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社長日記

日々の出来事や、感じることなど、思いつくままに・・

「道」 第二部 第四話

2015-05-17 10:44:04 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

長らく!さぼっておりました

申し訳ございませんm(__)m

 

平成27年度もどうでしょう、あっという間に5月も中盤

この時間が過ぎていく感じ、ますます加速するのでは?と思う今日この頃です

 

たぶんですよ

 

去年よりも今年の方が過ぎるのが速い

 

こんな感覚が歳を重ねて一定の老期に到達するまでは、続くのではと思うんです

体感スピードなのか

実際の時間の速度が子供の周辺とと大人の周辺と違うのか?

これって謎ですね

共有しているようで共有していないのが時間ってものなのかもしれません

 

「 道 」 第二部

 

第四話

 

 

「和歌山不動産のキシガワです」

 

「はい、こんにちは」

 

用向きは分かっていたが、私は相手が切り出す形での会話を希望した

 

「 あの、ワタクシ、西本さんの土地の隣の件で依頼を受けた者なのですが、関東の中川さん(土地所有者さん仮名)に連絡を

取りましたら、西本さんに全て任せてあるので西本さんに連絡をする様に言われまして・・・ 」

 

「あ~、占拠してしまっている駐車場の件ですね、聞いていますよ 」

 

「ええ、実は占有者の小林さん(仮名)からの話だと、小林さんは過去にその土地のお金は支払ったそうなんですね。で、電話ではなんなので

一度お会いさせて頂きたいのですが・・・ 」

 

「そうですか、まぁ所有者の中川さんのご意向は私に全ての権限を委譲して、後は宜しくお願いしますと言われていますが

私的には、小林さんが既にブロック塀で囲ってしまって、屋根までつけている駐車場を所有しても仕方がないので

お話は伺いますよ 」

 

「 そうですか、それでは西本さんが良ければ私がいる事務所の方でお会いできますか? 」

 

「ええ、了解しました。伺わせていただきます 」

 

相手のキシガワさんは、実に丁寧な話し方で、紳士な印象を受けた

どういう経緯で関東へいきなり出向いたのかは分からないが、電話という物は「 公共性 」がある

つまり、電話での会話の印象というのは「 その人となり 」というものをある程度表現していると思えるのである

 

しかし、それの裏付けであったり、証明となるのはやはり「 その人の行動 」である事は否定できない

今までの経緯からすれば、同業者であれば「 通してしかるべき筋 」をやや外している事は間違いない

「 所有者の中川さんと私と小林さんが当事者 」であるこの案件を受けるに当たり、私に連絡せずに所有者の所へ

直接訪ねているのだから

 

何も知らない素人であればいざ知らず、不動産業界でのこの動きは嫌悪される事がほとんどだと私は思う

 

 

(まぁええか^^ しかるべき筋を通す方が対等に話合いを行える所をわざわざこうしてくれたのだから^^)

 

正直なところ、そんな心持であった

 

 

そして面会の当日・・・

 

 

私は指定の時間に指定の場所へ赴いた

何も準備をしていなかったわけではない

当然切り出されるであろう話の展開とそれに対応した答えは準備しての事である

 

 

「 こんにちは~^^ 」

 

私は気軽にキシガワ氏がいる事務所の扉を開けた

約束通りの時間である事もあり、すぐに奥からキシガワ氏と思われる人物が出てきた

 

「 あ、どうも西本さんですか?わたしお電話で失礼したキシガワです^^ 」

 

軽い挨拶を終え、まぁどうぞ、と指差された椅子に私は座った

 

 

 

私からの話は特にない

 

 

 

当然のごとくキシガワ氏は何枚かの書類を私の目の前に出した

 

「 早速ですがね、依頼者の小林さんの主張はですね、今駐車場となっている土地に関しては、何十年も前にお金を支払ったと

おっしゃっているんですよ」

 

「そうなんですね^^ 」

 

特段、否定もしなかった事に戸惑った為か、一瞬口を閉ざしたキシガワ氏は目の前に置いた書類を広げだした

 

「はい、これが小林さんから預かっている書類です 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 不動産売買契約書

 

 

 

 

 

その書類にはそう書かれていた

見れば昭和49年1月と書かれている

 

 

 

この時点での私は、まだバブバブ言ってたはずである

 

 

 

 

 

 

 

実に感慨深い

 

 

 

 

 

いやいや、そんな事を考えている場合ではない

こりゃ、相手の主張は正しいとなるタイミングである

 

 

私はその書類の中身を見る前にキシガワ氏に問いかけた

 

「では、契約を行い、既にお金は払ったのだから、無償で所有権を移してほしいというのが小林さんの主張ですね?^^ 」

 

「いや、まぁそういう事ですかね・・」

 

「この契約書の中身はご覧になりました?」

 

「ええ、勿論。関東の所有者の中川さんにも郵送しました 」

 

「では、やはりそういう主張ですね? で、契約書の中身の信ぴょう性はキシガワさん的にはどうですか?」

 

「いや、まぁ地番とかがもともと一つの畑を分割しているので、駐車場の部分かどうかは特定できないかもしれませんが」

 

「では、なぜ、これを関東に郵送したんですか?」

 

「まぁ小林さんの話だと、これが証拠だと言うんで 」

 

「自分で送ればいいと思いませんか?」

 

「私も相談を受けた上での動きだったんで、まぁサービスでやってあげたんですよ」

 

キシガワ氏の話す通り、キシガワ氏の行動は親切以外の何物でもない

売買契約の仲介でない以上、不動産屋であるキシガワ氏は依頼者の小林さんから報酬を得る根拠がこの話にはないのだ

 

「そうですか、では契約書の中身をみてもいいですか? 」

 

「どうぞ、どうぞ 」

 

しかしその契約書には売主本人の署名はない

代理人 武本 〇〇 とある

ご丁寧に領収書もついており、契約書記載の金額ではない金額が書かれており

但し書きは空欄であった

当然、受取人も代理人である

 

 

定かではないが、件の土地に関しての契約書と領収書であるとは言い難いものに見えた

更に、契約者が他人である

そして小林氏はこの代理人にお金を支払い、その後代理人が行方不明になってしまったのだという

 

 

「 良く分かりました、まず私の意見を言う前に、この書類どうします?引き上げた方が良くないですか? 」

 

「 ・・・・・・そうします 」

 

相手もプロである

実に素早い決断であった

 

まぁ私にしても見るまでもなかったのだが

なぜなら、当時の所有者である中川氏のお父さんは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昭和48年にご逝去されている事を私は聞いてあったのだ!

 

 

 

 

 

「では、私の意見なのですが・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                          続く・・・・

 

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「道」 第二部 第三話

2015-04-18 13:26:23 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

今月に入ってからという物、色々な事象に振り回されまして、バタバタとしておりました

更新が遅くなり、すみません

 

なんかですね

 

色々気に食わないんですね

 

何がって説明もつきませんが(笑)

 

変な世の中です

 

そういえば、この間、前を走る車がですね、曲がり角を曲がったところで急停車したんです

 

よそ見をしてたり速度が出ていれば事故だったかもしれません

 

で、急停車した車からおじさんが降りてきてですね

 

僕を睨み付けながら

 

ウインカーをなぜ出さなかったんだ!危ないじゃないか!と私に言うんです

 

そこはウインカーが必要な角であったかどうか?という問題はあります

 

私はこう答えました

 

「 前を走るあなたに何の関係があるんですか?」

 

「なんだ!その口のきき方は!通報してやる!」と言って車に戻り、メモとボールペンを取ってきました

 

「 好きにしてください、でも後ろから車が来てるんで横へよけたらどうですか? 」

 

「 何をゆうてるんや!お前が悪いんやろうが! 」

 

「後ろを見ながら走る方がよっぽど危なくないですか? 」

 

「うるさい!ばかやろう! 」

 

と言い残し、そのおじさんは携帯電話を片手に電話しながら車を走らせました

 

 

 

変な世の中です

 

 

「 道 」 第二部

 

 第三話 

 

 

「 わしは駐車場部分の土地の金は払ったんや 」

 

「 え?そうなんですか?この間は他人の土地である事に対して驚かれてましたよね? 」

 

「いや、よくよく考えたら、わし金払ったわ。そやけど間で契約を取り持った不動産屋が持ち逃げしたんや 」

 

「へえ、悪い奴がいるもんですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

あまりに不用意な発言である

 

 

 

 

 

 

 

 

