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お散歩日和 ♪

「山歩き」「街歩き」と「酒」の日々・・・

ジルミの頭~地蔵山~学文峰

2017-06-04 22:10:01 | ひとり山歩き

2017年6月4日(日) Icon_walk_ss7.129km

累積標高(+)792.504m(-)-749.410m

 

梅雨入りを間近に控えた今週末。天気予報によると土日共にいい天気になりそうだ。初夏の山歩きシーズンも今年はこの機会が最後かもしれない。などと考えていた金曜日、夜中に左ふくらはぎが攣った。朝起きても少し痛みが残っている。残念だが、こんな状況で山に行くのは危険だと判断。土曜日は近場を歩く事にした。平地では問題無く歩けた。
日曜日、目が覚めると予報通りの快晴。こうなると我慢出来ない。しかし、少し寝坊した事と、脚の事を考えて、行先は得意技の「ずぼらコース(地蔵山・学文峰)」に決定。
近所の「グルメシティー」で食料を買出した後、南海高野線「白鷺」駅10:44発の電車に飛び乗る。しかしこれが連絡の悪い電車で、「河内長野」駅まで各停、その上に「河内長野」駅では連絡通路で向かいのホームに渡っての乗継になる。11:08発の電車で11:15「千早口」駅に到着。

ここからは、旧家の立ち並ぶ集落の露地。

正午前、人の気配を感じない程の静けさの中、真上にある太陽から降り注ぐ強い陽射しを浴びながら歩く。陽射しは強いがカラッとしていて心地よい。

集落を抜けると、鄙びた山寺「地蔵寺」がある。

境内には入れないので、門から中を覗かせてもらう。

「地蔵寺」を後に広域農道を登山口方面に歩く。田植えの終わった水田からは、長閑なカエルの合唱が聞こえて来る。

「ジルミ峠」を示す道標から山道に入る。

植林帯の木漏れ日の中の緩やかな傾斜を進む。

程なく「ジルミ峠」に到着。

直進すると「神納」に抜ける。「地蔵山」「学文峰」へはここを左折なのだが、ここで右折方向を指す見慣れない道標を発見。

道標には地図には無い山名「ジルミの頭」と標記されている。山頂までそう遠くは無い事は想像が付く、時間的に余裕はあるし、脚の具合も悪くは無い。ここは山頂を踏んでおく事にする。

しかしこの後、甘く見ていた事を反省する事になる。山頂が近づくと道らしい道は無くなり、目印のテープを頼りに、急斜面を木につかまりながら登る。帰りにまたここを下ると考えるとゾッとする。唯一、予想通り山頂までそれ程距離が無かった事は幸いだった。

這う這うの体で「ジルミの頭」(341m)に這い上がる。

山頂は自然林に囲まれた静かな広場で展望は無い。石に腰掛けて休憩していると、辺りが騒がしくなってきた。野鳥の群れがやって来たらしく、四方八方からさえずりが聞こえる。しばらくして一羽のキビタキが姿を現した。鮮やかな黄色の胸が美しい。こういう物に出会えると、苦労して登って来た甲斐もある。

心が癒された所で、急坂を下って「ジルミ峠」まで戻る。

少し寄り道してしまったが、ここから計画通り「地蔵山」「学文峰」を目指す。

しばらく急坂を登った後、、「学文峰」の中腹辺りを巻く緩やかな登りになる。再び急坂を登ると、「学文峰」と「地蔵山」を結ぶ尾根道に出る。

ここを左折するとすぐに「地蔵山」(383m)山頂に到着。

ここも地図には山名が記されていない山だが展望が良い。眼前には「学文峰」や先程登った「ジルミの頭」が望める。その向こうには大阪市内のビル群から六甲山や明石海峡大橋まで見える。

絶好の昼食場所だが、一つ残念なのは影が無い。前回訪問(2016.5.14)の時もパスした記憶がある。しかし今日は、陽射しは強いが風があり、多少過ごし易い。ここで昼食にしよう。



(本日のメニュー)

・ラ王(味噌)
・(ラーメントッピング用)豚肉・ネギ
・さけ中骨水煮+キムマヨ
・キリンラガービール500ml
・大関(生貯蔵)300ml
あと、山頂に木苺(ニガイチゴ)が自生していたので採取する。

まずはキリンラガービールをグラスに注ぎ、プハ〜!至福のひととき!

今回は新メニューを用意して来た。先日、弁当を購入した際に付いていた「キムマヨ」。私自身は初めて食べる代物だ。さて、これを何に合わせるか。考えた末、「さけ中骨水煮」缶詰に「キムマヨ」「ネギ」をトッピング。

このメニューが大失敗だった。水っぽくて全く美味く無い。何時も通り「シーチキンマヨ」にしておけば良かったと後悔する。

この失敗で得た教訓は、「何をトッピングするにしても、缶詰自体が美味しくなければ駄目だ」という事。

採取したニガイチゴは熱燗のツマミにした。爽やかな甘酸っぱさの後に微かな苦味が残る、それを熱燗で流し込む。

悪くは無いが、更に美味しく食べるには、粗く刻んで白身魚のカルパッチョにでもトッピングすれば、ワインはもちろん、純米吟醸の冷酒などにも合うと思う。

(ここで一句)

「ニガイチゴ 口に含みて カップ酒
甘く酸っぱく 苦くて美味し」

その様な事を考えながら飲んでいると、背後でブーンという大きな羽音が聞こえた。振り返ると体長4〜5cmはあろうかというオオスズメバチが飛んで来た。一旦姿を消したと思ったら、また戻って来てホバリングしたり不気味な行動をとる。群では無いし、攻撃して来る事は無いと思いつつも気持ちのいい物では無い。

締めのラーメンを食べて早々に退散する。

「学文峰」(414.4m)山頂を経由して、自然林の中の緩やかなアップダウンを進む。

程なく「下峠」に到着。左に行けば「井谷ノ峰」、右に行くと「上峠」。

ここでリュックを下ろして一休み。野鳥の声と谷底から吹上げる風が心地いい。じっとしていると肌寒い位になってきたので、「上峠」に向けて再び歩き始める。

「上峠」で左折して、林道を流谷の集落に下る。

この集落は、お気に入りの場所で、四季折々の美しさを見せてくれる。

この日は、瑞々しい緑の中で初夏の陽射しに輝く水田。心癒やされる風景の中を歩き、南海高野線「天見」駅に到着。

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一徳防三角点(二ノ坂峠ルート)~西タツガ岩 ピストン

2017-05-27 11:39:48 | ひとり山歩き

2017年5月27日(土) Icon_walk_ss12.019km

累積標高(+)1226.468m(-)-1226.468m

今日は新調したバーナー「プリムス P-153 ウルトラバーナー」の試運転。

場所は迷った末に、毎年春に一度は訪ているのだが、今年は行けていない「一徳坊山〜編笠山」の山域。その中でも特にお気に入りの場所「西タツガ岩」に決定。

食料調達を前日に済ませて、南海高野線「白鷺」駅8:45に乗車、「河内長野」駅9:04に到着。9:30発のバスに乗り込む。

久しぶりにバス利用のソロハイク。乗客僅か3名の長閑な車内。出発待ちの車窓からは、初夏の陽射しに緑が眩しい山並み。真っ青な空に白い雲が流れて行くのが見える。バスは面倒なのだが、久しぶりだと何だか少し旅気分に浸れて良いものだ。


「南花台4丁目」9:53に到着。

住宅街を通り抜け、棚田が美しい田園地帯を歩き、登山口に向かう。

実は、この山域は相当に歩き尽くしたつもりだが、今日は一部初挑戦のルートを歩く予定。

まずは前回2016/4/23に歩いた林道「ナメシ谷線」に入る。

この時季の日差しは思いのほか強い。木漏れ日が創り出すくっきりとした明暗のコントラスト。湿度が低くカラッとした気候と言う事もあって林道歩きは快適だ。

緩やかな傾斜の沢沿いの道は、車一台が通れる位の広さ。

やがて細い山道になり、すぐ左手に「二ノ坂峠」への分岐が現れる。

ここからが初挑戦のルートになる。

傾斜がきつくなり本格的な山道を登り、程なく「大矢船西町」からの登山道と合流。ここが「二ノ坂峠」になる。

この後しばらく、植林帯の中の急坂を登る。登り切ると空が開けて明るい尾根筋に出る。

尾根道の両側にはミヤマツツジが群生している。

予想通り、花はピークを過ぎており残念な姿になっていた。一週間早ければ、さぞ綺麗であったろうと予想される。

この後は自然林の中の登りを進み、「一徳坊山・山頂」から「一徳坊三角点」へと続く尾根道に合流する。

ここからは今迄に何度も歩いた事のある、勝手知ったる登山道になる。個人的にこの山域のルートはどのルートも好きなのだが、今日のルートも非常に気持ちのいいルートで、間違いなく今後リピートする事になると思う。

