真佐美 ジュン

昭和40年代、手塚治虫先生との思い出「http://mcsammy.fc2web.com」の制作メモ&「日々の日誌」

千夜一夜物語 5

2006年11月18日 23時39分02秒 | 虫プロ千夜一夜物語
シナリオはなかなか決まらず遅れに遅れた。
7月には、虫プロと日本ヘラルドによる「千夜一夜物語」の制作発表会がおこなわれた。
9月虫プロでは「わんぱく探偵団」の放送終了に伴いスタッフの編成替えが行われ、スタッフも決まり、第二スタジオすべてが「千夜一夜物語」班となった。
ストリーボードを作るため大量のベニア板が運ばれ、そこに少しずつかかれた場面のシーンが張られ始めた。あるていどのストリーボードが、できあがったとことで、 手塚先生は北 杜夫さん、小松 左京さんにストリーボードを見ていただいて意見を聞いた。

音響は虫プロから独立して、グループ・タックを立ち上げていた田代敦巳さんに決まり、音楽は冨田勲さんと決まった。

主役アルディンの声に七夕選挙(7月7日)で参議院議員になられた青島 幸男さんを抜擢したいと言うこととなり、10月はじめ、川端制作部長と、山本暎一チーフディレクターそれに富岡厚司ディレクターが、参議院議員会館へ青島議員を訪ね、出演交渉をし快承を得ることができた。じつはこの時、青島さんは、実写と勘違いして、すっかり自分が主人公で、出るつもりでいたと言う逸話もある。

12月マスコミやヘラルドにお見せするためのフィルムを急いで制作した、5分でアルディーンが、「バベルの塔」を建設するシーンであったマルチを多用して立体感を出し、迫力あるシーンに、出来上がった。ヘラルドでの試写会では、大きな好評を得ることができた。

まだ5分しか出来ていなかった。それなのにお正月が来た。納品期日3月はすぐそこに、迫ってきていた。
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