私の知る限り、そんな不動産屋はいない

存在悪という大前提があるのならばまだしも、我々は法律を習得し、色々な要件をクリアしている状態を続けているからこそ

宅建業者であるのだ

私が十年以上やってきた仕事は「 法の専門家としての仕事 」である

しかし、目の前の老人は、チンピラ以下とも取れるそういう行為を過去に行った不動産屋と関わったと平然と私に言う

その上、手付金なのか、契約金なのか分からないお金を預け、それを持ち逃げされたのだという

だから、その土地はわしの土地だと・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 売主さんにお金を払ったわけではないんですね? 」

 

 

 

 

 

 

「 仲介した不動産屋や 」

 

「へえ・・・ 」

 

「 その後もその不動産屋は、中間金とか決済金とか言ってお金取りに来て、その度にわしは払ったんや 」

 

「 では、なぜ所有権移転登記をしてご自分の名義にされなかったんですか? 」

 

「 いや、そんな事やってる間に、その不動産屋と連絡取れなくなったんや 」

 

「 では売買契約は完了していませんね? 」

 

「 とにかくわしは払ったのは事実や、所有者さんが西本さんにその土地を譲るっていうんやったら、わしもその人に言いたいことある 」

 

「なるほど、しかし、所有者さんには払っていないのは事実ですよね?その後その不動産屋を探しはしなかったのですか? 」

 

「どこにおるか分からんし、もう亡くなってるんちゃうか 」

 

「 探していないんですか? 」

 

「 ・・・・・・・とにかく、うちはうちで不動産屋をたてる!とある団体のえらいさんや! 」

 

「 そうですか。しかし、これは不動産屋の仕事ではないと思いますよ。弁護士さんに相談して、売主さんとの話し合いをもつべきですよ。

でも、それよりも、お金を持ち逃げしたとおっしゃる不動産屋かその子孫が不動産屋をやっていないか確認して見るべきだと思います。

私が初めてここへお邪魔した時から、私のスタンスは変わっていないんですけど、いちいちこちらへ報告に来る必要はないんです。

そこをご理解ください。では、そちらが立てるという不動産屋さんからは、売主さんに連絡されますか?私に連絡させますか? 」

 

「とりあえずは、あんたに連絡させるわ。」

 

「分かりました。では過去にお金を払ったという話は、私の方からは売主さんには伝えません。事実誤認だったらこじれる可能性が

ありますので 」

 

「そうしてくれ」

 

 

私の知る限り、不動産を購入し、そのお金を不動産屋に預ける人間はいない

必ず売主に直接か、遠方で来れない場合は、本人の銀行口座への入金となる

但し、その場合であっても、事前に司法書士を通じて本人確認を行うのが現代ではあるが

それ程ではなくとも、過去であっても明治や大正や戦後間もない頃の話ではない

法整備が整った昭和中盤の話なのだ

仮に本当であれば、売主でない人間に不用意にお金を預けた当事者が悪いと私は考える

そして、不動産屋が持ち逃げしたのが事実であれば、なおさら所有者はその土地を譲る必要がない事となる

話し合う相手を間違っているのだ

 

 

私はこの日のやり取りを終え、この方と話す事はやめることにした

嘘に嘘を重ねさせるだけの結果となるし、それを聞いた所で何をする事もないのだから

 

それから一週間が過ぎ、二週間が過ぎても私の所へは何の連絡もなかった

私としても作業は進めていく必要がある

既に所有者から郵送で受け取っている印鑑証明や、住民票などの公的書類は、法手続きをする場合に使用する際の

有効期限は三か月なのだ

もたもたしていれば、所有者さんに再び同じ書類を取ってきてくださいとお願いしなくてはならないし、その事情も話さなくてはならなくなる

私は私が聞いた段階で、事実とは思えない持ち逃げ話を所有者にするつもりはなかった

 

 

粛々と作業を進め始めた頃、ふいに私の携帯電話が鳴った

 

 

「 もしもし、西本さん?関東の〇〇です」

電話の主は、所有者さんだった

 

その時、所有者さんは電話の第一声のトーンから少し憤慨し、テンションが上がっている事がわかった

 

「 今日ですね、自宅へ戻ったら、お手紙と名刺がポストに入っていまして・・・ 」

 

「 はい?そうなんですか? 」

 

「 ええ、和歌山不動産(仮)という名刺で・・・和歌山から来たみたいなんです・・」

 

「へえ!そりゃすごい!」

 

「 すごいって、アポも取らずに迷惑なんです・・・・留守中に家の周りをうろうろされるのも困りますし・・・ 

何時間も待たれるのも迷惑ですし・・」

 

「 なるほど、分かる気がします 」

 

ここら辺が関西と関東との違いかもしれないし、住むエリアによっても違うのかもしれないし、個人的な見解かもしれない

 

しかし、現に迷惑であると思っている事は事実なのだ

 

 

「で、手紙には、過去にお金を不動産屋に払ったとか、話したいことがあるから電話がほしいと書かれてあるんですけど、

私にはこれは関係ないような気がするんです 」

 

「ええ、僕もそう思います。また第三者の不動産屋さんが行う行為でもないと思います 」

 

「又来られても迷惑なんで、一度電話だけはしてみます。ただ、すべてを西本さんに任せてあると言っても大丈夫ですか? 」

 

「はい、そうしてください。一度、隣地の方がその不動産屋さんに何を話し、どうしたいのかを聞いてみます。 」

 

「宜しくお願いします 」

 

 

このやりとりを経て、所有者さんとの電話を終えた

 

 

(しかし、無茶するもんやな^^ そりゃあ、何の連絡もなしに突撃訪問されたら僕でも嫌やな^^)

 

思えば大胆な行為である

知らぬ間に住所を探されて、遠方からいきなり訪ねてこられ、重たい目の話を切り出されるって・・・・

 

 

私はその後の展開を待つことにした

しかし、待てど暮らせどその不動産屋さんからは連絡がはいってこない

私は、もう諦めたのかな?と思い、所有者さんの希望通り全てを私の所有権に変える準備を始めたのだった

 

 

しかし、先般の行動と言い、間を外す方はとことん間を外してくるものである

 

 

 

プルルルル

 

「 クリエイト西本です 」

 

「もしもし私、和歌山不動産のキシガワ(仮)と申します 」

 

 

例の不動産屋さんからの電話であった

 

 

 

 

 

 

 

 

                             続く・・・

 

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「 道 」 第二部 第二話

2015-04-06 15:47:26 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

TVでご存知の方も多いと思いますが「 つんく さん 」の人生とまっすぐ向き合う姿

 

僕は強い感動を覚えました

 

世の中見てるとですね、この人は永遠に自分には時間があると思っているのだろうか?と思える様な

方もたまにお見かけします

 

他人の事です

 

放っておきます

 

しかし、自分の希望や、責任に関わらず、周辺に取りつく色々な現実に悩まされながらも頑張って生きている人も

私は何人か知っております

死に近づく病気にかかる事や、大切な家族の重い病気なんかもそういう事に含まれると思うんですが・・・

 

自分自身の余命がそう長くない事や、生きる為に何かを失わなければならないといった現実に向き合った時

私は「 つんくさん 」の様な振る舞いをする自身はありません

私はまだまだ自分がかわいいだけの三流な人間です

 

声を失って生きていくこれからの人生が始まった時

 

「 新しい人生の一年生 」と表現した「 つんくさん 」の意識力、発想力、覚悟、心配するであろう周囲への思いやり

 

本当に「 強い人 」と私は感じました

一流の方にふさわしい、強く、思いやりにも満ちた発言だと、ただただ敬服です

 

 

 

 

 

 

「 道 」 第二部

 

第二話

 

プルルルル

 

「 クリエイト西本です 」

 

相手 「もしもし、あの、ワタクシ、前に〇〇の現場で西本さんとお会いさせて頂いた〇〇のTと申します 」

 

「あ、あの時の・・・・いや、私も連絡すべきか悩んだんですが、工事、できるようになったんですね? 」

 

相手 「ええ、そうなんですよ、道の所有者さんとも連絡が取れました。で、ですね、お約束通り、西本さんに連絡を取る事を

勧めてみたんですが、相当お忙しいみたいで・・・西本さんに住所と電話番号を渡しておいてくれと言われまして 」

 

「 そうでしたか、わかりました。ではメモしておきます 」

 

この様なやり取りを経て、私は偶然かつラッキーにも探すのに数十万円は係るであろうと予想された道の所有者の

所在を知る所となった

 

 

 

(やっぱり関東か・・・・・・)

 

 

正直なところ、私は関東の方とのやりとりが苦手である

日本全国に事業所を持つような企業に勤める方ならわかるかもしれないが、関東と関西は言葉だけならず

商習慣においても、やり取りの手順についても重要視する過程やポイントについて少々のずれがある

 

ここら辺の見込み違いで相手との距離が予想以上に空いてしまったり、スムーズな進行を妨げる事は

過去に何度か経験があった

 

 

 

 