「一徳坊山」の山頂も踏んでおこうかと思ったが、今日の本題はバーナーの試運転。山頂はパスして「西タツガ岩」を目指すべく「一徳坊三角点」方面に向かう。


昨年の春に「一徳坊三角点」を訪れた際には「この日は黄砂の影響で、眼下の大阪平野も霞んでいたが、その向うに本当に幽かに六甲山が影絵の様に見えた。」と記しているが、今日はこの季節としては珍しい位に空気が澄んでいる。大阪平野の向こうに六甲山が、更には明石海峡大橋までハッキリと確認出来る。

振り返ると、眼前に「岩湧山」のどっしりとした山容が。

遠くには、「大峰山系」の山並みも綺麗に見えた。

一瞬「ここで昼食にしようか」という事が頭をよぎったが、邪念を振り払って先を急ぐ。

「西タツガ岩」は「編笠山」の南側の中腹に突き出した岩稜である。「一徳坊三角点」からは一旦グッと高度を下げてから、「編笠山」の急坂を登り返し、「編笠山」山頂手前の分岐から南側の急斜面を再び下る。

結構ハードな行程を経た後、視界が開けて「西タツガ岩」に飛び出す。

三方が切り立った断崖になっており、滑落すればひとたまりもない。その分眺望は抜群で、緑の山々が折り重なる雄大な光景が一望できる。

それでは、待望のランチタイム


(本日のメニュー)

・ラ王(豚骨)極細ストレート麺
・(ラーメントッピング用)豚肉・ネギ
・シーチキンマイルド+マヨネーズ
・ハートランドビール500ml
・月桂冠(しぼりたて)300ml

まずは、先端の巨岩に腰掛けて、ハートランドビールでプハ〜!

この様なシチュエーションで飲むビールは飛び切り美味い。



(ここで一句)

「天空に 浮ぶがごとき 岩稜で
一人飲み干す みどりのボトル」

喉を潤した後は、本題のバーナー試運転、お燗用の湯を沸かす。

バーナーに着火。「P2253A ( 2,640kcal/h)」よりも出力が大きい(3,600kcal/h)だけに湯の沸きは確かに早い。ただ燃焼音が想像以上に大きい、まあこれは慣れれば問題無いだろう。

今回も、定番中の定番メニュー。

安定の美味さに満足。

ところがここで全く本筋とは関係ない別の問題が発生する。スマホを充電するために、モバイルバッテリーを探すが見当たらない。ソフトケースに入れてリュックにぶら下げておいたのだが、カナビラにはファスナーの引手だけが、虚しく揺れている。

そう言えば道中、場所ははっきりとは覚えていないが、リュックが枝に引っかかった記憶がある。その時に外れたに違い無い。

バーナーを購入したばかりだし、ここでの出費は痛い。予定を変更して、来た道を引き返そうか思案する。ここまでの所要時間は約二時間半、2時前に出れば十分戻れる。「岩湧寺」経由で「天見」に抜ける予定だったが変更する事にした。

足元から周辺部まで注意しながら、ひたすら歩いて来た道を戻る。動植物や風景を見る余裕は無い。当然の事ながらモチベーションは上がらない。結局探し物は見つからずじまいのままバス停に到着。失意を抱えてバスに乗り込む。

ところがである。家に帰り付き、部屋に入ると、あれだけ探し回ったモバイルバッテリーが畳に転がっているではないか!うれしいやら、腹がたつやら、訳が分からないやら。結局、出発した時からモバイルバッテリーは持っていなかったと言う事になる。それにしても何故この様な事になったのか、いくら考えても原因不明だ。結論から言うと、今後はリュックにぶら下げるのはやめて、中に入れる事に決めた。

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旗尾岳・府庁山

2017-03-19 21:55:15 | ひとり山歩き

2017年3月19日(日) Icon_walk_ss9.934km

累積標高(+)1287.098m(-)-1244.004m

 

春分の日の前日(三連休中日)、春本番を思わせる様なポカポカ陽気に誘われて、久しぶりの山歩きを計画(昨年11/26の京都トレイル以来)。自分で勝手に「寒い間は山歩きはシーズンオフ」と決めている。本当の登山家からすると「何をバカな事を言っているんだ」と言う様な事なのだろうが、私は本当の登山家では無いので、これでいいのである。

言い訳はこれ位にして、今日が今シーズンの開幕戦になる。昨年が4/16の「一徳防山」だったので、今年は一月近く早い開幕になる。約4カ月ぶりの山歩き。さて、何処を歩こうか。無難に楽なルートで足慣らしをするか、それともいきなりハードなルートで調子を試してみるか。思案の末に後者を選択。「旗尾岳・府庁山」ルートに決定。前回(一昨年の12/6)同ルートを歩いた際の日記にも記したがなかなかハードなルートで、ここを踏破出来れば自分が行く近場の低山なら何処でも歩けると思っている。

前日に食料の買出しも済ませているので、南海高野線「白鷺」駅に直行。9:57発の急行で「千早口」駅に10:27に到着。

改札を出て遊歩道を「天美」駅方面に向かう。途中、左手に「旗尾岳」への登山道の入口がある。

登山道に入ると、いきなりの急登。何度も歩いている道なので、覚悟はしているのだが毎回つらい。登り始めてすぐに、国道371号線のバイパスの工事現場に出る。左右の山腹に開いたトンネルを繋ぐ橋の下をくぐる。それにしてもこの道路は何時完成するのだろう。記憶を遡っても思い出せない位前から工事している気がする。工事現場を越した辺りから更に傾斜はきつくなる。汗が流れる。最初の高圧線鉄塔まで登った所でウインドブレーカーを脱ぐ。

気候は春めいて、下界の遊歩道を歩いていると春の草花が咲き誇っていたが、山に入ると花は見られず、まだまだ冬の勢力の支配が強い。

更に急登は続く。長らく使っていなかった太腿やふくらはぎの筋肉が悲鳴を上げる。少し登っては休みを繰り返し「旗尾岳」(548m)山頂に到着。

樹々に囲まれた山頂からは展望はなく、少し休憩して先へ進む。

ここからは苦労して登って来たのが馬鹿らしくなる位の下り。下ってから「府庁山」に登り返すのだが、これがまたキツい。開幕戦なので調子を見て最悪の場合、下り切った所から「才ノ神谷」にエスケープする手もある。今の所、かなりキツいのはキツいが何とか最後まで行けそうだ。毎回思うのだが、この山は「修行の山」だ。特に動植物の少ないこの季節は黙々と登り降りを繰り返すのみ。

楽しみと言えば昼食位だ。と考えている時、とんでもない事に気が付き、目の前が真っ暗になり、その場に倒れ込みそうになる。大袈裟と思われるかもしれないが、私にとってはそれ位重大な事件だ。何に気付いたかと言うと、昼食のメインディッシュのラーメン用の水を忘れたと言う事だ。大失態である。絶望のドン底で、「才ノ神谷」へのエスケープに気持ちが傾きかける。

その時「府庁山を越えて、十字峠から島ノ谷に下った辺りに綺麗な沢があった」事をふと思い出した。山頂での昼食は諦めた。下がっていたモチベーションを立て直し、「府庁山三叉路」を目指し、再び急登に挑む。

筋肉の疲労と空腹に耐えながら、よじ登る様に進む。「府庁山三叉路」(610m)に到着。

しばし休憩。遠く霞む「岩湧山」方面の雄大な眺望に心が癒される。

ここからはガレて足下の悪い檄下り。登りもキツいが、疲れた足には下りもキツい。膝が笑う。下り切ってからも地味に辛い小刻みなアップダウンが続き、「十字峠」に到達する。

「十字峠」は文字通りの十字路で、「直進・(ダイトレ)タンボ山/左折・石見川/右折・島ノ谷」になる。右折して島ノ谷の集落方面に下る。やがて沢音が聞こえ始めると、林道に合流。

