メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

パワーユニット。

2016-03-31 23:13:57 | 製作
今回はパワーユニットの修理…というか改造。

パワーユニットにも色々と種類があります…
油圧を発生させるタイプや回転を取り出すもの…など…
最近では電気式の物もチラホラありますが、基本的にはエンジンを搭載していてそのエンジンを動力源として利用するものがほとんどです…
ロビンやヤンマーなどの小型エンジンからフソウの6M60などの大きいエンジンを積んだタイプもあるんですが…

今回修理するパワーユニットは日産自動車製…
製造年月日は昭和52年…

部品の詳細やパーツリストなどを今の"やっちゃえ日産"…に聞いてもわかる人も居なければ資料も有りません…との事。

約40年前のパワーユニットなので無理もありませんが…
搭載されたエンジンは昔のダットサントラックに採用されていたD11型…



プラグやオイルエレメントを除く部品供給はあるはずも無く…
ほぼ全てが製廃…
ただ、今回はエンジン側の修理ではなく油圧側の修理を…
エンジンからクラッチを介して油圧ポンプを回して更にポンプからベルトを介してエアーコンプレッサーまで回す構造…

症状としては油圧が上がらない…との事。

で、点検の結果ポンプは正常でリリーフバルブの不良と分かったんですが、当然…部品供給はありません…
なので市販品のリリーフバルブを取り付けれるように加工しなければなりません…

おまけにユニット内に収めなければならないのでなるべく小型…且つ単体で設置出来る物でないといけません…
で、選定したリリーフバルブ…
油圧バルブと言えばNACHI不二越…


このリリーフバルブをユニット内に取り付け可能なようにステーやブラケットを製作していきます…
まずは材料の切り出し。
ベースは強度も考えて6ミリ鉄板…
当工場にあるプラズマカッターではさすがに6ミリは無理なので酸素で切断します。

まっすぐ切る時は適当な木を定規代わりにします…
ハンマーは重しです…
あてて…

カット…


あてて…

カット…


サンダーで整えて…

アングルを溶接…
ベース自体は取り外し可能なようにアングルにボルト止め用の穴を…


更にアングルを切った貼ったしてリリーフバルブのブラケットを製作。

リリーフバルブの油圧ホースの逃げも考慮した結果こんな形になりましたが…
問題なく付くか確認。



色んなシチュエーションを考えて各パーツを製作します…
ホースの取り回しに無理がないか…とか
この先外す時に外しやすいように…とか


ここからベースとなるプレートにアングルを溶接…


当然、設計図は書いてないので細かいところで辻つまが合わなくなる事もあります…
そこは行き当たりバッタリ…じゃない…臨機応変に対応します…笑


仮付けしては位置を確認…という地味な作業を何度も繰り返し…




位置合わせ…



おおかた決まったら本溶接…



あとは油圧ホースの長さを測り、製作してもらったら取り付けて完成です。


お次は…またまた入庫…
ADバン…
オーバーヒートランプが点灯した…との事。
エンジンかけるとヒーターコアの辺りからジョロジョロ…と流水音が。
流水音が聞こえる場合は、ほぼダメです。



この状態でも吹き返しがある事は確認出来ますが、念のために確認してみます…
リークテスターをセット。
こんなに青い現象液が…


こんな色に変わります…


分かってはいましたが、確定です。


見積もりを作成します…

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新規登録。

2016-03-29 00:41:10 | 整備
本日は朝6時に出社して…

6時半前に陸運局に出発。


新車の登録です…
こんなに早く行くのは検査ライン一番乗りする為だったんですが…
もうすでに陸送業者が4台も…こいつら何時に来てんだよ…笑

車はエルフハイブリッド。

相変わらず混み具合はハンパなかったですが、検査ラインを無事通過して軸重などの測定も終り、いっぷくしてたら…

検査官が来て最大安定傾斜角度の計算書類が無いので測定させて下さい…との事。

どういう事かと言うと、自動車の保安基準の項目には一部例外を除き、自動車は左右35°まで傾けた時に転覆しない事…と明記されてるんですが、通常は計算式があるので重心モーメントなどの計算書を添付すれば実測はしないんです…

ただ、今までの経験上…新車で転角測定はした事無かったし、見た目もそんな高さがある車両ではなかったので書類が無い事も気にして無かったんですが…今回の検査官は実測させてくれ…と。