 

マイルドセブンを片手に考えてみた・・・・

 

 

 

 

 

(まずは書面やな・・・・手紙書こ・・・・・^^)

 

私はこちらがそうでなくても、唐突と受け取られる関西人の話し方を考慮し、まずは手紙を出す事にした

 

 

出来上がりを読み返してみると、かなり丁寧な文章である

 

(よし、まずは連絡の目的と、自己紹介と、現状の説明やな・・・)

 

 

私は、問題の道が数十年前から何も変わっておらず、大雨時や今後の災害時に支障をきたす可能性がある事

私にとってその道が必要である事

道の複数部分が不法占拠の状態となっている事

 

 

これらを図面を添え、数か所にしるしを入れて送付した

 

(まぁ・・・今はここまでやな・・・)

 

さしあたり、今出来る事はここまで

 

 

そう判断した私は、躊躇なく封筒をポストへ入れた

 

 

 

 

一回目の岐路やな^^

 

 

 

ここでつまづいた時は、狭小地を間口として、奥の道に接していない死地を蘇らせる計画は「 とん挫決定 」となる

今出来る事をやりきって、私は運を天に任す事にした

 

 

 

 

 

手紙をだして一か月後

 

 

 

 

プルルル

 

「 はい、クリエイト西本です 」

とある土曜日の静かな朝、私の携帯が鳴った

 

 

相手「 あのう、わたし、お手紙を頂いた関東の〇〇と申します 」

 

電話の主は、私が手紙を送った相手(女性)からだった

 

「 あ、突然失礼しました。実は〇〇のTさんから連絡先を伺いまして 」

 

相手「 ええ、私がお伝え頂く様にお願いしたんです。実は私どもも関東に居住していますんで

西本さんがご指摘した道の件について、実はどうしようかとも思っていたんです 」

 

「 そうでしたか。私の同封した図面は見て頂けましたか? 」

 

相手「 ええ、現場を見ていないのでハッキリとはイメージできませんが、現状については把握できました。

西本さんの言われる通り、この道がある事で、和歌山からふいにお電話を頂くこともあるのですが

何もわからないのでいつも困るんですよ。 」

 

「 そうでしょうね、しかし所有権を残している以上、その道上で何かをする時は必ず〇〇さんの承諾を必要と

するんですよ」

 

相手「 ええ、そうみたいですね。そこでご相談なんですけど、もうそちらの土地については西本さんに

全て引き取って頂けないでしょうか? 」

 

「 確かに、私もそう提案しましたが、残念ながら道としてしか使用できない以上、この土地は金銭的価値がありません。

つまり、〇〇さんは無償で私に譲渡する事になりますが・・・・ 」

 

相手「 ええ、構いません。私どもとしましても、道を持っていても仕方がありませんし、そちらへ行くこともないですし、

工事がどうのと連絡を受けても何の判断もできませんし・・・ 」

 

「了解しました。道の件は全て私が引き受けて、将来に向けて状況を改善していく努力をします。

ただ、不法占拠となっている隣地の駐車場はどうされますか? 」

 

相手「 その方はなんとおっしゃっていますか? 」

 

「 今はなんとも・・という感じです。ただ何十年も占拠していますので、時効による取得を訴えられると、応じる必要がある

可能性はあります。」

 

相手「 ・・・そうなんですね。でも、私どもとにとっては必要ないですし、その件も西本さんに全てお任せできないかしら?

占拠してきた相手と話し合うのも私はいやですし、何より毎日忙しすぎて、分からない土地の話を続けていくことは不可能です 

うちとしては、西本さんに所有権を移し、その後のやりとりのすべてをお任せしたいと思います。」

 

「 ご意向はわかりました。しかし、相手がどう思うかについては判断できないので、一度その旨を話してみます。」

 

 

といったやりとりを行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 正直なところ、意地悪な想いが湧かなかったわけでもない

 

 

 

 

 

不法に占拠してきた隣地は、私が何か月か前に話し合いの為の段取りをしたにも関わらず

全てを投げ出し、しれっとしているのだ

所有者の言う通り、すべてを私の所有権とし、あなたの家の駐車場は私の土地となりましたので

できましたら撤去をお願いしますとやってもいい

 

 

 

 

 

 

 ( しゃぁないか・・・・)

 

 

 

とは言え、私自身が所有する土地の隣でもある

やはり将来的に見れば、トラブルとなる事態は避けるべきであったし、何より不動産のやりとりの中で一番重要なのは

 

 

 

 

嘘が混ざってはいけない

 

 

 

私は全ての経緯を隣地に話す事を決断し、一度話合いを持つことにした

 

 

 

 

 

 

ピンポーン

 

翌朝、私は不法占拠の隣地のインターホンを押した

 

「 は~い 」

 

先般の通り、奥さんが出てきたが、予想通り私の顔を見て少し表情をくもらせた様に見受けられた

 

「 あら、西本さん、何か? 」

 

私「 おはようございます。実はこちらの駐車場の件でお話があってきました 」

 

「 はい、なんでしょう? ^^」

 

 

このやりとりからも私は不快に感じたのだが、まずもって問題意識が当事者にない

しれっとしすぎているのだ

他人の土地を何十年も不法に占拠してきて、その件で来ましたと言っているにもかかわらず

悪びれもしない

 

やる必要のない事をやっている私としては、何故かだんだんとこの人たちを心の中で許せなくなってきていた

 

 

私「 関東にこの駐車場と裏の道の所有者が住んでいることが分かり、連絡が取れました。 」

 

みるみる奥さんの表情が曇る

 

「 そうなの?で、何と言ってるの? 」

 

私「 話した内容をそのまま正確に伝えますと、すべての所有権を私に写し、後のやりとりは全て私に引き受けて頂きたいと

おっしゃっていまして・・・ 」

 

「 じゃあ、うちの土地はどうなるのよ?!ちょっとあなた! 」

 

何かのスイッチが入った奥さんは家の奥で耳を澄ませていると思われるご主人を呼んだ

 

 

 (〇〇さんの土地やけどな・・・・)

 

 

私としてはこの朝の時点ではノープランの状態である

どうするつもりもないし、所有者の申し出を引き受けてもいいし、隣地がそれで難儀をするのなら

どうしてほしいのかを聞きに来たつもりであった

しかし、話の展開上、彼らは自分たちが勝手に所有物の様に工事を行い、占拠をしてきた権利を

私に奪われると感じたのであろう

この瞬間から、私と隣家は、私が望むと望まざるに関わらず、「 対決の構図 」となったのだ

 

 

むろん、私にはそんな気は毛頭ない

既に他人が自邸に取り込んで駐車場にしている様な数坪の土地をぶんどったとて、そんな事でモメル事や、悪評をばらまかれる

事の方が何よりも迷惑なのである

しかし、無理やりに土俵に乗せられてしまえば、私にも「 それならば・・・ 」という気持ちも少なからずあった

その原因は数か月前の隣地の失礼な行為である

 

 

 

とても素早く奥から出てきたご主人は、私に向かって藪から棒にこういった

 

 

 

ご主人「 うちは昔に土地の金を払ったで 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二つ目の嘘であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「 道 」 第二部 第一話

2015-03-24 16:09:05 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

そろそろ四月ですね^^

 

暖かくなってきて、植物も咲いてなんか明るくなってくる時期ですね

 

なんかそんな事を書いてみました^^

 

さて、前回まで連載を続けてきました「 道 」ですが、前回で一旦区切りました

 

理由は、「 とっかかりの話 」と「 とっかかってからの話 」に分けたかったからなんですね

 

今回から「 とっかかってからの話 」になります

 

つたない内容ではありますが、引き続きご愛読いただけましたら幸いです♪

 

 

「 道 」 第二部 

 

 第一話

 

 

夏にあった一本の電話から、一度頓挫する事となった開発計画は再び光が射し始めたかに思えた

しかし、あれだけ探して見つからなかった道の所有者である

その電話の後、数か月の間、まったく動きがなかった

 

 

毎日その土地の前を通る度に私は、諦めと期待の入り混じった感情でその土地の前を素通りしていた

 

(やっぱり見つからんのやろうなぁ・・・・^^ )

 

(という事は、せっかく近隣に説明に行ったけど、あの担当者が言ってた工事もできないんだろうなぁ・・・)

 

そんな事を考えていたある日の事・・・・・・・

 

 

プルルルル

 

「 はい、クリエイト西本です 」

 

A「 あ、あのう、私、〇〇建設と申しますが・・・・・・ 」

 

「はい、お世話になります 」

 

A「 実はですね、クリエイトさんの看板が上がってる土地の件でお電話をいれたのですが・・・ 」

 

「はい、どういった事でしょう? 」

 

A「 ええ、実はその物件の近くで今度工事を始めることになりまして・・・資材とダンプの置き場でその物件を

数か月の間、お借りさせていただきたいのですが・・・・・ 」

 

「 ああ、いいですよ、と言いましても所有者さんに一度確認を取る必要が有りますが、毎度の事なので大丈夫だと思います 」

 

A「 有難うございます。では、改めてご挨拶に伺います 」

 

といった電話が入ってきた

 

基本的には売買取引を仲介する事が私の主だった仕事ではあるが、年に数度、この様な賃貸契約を取り持つこともある

 

(またこの辺で工事始めるんやな・・・・)

 

電話を切った後、マイルドセブンと缶コーヒーで朝の頭の準備体操を行いながらそんな事を考えていた時

ふと我に返った

 

 

 

 

 

おや?

