mapio's STREETS OF MOVIE

観た映画の感想とそれから連想したアレコレ(ネタバレ有)。

パーフェクト・ストレンジャー PERFECT STRANGER

2008年04月25日 | Weblog
監督: ジェームズ・フォーリー
脚本: トッド・コマーニキ
原案: ジョン・ボーケンキャンプ
製作: エレイン・ゴールドスミス=トーマス
製作総指揮: ロナルド・M・ボズマン、デボラ・シンドラー、チャールズ・ニューワース
撮影監督: アナスタス・N・ミコス
美術: ビル・グルーム
編集: クリストファー・テレフセン
音楽: アントニオ・ピント
キャスティング: トッド・セイラー
共同製作: ステファニー・ステファニー・ラングホフ、ダニエル・A・トーマス
音楽スーパーバイザー: デニス・ルイソ
衣装: レネー・アーリッヒ・カルフス
出演:
ハル・ベリー(ロウィーナ・プライス:元敏腕新聞記者)
ブルース・ウィリス(ハリソン・ヒル:大手広告代理店社長)
ジョヴァンニ・リビシ(マイルズ・ヘイリー:ロウィーナの元同僚、天才ハッカー)
ゲイリー・ドゥーダン(キャメロン:ロウィーナの恋人(?)グレースの元恋人)
ポーラ・ミランダ(ミア・ヒル:ハリソンの猜疑心の強い妻)
ダニエラ・ヴァン・グラス(ジョージィ:ハリソンの秘書「歩く記憶装置」と呼ばれるサイボーグのように忠実な大女)
ニッキー・エイコックス(グレース:ロウィーナの幼なじみ)
リチャード・ポートナウ(ナーロン)
パティ・ダーバンヴィル(エスメラルダ)
クレア・ルイス(ジーナ)
2007/米/110min. ☆☆☆☆

 インターネットをはじめ、様々なコミュニケーション手段が発達した現代において円滑なコミュニケーションを保つには、誰もが何かしらの秘密を持っており、誰もがダークサイドを隠して生きている、そんな現代社会の問題点に注目して、サスペンスへと仕上げたのがこの作品です。ニューヨーク郊外で女性の変死体が発見された事件をきっかけに、被害者の幼馴染みの女性記者が事件の渦中にはまっていくスリラー。監督は『コンフィデンス』のジェームズ・フォーリー。ヒロインの女性記者を『チョコレート』のハル・ベリーが、事件に関わる大富豪を『ダイ・ハード4.0』のブルース・ウィリスが演じます。甘い言葉を囁きまくる彼の演技もなかなか新鮮です。この映画はハル・ベリーとブルース・ウィリスの初共演が1つの売りですが、そのウェイトは4:1くらいで圧倒的にハル・ベリーが上です。要はブルース・ウィリスは刺身のツマ程度の共演で、ほとんどハル・ベリーの単独主演映画という感じです。犯人は大きな秘密を隠したまま“パーフェクト・ストレンジャー”(完璧な別人)となり、スクリーンに現れます。それが誰なのかを探す映画ではないですが、終わりかと思われた辺りから(ラスト7分11秒)明らかになっていく事件の真相は必見です。最後には驚きと共に、人間を信頼することが難しくなった現代の悲哀が感じられるかも知れません。

 半年かけて上院議員のスキャンダル(同性愛)の決定的証拠を入手、同僚マイルズ(オタクなコンピュータのエキスパート)と祝杯をあげるも、上層部の圧力でボツとなり納得できずに会社を辞めた元新聞記者のロウィーナ(ハル・ベリー)。彼女はある夜、幼馴染のグレース(ニッキー・エイコックス)からオンライン・ チャットを通じて知り合い&不倫関係に陥るも、早々とグレースを捨てた、広告代理店のCEOにして大富豪のハリソン・ヒル(ブルース・ウィリス)の話を聞いた。その数日後、グレースは変死体となって発見されてしまう。死の真相がハリソンの口封じではないかと疑ったロウィーナは、大スクープを得るべく独自の調査を開始。元同僚のマイルズの力を再び借り、ロウィーナはキャサリン・ポーグと名前を変えて、派遣社員としてハリソン・ヒル社に入り込むことに成功する。ロウィーナはどんな会社にも居そうな情報通でおしゃべり好きな女性社員から流される情報と、直接ハリソンと交わすようになったチャットによって、表に見える成功者の顔に隠されたハリソンの裏の顔に徐々に迫っていく。ハリソンは、いわゆる大企業のムコ養子。要はハリソン・ヒル社の事実上のオーナーは、美しいが異常に嫉妬深い妻ミア (ポーラ・ミランダ)の父親だから、離婚されたら今のハリソンの地位はパー。もっとも、彼は世間によくあるバカ社長ではなく、仕事はよくできそうな切れ者で、彼が女好きで浮気話が絶えず、過去何人も愛人がいたことをよく知っていた妻のミアは亭主にこれ以上浮気をさせないように、最近「歩く記憶装置」と呼ばれるサイボーグのように忠実な大女ジョージィ(ダニエラ・ヴァン・グラス:アルマーニ・ジーンズやマックスファクターのモデ ル時代を経て女優になった彼女は一見、ミラ・ジョボビッチを連想させるが生まれはアムステルダム)を、ハリソンの秘書としてつけていた。そんな中、後半に入って突然登場するのが、ロウィーナの恋人のキャメロン(ゲイリー・ドゥーダン)。それまで全くアナウンスされていなかったキャメロンが、後半に至って突然ロウィーナの部屋を訪れ、熱い抱擁とキスを交わしているシーンを見ると「なぜ、今頃・・・」と思ってしまう。しかも、そこにマイルズからの電話が入り、2人の熱い雰囲気を察したマイルズが重大なキャメロンの秘密情報をロウィーナに伝えたため、ロウィーナは突然キャメロンに対してぶちキレル。
 つまり、人は誰でも、あなたにも人に知られたくない秘密があるのは当然。殺されたグレースにはどんな秘密が?そして、ハリソンにはどんな秘密が?さらに、一見ロウィーナの補助役に徹しているように見えるマイルズや、 ロウィーナの恋人キャメロンだって、その本人に注目してみれば、あんなこんなの秘密があるはず?すると、この映画で活躍をするロウィーナだって秘密が…。「結末は決して誰にも言わないで下さい」と宣伝にあったので、この映画のクライマックスは忘れたらまた観ます。
 


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