いや、いいんですけど…もう積車に積んじゃったから降ろすのが面倒くさかっただけなんです…笑


で、車両を降ろして傾斜機を上げていきます…
見てるこっちが怖いくらい傾いていきます…笑



最終的にこれで35°…

この状態で転倒防止のワイヤーを緩めてタイヤが接地してれば合格。

倒れないもんですね…笑
くどいですが、見てるこっちが怖いです…

無事に合格して、ナンバーも発行されました。


登録も終わり、会社に戻ると次は集中ドアロックが効かない…というカローラのトラブルシュートを…
キーレスボタンは1つのボタンでロック、アンロックを行うタイプ。


とりあえず現状を確認…
ボタンを押してもロックもしなければアンロックもしません…
ただ、ボタンを押すとキーレスに付いてるランプは点滅します…
カギでのロックアンロックは可能です。
で、車両側に信号がいってるかを確認する為、内張りを取り外し…

検電テスターを繋ぎ、キーレスのボタンを押してみると…ちゃんと電気も来てます…

電気がきてるのにモーターが動かないので…
取り外して単体でコネクターを繋ぎボタンを押してもやっぱり動きません…

なので原因はコイツ…
ドアロックアクチュエーター…


単体で部品供給があるので部品代は安く済みます。

ついでにドアロックのリンクやレバー部にシリコングリスを…
少しでも長持ちするように。



組み付けて完成…

集中ドアロックも正常に作動するようになりました…










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タイヤ交換。

2016-03-27 16:45:14 | その他
休日の本日は朝からマイカーのタイヤ交換。

と言ってもスタッドレスからノーマルタイヤに交換するだけですが…
会社で作業すれば早いんですがタイヤを積んだり降ろしたり…が面倒くさくて、結局毎回自宅で交換…

スタッドレスタイヤはBSのブリザックDM-V1…
車を買った年に購入したタイヤなのでもう丸5シーズン使用。


ゴムの硬さもまだまだ柔らかく溝もあるので来シーズンも問題なく使用出来そうです。



E52はタイヤ空気圧モニターが付いているのでタイヤ交換の際は設定が必要で、警報機能をオフにしておかないとチェックランプが点灯します…運転席下のコネクターの配線をボディアースさせる事でオンオフ設定は出来るので今までは運転席の足元に寝っ転がってリード線で設定してたんですが…
TPM2000がシステム設定に対応してるのでそれ以来TPMで行っています…




ただ、ホイール位置が変わってしまうとその都度ID登録を行わないといけなくなります…
TPMの販売元であるスナップオンからもID登録用のアクティベーションツールが発売されてますが車両によって登録出来ない事例がある…との事。

まあそもそもキチンと定期的に空気圧をチェックすれば空気圧モニタなんて要らないんですけどね…笑



家族が出来た今ではファミリーカーですが…
本当は趣味専用のセカンドカーが欲しいんですよね…
サーキット専用の車…




今1番欲しい車は…コレ。


GTR NISMO GT3。


NISMOがプライベーターチーム向けに作ったFIA GT3規格の市販レーシングカー。
GT3規格のカテゴリーであればこのままレースに出場出来るんです…(レギュレーションによって若干の性能調整は必要ですが…)

価格は約3500万円…
この金額はレーシングカーとしてはかなり安い方なんです…

この車両…基本的にはお金さえ出せば誰でも買えるらしいんですが…


以前嫁のいる前で『コレ欲しいわぁ…』って言ったら、一言。


嫁『バカじゃないの…』

だって…


男のロマンを分かってねーなぁ…


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レンジャー…チェックランプ点灯

2016-03-26 01:23:02 | 日野
ADG-FC6Jレンジャーがエンジンチェックランプが点灯する…ということで入庫。

まず現状を確認。

点灯してます…
特にアイドリングや吹け上がりに不具合は感じられず…
スキャンツールで故障コードを確認してみます…

すると…

DPR差圧異常…


次にDPRの現在のステータスを確認…

目詰まり警告フラグがONになってます…

つまり…DPR内にススがたまり、差圧が高いとECUは判断してます…

まず、差圧を点検…
アイドリングで2~3kPaと高めです
次に作業サポートで差圧チェック…

8~10kPa辺りをウロついてます…

故障コードにも出てるように警告レベルの差圧です…11kPaを超えるようだと危険レベルになってくるので、どちらにしても早めの分解清掃が必要です…

が、現在は警告レベルなのでDPRを脱着清掃するより、強制再生で状況が改善される事もあるし、工賃も強制再生の方が安いのでとりあえず強制再生をしてみることに…
DPR内の状態は分からないので排気温度が上がり過ぎないようにデータを注視しながらの強制再生です…