 

 

 

 

工事始まる?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

道の所有者、見つかったんか!

 

 

 

という事になる

 

いや、別の工事かも知れない・・・・

しかし、何か月か前に聞いた内容の工事やな・・・

違う場所からするんかな・・・・

 

 

実に色々な空想を膨らませる電話であった

 

 

 

所有者が見つかれば、西本さんに連絡を取る事をお勧めしますよ、と言っていた担当者の連絡先は控えてある

しかし、お勧めはしてくれても、道の所有者が私に連絡する事に同意するかどうかは別問題であった

 

 

 

(まぁええか^^ )

 

 

私はとりあえず、その件はまだ放置する事にし、いそいそと他の案件の電話をあちこちにかけ始めた

当時は前回の「 本当にあったいい話 」でてんてこ舞いだった私は、いつ利益を生むかもわからない話に

関わっている暇はなかったのだ

 

 

この仕事をしていると本当によく思うのだが、たった一つの過去に行った行動が、後に大きな変化を生み出して

止まっている状態をゆっくりと走り始めさせる事がある

 

 

 

それはたった一本の電話である事もあり

 

一度の訪問がキッカケの事もあり

 

一つの土地契約取引が隣の土地が売りに出るキッカケの事もあり(境界確定など)

 

最後の方は色々な関係会社が登場したり、建築会社が登場したり、司法書士が登場したりと登場人物多数となるのだが

 

 

家を建てる時でも、最初に土地を決める際に動く人間、という一面からも、不動産屋である私達は

あの日あの時のアレがこの話の始まりであったと認識する事やそれ自体に関わっている事も多い

 

 

 

 

要はキッカケなのだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

キッカケなのだ!

 

 

 

そしてそれは、点在はせず、その前からの自分自身の小さな決断の繰り返しと行動とに必ず連携している

 

問題の土地を所有する事になった時、奥にひっそりと建つ一軒家のお婆さんに挨拶をしに行き、前の道の事について

色々と現状を説明した事が、工事担当者と私を結びつけるキッカケとなっているのだから

 

 

 

そして数週間後・・・・・

 

 

 

 

ついに数か月前に話した担当者から連絡が来た!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                          続く・・・

 

 

 

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新連載 「 道 」 第一部 最終話

2015-03-21 11:26:15 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

先日、名古屋市科学館に行ってまいりました

 

勿論、評判のプラネタリウムを見に行ったのですが・・・

 

やはり評判通り、素晴らしいものでした

 

何がって言うとですね

 

「 これが宇宙ですよ 」と表現する、これプラネタリウムでは最大の目的ですよね

 

しかし、名古屋市科学館の素晴らしい所は、そのプラネタリウムや宇宙の由来や歴史などを

 

詳細なナレーションを付け加えることで、「 訪れた人が今後も宇宙に興味を持つ 」という力のあるものだという事です

 

こんな事を書きますと、やはり私は変わり者だと思われるかもしれませんが(笑)

 

「 宇宙に興味を持ち、宇宙を調べる 」

 

たったこれだけの事で人生は変わると思うのです

 

世界観はもちろん、死生観、価値観、すべての根源と言える様な深層心理に変化があると思えます

 

子供の頃からそれが出来れば、その人の人生の厚みは大きく変化すると思えます

 

お勧めです!

 

 

新連載 「 道 」 第一部  

 

      最終話

 

 

数か月かけて私が進めてきた事は、思いもよらず、隣家の心変わりによって縮小に向かう事となった

 

共同で費用を出せるのであれば、まだしも、道としてしか使用できず、そこに家がある以上、今後も道としてしか利用できない

土地を手に入れるのではなく、所有者を調べるだけで数十万円の費用はまったく採算がとれない

 

( 暗礁に乗り上げたな・・・ )

 

誠に不本意ながら、私はこの件をここで中断する方に傾いていた

更に悪い事に、問題の道を取り込んでいる奥の所有者からも、やはり土地を私売却するのは見直したいと連絡があったのだ

 

( 悪い時には悪い事が重なるもんやな^^ )

 

結果、私はとても使い勝手の悪い狭小地を買い取ってしまっただけに終わる事となった

 

(まぁええか、先は長い・・・・・・)

 

 

そんな事を考えつつ、マイルドセブンを片手に、これまでの事を振り返っていた

 

 

土地を売りたいという相談から始まり

小規模開発を兼ねた道幅の拡張という目的が浮上し

その土地を買い取った

開発目的となる奥の土地の所有者探しが始まる

奥の所有者と連絡が取れる

予想通り、奥の所有者は土地を買ってくれという

しかし、間に他人地が挟まっていることが判明する

隣家も同じ他人の土地を占有していることが分かる

その土地の所有者は行方知れずという事が分かる

隣家と共同でその所有者探しを始める事に合意する

隣家が突如、所有者探しをやめ、相続時まで放置と決断する

奥の所有者も私への売却を中止すると決断する

 

あきらめる事となる

 

 

時系列で追えば、こうなる

 

(う~ん、どこで間違ったんかな^^ )

 

しばし、マイルドセブンの煙を眺めつつ・・・ゆっくりと考えてみた

 

(つまり一人でやれやなあかんかったんやな・・・)

 

そう、道の所有者を探すのに数十万円費用が掛かる事がネックであり、狭小地の買い取り時に

そこまでの費用を読んでいなかった事が原因であったのだ

又、地元のしかも古くからの土地柄の事でもあり、その所有者はすぐに見つかると甘く考えていたことも

原因の一つと言える

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(まぁええか^^)

 

 

 

私は奥に伸びるように開発を行っていけるのは、早くとも隣家やその周辺で相続が起こるであろう

数十年先の事となるだろうと思った

 

 

(それまで駐車場で貸しとこか^^)

 

 

既に貸してほしいという要望もあった為、私はこの際開き直って時期を待つ事にした

とは言え、予想通りそうなるのは奇跡と思えた事も否めない

 

 

 

 

 

 

さて・・・

話は変わるが、色々な出来事も振り返って考えてみれば

あの日あの時の小さな出来事が 岐路 であったと思う事はままある

一つの点が次の点へと続く中継地点となるのだ

そう考えるとという物は不思議な物であり、振り返れば必要不可欠と言える必然であったと思える

しかし、人間は毎分毎秒決断をし、自らの周辺に起こる事は全て自らの小さな判断の集約とも言える

やはりそれは現在進行形では偶然なのであろうと思う

ただ、後に失敗となった決断は繰り返してはいけないと意識する事で将来に変化が起きるのであろう

と考えると、失敗は必要な経験であり、よりより決断の為の蓄積ともいえる

一つの決断の失敗で終わりを迎えた事象も、次の決断、よりより決断の集約で終わること自体が始まりと変化する事も

あるのだという事を私はこの後思い知る事となる

 

 

 

 

 

 

 

 

プルルル

 

「 はい、西本です 」

 

数か月が過ぎたとある暑い日の朝、私の携帯が鳴った

 

「 あのう、わたし、〇〇という者ですが、実は駐車場の看板を見て電話したのですが・・・・ 」

 

電話の主はある公的機関の担当者であった

聞けば、とある工事を行う為に説明に訪れたが、私の土地の周囲に住むお年寄りが話を理解できず

この近辺の土地の事であれば私に聞けと言ったらしい

相談の内容は、この工事の必要性とリスクがない事、更に件の道の所有者に連絡を取りたいが西本さんは知らないか?

