減税するブログ

12歳9歳7歳の3児自然派の母。

アキの世直し論2

2006-04-21 09:20:26 | 教職関係
昨日の新聞の記事に文部省は2007年度から公立小学校で放課後や土日に無料で補習を行う事業を始める方針を固めました。
指導者には教員のOBを活用。
授業以外で勉強したい子供に学習の場を提供することで塾通いの有無で学力に差がつかないようにするのがねらい。
小学校4~6年生の塾に通っていないのは全体の60.7%
後は週2回17.9&
週1回8.9%
週3回4.8%
週4回2.9%
週5回2.0%
(日本経済新聞4月18日)

金銭的に余裕がないからというのが大まかな理由のようですが
塾に通えないといっている時点で日本の教育は失敗しているといっていいでしょう。
1998年に出した学習指導要領で「生きる力を」重視し、大幅な範囲の縮小、そして2003年には「確かな学力」の重視。
結局は元通りです。
恐らくどうしたら教育が上手くいくのかという答えに答えられる教師は少ないのでしょう。
私は勉強が好きだったので中学校の時に親に塾に生かせて欲しいと頼みましたが金銭的に余裕がなく駄目でした。
もちろん高校の時も行かせてもらえませんでした。

子供が勉強が好きで行くのなら大賛成ですが、学力が足りないから塾に行かせるというのはおかしな話です。
東大は国公立の大学だから高校の学習指導要領の範囲内で受かるはずだとある教師が番組で言っていました。
私立の大学は学習指導要領に載っていない問題も出しますから別問題ですけどね。
ただ私が思うに中学校の市立受験を受かるために夜の2時まで勉強させる親や週に5回も塾に行かせる親は常軌を逸しているといってもいいと思います。

子供の時間は1度しかありません。
社会に入って時間が出来るなら話は別ですが社会に入ったら趣味の時間を持つのさえ難しくなります。
私なら子供に本をたくさん読ませるか、海や山に行って自然体験をさせるか、海外に留学に行かせます。
特に5~6年生の多感な時期に塾へ行かせて勉強だなんてもってのほかです。
勉強なんて家でも出来るじゃないですか。

お受験戦争なんてもう過去の産物かと思っていたら全然そうじゃないんですね。

でも東大出身の人の8割が年収400万以下なんですよ。

それもこれもやっぱり学力社会、テスト中心の評価方法や、社会の価値観やらもう何もかもの要素が絡んできます。
ゆとり重視といっても教師は特別な研修を受けるわけではなく国に示された指導要領にのっとって授業を作るだけですから、急に方針を変えられて困惑するばかりです。
そんな状態で教育が成功するはずがありません。

アメリカの教育改革の中で生まれた考え方や制度として
アカウンタビリティ(責任)
バウチャープラン(小切手)
というのがあります。

▽アカウンタビリティ▽
とは特に教育の分野で教育行政当局の責任論を指します。
それは公立学校の場合、その運営の財源が住民の税金であるため学校は地域住民の要求に応えるように運営させるべきであるという考え方

▽バウチャープラン▽ 
教育費を学校に配分せず、子供一人当たり一定額をバウチャー(小切手)として親に交付し、親はそれを自分や子供が選択した学校に提出して自分の望む教育を子供に受けさせるもので、親や子供の学校選択権を保障する権利。

アカウンタビリティの改革方針が支えれるのはアメリカが州の自治権が大きいからといえるでしょう。

日本では恐らく(詳しいことは知りませんが)国が教員の給与を支払っているためアカウンタビリティーもバウチャープランも成立しません。

しかし、小泉首相の言うとおり、小さな内閣が成立すれば各都道府県の教員の給与を県が支払う形になり県の方針に沿った教育が行えるのです。

しかしそういった県ごとに違った教育方針を作ることを嫌う官僚がいるからこそ簡単には実行されないのでしょう。(日本は欧米とは違って全てをそろえたがるという国民性も関連してきます。)


もしその市の福利厚生がよければ市民がたくさん子供を生みます。
そして教育もよければよい大人が育ちます。
大人が増えれば所得が増え、税金も増え、財政が潤います。
財政が潤い教育機関により資金投資が出来るので、教員を増やしたり施設の拡充、機器の増設も行うことが出来ます。
しかし中央政府である限りはこのような構図は生まれないのです。

こういったことを国民のみなさんが自覚すればどんどん変わっていくのになと思います。もう私も子供生まれたらカナダに移住しようかな。
だって日本の教育ってあんまりよくないんだもん。

教職入門

2006-04-21 09:19:29 | 教職関係
今日は教職入門の第2回目でした。
授業のあらすじを書きます。
現代の教育
現代の教師

16年度:教師が分限処分が6553人病気休職のうち精神疾患によるものが3559人、56.4パーセントを占めている。
過去10年間で増加傾向にある。

ある本を紹介『先生が壊れていく』
三楽病院に勤めている医師中島一憲著
例1)45歳の女教師20年のベテランです
そのF先生の地域は私立高校が学力に力を入れていったということで
A公立の高校は段々風紀が荒れていってしまいました。
校内で暴力事件が起き、生徒が警察にお世話になったりしました。