ところがここで、DPR前側の排気温度が33℃から変わらないことに気付き…

再生を中止してデータモニターにて再度確認すると…

33.8℃で固定されてます…
経験した事がある方ならお分かりだと思いますが
この33.8℃という数字は断線すると出るので、コネクターの未接続や接触不良を疑い排気温度センサーのコネクター部を点検するも特に異常は見られず…
そこでDPRの差圧が高く分解清掃もしておきたいので丸ごと降ろすことに…

で、降りました。


前後の温度センサーを点検すると…
これは前側…

後側…

断線はしてないようです…が、センサーを外して詳しく調べてみます…
ボス部を酸素で真っ赤に炙ります…
再利用するかもしれないのでハーネス部には熱を入れないように…



外したセンサーの単体点検…
外気温度で約340kΩ

ヒートガンで温めると…

ちゃんと抵抗が下がるのでセンサーは問題なさそうです。
という事は…ECUから温度センサーまでのどこかで断線してる…という事。
断線点検は時間がかかりそうなので…

とりあえず先にDPRを掃除して組み付けることに…
前後のフランジを取り外してキャタリスト単体に…こちらが入口

詰まりかけですね…
逆に出口は…

まっさら…
フィルタリング能力は高いです…笑

で、リビルト業者さんなんかは専用の洗浄液に漬け置きしたりスチームで洗ったりするんですが、その方法だと完全に乾かすのに時間がかかるので、それは時間に余裕があるからこそ出来る方法…
当然、そんな時間はありませんので基本エアブローで掃除します…
出口から入口側に向けて強力なエア圧でブローします…その後に入口側から酸素を使用して500℃以上の熱風を送り込みながら再度エアブロー…それの繰り返し。
結果…
これがbefore

after


新品のように…とは言えませんがキレイになります…
この方法だとフィルターの洗浄作業自体は15分程で終わります…
ただし、酸素を使用する時は温度には十分注意しないとフィルターを溶かしてしまう可能性があるので気をつけないといけませんが…

で、温度センサーのボスのネジ山を修正して…

センサーを取り付けていきます…
ネジ部には焼き付き防止を…

軽く耐熱塗装をして…

パッキンやスタッドとナットを交換して…
組み付け完了。


後は車両にドッキングします…


ここから本題の断線修理…
どこで断線してるか調べます…
まず配線図を用意してECU側で導通を確認してみます…

後側センサーの導通はあります…

前側は導通してません…


次にワイヤーtoワイヤーのコネクター部で点検。

前側はやっぱり導通無し…

これでキャブ内での断線の可能性は無し…
という事はシャーシ側のどこかで断線してます…

ここで排気温度センサーの車両側コネクターをジャンプさせようとコネクターのクリップを外すと…

見事にもげました…笑
しかも根元で…


分かってます…本来ならこちらを先に調べる事は…
見た目で判断したので遠回りしましたが…笑

根元で切れてるのでピンを新たに交換して完了。


データを確認。

ちゃんと正常に動いてるのでオッケー。

ここからようやく強制再生が出来ます…


どんどん上がり…

最終的にMax600℃を超えて570℃付近で落ち着きました…



再生も無事終了。

ステータスに異常がない事も確認して…



最後に差圧チェック…
入庫時はアイドリング時で3kPa程…
3300回転時には8~10kPaだったのが…

アイドリング時で0.9kPa


3300回転時には

3.8kPaまで下がりました…

断線点検時に遠回りしましたが…笑

無事に納車して完了です。
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レンジャーハイブリッド…

2016-03-24 23:31:40 | その他
当工場の管理車両の中でもダイナやデュトロのハイブリッドは何台かあるんですが…

レンジャーのハイブリッドは今まで入庫した事は無かったんですが…


今回、そんなレンジャーハイブリッドが初入庫。

車検で入庫したんですが…4トンサイズのハイブリッドは初めて見るので色々と見させてもらいました…

基本デュトロやダイナハイブリッドと造りは同じで、モーターでエンジンをアシストするパラレルハイブリッド方式。
フライホイールハウジングに組み込まれてるモーターでエンジンを始動する為セルモーターもありません…



燃費はどれ位良くなってるんですかね…

22年登録なので、もう6年経過ですがTPM2000を接続してハイブリッドシステムにはどこまで対応してるか確認…

過去故障コードがズラッと…
現在は問題無いのでとりあえず消去。
残念ながらデータモニターには対応してませんでした…
ハイブリッドのアクティブテストにはかろうじて1項目だけ対応…

