Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

山田宴三 という作家について1

2010年08月11日 17時59分22秒 | 日記

多くの人に見て欲しい展覧会がある。

山田宴三という日本画家の展覧会だ。

写真は山田宴三
「異国の聖地」
素材は墨・胡粉・アクリルメディウム・和紙
8月25日(水)から羽黒洞で開催される。

彼の作品についてコメントできるほど私は成熟していないし、
私のブログで紹介したところで、小さな波紋でしかないだろう。
それでもなんでも、とにかく言葉に発することにした。

何かに似ることもなく、何かにこびるものでもない。
突然ぽっかりと出現した、モノクロの奇異な空間世界である。
二次元でしか創り得ないその空間は少し恐ろしくて、
同時にとても魅力的だ。それは何故か。

絵の焦点や中心がわからない。
空間の奥、行き止まりがわからない。
像を感じるけどはっきり見えない。
絵がこちら側に向かって来ているのか、実はその時点ですでにこちらが絵に取り込まれているのか。
これが作家独自の世界なのか、それともそれに触発されて自分自身の精神世界を見させられているのか。
線引きや既存のルールが皆無。
上下左右前後あらゆる方向に伸び出すベクトルが色をひっぱる。

振れ幅が増すと戻れなくなるようなこの揺れこそがまず一つ、
作品に恐ろしさとそして逃れられない魅力を与えている理由だと私は思う。

魅力はほかにもある。
後日また書きます。

この作家は個人的にもよく知る作家である。
美大を出ていない私に
根気よく絵というものを教えてくれている。
彼との問答は哲学的で少し深いところまでいく。
それは私自身、絵を続けていて本当に良かったと
心から思える時間である。

山田宴三の絵画世界を、その魅力をたっぷり味わってほしい。
是非ともご高覧ください。

詳細は羽黒洞まで。
http://www.hagurodo.jp/

山田宴三HP
http://enzoyamada.web.fc2.com/



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