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おやままさおの部屋

阿蘇の大自然の中でゆっくりのんびりセカンドライフ

高野長英と江藤新平

2014年10月11日 07時29分54秒 | 読書


今童門冬二の『小説 海舟独言』を読み始めた。

なかなか面白い。海舟は久しぶり。

先日、古文書講座で江戸期藩内では寸志御家人という存在があったことを学んだ。要するに金を出して御家人=侍の身分を買うことだ。

終わってから余計なことを言ってしまった。「勝海舟だって元々は曽祖父が盲目で検校の地位まで昇りつめて金で得た御家人を飛び越して『旗本』まで身分を得た存在でしょう。幕末になると身分制度はかなり揺らいでいたのではないでしょうか?」

講師は黙って聞いた。

しかし、帰って私の発言が気になって仕方なかった。自分の発言に記憶違いのマチガイがあるのでは?

このことがあって手元に置いていた先の本を読み始めたのだ。

やはりマチガイだった。曽祖父ではなく、海舟の祖父であること。そして一挙に旗本の身分を得たのではなくやはり御家人身分を買っていること。あーあ、確かな記憶力が身に備わっていたらなあ・・・

さてこの中に出てくる佐賀藩の江藤新平の記述については認識が変わった。
怜悧で頭はすごくいいのだが冷たい性格・・・

新政府軍が江戸に侵攻するとき、彼は先ず江戸市民の生活実態について詳細な調査を行い、その上で改革案を作っていたのだ。海舟は幕府の高官として上から江戸中を鳥瞰していたのに、佐賀人である江藤は短期日に江戸市民の生活の窮迫の実態を掴み、対策を具体的に考えていたというのだ。これはやはり凄いことだ。

江藤をもう一度読んでみよう。

そして読み終えた「高野長英」も面白かった。

蛮社の獄で捉えられた後その牢に火を放って解き放ちがあった後に所定の期日の戻らずにそのまま6年間逃亡生活をしていた。その間の出来事を書いた小説だったが、何といっても当代一流蘭学者特に医学的知識は抜群の人物であった。
それだけではなくかれの頭脳には封建の世特に鎖国を続けている幕政への批判と構造改革理論がきっちり構築されていたことはすごい。

一時期、長英に没頭したことがあるのだがもう一度読み直そう!

窓の外では強風が吹き荒れ始めた。台風19号が進路を変え、九州上陸を虎視眈々と狙っているようだ。昨日、その対策は終えたのだが今日もう一度見直そう。

危ないぞ!!油断大敵だ