箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

地元愛 「好きやねん、大阪!」

2021年02月23日 07時25分00秒 | 教育・子育てあれこれ


「GoTo トラベル」について、政府は「GoTo が新型コロナウイルス感染を拡大させたというエビデンスはありません」と言います。

そうかもしれません。GoToトラベルによって、Aさんが〇〇県のBさんを感染させたという事例や証明はないのでしょう。

しかし、人は数字やエビデンスではなく、気持ちや感情で動くものです。

「もう、あちらこちらへ出かけてもいいんだ」というムードをつくったのは、GoToであることは確かです。

第三波が来るかもしれないという、まったく大丈夫でない状況なのに、そのムードをつくってしまったのは、罪深いことでした。

そのようにして緩んだ気持ちは、もうもとには戻りませんでした。だから感染は拡大し、緊急事態宣言の二度目の時は、街にはたくさんの人が出ていました。

一回目の時には、大阪市内の繁華街では本当に一人も人がいないこともあったのでした。

それでも、大阪市は今回の緊急事態宣言下で、時短営業をきっちりと守っている店がほとんどです。夜の8時になるときっちりと店を閉める飲食店がほとんどです。

それとともに人の数がぐっと減ります。

一方、東京の街は時間が来ても、開いている店がけっこうあり、人も多く歩いています。

この違いはどこから来るのでしょうか。

私は地元愛だと思っています。

東京では、バブル期に都心に古くから住みついていた人が外へ出てしまいました。

いま人が多いのは、あらたに地方から出てきた人が東京に愛着をもてないことの表れといえるかもしれません。

意欲的に「感染を減らそう、私たちの街だから」という気持ちになれないのでしょう。

しかし、大阪はなんだかんだといっても「大阪、好きやねん」という人が自分も含めて、多いと感じます。

吉村知事が真摯に新型コロナウイルス対策に向き合っている態度をみれば、「大阪から感染を減らしたい。協力せなあかん」という気持ちになります。

これに地元愛が重なるから、ちゃんと時間を守るし、遅くまで出歩くことを慎む。これが、個人差があることは認めたうえでの大阪人の傾向です。

「大阪のおばちゃん」はおせっかいで、ヒョウ柄が好きそうで、苦手という人もいるでしょうが、大阪の人は「大阪のおばちゃん」が大好きです。

「大阪のおっちゃん」は、ボケとツッコミを入れることしか考えてない、他府県の人から揶揄されることもありますが、基本的にわざとボケて、ツッコまれたいのです。

地元愛は地元を守ろうという態度になって現れるように思います。


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