箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

「わからない」からこそ

2024年03月07日 07時48分00秒 | 教育・子育てあれこれ
「多様性」や「多様性尊重」という呼びかけが、今の時代のトレンドのように使われています。

しかし、多様性は異なった価値観や異質なものと共存することであり、それは本来、誤解を恐れずにいうならば、相手のことが「わからない」ので居心地はよくないものです。

そこで、一定の我慢をすることが要求されるものであるとわたしは考えます。

それなのに、多様性社会をユートピアのようにたたえるものだから、「お互いにかかわらずにいましょう。わたしたちはわたしたちで、あなたたちはあなたたちで、別々に」。

そのように、かかわりあわず、それぞれが別々に併存しているのが多様性であると曲解されているのです。

そうではなく、ほんとうの多様性とは、ちがう価値観に触れ、自分を変革していくからこそ、すばらしい概念なのです。

自分が変わることは、自分を縛っている慣習やならわし、しきたりなどの価値観から解放されることになります。

そうなったとき、「わからなさ」とつきあっていくことができるようになり、本当の意味での多様性尊重が生まれるのだと思います。






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