という事であった

 

 

当然のことながら連絡先は知る由もないが、近隣への説明は私が行い、工事は無事に出来る事となった

正直な所、忙しい最中であった事もある上に、私に聞けと言ったお年寄りの性格は私もよく知ることろであり

億劫な気分であった事は事実であったのだが、相当困っているという要請を受け出向く事となった

 

 

 

 

 

そのお年寄りは話してわかる人ではなかったのだ

 

 

 

私が説明に赴いた時も、やはり話は右往左往し、何のメリットもない上に、少し怒られるといった散々な目にあった

 

 

担当者「 大変お世話になり有難うございましたm(__)m 」

 

私「 まぁ近隣の事なのでいいですよ^^ 」

 

担当者「 ところでこの道の所有者なんですが、実はうちは必ず連絡を取る必要が有りまして、これから調べる予定です。

今回お世話になった事もありますし、今後も西本さんにこの近辺の事でご協力を頂く必要が有ると思いますので

所有者の住所が分かった所で個人情報をお知らせする事はできませんが、西本さんという方が隣接の所有者さんである事と

今後の判断を西本さんにある程度して貰える様に、一度連絡を取られる事を所有者さんに提案しておきます 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え^^?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奇跡は起こった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第一部  完

 

 

 

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新連載 「 道 」 第七話

2015-03-15 09:09:15 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございますm(__)m

 

連載中のこの案件、第二部を予定しておりますが・・・・

かなり、面白い事になってきております

 

 

 

こんな事が実際にある

 

 

正にそんなお話です

つたない内容ではございますが、引き続きご愛読いただけましたら幸いですm(__)m

 

 

 

新連載 「 道 」 第六話

 

 

プルルル

 

奥の土地所有者 「 わたし、〇〇市に住む〇〇と申します 」

 

私「 お世話になります、今日、〇〇さんのご親戚の方をお尋ねした西本です 」

 

奥の土地所有者 「 大体の事は聞いてあります。私どもとしましても、実はあの不動産は扱いに困っておりまして・・・、

解体もできないですし、道もありませんし・・・一度西本さんと相談させていただけませんか? 」

 

私「 私もそのつもりです。恐らくですが、私が今回購入した土地を〇〇さんの土地への進入路としない限り、未来永劫

〇〇さんの土地はあのままとなりますね?」

 

奥の所有者「 そうです、しかし、私も歳なんで西本さんが買われた土地を買うつもりもありませんでしたし、私にとっても

西本さんと今回相談できるのはチャンスだと考えています 」

 

私「 しかし、私の土地と〇〇さんの土地との間には、他人が所有するがあるのはご存知ですか? 」

 

奥の所有者「 ええ、その方は長年行方が分からなくなっていまして、私もいつか話をしたいと思っているんです 」

 

私「 それと・・〇〇さんの土地を私が購入するとしましても、現段階では値段のつけようがありません・・・ 」

 

奥の所有者 「 そうですよね、完全に使い道がない奥まった土地ですからね・・・・ 」

 

私「 一度、今の建物の解体費用を出してみます。それからの価格相談でよろしいですか? 」

 

奥の所有者「 ええ、ぜひそうしてください。できれば、もう西本さんに買ってほしいと思っていますので、何とか宜しくお願いします 」

 

この様なやり取りを経て、電話を切った

 

 

 

私としては、奥のこの土地は押さえておきたい

しかし、数日後、出てきた解体費用の総額を土地の面積で割り戻してみると、なんと・・・・

 

 

道路についている前の土地の購入単価よりも高くなってしまったのである!

 

 

 

簡単に言うと以下のとおりである

 

 

前の土地は坪単価が5万円であった

奥の土地は、40坪の面積であり、残存している建物の解体工事費用が210万円である

 

 

→ 210万円÷40坪=1坪当たり52500円の土地となる

 

となると、ただで奥の土地を貰ったとしても、赤字なのだ!

ましてや、ただでプレゼントなんか誰しもするわけがない

 

 

(困ったな・・・・・)

 

 

ここで坪一万円の土地単価が乗るとすれば、総額で250万円となり、事実上、死地とも言えるこの土地の坪単価は62500円と

更に跳ね上がる

 

 

 

たとえ坪1万円という安価で話がついたとしてもだ

 

 

 

(考えどころやな・・・・・)

 

 

私はあれこれ考えた末、まずは前と奥との間の道の所有者を探す事に決めた

そう、以前に相談をしていた隣地の主人との共同作業である

 

 

 

 

あの日、隣地の主人と、この日に司法書士さんを交えて相談しましょうと決めた日、私は約束の時間よりも30分ほど早く

現場についていた

すると、これまた忙しい最中、早めに司法書士の先生も到着した

 

律儀な方である

私はこの司法書士先生の事をいつもそう思っている

 

先生「 まいど^^ これですな~問題の土地は・・・・ 」

 

私「 そうなんですよ、これ、見た目では分かりませんが、他人の道路が挟まってるんですよ・・・

で、あっちが問題の駐車場です 」

 

と言って私はこれから訪ねる隣地の家と一体化している駐車場を指差した

 

先生「  ほぉ・・・完全に自分とこみたいになってますなぁ・・・・ 」

 

私「 ええ、今のご主人の代では恐らく問題ないでしょう。しかし、これ、相続はできませんね・・・必ず問題になります 」

 

先生「 そやろねぇ・・・ 」

 

私「 まぁ僕はこの件に関しては、何の利害もございませんのでどっちでもいいんですけど、これから僕が探す事になる間の道の所有者と

隣地の駐車場の土地の所有者さんはおなじ方なんですね 」

 

先生「 なるほど、それなら費用も折半で共同でやった方がお互いのメリットですなぁ・・・ 」

 

私「 そうなんですよ、で、今日があるわけです 」

 

先生「 ほな、行きましょか^^ 」

 

数十分の話を終え、私と先生は隣家のインターホンを押した

 

 

はーい

 

と出てきた奥さんの私を見る目に、ふと違和感を感じた

 

 

私「 西本です^^この間のお約束の件で・・・ 」

 

奥さん「 あ~あれね^^ アノ件ね、相続の時まで放っておくことに決めたんですよ^^ 」

 

私「 はい^^? 」

 

奥さん「 ですんで、もう説明はいいです^^ 」

 

私の表情はみるみる曇った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それならそれで先に言わんかい!

 

 

 

 

 

先生来てもうてるやないかい

 

私「 私の名刺はお持ちですよね^^? 」

 

奥さん「 ええ^^ 」

 

私「 なぜ連絡も頂けないんですか? 」

 

奥さん「 あ、主人にはそうしましょうって私が言ったんで、主人は悪くありません^^ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いわゆる夫婦愛ですか^^

 

 

 

 

私「 では失礼します 」

 

私は、この人たちは日本語を理解していないと判断し、隣家を後にした

わざわざスケジュールを空けて、遠くからお越しいただいた司法書士先生に何度もお詫びしたことは言うまでもない

 

 

私としては完全に親切でもあった投げかけであり、その事も重々理解していると判断された隣家の家族は

どこでどう道をそれたのか、この間あった時とは様変わりしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃあ、闘(や)ったろか^^

 

 

 

 

この業界で仕事をしてきた私の目には、隣家の不法占拠の問題は必ず大きな火種となる

私は自費で全てを行う決心をつけ、たとえ行方知れずの所有者を見つけた場合でも、隣家に何らの情報も

もたらす気は完全に失せてしまった

 

 

 

もう知らんよ^^

 

 

 

今後のスケジュールを大きく変更し、私はその内容を司法書士先生に伝えた

 

 

そしてこの後、事態は思いもよらない方向へ推移していくこととなる

 

 

 

私としても、こんな事が本当にあるのか?と思えるほどの方向へ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    続く・・・

 

 

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新連載 「 道 」 第六話

2015-03-07 13:09:16 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

さて、連載中ではありますが、第二部はリアルタイムで進行しているこの話

 

ほんとに不動産の話って色々ありますね~

 

知らない間に悪者に仕立て上げられそうになったりとか(笑)

 

高額な金銭と利害関係が渦巻くこの業界

 

ワタクシ むいてませんね(笑)

 

でも、スロースタートで最後は勝つというのが私の定番ですので

 

利害のバッティングする方面からのパッシングを全て吸収して、パワーアップしちゃおっかな~

 

なんて思う今日この頃です

 

 

 

新連載 「 道 」 第六話

 

隣家の主人との約束の日を前に、時系列で逆算すると、私にはやっておかねばならない事があった

 

そう、私が所有する事になる土地の奥の所有者との話し合いである

既に法務局で登記を調べ、現在もそこに居住中なのかどうかは分からないが、奥の土地の所有権を得た時点での

所有者の住所は把握してあった

 

神戸市垂水区

 

(えらい遠いな・・・・・)

 

ちなみに、ご近所でちらっと聞いた段階で、誰とも接触の無い所有者は登記の住所を尋ねたところで

既にそこには居住していない事が多い

しかも、この奥の所有者に限っては、お引越しを頻繁にされているらしいという話もちらほら耳にしていた

 

(まぁええか、とりあえず行ってみよう・・・)

 

