Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

https://michika-6.wixsite.com/michiyokamei

2021年06月26日 23時04分27秒 | 日記

訳あって毎朝5時半起きがつづき、
ある日の午前中、とうとう起きていられなくなった。

昼寝です。
で、こんな時は決まって変な夢を見る。
この時は、何故か実家に戻っていた。
夏、実家のドアはいつも半開きになっていて(虫が入るだろうに)
玄関を入るとすぐに食卓がある。
それくらい狭かった。
玄関に母が居て、食卓を見ると父も…居るような気がした。やっぱり居た!!

父がいつものランニングシャツ姿でいつもの席でビールを飲んでいた。

「どうしてここに居るの?」と聞いたら

「自分の家なんだから居たっていいじゃないか」的な返事が返ってきた。
だってもう亡くなってるのに。

そこで目覚めて、少しだけ泣いた。

死、って一体何だろう。

こうしちゃいられないので、早速制作に入る。
生きてるうちに描かないと。
いくつかの展覧会に向けて準備を進めている。

あまり考えすぎると、頭がパンパンになってしまうので
「私は出来る、私は出来る」と根拠のない暗示を自分にかけながら。

いつかは死ぬのに、なんで生まれてきたんだろう??
自分が死ぬこと、生きることを意識してしまう、それが人間だから仕方がない。


フランス語版インタビュー。和訳のご紹介。

2021年06月15日 19時01分37秒 | ステイトメント

以前より、フランスの美術団体 DF ART PROJECT にフォローしていただいています。
この度、この団体のHPでインタビューが紹介されました。

https://df-artproject.com/le-sex-as-an-axis-of-rotation/

と言っても全文フランス語ですのでここに和訳を掲載いたします。

このインタビューは、ある日突然3つの質問がメールで届きました。
そのフランス語の質問にフランス語で答えるという、とてつもないミッションだったわけです。
まずはその質問に対して日本語の回答を作り、
それをグーグル翻訳でフランス語にしました。
この間、1ヶ月以上かかったのでもう受け付けてもらえないかと思いましたが
何と後日、「受け取ったよ~」の連絡が。
そしてようやく掲載していただきました。
しかもタイトル「Le sexe comme an axe de rotation」(回転軸としての性)や
編集もしてくださいました。

ここに和訳をご紹介いたします。
掲載されたブログにはもともとの質問が省略されていますので、
ここではあえて質問も記載いたします。どんな質問だったか。
是非ともお読みいただけましたら幸いです。

「回転軸としての性」

 1.作品の中で何を表現したいですか?
→DFアートプロジェクトで、技法や表現の国際的な交流が出来ることは喜びです。私が作品によって表現したいのは、わたしたち人間は一体何か、また私たちが生きるこの世界は一体何かということです。私たちは身体を持ち、生まれたときから死を約束されているにもかかわらず、一生を命の謎とともに生きていきます。命の様々な謎は、描かれることによって顕在化し、見る人にはその儚さよりも命の永遠を感じて欲しいと願っています。

2.現在、その変革にどのように取り組んでいますか?
→私は日本独自の素材である和墨と和紙、岩を砕いた岩絵の具を使っています。メディウムは水と膠です。墨は水に滲んで自由に広がり、それをコントロールすることは難しいです。画面はその墨の動きに任せて描く部分と、それとは別にコントロールした線によって絵を構成していきます。絵は私には偶然と必然の出会う場所でもあります。

3.あなたの仕事にとって重要な図の概念はどのようなものですか?
→私は解剖図と春画をモチーフにています。解剖図は東京の大学の医学部の解剖学教室で勉強しました。春画は日本独自の性表現です。このように身体の中と外を繋げて一つの命の風景を描きたいのです。それは仏教美術の曼荼羅と似た概念だと思っています。そこに性表現は必ず必要です。なぜなら性によって人間の命はまた生まれて続いていくからです。生と死は性を中心軸に円運動を永遠に繰り返す、私はそのようなイメージを持っています。

以上です。
時間が経っても、ちゃんと返信が来る。
海外の作家の誠実な対応に心から感謝します。