小雨、25度、91%
インドも北と南では食べるものが違います。私が行くインドは北ばかり、市場に行くと道端に並べられた野菜はどれも乾涸びてみえます。トマトだって、真っ赤ではありません。タマネギなんか私の握りこぶしくらいです。北は、小麦がとれます。南は、お米がとれます。南のカレーは、ココナッツを使うのが特徴です。
私が初めて作ったインドのカレーは、インド北部の出身の方の本でしたから、以来、北の方の汁気の少ないカレーです。香港には、インドから直接来る食材が昔から豊富です。スパイスにしても、豆類もバスマティライスだって、最近では、パンニールチーズの冷凍も手に入ります。挙げ句に、インドのあの小さなタマネギ、トマトだって売っています。どこの国の人も自国の食べ物が一番のようです。
クミンシードとタマネギ、トマトで作るカレーのベースが基本です。これにマトン、チキン、豆をくわえ、コリアンダーの粉末、ターメリック、レッドペッパーで風味を付けます。 基本の香辛料です。仕上げに、それぞれのマサラを一振り。ミートマサラ、チャナマサラ(豆用)、ブリアニマサラなどインドのマサラを使います。レッドペッパーは、変色防止のため冷凍庫に入れています。
今回は香港のトマトを多く使ったために、やや汁気が多めになりました。香りのよさは、インドカレーが最高だと思っています。プレーンなプラオライスもいいのですが、ナンを焼きました。 ナンは、ごちそうのパンです。パンといっても、発酵なしのパン。本場ではタンドールの内壁に貼付けて焼き上げます。我が家では鉄鍋で油を引かずに焼きます。ナンはごちそう、普段はチャパティという全粒粉のやはり発酵なしのパンが焼かれます。一昨年、デリーのアルクベーリーさんのお宅に伺った折は、お手伝いさんが食事の間中、温かなチャパティを持って来てくださいました。もちろんナンも焼きたてが一番。形作っておいて、主人が帰ってから焼き始めます。
インドカレーは、ギーや、生クリーム、ヨーグルトで辛さを押さえます。これは、イギリスの統治下にあったからではなく、昔からのインド料理の秘訣です。そしてどんなに乳製品を使っても、やっぱりインド料理になるから不思議です。
インド風、マレー風、中華風、タイ風、ベトナム風、インドネシア風・・・東南アジアの味覚を沢山、シンガポールで知ることができました。
暑さと湿気の厳しい台湾、ちゃんと食べないと体がもちません。カレーを食べなくちゃ!
インドカレーは日本にいるときから作っていました。当時はスパイス集めが大変でした。ないものばかり。
私も、香港でコレーの種類の多さ、美味しさを覚えました。そのうえここは何でも揃いますから、ラッキーです。