言語空間+備忘録

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田母神俊雄 『自らの身は顧みず』 について

2009-08-02 | 日記
田母神俊雄 『自らの身は顧みず』 ( p.2 )

 私は今回の更迭事件をなんとも不思議だという感覚で受け止めている。私は端的に言って「日本はいい国だった」と言ったのだ。すると「日本がいい国だったとは何事だ、政府見解では悪い国になっているんだ」ということで航空幕僚長を解任されてしまった。
 野党民主党は、私の任命責任を追及している。どうして日本がいい国だったと言うような者を航空幕僚長にしたのかというわけだ。裏を返せば、日本の国はろくな国じゃなかったと言うような人物を任命しなさいと言っていることになる。妙な話である。これが日本の国益を守る国会議員の発言だろうか。


 田母神さんは、「日本はいい国だった」 と言ったら解任された、と主張しておられます。



 私は、田母神さんの主張は間違っていると思います。すなわち、田母神さんは解任されてもやむを得ない、と考えます。田母神さんは、「自分がなぜ、解任されたのか」 を、誤解しておられます。私がこのように考える根拠は、この本の別の箇所に書かれています。そこで、解任の適否については、今後、この本の当該箇所を引用する際に、言及したいと思います。

 しかしながら、「日本はいい国だった」 か否か、という歴史認識の問題は、解任の適否とは別の問題であり、それ自体、重要なテーマだと思います。そこで、主としてこの観点から、この本を引用したいと思います。



 なお、この本のタイトルは、「自らの身は顧みず」 となっています。ですから、( この本のタイトルに嘘がないならば ) 「解任自体についての主張は不適切だが、歴史認識を取りあつかう素材として、この本には価値がある」 という私のスタンスは、田母神さんの真意にも沿っているのではないか、と考えています。

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