2018年10月20日(土) 11.304km
累積標高(+)1588.470m(-)-1649.855m
今回の山歩きは、事前に計画を練っていた。
週間天気予報をチェック。食料も事前に調達。行き先は久しぶりの「雲山峰」。
準備は万全のはずだったのだが、一つ心配事を思い出す。「そう言えばガスカートリッジのガスが心細くなっていた」。念のために帰りに「スポーツ・デポ」で買う事にする。
ところが、ここで悪い癖が出てしまう。やめておけばいいのに、F君・N君・U君とちょっと一杯。帰る頃には「スポーツ・デポ」は閉店していた。
翌日、改めてガスカートリッジを点検して見るが、やはりガスの残量が微妙だ。
仕方なく予定の出発時間を遅らせて、近所の「コーナン」(9:00開店)に飛び込み、「PRIMUS GAS CARTRIDGE IP-250G」を購入して駅に向かう。
予定より約一時間遅れの10:30にJR阪和線「山中渓」駅に到着。
「山中渓」駅は、おそらく大阪府下では珍しいであろう無人駅。一台だけの自動改札機のリーダーに「PiTaPa」でタッチ(今月からJRでも「PiTaPa」のポストペイサービスが使用できる様になって便利だ)。
今日は予報では「晴れ」のはずだったのだが、朝から小雨が降ったり止んだり。しかしそれも回復方向で、駅を出る頃には雲は多いが青空も見え始めた。
駅前の道は、古くは「熊野街道」近世には「紀州街道」の一部にあたる。この道を南に少し歩くと「山中関所趾」の石碑が建つ。
この前を右折して「山中川」を渡り「JR阪和線」の下をくぐる。
「銀の峰ハイキングコース/紀泉アルプスコース」の表示に従い左折。民家の中を歩くとグラウンドに突き当たる。右折して「阪和自動車道」の下をくぐると山道になる。
自然林の中の急坂を登っていく。
残念ながら、かすかに期待していた紅葉には、やはりまだまだ早かった様だ。
この日の最高気温は20℃と、めっきり秋めいて来たとは言え、登り続けると汗が流れる。
この辺りは小鳥が多く「ヤマガラ」「コガラ」「コゲラ」などが間近に確認できた。
小鳥の声に励まされながら、約40分間の登り。今回のルートでは、ここの登りを乗り切れば後はそれ程の登りは無い。
「雲山峰/第一パノラマ」の道標が見えて尾根筋に乗り上げる。
ここは左折なのだが、右折してすぐの「第一パノラマ展望台」に寄り道。
あまり期待はしていなかったのだが、ここが何とも素晴らしい展望であった。
この日は空気が澄んでおり、関空から大阪の中心部、六甲山系、神戸の市街地、明石海峡大橋から淡路島まで大阪湾の周囲をぐるっと一望できる。
この場所は以前にも何度か訪れた事があるのだが、これ程素晴らしい展望だった印象が無い。しばらく景観を楽しんでから登山道に戻る。
ここから「雲山峰」山頂を目指す。自然林の中の平坦で気持ちのいい尾根筋を進む。
「四ノ谷山」への分岐に到着。左折すると「四ノ谷山」なのだが、今日は寄らずに右折。ここからは緩やかなアップダウンが連続する。
途中で左手の視界が開けて、紀の川流域の向こう側に続く山並みを望める。
スマホアプリの「AR山ナビ」を使って山座同定して見る。紀州富士と呼ばれる「龍門山」の向こうには、大峰山系に属する近畿最高峰「八経ヶ岳」まで見渡せる。
この後もアップダウンが長々と続く。緩やかとは言え、ボディブローの様に脚に効いてくる。
「鳥取池」からの登山道との合流点を通過。ここから山頂までは登りが続く。たいした傾斜ではないのだが息が切れた。
「雲山峰」(489.9m)山頂に到着。山頂はそれ程広くは無く展望も無い。
「ツリガネニンジン」?の花が一輪ひっそりと咲いていた。
ここからは下り。この辺りも傾斜は緩く歩き易い。
「井関峠」への分岐を左折すると、すぐに「展望広場」に到着する。
ここがまた絶景で、ベンチの並ぶ広場からは、眼下に和歌山市街を縫う様に流れる紀の川や、紀伊水道に浮かぶ島々が展望出来る。
ここで昼食にする。
(本日のメニュー)
・いなばチキンとタイカレー(イエロー)
・いなばバターチキンカレー(ココナッツミルク仕立て)
・パパッとライス こしひかり
・鯖(みそ煮)缶
・七味
・プレミアムエビス 500ml
・黒松白鹿純米 270ml
それではビールで乾杯!
(ここで一句)
滔々と 流れ下りし 紀の川の
輝く水面 エビスに似たり
本日のおツマミは鯖(みそ煮)缶をバーナーで温めて、持参の七味を振りかけてピリ辛にして見る。
美味い。
日本酒に燗をつけて、鯖(みそ煮)缶でチビチビとやる。
その間に「パパッとライス こしひかり」を湯煎。
ここでガス切れ。
出発を遅らせてガスカートリッジを購入しておいたのは、やはり正解であった。
メインディッシュは、「いなばのカレー」。
先月の「地蔵山」で久しぶりに食べて、またハマってしまった。
今回は初めての「バターチキンカレー(ココナッツミルク仕立て)」と「チキンとタイカレー(イエロー)」の相がけ。
言うまでもなく美味い。
腹も落ち着いたところで出発。
当初は「井関峠」経由で「六十谷」に下るつもりであったが、スタートが遅れてしまった為に予定を変更する。
ここから「紀伊」駅方面に下る初めてのルートを行く。
下りながら、絶景が名残惜しいので振り返る。
そこには秋の陽光を受けて、黄金色に光り輝く海が見えた。幻想的な風景に思わず息を飲む。
朝から歩いていて、やはりこの一帯でも台風の爪痕が目に付いた。
結構な大木が、いたる所で根こそぎ倒れている。改めて自然の猛威に対して畏怖の念が湧いてくる。
ここからも自然林の中の気持ちのいい道が続く。
この辺りの山域は全山とまではいかないのだろうが、自然林の比率が非常に高い。生物の多様性という面では、やはり植林帯より自然林帯の方が面白い。
役ノ行者堂・六十谷駅方面と落合・紀伊駅方面への分岐。今日は紀伊駅方面に向かう。
この後、腰くらいまで丈のある笹原を通り抜ける。ここからは紀の川流域の田園地帯を眼下に望めた。
竹藪の中の非常に滑りやすい急坂を下り切ると、眼前に阪和自動車道の鉄柵が立ち塞がる。
近づいてみると「紀伊駅方面へはこの扉を通ってください」の文字が。通り抜けできる事が分かってホッとする。
扉を開けて、高速道路下の通路を抜ける。
舗装路を下って行くと民家が見え始める。
コスモスなどが咲く、秋の集落を歩いて「紀伊」駅に到着。