Gscanは故障コードの読み取りと消去以外は対応してないみたいです…




今後は大型トラックにも電気やハイブリッドが採用されてくるんでしょうか…
ただハイブリッドになると車重が増えるので最大積載量が減っちゃいますよね…

ラインナップはされても売れないだろうな…笑




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中古車新規…

2016-03-23 23:39:30 | 整備
今日は朝から中古車新規の登録…

3月は決算月という事もありどこの陸運局も尋常じゃない混み具合です…
基本お役所仕事の陸運局もこの繁忙期ばかりは昼休み返上で対応してくれます…笑

朝7時に行ったのに、もうすでに6台待ってる状況…
先が思いやられます…
車はプリウス。



結局全て終わったのは昼過ぎ…
無事登録も終わりました…



最近のトレーラーの車軸はBPWが多いんですが…

東邦車輌も以前はBPWを採用してたのに最近は独自路線なのか従来の車軸に戻り…
おまけにグリスが独特…
左は逆ネジだし…

当工場は基本的に純正指定を使用します…
が、種類が増えると管理が大変なので…出来ればいつものグリスにしといてよ…笑




更に東邦車輌さん…
コンテナシャーシにマーカーステーをフレーム直付けはよろしくないですね…
電球がいくつあっても足りません…笑

他はちゃんと防振されてるのに…



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4台目…終

2016-03-22 23:06:49 | トヨタ
連休明けの本日…

4台目もようやく終わりです…


補機類を取り付けて…





組み上がり…

インジェクターを交換してるのでIDの書き換え…


エンジンを始動してエア抜き…ミッションもリビルトに載せ換えているのでATFを注入していきます…


完成…


で、試運転。


後は明日の朝、冷却水の量を確認して終了です。


4台連続で続いたオーバーヒートもこれでようやくひと段落…

が、しかし

他にも難解なトラブルを抱えた車両が…


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4台目…その4

2016-03-19 21:34:56 | トヨタ
今日は朝からオイルクーラーを…

作業したんですが…写真を忘れてました。


ヘッドも戻ってきてますが先にブロック側を掃除。
オイルストーンで研磨する時に邪魔になるノックピンを外しておきます…

ノックピンプーラーで…

抜けました…


オイルストーンで磨いてブロック側は完了。


続いてヘッドを…

バルブラッピング…

ステムシール打ち込み

バルブスプリング取り付け…


マニホールド類を取り付けていきますが…
その前にカーボンを除去して取り付けて。



エキマニはスタッドも交換…

ガスケットを取り付けるんですが…これは向きが決まってるタイプ…
最近のエンジンには多いです。

これが正しい向きなんですが、外した時は逆に付いてました…
どこかで整備した時に逆に付けたのか…もしくはラインで組まれた時から逆なのか…
こういう事に気づく為にも正しい情報や知識が何より大事だなと思います…
知らなければ間違いと気付かずそのまま組み付けちゃいますからね…
でも、正しいと思ってた整備書が間違ってたら…と思うと…キリがありませんね…笑


で、ヘッドガスケットをセットしてシリンダーヘッドを取り付けていきます。



インジェクターもリビルト品に交換していきます。

リビルトといっても新品同様です。
お値段は1本6万程…
4本で24万…笑
高い‼︎

組んできます…




ここまでで本日は早じまいの為終了です…

工具箱を掃除してる時に今まで気付かなかった事…
この警告ラベル…


オムツはいてる…笑


忙しい3月ですが…明日から久々の連休です…
しっかり休養して、休み明けから作業全開で頑張りますか…






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4台目…その3

2016-03-19 00:46:41 | トヨタ
最近、タイトルに困ってます…笑
4台目…って何が⁉︎…と思うかも知れませんが、オーバーヒート4台目…って事です。

またまた昨日の続きで、ミッションを載せたところまでで終わってました。
昨日の時点でセンタードラムのOリングとロックナットが発送ミスで部品が無かったので急いで再注文。

そこで中途半端に時間が空いたのでまたまた細かい作業をする事に…

まずコレ…

エキゾーストパイプを外す時に折れたボルト…
というか折ったんですが…
ナットがエキゾーストパイプ側に溶接されてるんですが、この錆び具合を見て初めから折るつもりで緩めました…
で、酸素で切断して…

