いつもこのブログを見て頂いて有難うございます。
とうとう12月になりましたね。
今年も残すところ一月をきったわけです。
最後の追い込み、頑張って参りたいと思います♪♪
世襲 第1部 「 崖 」
第十話
不動産を買うに至るには、大きく分けて三つの行為がある。
一つ目は 「 申込み 」 である。
これは買い付け証明書といわれる書面に署名捺印し、買主が売り主に対して購入意思とその条件を
明確に示す行いである。
二つ目は 「 売買契約締結 」である。
これは、対象不動産に関する法的説明を受け、契約書にそれぞれ署名捺印する事によって双方の売買契約
の意思を法的に有効にする行為である。
しかし、この段階では代金は全て支払うわけではない。
手付金を支払う事によって、双方の縛り(しばり)が発生し、お互いの心変わりに対するペナルティを設定する
にとどまり、足元が固まった状態となった上で、買主はローン締結へと至るのである。
三つ目は 「 決済 」である。
文字通り、残代金を買主が売り主に支払い、その時点で実質上の対象不動産の所有権が売り主より買主に
移転する事となる。
A氏と私とで進めてきた○○の不動産の売買行為については、遂に一つ目の段階を迎えた事となる。
油断はならないが、買主の融資に関する不安がなければ、多くの不動産屋さんはここで一安心はできる。
A氏については、まさしく既に決着がついたかの様な雰囲気であった事は言うまでもない。
しかし、私はこれから契約書と重要事項説明書を作成するにあたり、とても大きな不安を抱えていた。
なぜなら、真の売主は関東にお住まいのままで、相続したこの不動産についての深い知識はほとんど
有していないと思えたからである。
そう、この真の所有者は、古くから大きな立派な家柄と不動産を世襲したにすぎないのである。
私がその不安をA氏に伝えると、基本的に楽観と希望的な観測が入り混じるA氏らしくこう答えた。
「 あ~まこっちゃん、うち、親の代からここの不動産の管理任されて何でも知ってるから心配ないよ^^
むしろ○○さんより僕の方がよ~しってる位やと思うで^^ 」
そう、管理人もその役目を世襲していたのであった。
この事がこのブログを書く事となった全ての原因ではない。
根本的な原因としては、およそプロらしからぬ私自身の痛恨のミスがあった事が原因である。
しかし、物事は なんでも 「 点 」 では存在せず、小さな又は大きな点と点のつながりが
形となった 「 線 」 として存在すると私は思う。
これが、あの時のあれが・・・と思いだす原因なのかもしれない。
しかし、その一点は前の一点からのつながりである事は間違いない。
余談となったが、契約を終え、決済まで紆余曲折はあれどなんとか無事に終えた事は
間違いない。
しかし、全てが終わったと安堵したのもつかの間・・・・・背筋の凍る問題が浮上したのである・・・
続く・・・・・・
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