やっとの思いで水にありつけた。沢の上流に人家は無い。生で飲むのは怖いが、沸かせば使えるだろう。ペットボトルに水を採取して、下流に向かって、昼食に適した場所を探す。

途中、怪我の功名と言うのだろうか、「フキノトウ」の群落に出くわす。時期的には遅いのだが、山間の谷筋は下界よりも季節の進みが遅いのだろう。一刻も早く昼食にしたいのだが、こんなお宝を放っておく訳にはいかない。採取する。

この後、沢沿いの平坦地を発見して店開き。



(本日のメニュー)
・ラ王(豚骨)
・(ラーメントッピング用)豚肉・ネギ
・シーチキンLフレーク
・マヨネーズ
・ハートランドビール500ml
・月桂冠210ml

久しぶりの超定番メニュー。


まずは冷えたハートランドをグラスに注ぐ。ビールの泡の黄金比率7:3とはいかないまでも、結構上手く注げた(リュックの中で揺られたビールを上手く注ぐのは結構難しいのだ)春の陽光に光輝く琥珀色の液体を、渇いた喉に流し込む。ここまでのハードな行程の代償として、納得の美味さ。と言うか、ハードであればハードであるほど、美味いと思える。ビールとはそう言う不思議な飲み物だと思う。

(ここで一句)

「水温む 沢の水音 さらさらと グラスに陽射し 輝く琥珀」

谷筋と言う事もあり、この季節だとまだ、じっとしていると肌寒くなってくる。

バーナーで水を沸かして「月桂冠」の燗をつける。

ネギマヨシーチキンをアテにちびちびと暖をとる。

気持ち良くなって来た所で、シメのラーメン。沢の水のおかげでメインディッシュを無事に調理する事が出来た。満腹になり一段落。

島ノ谷の集落の中を「天見」駅を目指して歩く。

野草の花が咲く、早春の山里を、ホロ酔い気分で歩くのは何とも気持ちいいものだ。


今シーズンの初登り、調子を見る為に敢えてハードなルートを選んで見た。完歩は出来たものの、かなりの疲労が残った。調子はどうなのか判断が難い結果となった。


採取した「フキノトウ」は帰宅後「フキ味噌」にした。春の訪れを感じさせる独特の香りとホロ苦さ。酒が進む。

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岩湧山

2016-11-05 22:05:01 | ひとり山歩き

2016年11月5日(土) Icon_walk_ss19.161km

累積標高(+)1832.121m(-)-1832.121m

 

一昨日の天気予報を見て今日の山行を計画。食糧の調達も完了している。私にしては珍しく計画的な行動だ。という事で早起きして出発。南海高野線「白鷺」駅8:45発

「天見」駅に9:14着。

行き先は、毎年秋に一度は訪れている「岩湧山」。今年もやっぱりススキの草原を観たいと思っていたのだが、行きそびれていた。おそらく今週あたりで見納めだと思われる。

駅を出て「流谷」の集落の中の緩やかな登り坂を歩く。年に何度あるだろうと言う様な予想以上の快晴、澄み渡った空気は冷たく身が引き締まる。暦の上では二十四節気の「霜降」が終わりかけており、明後日には「立冬」を迎える。この日の気温は最低9.3℃/最高20.0℃。

畑の畦道の草花に夜露の水滴が付き、それが朝の陽光に照らされて輝いている。また、それが蒸発して朝霧になり山間を漂う光景は幻想的で美しい。早起きすると良い事があるものだ。何とかこの光景を写真に収めたくて頑張ったが、残念ながらiphoneのカメラでは無理だった。

諦めて先へ進む。

「砥石谷林道分岐」を過ぎて100mほど行ったところに「林道 葦谷線」の古びた表示板が建っていた。

今回は初挑戦のこの林道を登る。植林帯の中のコンクリート舗装の坂道を登る。

薄暗い林道は肌寒いが、だんだんと傾斜が急になるにつれて体が温まる。

やがて林道は終点になり、細い山道に入ると、傾斜は更に急になった。この先の長い登りに備えて、長袖を脱いでTシャツになる。

単調な登りを黙々と登って行く。尾根筋に出ると自然林になり、チラホラと黄葉した木も見受けられる。

登り切るとダイヤモンドトレールの「根古峰」(749.4m)に飛び出した。

ここからは平坦で快適なトレールを進む。

木立ちから射し込む陽射しが、光と影の芸術的な光景を生み出す。

「阿弥陀山前分岐」で左は「南葛城山」方面、ここを右に向かう。

途中で湧水「錦命水」を昼食用に汲む。

「五ツ辻」「いわわきの道分岐」を過ぎて、丸太階段を登り「東峰」を越えると、眼前に金色に輝くススキが生い茂る山頂部が姿を現す。

ススキの中の階段を登る。この辺りまで来るとさすがに登山客が多く賑やかになってきた。

リンドウが丁度シーズンで、青紫色の可憐な花に癒されながら更に登る。

「岩湧山」(897.1m)山頂に到着。

山名板の前の「岩湧山二等三角点」もチェック。

周りを見渡すと抜けるような青空、一帯を埋め尽くすススキの穂が金色に輝く光景に、思わず息を呑む。

それも束の間でやはり花より団子、いい感じに腹が減って来た。

山頂の南の広場は予想通りの大盛況。少し下って、登山道沿いの比較的静かなベンチに陣取る。

 

(本日のメニュー)
【鍋材料】
・きのこ大好き (鍋用)ニラ・もやしミックス
・豚肉
・木綿とうふ
・エバラ プチッと鍋(キムチ鍋)
・中華そば
・「錦命水」

・サッポロ生ビール 黒ラベル 350ml
・沢の鶴 生貯蔵酒 270ml

昼食は、これ迄マイナーチェンジはあったものの、ほぼ代わり映えのしないメニューを続けていた。それはそれで美味しく、別に飽きた訳ではないのだが、そろそろ新メニューに挑戦したいとはかねがね思っていた。

という訳で、少し気温も下がって来た事だし「キムチ鍋」に初挑戦する事にした。


①道中で採取してきた湧水「錦命水」を鍋に入れバーナーで沸かす②カット野菜、とうふを投入③ある程度煮えたところで「プチッと鍋」を投入④最後に豚肉を投入し火が通れば完成。いたって簡単なレシピだ。


完成を待つ間にサッポロ黒ラベルをプシュ!



ここで一句
「金色に さざめく茅の 海原に
浮かぶ筏で 黒ラベル飲む」

天然水を使ったからと言う訳ではないだろうが、大変美味しく仕上がった。ただ残念だったのは、出来上がった鍋の写真を撮り忘れてしまった事だ。仕方なく食べかけの写真を撮影したが、あまり美味しそうには撮れなかった。


ビールを飲み終えて、バーナーで日本酒の燗をつけ、鍋をつまみながら一人静かにチビチビと飲る。

しかし至福の時間は長くは続かなかった。
「比較的静かなベンチ」は山頂広場と比較すると静かと言うだけで、人っ子一人いない訳では無い。ほとんどの人は山頂を目指して通り過ぎるのだが例外も有る。隣のベンチに熟年の夫婦らしきカップルが腰を下ろした。話し方からして関東の出身者であろう。他愛の無い話を、とにかく途切れる事無くよく喋る。立ち去る時になって、初めて私の存在に気づいたかの様に「やかましかったでしょ。ごめんなさい」と言ってきた。私は「そんな事無いですよ」と答えたが、本当はやかましかった。入れ替わりで次はOLと思われる山ガールの二人組がやって来た。お弁当を出して来てランチタイムの様だ。こちらは喋り声は静かなのだが、それでも別に聞き耳を立てずとも自然と聞こえてくる。内容は仕事の愚痴や同僚批判など。別に山で何を話そうが個人の自由だとは思うが・・・。私は自然を満喫したいので、シメのラーメンを食べ、熱燗を飲み干して早々に退散する事にする。

ダイヤモンドトレイルを「いわわきの道分岐」まで戻り、自然林が美しい「いわわきの道」を下る。

途中で今晩のお湯割用の湧水をペットボトル(500ml×2)に採取。

下り切ると古刹「岩湧寺」に出る。立派な杉の巨木の足下一面にシュウカイドウが生い茂っているが、残念ながら花は咲き終わっていた。咲いていれば、さぞかし綺麗なのだろう事は想像がつく。来年は是非見てみたいものだ。

