沖縄には、平和ガイドと呼ばれる方がいます。
協会に属している人もいれば、ボランティアで活動している人もいるようです。
本土から沖縄を訪れる人は観光目的の人が多いと思います。
その多くの人たちは、第二次世界大戦中、沖縄戦で地上戦が行われた島であることを、強くは意識していない場合が多いのです。
しかし、平和ガイドの人たちは観光目的の人にも、戦争の話をしてくれます。
米軍が上陸してきて、逃げ場を失った人びとの多くが、海に飛び降りて亡くなりました。
摩文仁の丘の平和祈念公園では、そのような話を聴く機会があります。
戦争は「遠い昔の話」と思っている「傍観」の人びとを沖縄戦の時代の民衆の思いへ引き戻します。
わたしはそれでもいいと考えています。
平和ガイドの人からの話が、聞く人の心のどこかに刺さると、それは平和や戦争を引き続き考えるきっかけになると思うからです。
次にまた沖縄へやってくる人は、違った捉え方、地上戦があった島として意識のある向き合い方をすると思うのです。
沖縄の海はどこまでも青く、美しいのです。
でもその青さの中には、悲しみが横たわっています。
「今の気持ちを忘れないでください」
そのように、海が語っているのです。
谷川俊太郎さんの詩があります。
どんなよろこびの
ふかいうみにも
ひとつぶのなみだが
とけていないということはない
ふかいうみにも
ひとつぶのなみだが
とけていないということはない
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