まつなが畑のはたけ日記

農ある生活をするため奈良御所市金剛山の麓に農地を借りスタート
素人農業の何気もない日々の日記

日本農業のバカ

2009年08月08日 20時19分53秒 | Weblog
 近くでネギを作っているおじさん。
 「無農薬は辞めたんですか?」薬を撒いていたので。

 以前は大手有機野菜の中間業者と契約し作っていたのだが出来た分だけ取ってくれるのではなく数を決められてしまうし少しでも病気が出たら取ってくれないので割が合わなく辞めたと。
 
 今は市場出荷なのだがこれもなかなか難しいらしく、折れているネギは弾かれてしまうらしい。今ある大量のネギを潰すと言う。
 
 私にはこれが出荷できず潰してしまうネギには見えない。
 「もうイヤになるな。でもケツ割ったと言われたくなし・・。」と言う。

 お隣の葛城市にはネギで一儲けした農家が沢山いる。ネギ御殿と言われる大きな家を建てた農家もあるそうな。
 もちろん農薬たっぷり掛けているのだけど。ここも市場の値段が安い時は出荷しないようでよく潰しているのを見かけた。

 ある知り合いが牛小屋から出た下水をネギの水遣りに使っているのを見て「こんな汚い水。食べる人間のことなんか考えちゃない。」なんて言っていた。その通りで農家は金儲けに必死、食べ物を作って生きていく事が大変な世の中なのだから。
 でも牛の糞尿が混じった水は肥料にるだろう。私が農業経営者なら良い手だと思うかもしれない。畑に牛糞を山ほど入れるのとそう変わらないかもしれない。
 生産者の心がそう温かくないのは確か。

 儲かる農家、儲からない農家共に同じ食べ物を作っているのに消費者の顔を思い浮かべて作っている農家はそういない。
 きっと悪人は10分の1もいないのだろうけど消費者と生産者が繋がっていないのが最大の原因。誰も悪くは無い。悪いのは今のシステム。
 これを変えるのは生産者であり消費者。

 日本の農業の形がバカだという事を皆が知るべきだ。無農薬が正しいと言う訳ではなく農薬、化学肥料がいけないと言う訳でもなく地産地消が正で産地型が負という事でもない。全ては人の心次第。お互いを想う形がそこにあれば・・。

最新の画像もっと見る