ここからは舗装された一般道歩きになる。「行司河原分岐」まで下り、右折して「竹ノタワ」までは登り、そこから「流谷」の集落に下って行く。

集落の道路脇で「ムカゴ」を発見、収穫させてもらう。

今朝登った「林道 葦谷線」との分岐を通過して「天見」駅に到着。

最近はすっかり日が短くなり、到着した時には夕暮れが近付いていた。

 

帰宅後、収穫した「ムカゴ」の塩茹でと、冷蔵庫にあった生ハムとカマンベールチーズをアテに、天然水のお湯割を飲む。何だか少し贅沢な気分に浸る。

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学文峰~伊谷ノ峰

2016-10-15 21:15:16 | ひとり山歩き

2016年10月15日(土) Icon_walk_ss7.116km

累積標高(+)782.278m(-)-739.184m

 

今週に入って最低気温が20℃を下回り始め、朝晩は半袖では肌寒く感じる様になってきた。今日はなんと最低気温13.4℃を記録、一気に秋が深まった気がする。暦では二十四節気の「寒露」にあたるとの事で、文字通り朝露を冷たく感じる気候になった。

昨晩はF君・N君と何時ものファミレスチェーンのSでワインを飲んでいた。今日は、もし早起き出来たら「葛城山」か「岩湧山」にでも登りたいと思っていたが、案の定寝坊してしまった。

外に出てみると、天気予報通り晴れだった。しかも、一年のうちにそう何度も無い様な快晴。家でじっとしているのはもったいない!しかし、遠くには行けない。すぐに、5月にも同じシチュエーションで「学文峰」に登った事、更にその際には、時間の都合で途中の「伊谷ノ峰」の頂上を踏めなかった事などが頭に浮かんだ。この時点で今日のルートは決まった。相変わらず全く学習能力の無い行動パターンだが、得意の「ずぼら登山」に出掛ける事にする。

急いで準備して、ダイエーで買出し。南海高野線「白鷺」駅11:37発の普通列車で「河内長野」、12:02発の急行に乗換えて「千早口」駅に12:21に到着した。電車の接続が悪くて時間がかかってしまったが、出発が早かったので前回よりは一時間弱早く到着出来た。

秋の草花が綺麗な山里の集落の中を歩き、登山口へ向かう。

前回は草に埋もれて見えなかった「←ジルミ峠/千早口駅方面→」の道標は、よく見える所に付け替えられていた。

ここからは山道だ。木漏れ日が差し込み、幻想的な雰囲気が漂う植林帯の中を歩く。

「ジルミ峠」を左折して「学文峰」方面へ急登が始まる。途中に分岐を示す新しい道標が付けられていた。

前回は「山と高原地図」に従い左折し、山腹を巻く平坦な道を歩いた。直進はどうやら「学文峰」山頂への近道の様だ。今回は直進して見る事にした。

時間短縮の代償に、今迄に経験した中でも最高レベルの急勾配が待っていた。木に掴まりながらでないと登れない様な斜面を進む。爽やかな気候とはいえ汗が噴き出してくる。

何とか登り切り、見覚えのある「学文峰」(414.4m)山頂に到着。

真っ青な空の下、金剛山の姿を望みながらしばし休憩。

ここから今日の目的地「伊谷ノ峰」を目指す。道中は多少のアップダウンはあるものの歩き易い。植生も植林に自然林が混じり気持ちいい。

またこの時期はキノコが目につく、中でも白くてトゲトゲの大きなキノコは無気味な存在感を放っていた。

調べて見ると「シロオニタケ」と言う毒キノコだと判った、如何にもという感じだ。

「下峠」の三叉路を左折して程なく「伊谷ノ峰」(491m)山頂に到着。

ここで昼食。

全く展望は無いと思っていたが、北側が開けていた。しかし、高圧線鉄塔を囲む鉄柵が邪魔で、景色を眺めながらの食事は出来ない。

諦めて、静かな杉木立の中に陣取る。



(本日のメニュー)


・ラ王(豚骨)
・(ラーメントッピング用)豚肉・ネギ
・さんま 味噌煮缶
・ハートランドビール500ml
・プレミアムエビス350ml

何か考えようと思いつつ、またまた鉄板メニューになってしまった。ま〜美味しいので無理に変える事は無いか。

それにしても動いている間は暑かったのだが、山頂に吹く風は秋めいており、じっとしていると少し肌寒い位だ。そろそろ熱燗を用意してもいい気候になった。





二三日前に、本当に久しぶりにエビスビールを飲む機会があり、美味しく思ったので持参した。エビスは少し濃過ぎるイメージがあり敬遠していたが、秋になり涼しくなると美味しく感じるのかも知れない。

ここで一句

杉木立 そよぐ秋風 虫の聲
木漏れ日ひかる 黄金のエビス

 


締めのラーメンで暖まったところで撤収する。

来た道を「下峠」まで戻り、直進して「上峠」に向かう。

途中の鉄塔広場からは正面に「岩湧山」が望めた。山頂は金色に輝いており、ススキが見頃になっている様だ。

コンクリート舗装の林道を下り「流谷」の集落に出る。

この季節、山里の日暮れは早い。まだ4時前なのだが、陽が山の端にかかっていた。

籾殻が焼ける煙の匂いが、秋の郷愁を掻き立てる。匂いと記憶は密接な関係があると言われているが、私の場合、籾殻の焼ける匂いは、秋のしかも何故か夕暮れの記憶と結びつけられている。

集落を抜けて、南海高野線「天美」駅に到着。

 

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池の川谷林道~千早峠~神福山~行者杉~タンボ山~十字峠~天見

2016-09-10 21:44:32 | ひとり山歩き

2016年9月10日(土) Icon_walk_ss13.061km

累積標高(+)1235.989m(-)-1644.165m

 

8月末から立て続けに三つの台風が通り過ぎていった。幸い近畿地方に大きな被害は無かった様だが、被害のあった地方の方々には心よりお見舞い申し上げます。

この台風の影響なのかは定かでないが、先日までの猛暑から解放されて、ここ数日少しではあるが秋の気配を感じる。

さて、今日も最高気温31.5℃と夏日ではあるが、カラッとしていて爽やかな気候。高く感じる青空に浮ぶ白い雲は、明らかに真夏のそれとは違っている。昨日の天気予報通りになった。

昨日、予報を聞いた時点で「山歩きのムシ」が騒ぎ出し、今日の予定を考えていた。という事で、何時もの「ズボラ山行」と違って早起きしての出発となった。勿論、前日のうちに買出しもばっちりと済ませてある。

行先は、先日F君・N君との「金剛山登山」の際に「勇気ある撤退」を決断した「千早峠」

ここから、計画の残り部分(ダイトレ・タンボ山〜十字峠〜天見)を歩いてみる。実はここからは全く同じルートを数年前(10年以上前、まだ山歩きを始めて間も無い頃だったと記憶している)にも歩いた事がある。しかし要所要所の記憶はあるのだが、これだけ年月を経ると記憶は断片的になっている。


南海高野線「白鷺」駅8:45発で「河内長野」駅に到着、すぐに「金剛山ロープウェイ前」行のバス停に向かう。9:15発のバスには結構な人が並んでいるが、目算で何とか座れるだろうと判断して最後尾に並ぶ。すぐにバスが到着して乗り込む。ところが目算を誤った様で座席は埋まってしまった。降りて次のバスにしようかと思ったが、続々と人が乗り込んで来るし、ピタパを使っているので手続きが面倒な気がして諦めた。

「金剛山ロープウェイ前」に9:50到着、結構疲れた。

やはり今日は気候がいい事もあってか、バス停は団体さんも多数でごった返している。静かに歩きたい人間にとっては辟易してしまう。まあ、殆どの人は金剛山に向かうであろうから、今から私が歩くルートは安心だろう。

バス通りを下り林道の入口に向かう。

林道入口に「馬場谷の延命水」という湧水がある事は前回の山行時に確認している。今回は空のペットボトル(500ml×3)を持参、二本は持ち帰り用、一本は昼食用に使う予定。リュックが重くなってしまった。

ここから、前回下って来た「池の川谷林道」を登って「千早峠」を目指す。こんなルートを歩く人間はいないだろうと安心していたが、林道入口には約20名近い団体さんの先客がいた。自然観察の教室か何かの様で、講師の様な人が何か説明をしている。

