Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

展覧会三昧

2012年01月28日 08時14分57秒 | 日記


2日間、展覧会を3つ回る。

写真は左から
国芳*¹、 中国青銅器の展覧会*²、 それとゴヤ*³。

とても見応えのあるものだった。


また、夜間を利用したので
混雑も避けることができた。

歌川国芳展図録P.30
国芳は、春画が出ていればなお良かったのだが
この国でそんなこと、期待できるはずもない。

細かい描き込みと、うねった構図
化け物をやたら大きく描く 
むちゃくちゃなスケール感が大好きだ。


国芳の前に
中国青銅器の展覧会「神秘のデザイン」を見た。
これが、紀元前10世紀とか
そんなとほうもない時代のものだったから、
19世紀の国芳を、
ほとんど自分と同世代に思えて可笑しくなった。

そう。
紀元前10世紀ともなると
そのデザインはあまりにもプリミティブで
想像をはるかにこえる。
執拗に呪術的、野性的、怪獣的。

自由ってこういうことか





ゴヤは
あまりにも残酷な絵や版画もあり
途中で少し気分が悪くなる。

以前見たホラー映画、
「サイレントヒル」*4 の1シーンを思い出す。

暗闇の中
空中で引き裂かれる肉塊の肌色が
その闇の中で ほんの一瞬だけぼっと見える。

あれはゴヤ


ゴヤの魔女の絵。

そういえば、映画も魔女狩りの話しだったっけ。

そして

この絵にやられた。 
「マリア・ホセファ内親王」*5

この絵のある部屋に入った時から
もう眼についてしょうがなかった。

遠目では、やけに髪の多い婦人だなって
ようするに黒い部分を髪の毛だと思っていたが
近づいたら塗りかけの背景だった。
地がオレンジなんですね。

このオレンジ色が本当に綺麗で
黒とのコントラストが見事で、
写実的な顔と背景のべた塗りの関係も魅力的で
この絵の前から離れられなくなった。

習作なので
通常は、この状態からさらに描き進めるのだろう。
これは本来塗りつぶされてしまう一瞬?
見ることができて本当に幸せを感じる。
久しぶりだ。
こんなに幸せを感じるなんて!!


*1  http://kuniyoshi.exhn.jp/
*2  http://www.sen-oku.or.jp/tokyo/
*3  http://www.goya2011.com/
*4 SILENT HILL. 2006  http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tydt/id324033/
*5 Maria Josefa de Borbon y Sajonia,infanta de Espana1800



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