覚悟はしていたものの、空振りに終わる可能性の高い訪問の為に、神戸市の端ともいえる垂水区へ向かう為に

湾岸高速を走る気分はうす暗いものであった

 

 

 

 

 

数時間後、私は明石海峡大橋を目前の高台にいた

 

 

 

中々ええ景色やないか^^

 

ナビが示す登記の住所に建つ家を確かめた後、少し離れた所に車を止め、ポケットからマイルドセブンを取り出した

BOSSと書かれた缶コーヒーを開け、私は感慨にふけっていた

 

 

 

まだ到着しただけなのだが

 

 

 

きりっと冷えたほろ苦い缶コーヒーとマイルドセブンで少し心を落ち着けた私は、躊躇なく登記の住所の家の前まで歩き

インターホンを押した

 

 

 

は~い^^

数秒後、インターホンから女性の声が響く

 

 

周辺をちらっと見ただけでわかる高級住宅街である

眺望がよく、駅が近く、住宅密集地にも関わらず、そこそこの敷地面積を誇る住宅街である

どのような生活水準であるかは容易に想像がついた

 

 

(ビビったらあかん^^ 単価がちゃうけど、面積だけはうちの家の勝ちや^^)

 

 

 

どうでもいい優越感を意識する事で、私は自分を落ち着かせようとしていた

 

 

 

「 あ、あのう、私、和歌山から来ましたクリエイトの西本と申します^^ 」

 

垂水の人「 はい^^?和歌山?」

 

「はい、実はですね、こちらに〇〇さんという方がお住まいではないですか? 」

 

表札が登記の姓と違った為、嫌な予感はしたのだが、女性名で登記されていた事から

旧姓の可能性も考えられた為、単刀直入に聞いてみた

 

垂水の人 「 住んでません^^ 」

 

「失礼しました 」

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間の旅はあっけなく幕を閉じた

ちなみにこれから数時間かけて帰らなければならない

 

 

 

 

私はやるせなさを紛らわすために、再びマイルドセブンを取り出し火を付けた

風もないのに煙が全て目に吸い込まれてくるような気がし、私は少し涙ぐんだ

 

 

 

数時間の帰りの車中、いろいろと考えてはみたが・・・

 

 

( 今日はよく考えたら、垂水の人と一言かわしただけで誰とも会話してへんな・・・)

 

 

そんなどうでもよい事を思いつつ、帰ってきたその足で私は奥の所有者と縁続きと思われる人を探す事にした

周辺を聞いて回り、数人の親戚と思われる方の情報を得て、一軒一軒訪ねては、みたものの

実にけんもほろろの対応であった

 

 

 

「 あ~親戚だけどね、もう何年も連絡しないし、向こうからも連絡ないよ 」

「 うちには関係ありません!」

「 しらんなぁ、神戸の方に住んでるらしいとは聞いたけどなぁ・・・」

「 なんか知らんけど、うちでは分かりません! 」

 

 

 

^^

 

 

(過去になに会ったか知らんけど・・・これ、親戚みんなに付き合い拒まれてるやん^^)

 

 

しかし、半日以上も誰とも話をしていなかった私は、人と会話する事が少しの安らぎに思え

大したダメージにならなかった

 

 

(しかし、あれやな、奥の人と連絡取れなかったら、何してるこっちゃわからんな^^ )

 

しらみつぶしに親戚宅を回りきった私は

 

 

まぁやるだけやってあかんもんはしゃぁないな^^

 

 

ようやくそんな気持ちに到達し、和歌浦のジムでサウナにでも入ろ^^ってな気持ちに切り替わっていた

最初はそう抵抗も感じなかった訪問の繰り返しも、行く度に冷たくあしらわれるとさすがに心が折れそうになってくるのだ!

 

 

 

 

 

 

 

人事を尽くして天命を待つ

 

 

 

 

行き詰った時に私がいつも行き着く心境である

但し、後悔だけは無い様に、または振り返ってあの抜けもれが・・・と思う事の無い様にとりあえずやりきってみる

その上で成らない事は

 

 

 

縁がない

 

 

 

そう割り切る事にしている

サッサと切り替える方が建設的なのだから

 

 

5キロほどランニングマシーンで走り、すべての作業が無意味に終わる絶望感を振り払おうとした

サウナに入ってすっきりし、車に戻った後、私は自宅に向けて車を走らせた

 

 

 

 

辺りはすっかり暗くなり、お祭りでもあるのか、浴衣を着た何組かの若者達が沿道を歩いている

その時、平素ジムには持ち込まないようにしている携帯電話の不在着信を知らせるカラーの点滅に気が付いた

 

 

しまった、携帯見るの忘れてた^^

 

 

見れば、電話帳に登録されていない携帯電話の番号である

 

 

( 今日はもうかけ直さんとこ ^^)

 

時計は九時前を示していた事もあり、私は冷たいビールを飲むために家路を急いだ

 

 

 

 

プルルル

 

 

自宅までもう少しという所で電話が鳴った

見れば、先ほどの知らない電話番号と同じと見受けられる・・・

 

 

「 もしもし、クリエイト西本です 」

 

 

相手「 あのう、ワタクシ、〇〇市に住む△□と申します・・・・ 」

 

 

「 はい^^?・・・・・・・・・・・・・・・・・あ! 」

 

 

 

 

 

 

電話の相手は、和歌山の親戚から連絡を受けたという所在不明の奥の土地の所有者であった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                続く・・・・・・

 

 

 

 

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新連載 「 道 」 第五話

2015-03-01 15:21:45 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

本日は契約書や重要事項説明書作りに没頭していましたが、電話もならず集中できました

 

雨だからでしょうね^^

 

書類も大体できましたし、今日はこの後ジムにでも行って体鍛えちゃいます

 

健康維持も大切な事なんで!!

 

 

新連載 「 道 」

 

   第五話

 

 

緊張がなかったと言えば嘘になるかもしれない

しかし、私的にはこれは親切なのだ

 

ビビる必要はない!

 

ピンポーン

 

「 は~い 」

 

かなり早いレスポンスに少々ためらいはしたが、あらかじめ話す内容は決めてあったのでスムーズな切り出しとなった

 

私「 こんにちは^^ あのぅ、私こういう者なんですけど・・・・実は隣の道を挟んだ土地を今度所有する事になりまして^^ 」

 

隣人の奥さん「 あら、そうなの、狭い土地だけど、何か建物建てるの? 」

 

私「 いえいえ、当面は駐車場用地で置いておくつもりなんですけど、実は一つ問題がありまして^^ 」

 

隣人の奥さん「 へえ、うちも関係するのかしら? 」

 

私「 う~ん、僕の所の話とは厳密に言えば関係しませんね 」

 

隣人の奥さん「 ふ~ん、じゃぁまぁいいか、お話はわかりました、今後はよろしくね^^ 」

 

私「 はい^^こちらこそ、よろしくお願いします 」

 

隣人の奥さん「 では^^ 」

 

私「 はい^^で、ですね、一つお話がありまして^^ 」

 

隣人の奥さん「 ん話?なに? 」

 

私「 実はですね、その土地の奥にですね、廃屋がありますよね?」

 

隣人の奥さん 「 あ~、あれね、もう何十年も空家のままなのよ、道もないし仕方ないけどね 」

 

私「 ええ、実はあれを私は買い取るつもりにしているんですね、勿論、道の無い死地に近い状態なので

値段があえばですけども、しかも、まだ所有者さんとお会いもしてませんしね^^ 」

 

隣人の奥さん「 そうなんだ、でも西本さんの買われる土地があれば奥もその先の道につながる事になるから生き返るわね^^ 」

 

私「 ええ、私としては、無理してまでとは思っているんですけど、 でもうちの土地に何か建物が建つと、奥はやっぱり死地のまま

今後も続くでしょうし、今のままだと解体もできませんからね、一度声はかけてみるつもりです」

 

隣人の奥さん「 そうねえ、お困りなんじゃないかしら、他府県に行ってもうここら辺の人は誰も居場所を知らないと思うけど 」

 

私「 それはこれから調べるつもりです。で、お話というのは、実はその奥の土地とうちの土地との間にですね、もう一つ土地があるんですよ 」

 

 

ここら辺りから隣人多くさんの表情は少し曇り始めた

 

私「 こちらの土地の横に道がありますよね^^? 」

 

 隣人の奥さん 「 ・・・昔はこの裏の道が西本さんの土地の裏まであったように思うけど・・・ 」

 

私「 はい、それです、公的資料では道のまま残ってるんですよ^^ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

私「 で、ご主人はおられますか?^^ 」

 

 

 

 

隣人の奥さん「・・・・・ 呼びます、どうぞ上がってください 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうやら私が来た理由は察しがついたようだ

 

 

 

 

 

数分後・・・

 

 

