Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

https://michika-6.wixsite.com/michiyokamei

展覧会案内「アナムネシスの光芒へー幻視者の蒐集匣」 @ 不忍画廊

2016年09月27日 08時37分40秒 | EXHIBITION


展覧会に出展いたします。

 
「アナムネシスの光芒へー幻視者の蒐集匣(ヴィジョネール コレクション)」

■会期:10/14(金)~11/5(土) 
■会場:不忍画廊 http://shinobazu.com/

日祝休廊 11:00~18:30

多賀新/建石修志/山本じん/成田朱希/亀井三千代/池田俊彦/二階武宏/箕輪千絵子/藤田典子 ほか

詳細は以下参照。






ハガキが届きました。表の絵は池田敏彦さんの銅版画『翁ーQ』

【壱の匣】
まだ医科歯科に引きこもっていた頃、多賀さんの 『江戸川乱歩の世界』★ にはまり、
その幻想に引きずり込またのを思い出します。
成田朱希さんは人人会の大先輩ですが、ほかの作家さんとは今回が初めて。
混ぜていただき光栄です。


【弐の匣】
大好きなHヤンセンの名前や、春画、希少本 それと希オブジェ…?(@_@;)

【参の匣】
人人会の大先輩でもあります故・大島哲以、毒の幻想絵画。

マニアにはたまらない内容だと思います。
『アナムネシスの光芒へ』
 の方は10月3日に刊行予定

内容は追ってご報告いたしますが、
お時間があれば、是非お立ち寄り下さい。
宜しくお願い申し上げます。


関連記事
http://blog.goo.ne.jp/michika-6/d/20160906
http://blog.goo.ne.jp/michika-6/d/20160914





★私の密かな収集匣ご紹介:多賀新『江戸川乱歩の世界』より(画像が悪くてすみません)



上:表紙作品「虚飾」1981、「悪戯」1974 下:「飛来」1977、「埋もれる器」1974 全てエッチング


夢想

2016年09月20日 11時14分25秒 | 日記


20sep2016 Michiyo Kamei


来月、父の7回忌をむかえる。


父とは、ずっと離れて暮らしていたので
亡くなっても生活が変わるわけでもなく
ただただ、病院や葬儀に関する怒濤の事務的作業が押し寄せ
それをこなすのに必死だったことを思い出す。

それでも、幼い頃の京都の思い出には
必ず父の影がある。

今、7年経って、
本当にこの世にはいないんだと実感し
今日みたいな涼しい雨の日には
何だか泣きたくなってしまう。

父は、亡くなる直前、私たち家族を
「ずっと見守るから」ときっと思ったに違いない。

ばかのようだが、時々それが支えになっている
すべては私の夢想でしかないというのに。

時に夢想が「思い込み」と呼ばれると、まるで鬼の首をとったように
「それはあなたの思い込みだ!!」などと手ひどく否定される

だが死者に対する、こんなささやかな夢想ならば
許してもらえるだろうか


来月は京都に会いに行く。






「アナムネシスの光芒へー幻視者の蒐集匣」 @ 不忍画廊

2016年09月14日 07時49分45秒 | EXHIBITION



不忍画廊 より
【 予 告 】 

アナムネシス アナムネシス。

相馬俊樹著『アナムネシスの光芒へ—幻景綺論』9月末頃刊行予定。
http://amzn.to/2bHhUGx

...
★同書刊行を記念し掲載された当画廊縁の9作家を中心に、
大島哲以などのコレクションを加えギャラリー内を<三つの匣>に見立てた画廊企画展を10月に開催します。

※ 会期中のみの特別販売を予定しています。
池田俊彦/二階武宏/箕輪千絵子/藤田典子などミニ新作と本による特別版を頒布予定(9月末頃に詳細)

■タイトル:「アナムネシスの光芒へー幻視者の蒐集匣(ヴィジョネール コレクション)」

■会期:10/14(金)~11/5(土) 
■会場:不忍画廊

多賀新/建石修志/山本じん/成田朱希/亀井三千代/池田俊彦/二階武宏/箕輪千絵子/藤田典子 ほか


  

