Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

因州麻紙 撃沈

2015年08月28日 09時05分24秒 | 日記

墨が余ったときに
遊びに使う因州麻紙という画仙紙があって
それはもう滲ませ放題に滲ませて
気分転換をするのだが
試しにドーサを引いて作品にしてみようと試みた。

裏打ちの練習も兼ねて…
先日の座の会の時、裏打ち用紙の情報を、
当番で一緒になった作家さんから教えていただいたので
さっそく小津和紙に行き購入。
悠久紙と八女紙
それはつまり高い紙と安い紙(笑)

んで、ドーサを引いた因州麻紙に
その2種類を裏打って描き始めたが…
撃沈しました。

結局、画仙紙はやっぱり生のまま
滲みを効かせて描くもんだと痛感。
でもって私は、作品にするなら滲みに身を任すなんて
絶体できない体質だとこれも痛感。

絵を完全にコントロールしたいのではなくて、
コントロールしてもしきれずに現れる「偶然的な何か」をたぐりよせることができれば
その中間地点に技法の最大の魅力・謎があるように思うわけです。

もしかしたら私にとっての技法は
その謎についての考察なのかもしれません。

ただし、これはあくまで技法であって
描きたいこととはまた違います。

つまり画仙紙にドーサひくのはもったいない。
ひくなら白麻紙でいいじゃん。

何やってんだろ私(アホか!?)

撃沈した描きかけは思い切って捨てました。
これ、捨てないと未練たらしくて次に行けない。

「絵に失敗はない」とか言ってくれる人がいるけど
いや、ありますよ。
慰めは作家のためならず
毎日疲れます。



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