お散歩日和 ♪

「山歩き」「街歩き」と「酒」の日々・・・

旗尾岳・府庁山

2017-03-19 21:55:15 | ひとり山歩き

2017年3月19日(日) Icon_walk_ss9.934km

累積標高(+)1287.098m(-)-1244.004m

 

春分の日の前日(三連休中日)、春本番を思わせる様なポカポカ陽気に誘われて、久しぶりの山歩きを計画(昨年11/26の京都トレイル以来)。自分で勝手に「寒い間は山歩きはシーズンオフ」と決めている。本当の登山家からすると「何をバカな事を言っているんだ」と言う様な事なのだろうが、私は本当の登山家では無いので、これでいいのである。

言い訳はこれ位にして、今日が今シーズンの開幕戦になる。昨年が4/16の「一徳防山」だったので、今年は一月近く早い開幕になる。約4カ月ぶりの山歩き。さて、何処を歩こうか。無難に楽なルートで足慣らしをするか、それともいきなりハードなルートで調子を試してみるか。思案の末に後者を選択。「旗尾岳・府庁山」ルートに決定。前回(一昨年の12/6)同ルートを歩いた際の日記にも記したがなかなかハードなルートで、ここを踏破出来れば自分が行く近場の低山なら何処でも歩けると思っている。

前日に食料の買出しも済ませているので、南海高野線「白鷺」駅に直行。9:57発の急行で「千早口」駅に10:27に到着。

改札を出て遊歩道を「天美」駅方面に向かう。途中、左手に「旗尾岳」への登山道の入口がある。

登山道に入ると、いきなりの急登。何度も歩いている道なので、覚悟はしているのだが毎回つらい。登り始めてすぐに、国道371号線のバイパスの工事現場に出る。左右の山腹に開いたトンネルを繋ぐ橋の下をくぐる。それにしてもこの道路は何時完成するのだろう。記憶を遡っても思い出せない位前から工事している気がする。工事現場を越した辺りから更に傾斜はきつくなる。汗が流れる。最初の高圧線鉄塔まで登った所でウインドブレーカーを脱ぐ。

気候は春めいて、下界の遊歩道を歩いていると春の草花が咲き誇っていたが、山に入ると花は見られず、まだまだ冬の勢力の支配が強い。

更に急登は続く。長らく使っていなかった太腿やふくらはぎの筋肉が悲鳴を上げる。少し登っては休みを繰り返し「旗尾岳」(548m)山頂に到着。

樹々に囲まれた山頂からは展望はなく、少し休憩して先へ進む。

ここからは苦労して登って来たのが馬鹿らしくなる位の下り。下ってから「府庁山」に登り返すのだが、これがまたキツい。開幕戦なので調子を見て最悪の場合、下り切った所から「才ノ神谷」にエスケープする手もある。今の所、かなりキツいのはキツいが何とか最後まで行けそうだ。毎回思うのだが、この山は「修行の山」だ。特に動植物の少ないこの季節は黙々と登り降りを繰り返すのみ。

楽しみと言えば昼食位だ。と考えている時、とんでもない事に気が付き、目の前が真っ暗になり、その場に倒れ込みそうになる。大袈裟と思われるかもしれないが、私にとってはそれ位重大な事件だ。何に気付いたかと言うと、昼食のメインディッシュのラーメン用の水を忘れたと言う事だ。大失態である。絶望のドン底で、「才ノ神谷」へのエスケープに気持ちが傾きかける。

その時「府庁山を越えて、十字峠から島ノ谷に下った辺りに綺麗な沢があった」事をふと思い出した。山頂での昼食は諦めた。下がっていたモチベーションを立て直し、「府庁山三叉路」を目指し、再び急登に挑む。

筋肉の疲労と空腹に耐えながら、よじ登る様に進む。「府庁山三叉路」(610m)に到着。

しばし休憩。遠く霞む「岩湧山」方面の雄大な眺望に心が癒される。

ここからはガレて足下の悪い檄下り。登りもキツいが、疲れた足には下りもキツい。膝が笑う。下り切ってからも地味に辛い小刻みなアップダウンが続き、「十字峠」に到達する。

「十字峠」は文字通りの十字路で、「直進・(ダイトレ)タンボ山/左折・石見川/右折・島ノ谷」になる。右折して島ノ谷の集落方面に下る。やがて沢音が聞こえ始めると、林道に合流。

やっとの思いで水にありつけた。沢の上流に人家は無い。生で飲むのは怖いが、沸かせば使えるだろう。ペットボトルに水を採取して、下流に向かって、昼食に適した場所を探す。

途中、怪我の功名と言うのだろうか、「フキノトウ」の群落に出くわす。時期的には遅いのだが、山間の谷筋は下界よりも季節の進みが遅いのだろう。一刻も早く昼食にしたいのだが、こんなお宝を放っておく訳にはいかない。採取する。

この後、沢沿いの平坦地を発見して店開き。



(本日のメニュー)
・ラ王(豚骨)
・(ラーメントッピング用)豚肉・ネギ
・シーチキンLフレーク
・マヨネーズ
・ハートランドビール500ml
・月桂冠210ml

久しぶりの超定番メニュー。


まずは冷えたハートランドをグラスに注ぐ。ビールの泡の黄金比率7:3とはいかないまでも、結構上手く注げた(リュックの中で揺られたビールを上手く注ぐのは結構難しいのだ)春の陽光に光輝く琥珀色の液体を、渇いた喉に流し込む。ここまでのハードな行程の代償として、納得の美味さ。と言うか、ハードであればハードであるほど、美味いと思える。ビールとはそう言う不思議な飲み物だと思う。

(ここで一句)

「水温む 沢の水音 さらさらと グラスに陽射し 輝く琥珀」

谷筋と言う事もあり、この季節だとまだ、じっとしていると肌寒くなってくる。

バーナーで水を沸かして「月桂冠」の燗をつける。

ネギマヨシーチキンをアテにちびちびと暖をとる。

気持ち良くなって来た所で、シメのラーメン。沢の水のおかげでメインディッシュを無事に調理する事が出来た。満腹になり一段落。

島ノ谷の集落の中を「天見」駅を目指して歩く。

野草の花が咲く、早春の山里を、ホロ酔い気分で歩くのは何とも気持ちいいものだ。


今シーズンの初登り、調子を見る為に敢えてハードなルートを選んで見た。完歩は出来たものの、かなりの疲労が残った。調子はどうなのか判断が難い結果となった。


採取した「フキノトウ」は帰宅後「フキ味噌」にした。春の訪れを感じさせる独特の香りとホロ苦さ。酒が進む。

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