奥で事情を聞いたらしいご主人は、少し曇った表情で私の待つ部屋に入ってきた

 

私「 こんにちは^^西本と申します 」

 

ご主人「 ああ、どうも、で? 」

 

私「 はい、奥様から今大体聞かれたと思いますが、実は私の土地と奥の土地との間にある道がありまして

これ、見た目はわからないんですけど、要は奥の方が取り込んでしまってるんですね 」

 

ご主人 「 そやな・・・ 」

 

私「 こちらの敷地の駐車場の部分、その道の所有者さんの名義のままなのはご存知ですか? 」

 

ご主人 「 へえ!ほんまかそれ? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私「 ええ^^しかもブロック塀までしてしまってますね^^ 」

 

私の隣家を訪問した理由は実はその事で何かしらの苦情を言いに来たわけでも、暴露しますよと言いに来たわけでもない

 

 

実はその所有者を捜索するにあたり、数十万は必要になる可能性がある事を、私は事前に調べていた

又、もし、見つからなかった場合や、死亡して相続人が誰もいなかった場合は間に土地が挟まっている状態を改善する術はなくなってしまう

仮にそうなってしまった場合

 

一般的には司法書士や弁護士に不明者の代理として不在者財産管理人となってもらい、裁判所で認められることによって

その管理人と売却の話などを進める事によって、売買取引を行うという方法がある

勿論、様々な要件をクリアする必要があるが、事前の調査でそれが可能である事は調べがついていた

しかし、それを行うにも数十万円は必要となる

 

私が訪問して相談したかった事とは、これから話すべき相手が同じなのだから、共同で費用を支払い

この作業を進めませんか?という事であった

断っておくが、私の持ち込む話は私と隣人の双方にメリットがあり、どちらか片方がこの作業を進めるのであれば

共に行う事によってお互いに費用が半分で済むというメリットがある

加えて、この業界にいる私という存在がある限り、先方はお金を支払うだけで面倒な作業や交渉は全て私が行うというメリットも

隣家にはあるはずだった

 

 

(100%断れへんな^^)

 

 

むしろ、今しかないはず

隣家にしても、他人の土地の上に自家の駐車場を作り、カーポートを作ってしまっている事実は否定できない

 

 

これは相続時にはっきりする事なのだ

 

 

私の親と同年代と見受けられる隣家のご主人は、その事は重々頭に入っているはずである

そう長くない将来に、必ずこの事が浮き彫りになる時が到来し、自邸の一部が子孫に相続できなくなる事は

自明の理であった

 

誰かがその所有者を突き止める、もしくは、代理の財産管理人を立てるという事をして、話し合いを行うタイミングがあれば

絶対にそれに乗っかっておかねばならないのだ

 

 

 

 

 

後は、相手がこの話の主旨を理解できるかどうかやな・・・・

 

 

答えは予想通りであった

 

 

 

ご主人「 話は分かった、うちも半分だすから一緒にやらせてくれへんか? 」

 

私「 ええ、僕としてはそのご提案に来ました。ただ、突然の訪問で金銭のお話ですので、私としては本来はこちらにお声をかけなくても

良い話を、あえて声をかけさせてもらったとご理解いただけますか? 」

 

ご主人「 そらそうや、勝手にそっちだけやってしまってもええ話やもんな、うちとしてはよく声をかけてくれたという気持ちや 」

 

私「 そうご理解頂けるならば進めていけると思います。まずは見つかるか見つからないかわかりませんが、戸籍を追いかけるなどして

司法書士さんに捜索の依頼を出す必要がありますが、どちらかご存知の司法書士さんはいますか? 」

 

ご主人「 いや、知り合いもいないし、色々と複雑な作業もわしは分からんし、西本さんに全部お願いしていいか? 」

 

私「 了解しました。では私がいつも依頼する先生に依頼します。ですが一度お会いして説明を聞いておいてほしいので

〇曜日の〇時にこちらへ司法書士さんに来てもらってもいいですかね? 」

 

ご主人「 そうやな、その方がええな、分かった、その日時で構いませんので来てもらってください 」

 

その返事を聞き、私はご主人の前から司法書士に電話を入れ、アポイントを取り付けた

 

 

 

私 「 では〇曜日の〇時にもう一度来ますので^^ 」

 

 

 

この言葉を最後に私は隣家を後にした

 

 

 

(大体予想通りの展開やな・・・・・)

 

長丁場の相談を終え、私はマイルドセブンを取り出した

 

 

 

ふ~っ

 

 

毎度の事ながら、専門職である私の考えや、今後の展開などについての説明を他人に行う時はとても疲れる

 

ヘビの様にくねくねと上がっていく煙草の煙を見つめ、私は小さくため息をついた

 

 

 

そして事件は起こった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                               続く・・・・

 

 

 

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新連載 「 道 」 第四話

2015-02-26 15:39:12 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

東京電力のニュースを見ていて、ふと思ったんですが

 

「 原子力 」って誰が発見したんだろう?

 

誰だと思います?

 

違いますよ

 

アインシュタイン

 

一個人じゃないかも?というか違うでしょうね

 

何とか細胞

 

これ、各チームのリーダーはあれど、り〇〇とか

 

これだけ科学力と前知識の整った現代社会でも組織力で解明しているわけですから

 

 

「 よっしゃ!俺はみつけたよ!原子力! 」

 

 

こんなもんあるわけないです

 

枝が伸びて花が咲いてってな具合ですかね

 

放射能の問題、国を挙げて懸賞金をかけてでもこれを解決できるチームが育つ環境

学問の推進、資金投入してでも日本から生み出されてほしいもんです

東京電力なんかで解決できるわけないんですから、最初っから

 

あえて短絡的な見地にそって書きますけどね

 

私も豊かな生活を享受してきた共同責任者でもあるわけですから

四の五の言える立場ではないと思いますので

日本が起こしてしまった問題、何とか日本で解決の糸口を見つけて次世代につなげてほしいものです

 

 

 

新連載 「 道 」 第四話

 

長い長い雨の時期が終わろうとする頃

色々考えた末に、私は完全に腹をくくった

 

「 〇〇さん、この間、売却の依頼してくれました土地なんですけどね^^ 」

 

「 僕買いますわ^^ 」

 

売主「 え?そうなの?私は嬉しいけど・・・・ 」

 

「 いやぁ、まだちょっと何に使うかも、どう加工できるかも読めてないんですけどね、あれ誰も買わないと思いますし」

 

売主「 そうよねぇ・・・・私も歳だし、ずっと看板があって、土地を売りに出しているってのもあんまりだし・・・ 」

 

「 この金額であれば僕が買います 」

 

私はそう言い、一枚の紙を差し出した

 

買付証明書と書かれたその一枚の書面には、金額を含む取引条件とその契約時期、加えて私の署名捺印が記されていた

 

売主「 う~ん、こんなものかぁ・・・・ 」

 

「 アハハ、ですよね^^ まぁどうしてもって訳でもないんで、気が乗らなければ売りに出してお客さんを探しましょう^^ 」

 

売主「 そうねぇ、まぁわかりました。これについては、私も身内と相談してまた電話します 」

 

こんなやりとりを経て売主とは別れた

 

 

購入と利用の計画を立てる際、私なりに色々考えてはしてみて、司法書士にも相談はしたのだが

実は奥の土地との間に挟まっている、今は使われておらず、奥の家の庭の様になっているの所有者は

見つからずじまいだった

 

まぁ時にはノリでもいいか^^

 

何の勝算もなかったのだが、私的には毎日車でその土地の前を通り、その道の狭さの為に、その前で必ず車が交差する事になるポイント

となっているこの物件は買っておく必要が有る様に感じていた

しかし、私がこの土地を買い、道を広くするためにセットバックをしたとしても、たかだか数メートルである

ひょっとすれば大した効果はないのかもしれないが、必ずこの物件の前で車と車が交差するのは事実でもある

とても気になり、今は何もできずとも、いつか必ずここを押さえておいて良かった!となる気がしてならなかった

 

勿論、現在の所有者がそういう考え方を持つことができ、実行に移す力があればその説明をしたかもしれない

しかし、ご年齢や生活スタイル、家族構成などから、将来的にもそれはない、と判断した結果、私は自分でやる事にしたのだった

 

 

あくる日の朝

 

プルルル

「 西本です 」

 

売主「 あー誠さん、昨日身内とも話したんだけど、もう地元の人だし誠さんにお願いしようってなりましてね、金額もあれで

いいんでお願いします^^ 」

 

「 そうですか^^わかりました 」

 

 

 

 

 

 

 

 

実にあっけない商談であった

 

 

 

 

私はその購入の為の手続きを進めるべく、書類を作り始めた

 

 

