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観た映画の感想とそれから連想したアレコレ(ネタバレ有)。

レイクサイド マーダーケース

2006年08月13日 | Weblog
監督:青山真治
原作:東野圭吾 『レイクサイド』(実業之日本社刊)
脚本:青山真治
   深沢正樹
撮影:たむらまさき
   池内義浩
美術:清水剛
音楽:長嶌寛幸
出演:役所広司:並木俊介
   薬師丸ひろ子:並木美菜子
   柄本明: 藤間智晴
   鶴見辰吾:関谷孝史
   杉田かおる:関谷靖子
   黒田福美:藤間一枝
   眞野裕子:高階英里子
   豊川悦司:津久見勝
   牧野有紗:並木舞華
   村田将平:藤間直人
   馬場誠:関谷拓也
2004/日本/1h58m ☆☆☆★

 『容疑者Xの献身』(文藝春秋刊)で第134回直木賞を受賞した東野圭吾の小説『レイクサイド』を「EUREKA」の青山真治が監督したミステリー。東野圭吾原作の映画化は『秘密』『g@me.』に続き3度目となる。3組の家族が中学受験の勉強合宿のために集まった湖畔の別荘で突発的な殺人事件が発生、それぞれの思惑を秘め協力して隠蔽を図る親たちの姿と意外な真相をミステリアスに綴る。いわゆるワンロケーションの密室劇なので俳優の技量にウェートがおかれる。役所広司、 薬師丸ひろ子、柄本明、豊川悦司らの実力派俳優陣が、それぞれの個性を遺憾なく発揮した演技合戦は見どころ。
 ある日、中学受験を控えた子どもを持つ3家族が講師を招き、湖畔の別荘で一緒に勉強合宿を開く。家族とは別居中の並木俊介も、中学受験には疑問を持ちつつも妻・美菜子と娘の舞華のために仲のよい夫婦を演じてこの合宿に参加した。そして講師・津久見の指導のもと、子どもの勉強や面接の訓練などに打ち込む3家族。そんな時、俊介の仕事仲間で愛人でもある英里子が突然別荘にやって来る。その晩、俊介は英里子と外で落ち合う約束をするが、英里子は現れず別荘に引き返すと妻と他の2夫婦に囲まれて英里子の死体が横たわっていた。「私が殺したの…」美菜子の言葉に愕然とする俊介をよそに、事件の受験への影響を恐れた親たちが死体を湖に沈め隠蔽工作を図ろうとするのだったが…。本格的推理ドラマを期待すると、謎解き要素は薄くて物足りないかもしれないが、真実が明らかになる瞬間はやはりゾッとする。ラストにルネ・クレマン監督の「太陽がいっぱい」を思い起こす方もいるだろう。
 杉田かおるはバラエティ番組より映画の方が似合う。夫婦役の鶴見辰吾とはTVドラマ「金八先生」でも同期だった気がする。


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