「蒐集匣」しゅうしゅうばこ と読みます。
詳細は後日お知らせ致しますが、
この度、日本橋にある不忍画廊さんで
初めて展覧会に参加させていただきます。
展覧会は本の出版に伴うもので
この形式も私は初めてです。
不忍画廊さんは、お世話になっている羽黒洞さんと繋がりの深い画廊で
私は、10年ほど前からずっと作品を観ていただいている。
時に的確なアドバイスをいただき、確実な糧となっています。

この本の著者、相馬さんとのご縁も不忍画廊さんを通していただいたのですが、
きっかけは人人展でした。





人との縁は網の目のようで
どのきっかけで、どんなふうに繋がるかコントロールはできない。

吉とでるか、凶とでるのか。

それでも、わたしたち
死ぬ瞬間まで生きるしかない。
だからなるべく逆境は楽しみたい。

今この瞬間に息をしている、その奇跡に驚くほどの感覚があれば
そしてその都度 目覚めることさえできれば、
凶を転覆させることは、きっと可能だ。

アナムネシス アナムネシス


紫墨 購入

2016年09月09日 09時24分40秒 | 日記
  

紫墨、やってきました。

紫って信じられませんでしたが
ほんとにむらさきだ。

さっそく使ってみるけれど
もしかしたら結構難しい。
慣れている茶墨と合わせて使いながらでないと
まだうまくいきません。

素材が絵を作る、はありだと思う。
そう言うと、
まずは目指すべき作品があってその為の素材を選ぶべきだ、
という人もいるけれど
それはあまりにも直線的で、現実的ではない。
人は物理的な作業の中から、イメージが引き出されることがある。
身体から頭に戻るというか、何というか。

それは潜在的な領域を刺激し、掘り起こすようなことだ。

かといって、素材論だけになってしまうと
単なる実験になってしまう。
こんな変わった素材の方法論で描きました、どうです?新しいでしょう?
というコメントほど空虚なものもない。

やはり直観だけでも盲目、理性だけでも空虚、
なのでしょうか。


『アナムネシスの光芒へ』相馬俊樹著 

2016年09月06日 11時03分55秒 | 日記


芸術新聞社のウェブマガジン

「アールエゾテリック」 vol.14 では、
相馬俊樹さんに作品を紹介していただいておりますが、
そのシリーズがこの度、書籍化されることになりました。

発売は今月下旬の予定です。

ところで
「アナムネシス」とは哲学用語で「想起」、とな?

出典はプラトン『メノン』における、ソクラテスとメノンの会話より。
人が未知の事柄を知ろうとするとき、どうやって「知った」ことを理解できるのか。
全くの未知の事柄であれば、知ろうとする手がかりも無く、また知った後での検証もできない。
逆に手がかりがあって知るのであれば、すでに知っていることになり、知ることの意味が問われてしまう…
といったパラドックスに対して
ソクラテスは「想起」という仮説を立てる。
人は魂の中に知識を得ているが、輪廻転生の中でそれを忘れて生まれてくる。
生きている間に、忘れている知識を思い出させる、言い換えるならそれが「知ること」であり
「アナムネシス・想起」ということだそうだ。
その後のキリスト教中心の直線的な西洋思想の中で(ex.死んだら神の国へ行く)
キリスト教以前の輪廻転生という思想は
ネオ・プラトニズムという思想としてルネサンス期に再度復活する。

私たち東洋人にとっては、輪廻転生はいたって身近な思想だと思うけれど
欧米では、受け入れられない事の方が強いのではないだろうか。

★ 「アナムネシスの光芒へー幻想綺論」 相馬俊樹著 芸術新聞社

慶應では、このネオ・プラトニズムと解剖図の関係を卒論にしました。
相当神秘主義的、宇宙的な思想で、ローマカトリック教会が弱体化するルネサンス期に
思想家、文筆家、画家などがサロンに集まり密かに体系化した
それが当時の作品などに影響を及ぼしたそうです。