追い越して速足で進む。やがて賑やかな声が聞こえなくなり、森の静寂の中に、沢の水音と鳥のさえずりだけが聞こえる様になった。

一休みした後、ペースを落としてゆっくりと登る。

「ツリフネソウ」が最盛期の様で、濃いピンク色の花の群生がそこかしこで見られる。

大好きな「ゲンノショウコ(白花)」の可憐な姿も確認できた。

この林道は思いのほか豊かな自然が残っている様で、訪れる度に珍しい花や鳥や虫との出会いがある。

今回も、今までに見た事のない、まるで赤備えの甲冑を纏った様な綺麗なカメムシに出会った。

それにしても「カメムシ」であるとか「蛾」であるとかは、いったいどれ位の種類がこの世に生存しているのだろうか。歩いていて初めて目にするという物には「カメムシ」や「蛾」が多い。

緩やかな傾斜の気持ちのいい林道を登り切ると「ダイヤモンドトレール」の「千早峠」に到着。

先程書いた通り、先日は「中葛城山」方面からこの「千早峠」に至り、計画変更して林道を下った。

今日はここから「ダイヤモンドトレール」を「紀見峠」方面に向かい、先日の計画の残り部分を歩く。

植林帯の中の平坦な道を進むと、程なく「神福山」を指す道標が現れる。少しだけトレールを離れ、急坂(と言っても大した事は無いが)を登ると「神福山」(792m)の山頂に出る。

小さな祠が祀られており、地図には「笹尾神社」と表記されている。ここで、今日の山行の道中の安全を祈願して、トレールに戻る。

しばらく歩くと丸太階段が現れ、結構長い下りが続く。

下り切ると国道310号線の金剛トンネルの上部を通過。また比較的に平坦な道になる。

左手(南側)に展望が開けて、紀ノ川を挟んで九度山から高野山方面が望める。

「行者杉」(715.5m)に到着だ。

広場になっており、杉の古木に護られる様に祠が建つ。古来よりこの一帯は修験道の中心的な行場で、祠には修験道の開祖「役小角」が祀られている。

ここからしばらく歩き杉尾峠を越える。

今まで植林帯だった植生が自然林に変わる。

明るくなった森の中を進むと、丸太階段の上りになる。

しかし、これも長くは続かず、呆気なく「タンボ山」(763m)に到着。

ここまで歩いて見て感じた事は、今日の天候の影響もあるのだろうが、記憶に残っていた印象よりも気持ちのいい道だという事と、上りらしい上りは全く無く、少し物足りない位だという事だ。

更に進むと「十字峠」への分岐の道標がある。

ここで「ダイヤモンドトレール」に別れを告げ、地図に破線表記されている「セノ谷」を下る。

この辺り、ダイヤモンドトレールと工事中の林道が並走している。以前はこの林道は無かったと記憶している。

「十字峠」へは、この林道を横切って谷に下る道があるはずだ。

ところが、羊歯などの草木が生い茂り、谷への道の入口が見当たらない。

林道沿いを進んでみるが、明らかに方向がおかしい。引き返して元の場所に戻る。

再度よく見ると、茂みの中に測量に使う様な赤と白のポールが立っており、微かに踏み跡があるのが確認できる。半信半疑で踏み跡を辿り、膝上位まである茂みを掻き分けて進む。記憶にあるルートはこれほど荒廃してはいなかったが、確かに谷底に向かっており間違い無いと思われる。まあ、万が一間違っていたとしても、登り返してルート変更する位の体力は残っている。

しかし谷底に降り立つと小さな沢が現れて、道は忽然と姿を消してしまった。このまま進むべきか、引き返すべきか。地図を確認するが間違ってはいない。

沢の水の中を歩いて少し進んで見る。別の沢が流れ込んで来て合流し、小さな湿原の様になっている不思議な場所に出た。

ここで対岸に再び踏み跡が現れる。ここから道は谷底を離れて、左手の山の山腹を巻いて行く。

と言っても、人一人がやっと歩ける位の細い道で、更には再び膝上位の草が茂って、足元が見えない。右手は谷底に向かって急斜面になっており、滑落すると大変な事になりそうだ。何より怖かったのは、崩落箇所が数箇所あったのだが、それが草に隠れて見え難かった事だ。まるで落とし穴の様な物で、歩いているだけで神経が擦り減る。

こういう状況が結構長く続いた。ようやく林道に出た時には疲れきっていた。谷を下る前には「少し物足りない」などと偉そうに思っていた事を恥ずかしく感じた。

コンクリート舗装の林道を下る。分岐が多くてややこしいが地図を確認しながら慎重に進む。

途中、ミツバが自生していたので、昼食用に採取する。

見覚えのある風景になり「十字峠」に到着。

ここまで来ればもう迷う事はないだろう。計画通り昼食にする。目星を付けていた静かな木陰でセッティング。



(本日のメニュー)


・ラ王(豚骨醤油)
・(ラーメントッピング用)豚肉・ネギ・ミツバ(天然・採取)
・マヨネーズ
・シーチキン マイルド
・サッポロ黒ラベル500ml
・國乃長ビール(蔵ケルシュ)330ml



変わり映えのしないメニューだが、今のところ飽きる事はない。

それと、今回もクラフトビールを調達して来た。


「國乃長ビール(蔵ケルシュ)」

詳細は下記の通り(HPより引用)
・麦芽:ペールモルト/カラメルモ ルト
・ホップ:チェコ産、ドイツ産
・酵母:エール酵母
・IBU(苦味価):25
・アルコール度数:5%
【特徴】
麦芽の旨みとキレのある味わい。食事とよく合うビールです。

HPの説明通り麦芽の旨味なのだろうか、コクが有りながらも重すぎず、美味しいビールだった。
と言うか汗を流した後に、いい景色(今日の場合は、先程歩いて来たダイヤモンドトレールが通る稜線に青い空と白い雲)を眺めながら外で飲むビールは美味いに決まっているのだが。

ここで一句
「カエル瓶 白雲浮ぶ 稜線に 夏の名残りの ツクツクボウシ」

 

今回のラーメンは、林道で採取したミツバをトッピングしてみた。豚肉との相性も良く、アクセントになって美味しかった。

 

 



後は、何と言っても食事中に遭遇した信じられない様な素晴らしい出来事。

森の中からカラ類の混群(コガラ・ヒガラ・ヤマガラ・コゲラ、15〜20羽位)が飛来し、ほんの目の前(大袈裟では無く5m位の距離)の枯枝に、一羽ずつ入れ替わり立ち替わり止まっては、さえずりを聴かせてくれる(さすがにコゲラの出演は無かった)。カラ類の混群には今迄も山中で何度となく遭遇しているが、これほどの至近距離で、しかも明るい陽の下で観たのは初めての経験だ。綺麗な景色に鳥の歌声、なんとも贅沢な昼食になった。しかし音を立てて驚かせてはいけないと思い、食器の扱いなど少し気を遣わなくてはならなかったのは事実だ。結構な時間滞在してくれていた群もやがて移動して行った。

私もそろそろ撤収する事にしよう。

ここから先は、勝手知ったるルートで「島ノ谷」の集落に下る。

南海高野線「天見」駅に到着。

もちろんその夜は、持ち帰った湧水でお湯割りを頂いた。

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槇尾山 

2016-07-31 22:19:02 | ひとり山歩き

2016年7月31日(日) Icon_walk_ss14.625km

累積標高(+)1854.233m(-)-1854.233m

 

今シーズン2度目の夏山歩き。最高気温35.1℃で昨日に続いて猛暑日となった。

決行を決めたのが昨日の夜だったので、買い出しはしていない。まずはダイエーで食料・飲料を調達してから、「中百舌鳥」駅に向かう。

8:51発「和泉中央」行の泉北高速鉄道線に乗る。「和泉中央」9:07到着。ここから「父鬼」行のバスに乗り継ぎだが、発車時刻は9:54でかなり時間がある。

私にしては早起きをしたので、余裕のある行程になった。駅のベンチでのんびり時間潰し。約2分遅れでバスが来たので乗り込む。

最近の南海バスはPITAPAが使えるようになり便利になった。

クーラーの良く効いたガラガラのバスに揺られて「槙尾山口」の停留所に到着。

下車するのは私一人だけだった。

ここから「施福寺」までは約4kmの車道歩き。猛暑の中の車道歩きは体にこたえる。

以前は「施福寺」の登り口まで南海バスがあったのだが、廃止路線になった。今でも和泉市が運営するコミュニティバスが走っている様だが、今回はあえて車道歩きを選択した。

何故かというと、今現在この場所ではダム建設計画が進行しており、いずれは道路もダム湖の底に沈んでしまって歩けなくなる。完成が何時なのかは知らないが景色も見納めかも知れないので、今の内に歩いておく事にした。