ペーパーサンダーでキレイにした後、ナットを取り付け…
溶接する時にナットが歪まないように挟んでます…


溶接して…

シャッターバルブを仮付けして無理なくボルトが通るか確認…


良さそうなので耐熱シルバーで塗装。


次は外したついでにDPFの清掃…
排ガス規制がBDGのダイナ、デュトロはDPFが非分解式…
新しい年式も非分解が多いですが…

このメクラボルトを外します…


だいぶ前に作ったSST…


DPF清掃の全盛期に役立ちました…
最近はDPFの掃除もめっきり減ったので、久しぶりに使います…
メクラを外してSSTをセット。



エンジン側の出口にフタをして、1.4MPaのエア圧をイッキに送ります…

ススが多い車両はモクモクと出口から出てきます…が、この車両はそんなに汚れていませんでした。
当時色々試したんですよ…このメクラの穴から逆にバキュームで吸うとか…笑
でも結果的にこの方法が手っ取り早く効果がありました。もちろん、詰まりが酷い車両は論外ですが…
この方法なら車載状態でも出来たので…
エンジン側にエアが流れないようにマイティバックでシャッターバルブを強制的に閉じてやってました…


そうこうしてるうちにミッションの部品が来たのでセンタードラムを取り付けてプロペラシャフトも取り付けて完成…


トルクコンバータを取り付ける時にクランクを何回転か回しているので、クランクポジションを元の1番圧縮上死点に戻しておきます…
このエンジンはOHVなのでシリンダーヘッドを外してもカムとクランクの位置関係が変わらないので、各シリンダーの圧縮上死点が決まってます…
OHCだったらクランクポジションに合わせてカムで1番か4番の圧縮上死点を調整出来るんですけどね…

で、とりあえずクランクを1、4番の上死点に合わせてそれぞれのタペットの突き出しを測定…
カム山の位置を目視で確認する事も出来ますが、非常に見にくく分かりづらいので、実測するのが確実です。



2つを比べて突き出しが少ない方が圧縮上死点です…
逆なのでもう一回転…

これで1番が圧縮上死点になりました…

ついでにタペットのアタリを点検。
通常ならタペットはカム山センターから若干オフセットされた位置に付くように設計されてます…理由はタペットの同じ箇所ばかりに力がかかる事による編摩耗を防ぐ為…
その為、正常なタペットのアタリ具合はこんな感じ…

キレイな円になってます…
タペットがちゃんと回ってる…という事。

ところが1箇所だけは…

キレイな円になってません…
原因は幾つかあるんですが、オイルに起因するものが殆どです…




お次はウォーターポンプ交換…
新品にはスタッドが付いて無いのでスタッドボルトを付け替え…




ウォーターポンプを交換する時に気付いた事…

ファンシュラウドが割れてたので、追加で注文…
何故割れたのかは不明です…


このシュラウドも地味ですがエンジンを冷却する上で重要な部品です。

そしてオイルクーラーからの水漏れ…


と、本日はここまで…

続きはまた明日からにします…








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4台目…続き。

2016-03-18 00:29:19 | トヨタ
昨日の続きです…


本日朝一番でエンジン屋に研磨水圧に出して、他の作業を…
とにかくやる事が多いので大変です…

エンジンの細かい作業はとりあえず置いといて、ヘッドが外れてる今の方がやり易いので、先にミッションを載せ替える事に。
本当はミッション降ろすなら…とエンジンも降ろして作業しようと思ってたんですが、この車両フロントの足廻りがコイルスプリング式でゴツいクロスメンバーとラックピニオンが邪魔で降ろすのに時間がかかる為にやめました…笑


早速、ミッションを降ろす準備をしていきます…

A/Tなので、ドライブプレートを回しながらトルクコンバータを外します…つまり、クランクシャフトを回すのでシリンダーライナーが飛び出してこないように対策…


M/TよりA/T降ろす方が苦労します…
あれこれ外して、避けて…


降りました。

基本…リビルトには付属品が無いので付け替えます…今回のはトルクコンバータだけは付属してました。

各センサーやドリブンギヤ、インヒビタなど付け替えて…

本来ならトルクコンバータの突き出し量の確認をするんですが、今回はトルクコンバータ付きリビルトなのでメーカーで確認済みだろうという事でしませんでした…


で、車両にドッキング。




途中気になった事…


A/Tミッション…⁉︎

オートマチックトランスミッションミッション…って事ですよね…
荒川リバー的な…

ほんとどうでもいい事なんですが…

ちょっと気になってしまいました…笑






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