チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

道明の帯締め「五舞鸞」

2017年10月16日 03時55分48秒 | 身の回りのもの

雨、17度、99%

 香港から引越しの荷物の第2便を送ったのは昨年の6月のことでした。最後の便を出すまで半年の間使わないと決めた物を入れました。その中には和服一式が入っていました。荷物を受け取りタンスにしまったまま、昨日までたとうしを開けることもありませんでした。

 和服は全て私が働いた小さなお財布から求めたものです。ですから大したものは持ちません。正式な場所に着て行けるものなど一枚切りです。ほんの僅かな着物ですが愛おしく思います。着物は細々と小物も揃えます。季節や和服の生地に合わせて揃える楽しさもあります。数少ない帯締めは、上野の「道明」で求めました。 帯の上から締める帯締めですがこの一本で雰囲気が違ってくるから不思議です。「道明」のお店に伺う度に和服の知識の乏しい私はいろいろなことを教えてもらいました。もう和服を増やすつもりはありません。母が残した反物、3本ほどを仕立ててもらえばお終いにします。

 先日福岡のデパートで「道明」が臨時に出店していると知りました。どんな品揃えなのかと足を運びました。紐を組んでいる「道明」のお店の方も来ています。びっくりしたのは上野のお店と同じくらいの種類、色の帯締めが並んでいます。無地の冠組の帯締めは色が少しずつ違います。うっかりすると手持ちの帯締めと同じ色を求めてしまいそうです。私は一番手前の「三井寺」と名前を持つ笹浪組の一本を除けば無地の冠組です。組み方が違うと締まり方が違います。棚に並んだ帯締めは日本の色の世界に導いてくれます。今までに見たことのない組み方、色遣いの帯締めが目にとまりました。お聞きすれば新しく出たものだそうです。

 「五舞鸞」と書いてゴブランと読みます。ゴブラン織りのゴブランです。二色ありました。青が基調なものと赤が基調なもの、赤の色目を取り上げました。私の帯締めにはない色合いです。もう増やさないつもりの和服まわりのものですが、そんなにお高いものではありません。ちょっと贅沢しました。「五舞鸞」命名も素敵です。手持ちの帯締めよりは幅がやや狭く「御岳組」と呼ばれる組み方です。

 新しいものを買うとテーブルの上に出したまま、毎日眺めます。札幌の旅行から戻り、昨日は一日雨でした。ゆっくりした気分で2階の和室に帯締めを持って上がります。数少ない帯に合わせてみるつもりです。

 染めの紬の帯の青にも合いそうです。 夏の麻の帯にも、 

羅の帯にも、 母の帯で残した刺繍の入った帯にも、 

名古屋帯で一番出番の多い花輪の帯にも、 ちょっと無理かな?袷の和服に合わせるこの帯にも、 袋帯にも、

 和服を出してくると組み合わせで遊んでしまいます。どの帯揚げを合わせようかと畳の部屋は散らかり放題。雨の午後の楽しい時間でした。

 日本に戻って来てやっと余裕ある時間ができて来ました。帯締めを買わなかったら、和服のことはまだ忘れていたかもしれません。今日も一日雨です。久しぶりに和服に袖を通してみます。 

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 飯盛山、叶岳を登る | トップ | 縞ホッケの開き »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