上を見上げると、はるか山の中腹辺りに、新しい付け替え道路が半ば完成していた。

以前訪問した時には、この一帯の自然環境の保護とダム建設反対を訴える看板を目にしたが、その様な看板は全く見られなくなっていた。

沿道には施福寺への道程を示す古い丁石地蔵の石仏が点在している。これらのお地蔵様も湖底に沈んでしまうのだろうか。

子供達を連れた大勢の家族が川遊びに興じる声が賑やかな「槙尾山グリーンランド」の前を通過。

「西国第四番霊場槙尾山施福寺」の石柱の建つ登り口に到着。

ここで車道歩き(約4km)は終わり。

ここからは「施福寺」の参道になり、急激に勾配がきつくなる。

沢沿いの木陰の道なので、気温は低く感じるが、息は切れるし汗が流れ落ちる。しばらく歩くと「仁王門」が見えてくる。

それほど大きくはないが、緑に囲まれて建つ姿は古寺の風格を感じさせる。

「仁王門」を過ぎると参道は石段になり、道幅も狭く更に急勾配になってくる。

猛暑のこの季節、さすがに人は少ないが、時折参拝者とすれ違う。お年寄りが多いが、やはりこの勾配はかなりきつそうで、見ていて気の毒になる。

私も少し登っては休み、水分補給してはまた登る。本堂までの登りでポカリスエット500mlを一本消費した。

「空海」が得度して剃髪した場所と伝えられている「愛染堂」や、その毛髪を祀るとされる「弘法大師御髪堂」を過ぎると、本堂に到着。

本堂で今日の山行の無事を祈願。

本堂前の広場からは、眼前にそびえる岩湧山や少し北側には金剛山が望める。絶景を前にしばし休憩。

ここは「ダイヤモンドトレール」の終点(起点は屯鶴峯)にあたる為、参拝者に交じってハイカーも多い。

ここまで来ると山頂に到着した気になるのだが(参拝者の人々にとっては「本堂」が最終目的地になる)実は「槇尾山」の山頂はここからまだ登らないといけない。

一息ついた所で「本堂」を後にする。

登って来た参道とダイヤモンドトレールの分岐点に「(右) 堺・大阪・葛井寺/(左) 高野山・粉河寺」と漢字交じりのカナ文字で標された、古い道標が残っている。

ここ「施福寺」は西国三十三所の第四番札所で、第三番が「粉河寺」第五番が「葛井寺」になる。この道標はその昔に巡礼者のために建てられたのだろう。

この分岐を左(高野山・粉河寺・ダイヤモンドトレール方面)に進む。

少し下ると再び分岐がある。左がダイヤモンドトレール、右が「粉河寺」に続く巡礼道「桧原越」。

赤いよだれ掛けのお地蔵様に見送られて、右の「桧原越」を進む。

ここからは登りが続く。蝉の声と鳥の声しか聞こえない静かな山道を歩く。谷から吹き上げる風が心地よい。

途中、登山道からほんの少し逸れた所に、小じんまりとした絶景ポイントを発見。

谷を挟んで目の前には、日本昔ばなしに登場する様な山容の「猿子城山」。この時季、まだ緑が鮮やかな「岩湧山」山頂のカヤトの草原。それらの向こうには湧き立つ夏の雲。

昼食は頂上を踏んでからにするつもりだったが、絶好の場所なので予定を変更。

(本日のメニュー)


・中華三昧(担々麺)
・(ラーメントッピング用)豚肉・ネギ
ラー油
・一味唐辛子マヨ
・シーチキン L
・アサヒスーパードライ500ml
・常盤野ネストビール(バイツェン)
330ml

 

今回の目玉「常盤野ネストビール(バイツェン)」

詳細は下記の通り(HPから引用)
モルト: Larger, Wheat
ホップ: Chinook, Tettnang
初期比重 (OG): 1.055
アルコール度数: 5.5%
IBU: 12
色合い: ヘイジー・オレンジ

アルコール度数以外の意味はよくわからない。難しい事はさておき、最近流行りのクラフトビールと言うやつだ。確か¥380程する高級品。変に濃い飲口だと嫌だなと思っていたが、予想以上にスッキリしていて香りもいい。泡がクリーミーで美味しかった。

ここで一句
「昼蝉の 気だるき声に 美味い泡
峰に湧き立つ 夏雲眩し」

 

前回の「二上山」ではまってしまった「シーチキンねぎマヨ」、今回は一味唐辛子マヨがあったので試してみた。美味。


今回、麺は少し贅沢に「中華三昧」に持参のラー油で辛さプラス。


ずっと座っていたいところだが、ここまで来てゆっくりし過ぎて、山頂を踏まずに帰るのも嫌なので撤収。

桧原越の山道に戻り先へ進む。しばらく歩くと、少し分かりづらいが山頂への分岐がある。

尾根道を進み「槇尾山」(600m)山頂に到着。

以前に訪問した際には、全く展望は無かったが、今は西側の展望が開けており大阪平野が一望できた。

逆に以前に訪問した際にあった「山名板」は一切無くなっていた。不思議に思いネットで調べてみると、登山者のマナーの悪さに施福寺からクレームがついたのが原因のようだ。完全な入山禁止にならなくてよかったものだ。

頂上から、元来た尾根道を桧原越まで引き返す。

この後「五ツ辻」への分岐で桧原越に別れを告げて下りに入る。

滑りやすい急勾配を下って行くと、左手の谷底から水音が聞こえる。地図で確認したところ滝がある様だ。

道標はないが、おそらく滝へ通じていると思われる細い道があった。時間には余裕があったので、寄り道してみる事にする。

結構下った所で道が無くなり、急斜面や岩場を、取り付けられたロープを頼りに下る。とんでもないルートになってきた。地図に(危)マークが記されていたが、その通りで足を滑らすと一巻の終わりだ。寄り道した事を後悔するが、登り返すのも嫌なので進む。

やっとの思いで沢に下り立つと眼前に岩壁がそそり立ち、少し水量は少ないが見事な滝が流れ落ちている。

「清水の滝」だ。

岩肌には「イワタバコ」が群生していた。

ここから側川渓沿いに下るが、ここもロープ場の連続で苦労する。

下流には美しい滝壺を持つ「開明の滝」がある。

更に下ると林道の終点に飛び出した。

少し登り返し「五ツ辻」から「根来谷」を下る。

途中に水場があるのでペットボトル(500ml×3)に採取。

谷を下り切ると、今朝歩いて来た車道に出る。

ここからはまた約4kmの車道歩き。朝は暑くて辟易したが、この時間になると日陰が増えて歩きやすい。

途中、草叢に潜むウリ坊に遭遇すると言ううれしいハプニングもあった。

ヒグラシの大合唱を浴びながら「槙尾山口」停留所まで歩く。

「槙尾山口」(16:48発)バス→「和泉中央」(17:21発)泉北高速鉄道→「中百舌鳥」。

帰宅後、「根来谷」の水場で採取した水でお湯割りを飲む。なかなか柔らかくて美味しい水だった。

 ※後日知ったのだが「槙尾川ダム」は2011年に橋下大阪府知事が建設中止を決定したとの事。ちょっと拍子抜けしたが、あの「丁石地蔵さま」が湖底に沈む事なく、また会う事が出来ると思うとホッとした

 

 

 

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二上山

2016-07-03 22:14:10 | ひとり山歩き

2016年7月3日(日) Icon_walk_ss10.332km

累積標高(+)992.030m(-)-1047.613m

 

朝起きて思いつきで山に登る様な事は日常茶飯事だ。しかし今回は事前に山行計画を練っていた。後は決行する日取りを決めるだけ。

最終的に今日の決行を決めたのは、昨日大阪城から偶然にその山容を見た瞬間だった。つきなみな表現だが「山が呼んでいる」と感じたからだ。

という事で珍しく早起きして余裕を持って出発。食料等の買出しも昨日の内に済ませてある。

計画通りに地下鉄で「天王寺」駅に出て、「大阪阿部野橋」駅8:24発の近鉄南大阪線の準急に乗る。途中の「古市」駅で7輌編成の後4輌は切り離されて「河内長野」駅へ向かう様だ。