F先生のクラスも段々荒れ始めました。

F先生はとても熱心な先生で演劇の顧問もしており衣装縫いや練習にもよく参加していました。
そのために授業の指導計画を夜中にやらざるを得なくなり、仕事が増え負担となっていきました。

だんだんクラスでも生徒が言うことを聞かなくなります。
そんなあるときその先生の長男が引きこもりになってしまいました。
F先生はなんと生徒どころか自分の足元が見えていなかったのかとショックを受けました。
そしてある日、先生のクラスの一人が体育館の倉庫で首をつろうとして自殺未遂を起こしました。
先生は自分が地盤沈下していくのを感じました。
精神的に不安定になり山楽病院をおとずれました。
カウンセリングを受けるにつれ、

「自分は教師であるとともに母親。
もうそろそろ潮時なのかもしれない。」

ということで退職を決意しました。

こういった教師の共通点がまじめ、熱心

仕事を引き受けてしまう

ストレスを感じてしまう

燃え尽きてしまう(燃え尽き症候群)

その三楽病院では職場復帰プログラムがあります。
一人でも多くの教師を救うためです。

現在の教師の中で

男性の24%
女性の31%
が軽い鬱状態でいつ病院に行ってもおかしくない状態なのです。(30代40代の
ベテラン教師が特に多い)

教師が仕事のうちで気をとられるのは
生徒指導が 4割 
保護者に関して 6% 

保護者が協力的でないと感じている
しばしば感じる 4%
たまに感じる 29%

保護者とすれ違っていると感じている教師は3分の1にもなります。
家庭でするべきしつけを教師に任せる保護者が増えているそうです。

今の教育の問題は教師だけの問題ではないようですね。
保護者もしつけを怠っていたり、協力的ではなかったり、家できちんと叱るべきことを叱っていないから,中学校に来て急に怒られてキレてしまうのです。そして切れた子は
「自分はキレれば他の生徒から恐れられるんだ。」
と勘違いしてよけいに状況が悪くなるのです。


日本の英語教育

2006-04-21 09:17:40 | 教職関係
昨日11時にテレビつけようとしてはっと気づきました。
土曜日に変更したんだった…。
昨日社説に「小学校英語教育を前向きに考えよう」
というのが載っていました。
これからの国際化時代を生き抜いていくために英語教育の充実は必須であります。
今は小学校では英語教育は約9割で実施されています。総合学習の時間に英語の歌を歌ったりゲームをしたり、簡単な挨拶程度を教えています。

戦後の英語教育は大失敗に終わってしまった。
大多数の人が英語を使えない現状。
しかし英語の必修化にあたっての課題が日本人の国語能力の低下と全国2万3千の小学校に外国人を確保するには膨大な費用がかかることだ。

しかし国語教育と英語教育を結びつけることで逆に相乗効果で国語の思考能力を触発すること。
また外国人の確保は地域のボランティアの活用やインターネット,ビデオ,CDなどの教材を活用すれば解決可能である。学校では英語の科目は成績をつけずやる気の育成を優先した授業でよいだろう。っとのこと。

まーこういっちゃ何ですけどもともと小学校のレベルで外国人教師を招く必要はない気がするんですけどね。

もともと外国に行かなきゃ英語は身につかないって思ってる人はたくさんいますけど外国に1年行っても練習を続けずに忘れてしまう人はいっぱいいるんですよ。

日本人がしゃべる英語が身につかないことについては意見のカテゴリーの「昨日英文かけなかった。」に私の独自の説が書いてあります。

よくベテラン教師がまだ母国語を習得する前に外国語を持ち込むと思考能力に影響が出るって言ってますけど、それは完全に自分より下の世代が英語を習得することに対する嫉妬ですよ。

そもそも日本語と英語の構造が違うのに思考能力に影響でますかね?

それより他のアジアの国でどんどん英語教育が発達しているのに日本は国語の思考能力に影響が出るとか言ってていいんですか?!

そのうち中国人に
「日本人って英語もしゃべれないんだぜ~。」
って馬鹿にされちゃうんですよ。

深刻なのは政治や国際情勢で国際語が話せないことで、他の国に先を越されてしまうかもしれないし、これから先、国際社会で英語が話せないと尊敬してもらえないってこと。
日本はODAでたくさんの国を支援してきたにもかかわらず未だに国際社会で日本の地位が低いのは国民の意識の低さですよね。

「日本人は傲慢」
とか
「日本人は思い上がりが激しい」

とか思われてるから
国連分担金の比率が19%であるにもかかわらず未だに常任理事国になれないんですよ。
国民から変わっていかなきゃ国際的には認められません。
広い視野をもち冷静な判断力を持ち、そして国民の半数でも英語が話せれば(というか他のアジアの国ではそれが当然なんだけど)国際社会での日本の印象は代わると思います。