数時間後・・・・

 

( 次はこれやな・・・ )

 

マイルドセブンを片手に私は購入する事になった土地に立ち、この土地の調査をするわけでなく

隣の家の駐車場を睨み付けていた

 

 

実はこの物件を購入した後に、解決しなくてはいけなくなるであろう問題は、道の他にもう一つあった

 

 

 

不動産を購入する際は、必ず周辺を調査する必要が有り、今回もそれを行った結果

 

なんと隣地の駐車場(カーポートがあり、ブロックで囲ってしまっている)の土地は、所在不明となっている道の所有者の名義だったのである

知ってか知らずしてか、隣家はその道の所有者の土地をブロック塀で囲み、そこに選択干し場を兼ねた駐車場を作ってしまっているのである

私が購入する物件とこの隣家との間には、これまた隣家も所有者の一人となっている私道があり、その私道の内側でもある事から

まるでその駐車場は自らの敷地であるがごとくの風貌を呈していた

 

 

要するに不法占拠となる

 

 

持ち主が所在不明で、最後に確認できた所有者は関東でもある事から、ここを見に来ることはまず無いとタカをくくっているのであろう

 

 

 

(この事、知ってますよ^^って言いに行ったら嫌がられるやろな^^)

 

 

 

 

十中八九、塩でもまかれて追い返され、機嫌が悪ければ、おしりを蹴り飛ばされる勢いであろう

 

 

 

 

ふ~っ

 

 

最後のいっぷくを終え、マイルドセブンの火を消した私は、隣家のインターホンを押した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                         続く・・・・・

 

 

 

 

 

和歌山市の不動産物件情報はこちらから(クリエイトホームページ)

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新連載 「 道 」 第三話

2015-02-15 17:31:28 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

昨日ですね、「 猿の惑星 」って映画を見ました(笑)

中々面白かったですよ

同族?同種?で殺しあう人類に対して痛烈な皮肉のメッセージが込められている様に思いました

 

何かの特集で見たんですけどね

真面目な番組ですよ!!

 

限られた人数の、人類の火星への移住プロジェクトは実際に動き出しています

 

それは2045年、実に今から30年後

 

既に人選も行われ、行く権利を持つ何人かは決まっており、実際に訓練も受け始めています

火星という一惑星の開拓者となるわけですから、未開の地を開拓するために必要な知識を持つ

様々な分野のエキスパートであり、更に

 

地球で持つ関わりを全て捨てる決断をできた人

 

と最終的にはなるのでしょう

ここの部分が結果としては一番高いハードルでしょうね

生物学的な観点を除けば「 死 」に等しいのかもしれませんので

 

プロジェクトに参加する人以外とは、もう会えない確率が非常に高いわけです

政治向きな事は私はブログでは触れない主義ではございますが、今は「 そういう時代 」に到達してます

仕掛ける事、やり返す事、繰り返す事が不毛である事への「 気づき 」ってのが、このプロジェクトが

実行される日に、地球上に浸透するような気がしてなりません~

 

こういうプロジェクトが立ち上がる理由は、まさに「 地球はもたない 」という科学的な見地の証明の様な気がするからです

 

 

新連載 「 道 」 第三話

 

(う~ん、この物件、買い取って大丈夫かな・・・・・・・・)

 

何日も雨が続くある日、私はマイルドセブンを片手に考え込んでいた

 

(面積小さいから、投資額は少ないけど・・・下手すりゃ使い道無いな ^^ )

 

そんな事を考えながら、公図を睨み付けていた

そう、先日、売却を依頼された土地をもし、私が自分自身で購入すれば、その物件の奥にある死地ともいえる

道の無い土地達を蘇えらせることができ、前面道路からもセットバックし、前面道路を少し広げることもできる

しかし、当然ではあるがボランティアではない為、ビジネスとしての勝算があるかどうかについて悩んでいたのだ

 

プルルル

 

「 はい、西本です 」

 

「あ~誠さん?〇〇ですけど・・・この間相談した土地の件で・・・・ 」

 

電話の主は、問題の土地の売主であった

 

「 あ~こんにちは^^、僕今近くにいますんで、じゃぁちょっとお伺いしますね 」

 

聞けば、売主はこの土地を売るにあたって、名義が自分でない事に気づいたらしい

権利証はあれども全く自分の名前が掲載されていない事を不安に思い、電話をかけてきたのだ

しかし、こちらは専門職という事もあり、話の概要は聞けば大体わかるのだが、こちら側の話を向こうが理解できない

私はためらうことなく、訪問する事にし、売主宅へと車を走らせた

 

私「 なるほど、権利証にも登記簿にも名前が載っていないんですね ? 」

 

売主「 そうなんよ、でも親族間では既に話し合いが終わってるんで名義を変えたいんやけど、すぐにできるんでしょ? 」

 

 

 

 

 

 

 

答えはNOである

 

 

 

 

親族間での話し合いが終わっていないよりはマシとは言えるのだが、口約束で決めたことをいざ、実行するとなると

相続権のある全員の印鑑を必要とし、すんなりといかない事も私は過去に見てきた

一人でも、「 いや、その話はついていない 」と言い出すと、話は振り出しなのだ

当然、その他の相続財産についても新たに協議し決めなおさなければならない

しかし、口約束とは言え、全員が「 それでいいよ 」となれば事態はそう深刻ではない

だが、条件としてその協議をした時の相続人全員が生存している必要があり、亡くなっている人がいると

その亡くなった方の更に相続人の印鑑を必要とするのだ

 

私「 〇〇さん、当時相続協議書は作られましたか? 」

 

売主「 いいえ、もう皆で話し合って、ここは〇〇に、この土地は私に、あの土地は主人の妹に、って決めて

実際に上がってくる家賃もそうやってわけてるんよ 」

 

私「 そうなんですね。でも〇〇さん、その実態だけではこの土地を〇〇さんが売却する事はできないんですよ 」

 

売主「 そうなん? 」

 

私「 ええ、この場合は、土地の名義人を〇〇さんに変更する必要があります。さらにそうする為には、まずは

相続協議書を作成して、相続人全員の同意の印鑑と、印鑑証明書が要るんですよ 」

 

売主「 へぇ、まぁ連絡してみるけど、相続人の一人はもう亡くなってるんやけど、大丈夫かな? 」

 

私「 その方の奥様はご存命ですか? 」

 

売主「 ええ、奥さんはいらっしゃって、その息子もいます 」

 

私「 なるほど、そしたらそのお二人の印鑑が必要ですね。戸籍やら何やら結構な書類がいるんで必要な物を案内します 」

 

売主「 わかりました。この場合、どういう職業の人に依頼すればいいのかな? 」

 

私「 司法書士ですね、うちの仕事を依頼してる司法書士さんに一度ここへ来てもらって、事情確認の後に必要な物を

全て案内してもらいます」 

 

売主「 わかりました。宜しくお願いします 」

 

 

 

 

これがいわゆる「 相続 」である

 

 

 

法的に有効な同意を示す書類を作成してもらい、相続人全員の印鑑証明とともにファイルとして作成する

その上で、やっと名義変更というものはできるのである

ちなみにであるが、この作業には10万円辺りの費用を必要とする

もし、このブログを見る方の中に、相続をするタイミングがあれば、迷わずこういう書類を作成し、そのタイミングで

名義変更をしておく事をお勧めする

これを放置したが為に、話し合う相手自体が変わってしまい、又、添付する必要のある書類なども複雑化していき

思ったよりも労力のかかる作業となってしまった事例を私は何度もこれまで見てきた

 

 

私はその場から司法書士に電話を入れ、後の作業を依頼した

 

 

(ふ~、ちょっと考える時間できたな・・・ )

 

 

その作業には小一か月は係るため、私はこの計画を進めるかどうかの本格的な検討に入る事にした

 

実は既に気づいてはいたのだが、この物件を足がかりに奥を開発していく為には

奥の所有者も所有する土地を手放すという事になり、手前と奥とが地続きにならないと、やっても意味がない

私の予想では十中八九、そうなるとは予想できたが、実は一つ大きな問題があったのだ

 

何と、現場で見る限りには、私が購入しようとしている土地と奥の土地は隣り合っているように見えたのだが

公図を見てみると、その二つの土地の間にが存在したのである

 

 

この間歩いた90センチほどの狭い道だった

 

 

つまり、奥の所有者がその道を自分の庭の様に使用しており、一見するだけではそこに道があるとは判別できなかったのだ

 

 

地続きにならんやん^^

やっぱり、この道の所有者、何とかして調べやなあかんな・・・・・

 

 

 

 

私は携帯電話を取り出し、先ほど電話をかけたばかりの司法書士に再度電話をかけた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                    続く・・・・・

 

 

 

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