いつもこのブログを見て頂いて有難うございます
長らく!さぼっておりました
申し訳ございませんm(__)m
平成27年度もどうでしょう、あっという間に5月も中盤
この時間が過ぎていく感じ、ますます加速するのでは?と思う今日この頃です
たぶんですよ
去年よりも今年の方が過ぎるのが速い
こんな感覚が歳を重ねて一定の老期に到達するまでは、続くのではと思うんです
体感スピードなのか
実際の時間の速度が子供の周辺とと大人の周辺と違うのか?
これって謎ですね
共有しているようで共有していないのが時間ってものなのかもしれません
「 道 」 第二部
第四話
「和歌山不動産のキシガワです」
「はい、こんにちは」
用向きは分かっていたが、私は相手が切り出す形での会話を希望した
「 あの、ワタクシ、西本さんの土地の隣の件で依頼を受けた者なのですが、関東の中川さん(土地所有者さん仮名)に連絡を
取りましたら、西本さんに全て任せてあるので西本さんに連絡をする様に言われまして・・・ 」
「あ~、占拠してしまっている駐車場の件ですね、聞いていますよ 」
「ええ、実は占有者の小林さん(仮名)からの話だと、小林さんは過去にその土地のお金は支払ったそうなんですね。で、電話ではなんなので
一度お会いさせて頂きたいのですが・・・ 」
「そうですか、まぁ所有者の中川さんのご意向は私に全ての権限を委譲して、後は宜しくお願いしますと言われていますが
私的には、小林さんが既にブロック塀で囲ってしまって、屋根までつけている駐車場を所有しても仕方がないので
お話は伺いますよ 」
「 そうですか、それでは西本さんが良ければ私がいる事務所の方でお会いできますか? 」
「ええ、了解しました。伺わせていただきます 」
相手のキシガワさんは、実に丁寧な話し方で、紳士な印象を受けた
どういう経緯で関東へいきなり出向いたのかは分からないが、電話という物は「 公共性 」がある
つまり、電話での会話の印象というのは「 その人となり 」というものをある程度表現していると思えるのである
しかし、それの裏付けであったり、証明となるのはやはり「 その人の行動 」である事は否定できない
今までの経緯からすれば、同業者であれば「 通してしかるべき筋 」をやや外している事は間違いない
「 所有者の中川さんと私と小林さんが当事者 」であるこの案件を受けるに当たり、私に連絡せずに所有者の所へ
直接訪ねているのだから
何も知らない素人であればいざ知らず、不動産業界でのこの動きは嫌悪される事がほとんどだと私は思う
(まぁええか^^ しかるべき筋を通す方が対等に話合いを行える所をわざわざこうしてくれたのだから^^)
正直なところ、そんな心持であった
そして面会の当日・・・
私は指定の時間に指定の場所へ赴いた
何も準備をしていなかったわけではない
当然切り出されるであろう話の展開とそれに対応した答えは準備しての事である
「 こんにちは~^^ 」
私は気軽にキシガワ氏がいる事務所の扉を開けた
約束通りの時間である事もあり、すぐに奥からキシガワ氏と思われる人物が出てきた
「 あ、どうも西本さんですか?わたしお電話で失礼したキシガワです^^ 」
軽い挨拶を終え、まぁどうぞ、と指差された椅子に私は座った
私からの話は特にない
当然のごとくキシガワ氏は何枚かの書類を私の目の前に出した
「 早速ですがね、依頼者の小林さんの主張はですね、今駐車場となっている土地に関しては、何十年も前にお金を支払ったと
おっしゃっているんですよ」
「そうなんですね^^ 」
特段、否定もしなかった事に戸惑った為か、一瞬口を閉ざしたキシガワ氏は目の前に置いた書類を広げだした
「はい、これが小林さんから預かっている書類です 」
不動産売買契約書
その書類にはそう書かれていた
見れば昭和49年1月と書かれている
この時点での私は、まだバブバブ言ってたはずである
実に感慨深い
いやいや、そんな事を考えている場合ではない
こりゃ、相手の主張は正しいとなるタイミングである
私はその書類の中身を見る前にキシガワ氏に問いかけた
「では、契約を行い、既にお金は払ったのだから、無償で所有権を移してほしいというのが小林さんの主張ですね?^^ 」
「いや、まぁそういう事ですかね・・」
「この契約書の中身はご覧になりました?」
「ええ、勿論。関東の所有者の中川さんにも郵送しました 」
「では、やはりそういう主張ですね? で、契約書の中身の信ぴょう性はキシガワさん的にはどうですか?」
「いや、まぁ地番とかがもともと一つの畑を分割しているので、駐車場の部分かどうかは特定できないかもしれませんが」
「では、なぜ、これを関東に郵送したんですか?」
「まぁ小林さんの話だと、これが証拠だと言うんで 」
「自分で送ればいいと思いませんか?」
「私も相談を受けた上での動きだったんで、まぁサービスでやってあげたんですよ」
キシガワ氏の話す通り、キシガワ氏の行動は親切以外の何物でもない
売買契約の仲介でない以上、不動産屋であるキシガワ氏は依頼者の小林さんから報酬を得る根拠がこの話にはないのだ
「そうですか、では契約書の中身をみてもいいですか? 」
「どうぞ、どうぞ 」
しかしその契約書には売主本人の署名はない
代理人 武本 〇〇 とある
ご丁寧に領収書もついており、契約書記載の金額ではない金額が書かれており
但し書きは空欄であった
当然、受取人も代理人である
定かではないが、件の土地に関しての契約書と領収書であるとは言い難いものに見えた
更に、契約者が他人である
そして小林氏はこの代理人にお金を支払い、その後代理人が行方不明になってしまったのだという
「 良く分かりました、まず私の意見を言う前に、この書類どうします?引き上げた方が良くないですか? 」
「 ・・・・・・そうします 」
相手もプロである
実に素早い決断であった
まぁ私にしても見るまでもなかったのだが
なぜなら、当時の所有者である中川氏のお父さんは
昭和48年にご逝去されている事を私は聞いてあったのだ!
「では、私の意見なのですが・・・・」
続く・・・・
和歌山市の不動産物件情報はこちらから
クリエイトホームページhttp://www.create-mn.com/