前3輌は8:58「二上山」駅に到着。

私の他10人前後が下車、全てハイカーだが単独は私だけの様だ。

車窓から見える空は曇りがちだったが、改札を出る頃にはいい天気になっていた。今日も暑くなりそうだ。

麓の集落の細い道を登山口へと向かう。

10分程で案内板のある「上ノ池横登山口」に到着。既に汗が流れ落ちる。

緑の眩しい登山道を進むとすぐに分岐がある。右手には整備された木の階段、道標はないが迷わず右折。

しばらく登ると再び分岐が現れる。ここにも道標はない。何かおかしい。スマホの「山と高原地図」のGPSで位置確認してみると、明らかに登山道から外れている。最初の分岐は直進が正解だった様だ。

間違いに気付けば引き返すのが基本だと思うし、今迄もこの様な事は何度も有り、その様にしてきた。しかし今日は何を血迷ったのか、直感で地図に無い道を前進する。この後も数箇所の分岐があったが、その都度直感で進む。何故か根拠の無い自信があった。

つづら折れの急坂を登る。汗が滝のように流れ落ちる。

登り切ると尾根道に出た。再度GPSで位置確認。この尾根道も地図には無い道だった。しかし目標の「雄岳」の方向に道は伸びており、そう遠くは無さそうだ。

この後、何組かのハイカーともすれ違う。この辺りでやっと根拠の無い自信が確信に変わった。

ラッキーであった。後から思うと、この様な行動が遭難に繋がるのだと思う。今回の道迷いの原因は「油断」にほかならない。経験上、低山を侮ってはいけない事は十分理解しているつもりだ。しかし今回初挑戦の「二上山」は低山の中でも特に「初心者向き」と認識していた。これが「油断」に繋がった。「油断」は禁物だ。

山頂の手前に絶景を望める広場があり、大阪平野から大阪湾・六甲山まで一望できる。素晴らしい場所なのだが、誰一人として人はいない、ここも穴場と言っていい場所だと思う。

「二上山」は山頂が二つある双耳峰で、まずその一つ、「雄岳」(517m)山頂に到着。

全く展望は無く、人も少なく静かだ。

ここに二上山の象徴とも言える陵墓が鎮座している。

天武天皇の崩御の後、皇位継承の争いで非業の死を遂げた、大津皇子の陵墓だ。但し、大津皇子の死に至る経緯や本当の陵墓の場所についても諸説ある様だ。ややこしい話は置いておこう。

陵墓を後にして、もう一つの山頂「雌岳」を目指す。

来た道を戻り、分岐を「馬ノ背」方面に下り、少し登り返す。

「雌岳」(473.87m)山頂に到着。

広場では団体さんをはじめ多くの人達が昼食中で、「雄岳」とは対照的にとても賑やかだ。

まず「女岳三等三角点」をチェックする。

私もそろそろ昼食にしよう。

ここからは奈良盆地が一望できる。「大和三山」や5月に訪れた「高取山」辺りも見渡せる。しかし残念ながら、景色のいい日陰は団体さんに占領されている。

諦めて、山頂から少し下った静かな木陰に陣取る。

風が強いが、今日の様に暑い日にはかえって気持ちいい位だ。眼前には先程訪れた「雄岳」が横たわる。

 

(本日のメニュー)

・ラ王(味噌)
・(ラーメントッピング用)豚肉・ネギ
・マヨネーズ
・シーチキン マイルド
・キリン 一番搾り500ml
・ハートランドビール330ml

まずは「ハートランド」からプシュ!汗を絞り出した後の身体に染み渡る。

次は、昨日梅田のビアホールで飲みたいのを我慢した「一番搾り」をプシュ!

 今回も大筋で言うと定番メニューだが、シーチキンは新顔。シーチキン+玉ねぎ+マヨネーズが王道レシピだと思うが、ラーメンのトッピング用のネギが沢山有るので玉ねぎの代用にする。どうかと思ったがネギでも問題なく美味い。

ラ王の味噌味も初めて。

 

ここで一句

「雲早し 哀しき皇子の ねむる峰
グラス傾け 聴く蝉の声」

 

腹も満たされて、気持ちよくなったところで出発。

当初、ここから「岩屋峠」を経て下山し「竹内街道」を歩くつもりだった。しかし、過去に「竹内街道」は歩いた事がある。考え直して「岩屋峠」から「ダイヤモンドトレール」で下山する事にする。

山頂から「岩屋峠」への下りは、眺望の良い気持ちのいい道で、途中「大和葛城山」越しに「金剛山」が望めた。

「屯鶴峯」方面を示す道標に従い「ダイヤモンドトレール」に入る。

このトレールの特徴とも言える丸太階段のアップダウンを進む。予想はしていたが、予想以上のキツさで、何度も立ち止まり水分を補給して、息を整える。昼食時のビールは、呆気なく抜けてしまった。

途中の鉄塔広場からは「二上山」の山容が真近に見られ、双耳峰である事が再確認出来た。

フラフラになりながら、県道の登山口に到着。

ここから駅までは県道を歩く。これがまた楽ではない。この日の最高気温は33.3℃(五條)を記録。容赦無く照りつける日差しと、アスファルトからの照り返し。目の前が真っ白になりそうだ。

倒れ込む様に、何とか近鉄南大阪線「上ノ太子」駅に到着。

今季初の夏山は思いの外ハードな山行になった。

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天保山(舞洲探検)

2016-06-18 22:33:51 | ひとり山歩き

2016年6月18日(土) Icon_walk_ss18.905km

梅雨の晴れ間でいい天気。この日、最高気温は32.3℃を記録し、真夏日になった。それでも湿度はそれほど高くなく、風もある。歩くにはまずまずのコンディションだ。

かねてより企てていたのだが、なかなか実行に移せなかった「舞洲探検」を決行する事にした。以前に一度、舞洲の地は踏んだ事はある。その時は「此花大橋」を渡り、すぐに「常吉大橋」を渡りかえすルートだったので、洲の東端のほんの一部を歩いただけにとどまっている。今回は洲の核心部を歩く。

更に、「山歩き」では無いのだが、昼食(アルコール付)を計画に組み込んだ。久しぶりに、海を眺めながらビールを飲みたくなったからだ。

地下鉄「弁天町」駅をスタート。

駅前の「ライフ」で食料・飲料を調達。

国道43号線で「安治川」を渡り、遠くにUSJのホテル群を望み、右岸を下る。

「安治川口」駅前、「ユニバーサルシティ」駅前を通過し、USJの正面ゲート前に至る。

15周年記念らしく、派手なゲートが設営されていた。

大きな音で流れるBGMに混じって、場内から絶叫が聞こえて来る。色々な国籍であろう人々が、国籍など関係無しに皆が楽しそうだ。

何かとてつもなく場違いな所に来てしまった様な気がして、逃げる様にその場を後にする。

USJの外周を回って「此花大橋」を目指す。

眼前に見覚えのある螺旋歩道がそびえ立つ。前回は初めて見るその威容を誇る姿に驚愕した。

ネットで検索すると、標高(車道部までの高さ)約35mとの事。帰りに立寄る予定の「天保山」より遥かに高い。

車道部まで一気に登りきると、素晴らしい展望が開ける。

岸壁には作業中の貨物船が小さく見えた。

進行方向にど派手なゴミ処理場を見ながら橋を渡りきり、いよいよ舞洲に上陸する。

舞洲スポーツアイランドのサッカーや野球のグラウンドの辺りを通り過ぎて、洲の南側の岸壁沿いに延びる「シーサイドプロムナード」を「ロッジ舞洲」方面に向かう。

この辺りの樹木は何時頃植えられたのだろうか。人工島とは思えない森の中の遊歩道を歩く。

しばらくすると、広々とした芝生広場に飛び出した。人気も少なく静かで、昼食には絶好の場所だ。

しかし、海は見えるものの向いの「夢洲」との運河で、どうもイメージと違う。もう少し先へ進む事にする。

急に人が多くなって来たと思っていると「ロッジ舞洲」に到着した。

広大な敷地にホテル・ログハウス・キャンプ場・BBQフィールドなどの施設があるリゾート空間だ。

丁度「あじさい展」が開催されており、大勢の人が訪れていた。

人混みを避けて更に進む。

「新夕陽ヶ丘」と名付けられた高台に登る。ここからは西側の海が一望できるので、夕陽が綺麗に見えるだろう事は想像がつく。この付近からの夕陽は「日本の夕陽百選」に選出されているらしい。

