取り外します…


パイプの金額は銅やメッキものより高いですが、耐久性含め純正同等のフッ素樹脂コーティングされたブレーキパイプを使用します…
メッキパイプよりも耐久性は更に高いですからね。


1番長いパイプは定尺4.5mのパイプでも長さが足らなかったので途中で繋いでありますが、元のパイプを見本に曲げ加工を施していきます…


ストレートパイプをベンダーで曲げ加工。

ウチは巻きのパイプは使いません…
理由は直線が出ないし、曲げが大きくなりがちで何かに当たるリスク増や、余計なスペースが必要になるし、何より見た目が悪い。

ストレートパイプから加工する事のメリットは純正と遜色ないレイアウトが可能なのとフッ素樹脂コーティングパイプ(純正同等品)が使用可能になります…
そして何より見た目が良い!笑

曲げ加工が終わったら先端加工。
今回はベンツという事もあり純正フレアはDIN規格のコンベックスタイプ…
フレアナットもDIN規格とSAE規格によって若干形状が変わるのですが、その辺りを部品商に説明したところで⁇な反応されるのは分かっていたのでこのパイプに合うフレアナットやボルトを発注しておき、届いた部品に合わせてどちらの規格で加工しようか決める事に…

で、届いたフレアナットはSAE規格用だったので加工したパイプの先端もSAE規格のコンベックスへ加工します…
加工したパイプ。




接続側はダブルフレア加工


曲げ加工、先端加工の終わったパイプを車両に取り付けていきます…










全てのパイプを取り付けたらブレーキラインのエア抜きを行い、各接続部のリークテスト。
ペダルを目一杯踏んだ状態を数時間キープさせて各部に漏れがないかを点検します…




その他にも干渉する部分はないかの確認と走行テストを行い全ての作業が完了。





コメント (4)

MINIクーパーS…オイル漏れ修理&パッドセンサー交換。

2016-01-31 00:07:01 | 外車
去年の年末に車検をしたクーパーS…
車検時に色々と整備したんですが…

今回はオイル滲みのあったヘッドカバーの修理で入庫。


それと…
パッドセンサーの警告灯が点く…という事で確認すると…

車検時にブレーキパッドは前後交換しておりフロントのパッドセンサーは再使用不可で交換済みでリヤは再利用可能だったので交換はしてなかったんですが…

今回も確認するとセンサー部は削れておらず…見た目では正常…


ですが、センサーの導通点検をすると…




導通無し…中で断線してるようです…

センサーハーネスを交換して…


ウォーニングランプも消灯しました…


で、メイン作業のヘッドカバー。

どう考えてもインタークーラー外さなきゃ無理っぽいので…




プラグホールのシールも交換します。

裏にコーキングみたいなのがベッタリ塗ってあるけど、これは初めからこんなのなのでしょうか⁉︎
純正でこれならお粗末な作りですが…
比べる車も無いのでわかりません…笑

交換後、組み付け…キチンと規定トルク締め。



組み付け後、漏れの確認を行って完了です。


にしても…もう1月も終わりです…



早いなぁ…







コメント

MINI…クーパーS…。

2015-12-15 23:32:53 | 外車
16年式のクーパーS…R53になるのかな⁉︎
あまり詳しく無いですが…
スーパーチャージャー付きです…




このお客様は根っからのMINI好きで今までMINIを何台も乗り継いでおられます。

この車でジムカーナを楽しんでるそうで、競技専用車ではありませんが、あちこちに負担がかかってる事は間違いありません…

いわゆる…シビアコンディションってやつです。


依頼事項はオイル関係の全交換と前後ブレーキパッド交換にベルト交換、LLCなどなど…
それにオイル漏れ修理もあります…

まあ外車にオイル漏れは付き物ですね…笑


今までMINIの車は何台か整備した事はあったんですが、スーパーチャージャー付きは初めてだったんです…

というのも、ベルト交換時にテンショナーを緩めようと覗き込むも…引っ掛ける所が…無い⁉︎

テンショナープーリーの形状が自分の知ってる形と違う…。

どうやって緩めるんだろう…と
テンショナーをよく見てみるとステーに穴が2つ…
どうやらSSTが必要みたい…


何とか緩めれないかとアレコレ試すも…失敗。

ベルト1本交換するのにこの手間か…と思いながらも諦めて、SSTを作る事に…

で、出来たのがこちら…



作るならキレイに作りたいトコですが、時間が無いのでこれでご勘弁を…
今回はとりあえず使えればいいんです…笑

テンショナーのスプリングの所にロック用らしき穴もあるので、ロックピンも作ります…



で、めちゃくちゃ硬いテンショナーを緩めてピンを差し込みます…



無事ベルトも交換出来ました…




問題はオイル漏れ…

この調子では…すんなりいく気がしません…笑





























コメント