箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

悩みや不安は認めると軽減される

2019年06月22日 08時02分00秒 | 教育・子育てあれこれ
 
 
 
 
中学生になると、部活の大会や発表会で、子どもが緊張を強いられることがあります。 
 
いま、このサーブを決めたらチームが勝利する。
 
いまこのスリーポイントシュートを自分が決めれば勝利が転がり込む。
 
ソロで、たった一人で楽器を大勢の人の前で演奏しなければならない。
 
 失敗したらどうしよう。 
 
こんなとき、私が生徒にアドバイスしたのは、「だいじょうぶだよ」という声かけだったことがあります。
 
しかし、子どもによっては「あがっているんやね。無理もないな。こんな大事な場面やから」 このように声かけをしたときもあります。 
 
このときのねらいは、不安でいっぱいの子が「自分はあがってドキドキしている」と、自分の不安を受け入れることなのです。 
 
不安を不安として、人は認め受け入れたとき、不安は不安でなくなるのです。 
 
「不安だ、不安だ」と気持ちを膨らますだけでは、焦るばかりです。
 
自分に自信のある子は、不安をもった自分を受け入れることができるのです。 
 
 
あるとき、「なかよしの友だちなのに、あの子の言うことやすることが、いちいち気になるるのです」と言ってきた子がいました。 
 
しばらく話を聞いて、私は、結局この子は友だちに嫉妬しているのでないかと思いました。
 
 そこで、「その友だちに嫉妬しているのでないか」と問いました。 
 
しばらくして、後日その子は言いに来ました。 
 
「そうでした。ボクは友だちがうらやましかったのです。そう思うと、ボクの悩みは消えてしまいました」
 
 もともと、人間は不完全なものです。嫉妬やうらやみは起こります。そのとき、自分は自分と思えれば、自分は不完全な存在であると気がつくのです。 
 
人は、そのようにして不完全な自分と付き合って生きていくのです。 
 
悩みや不安は認めたときから軽くなるのです。    

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