賑やかなオートキャンプ場の横を通り抜け、坂を下って洲の北側の人工磯に出る。

大きな岩が敷き詰められ、海浜植物が繁茂する海岸には、遠くに先客の釣り人が一人見えるだけでとても静かだ。

遅くなってしまったが、ここで昼食にする。いい感じの木陰があったので陣取る。

強い陽射しに光輝く海を挟んで、正面には六甲の山並み、そこから西に目を向けると神戸の街から明石海峡大橋まで望める。

ビールが美味しく飲めそうないいロケーションだ。

(本日のメニュー)
・ラ王(担々麺)
・(ラーメントッピング用)豚肉・ネギ
・ホテイ やきとり缶詰(柚子こしょう)
・アサヒ ザ・ドリーム500ml
・サッポロ 黒ラベル 350ml



最近は山ばかりで、海で飲むビールは本当に久しぶりだ。

ここで一句


「梅雨晴れに 水面輝く 茅渟の海
潮の香りに 泡いと美味し」

 

今回の締めは、ラ王(担々麺)にした。

5月の「学文峰」とあえて同じ物を選んだのだが、今回はラー油を持参、辛さをパワーアップしてみた(それでもまだ少し辛さが足りない)。

腹も満たされ、潮風に吹かれていい気持ちだが、残りの道程を考えると、あまりゆっくりはしていられない。名残惜しいが店じまいする。

海岸沿いの遊歩道を歩いて「此花大橋」まで戻り「舞洲」を後にする。橋を渡って、USJの西側の道路を歩き、「天保山渡船場」を目指す。

渡船場に到着すると丁度、船が対岸からこちらに向かって来るのが見えた。一時間に2〜3便の運航なので待つのを覚悟していたが、いいタイミングだった。

船に乗り込み、正面に観覧車や水族館を見ながら、天保山側に到着。

「天保山二等三角点(4.53m)」をチェックした後、地下鉄「大阪港」駅へ。

 

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学文峰

2016-05-14 11:57:50 | ひとり山歩き

2016年5月14日(土) Icon_walk_ss7.0km

累積標高(+)757.392m(-)-714.298m

 

今回、またもや痛恨のiPhoneバッテリー切れの為、距離の計測が途中でストップ。JogNoteの計測5.9km +GoogleMapの計測1.1kmで7.0kmを手入力。

昨夜は、F君・N君・Kさんと4名で、某ファミレスチェーンのSでワインを飲み過ぎたせいか、寝坊してしまった。

今日は特に予定は無かったのだが、あまりに爽やかな好天で、じっとしているのはもったいない。残ったアルコールでボケた頭で行き先を考える。

昼から行ける所と言えば、お決まりの「旗尾岳・府庁山」(直近では昨年12月)位しか思い付かないが、出来る事なら初めての所に行きたい。地図とにらめっこしていると、同じ「千早口」駅で下車して反対側の「学文峰」と言う山が目に留まる。コースタイムも丁度いい感じだ。眺望などは期待が持てないが、そもそもこんな時間から計画を練っている様では贅沢は言っておれないし、迷っている時間ももったいないので決定する。

急いで支度を済ませ、ダイエーで買い出しをして、「白鷺」駅12:20発の電車に乗車。「金剛」駅で「橋本行」の快速急行に乗り換え。

これが失敗だった。停車するものだと思い込んでいた「千早口」駅を通過して、「林間田園都市」駅まで行ってしまう。「林間田園都市」に到着するまでの車中で地図を見ながら、乗越しついでに、予定変更して「三石山」に登って見ようかとも考えた。しかしこの時間からだと、さすがにコースタイムが厳しい。思案している内に到着。運良く、隣のホームに折り返しの電車が停車していたので、慌てて飛び乗る。

そんなこんなで「千早口」駅に到着したのは13:09だった。

ここで家にモバイルバッテリーを忘れて来た事に気付く。とにかく、人間慌てるとロクな事がない。この事が冒頭に書いた出来事の原因になる。

スタート前からミス連発だが、気持ちを落ち着かせてスタート。

駅前から集落の中を縫う迷路の様な細い道を行く。

工事中の広い農道に出ると、目の前のこんもりとした新緑の森に包まれる様に「地蔵寺」がある。鄙びた山寺という風情で、農道が無ければもっと良いのだが。

その農道を少し歩くと、トンネルがポッカリと口を開けている。地図によるとトンネル手前の左手に、登山道の入口があるはずなのだが、石積みの高い壁になっている。見落としたかと思い、戻って探すが見当たらず、少し焦る。落ち着いてもう一度辺りを見渡すと、左手ではなく右手に赤テープを発見。

近寄ると草陰に「←ジルミ峠/千早口駅方面→」の道標を発見。細い山道が延びており、間違いなさそうだ。

「シライトソウ」が群生しており、可憐な白い花の中を進む。

薄暗い植林帯の谷筋の緩やかな傾斜を登る。

河内長野市が設置した、山中に似付かわしくない道標が忽然と現れる。ここが「ジルミ峠」の様だ。直進すると「唐久谷・神納」方面に抜ける。

ここを左折、ここから「旗尾岳」の急登を彷彿とさせる激登りになる。

少し残っていた昨日のワインが一気に抜ける。

幸い激登りはそう長くは続かず、山腹を巻く平坦な道をしばらく歩く。再び登りになり、尾根筋の三叉路に乗り上げる。

ここは右折が正解の様だが、左も気になり少し進んでみると小さなピークが現れた。

山名板が取り付けられており「地蔵山」(393m)とある。地図にも乗っていない山だが眺望がいい。こう言う場所を穴場と言うのだろう。昼食にしようかと思ったが、日陰がないので今日の気候だと暑い。

三叉路まで戻り先へ進む。背丈程もある羊歯の中を登って行く。

程なく「学文峰」(414.43m)(山名板の山名は間違いか?)の山頂に飛び出す。

山頂には「唐久谷 三等三角点」の石柱がある。良く見ると三角点には「Ucode」と書かれた小さな丸いプレートが埋め込まれている。気付かなかったが、後で写真を見てみると「一徳防山」や「高取山」の三角点にも埋め込まれている。調べて見ると「インテリジェント基準点」という物で、場所情報などが書き込まれたICタグを内蔵したプレートの様だ。

木々に囲まれ清涼とした山頂で、木立の間から「金剛山」が顔を覗かす。

今度こそ昼食にする。三角点の石柱をテーブル代わりに使わせて貰う。

先ずは、よく冷えたビールでぷは〜!

ここで一句

「鮮やかに そよぐ青葉の 風の音
グラスでゆれる 木漏れ日を呑む♪」

 

(本日のメニュー)


・ラ王(担々麺)
・(ラーメントッピング用)豚肉・ネギ
・ホテイ やきとり缶詰(塩味)
・キリン ハートランドビール500ml
・上撰 白鶴 200ml

ラーメン、缶詰、ビール、日本酒という王道を行くラインナップだが、多少の変更点はある。ラーメンは何時もの「マルちゃん正麺」ではなく初めて「ラ王」に、味も「担々麺」にしてみた。缶詰はバーナーで温めて、ラーメン用のネギを流用してトッピング。(それぞれ、ラーメンはもう少し辛さをプラス、缶詰はレモンかユズをかけるのもいいかも)

食事中ふと足元を見ると、大きな蟻が自分の二倍以上はあろうかという白い物体をせっせと運んでいる。よく見ると私の落としたインスタント麺のかけらだった。こうやって掃除をしてくれていると思うと、ありがたい事だ。

白鶴のぬる燗も飲み干して、ほろ酔い気分で撤収する。

ここからは、あまりアップダウンは無いが、林道や関電道が交差していてややこしい。

赤テープの目印を頼りに尾根道を行くと、三叉路にぶち当たる。

左に進むと「伊谷ノ峰」(491m)だが、今日は時間もないので、登頂は次回の楽しみに取っておこう。

三叉路を右折して更に尾根道を進む。

「ジルミ峠」の物と同様の道標が現れる。ここが「上峠」になる。

落葉の急坂を下ると舗装された林道に出る。林道を下ると流谷の集落が見えてきた。

この辺りの路傍にミツバが群生していたので収穫させてもらう。

長閑な田園風景の中を歩き、スマホで写真を撮影しようとシャッターを押したところで画面が真っ暗になった。

トボトボと「天見」駅まで歩く。

帰宅後、収穫したミツバを卵とじにしていただく。さすがに天然物は香り高く美味しく思った。

 

 

 

 

 

 

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