すっかり暖かくなり、
炬燵をしまうのなら今しかない。
それほどの暖かさになり、
それでも、炬燵をしまえない。
恐ろしや~。
おはようございます。
よねさんが、今こそ、ビバ炬燵!
だそうでして、
お籠もりになって居られるのです。
冬の間は、座布団に居られたのに、
今になって、炬燵の中を「我が城」として、死守しておられる。
梅雨時まで、待とうか・・・
そんな訳で、今日は、
暖かな春の日差しの中の炬燵。
そんな不調和な、この部屋に、
もっと恐ろしい不調和が生じていた数日を書きます。
お久しぶりです、稲川ジュンコです。
あれは、晴れた昼下がりの事でした。
突然の強風に、窓は割れんばかりに軋み、
私は、嫌だな~嫌な気がするな~と思っていたんです。
すると今度は、ぱたっと風が止んだ。
止んだ途端に、部屋の中で、ギシッと音が鳴ったんです。
私は、とっさに思ったんです。
「何かが、来た!」と。
私は、たまに、そう思う事が、あるんです。
でも、そんな時は、気のせいだと流すようにしている。
そうしていると、知らぬ間に、気配は消える。
ところが、今回は、そうは行かなかったようなんです。
1日目、せっかくの連休の昼下がりだ。
ゴロゴロと昼寝に興じようと思っても、
どうにも居心地が悪い。
空気が重くて、なんだか息苦しい。
その日を境に、
そもそも寝つきがいい私が、夜も眠れなくなって行くんです。
2日目、重い体を引きずるように過ごす中、
気配は、さらに存在感を増していく。
下の階に響くのではないかと思う程の足音が鳴る。
ドシドシっとこれ見よがしに鳴るんです。
そこで、私は、あえて言ったんです。
「気にしない、気にしな~い」と。
3日目になると、やたら物が無くなり始める。
目の前の机上に置いたペンが、忽然と無くなるんです。
あれ?おかしいな~おかしいな~っと思い、
あちこちを探し回り、再び机に戻ると、
あるんです。ちゃんとペンが置いてあるんですよ。
そんな事を何度も繰り返し、苛立った私は、
さすがに、思わず言いましたよ。
「お前は、無邪気な堕天使か」ってね。
この程度の悪戯に、恐れてはいけない。
誰かは知らんが、誰だろうな~とも思わんぞ!
お前の事なんて、考える暇も持たん!
無視だ。お前なんて、無視だ。
そう己に言い聞かせながらも、
そうは行かない気もし出した矢先の事でした。
その日の夜も、やっぱり寝付けないんです。
さすがに3日目ともなると、気持ちが萎えてくる。
「ここで、負けたら、つけこまれる」そう感じても、
なぜか、訳もなく涙が溢れてくるんです。
すると、まさに、つけこむように私の首に何かが触れた。
そして、ギュッと絞めてきたんです。
ギュッ、ギュッ、ギューッ。
ギュッ、ギュッ、ギューッ。
「ぐぅぅ、く・・・苦しい・・・」
ギュッ、ギュッ、ギューッ。
ギュッ、ギュッ、ギューッ。
「う・・・た・・・たすけ・・・」
ギュッ、ギュッ、ギューッ。
ギュッ、ギュッ、ギューッ。
「おまっ、ど・・・どんだけリズミカルなん・・・や?」
そうなんです。
リズミカルに首を絞めてくるんです。
まるで、苦しむ私を、弄んでいるかのごとく
アン・デゥ・トロワーのリズムで絞めてくる。
私も思わずリズムにノリかけた、その時、
携帯電話が鳴ったんです。
ポチャンッ・・・ポチャンッ・・・ポチャンッ・・・
呼び出し音が、怖い!
なぜ、わざわざ水の落ちる音を設定したんだ、私め!
お馬鹿さんか!
そう思っても、藁をも掴みたい私は、
携帯電話に必死に手を伸ばしたんです。
「も・・・しもしも」
その後の声が出せない。
これでは、ただバブリーにふざけている44歳の女だと思われてしまう。
「どな・・・た?」と声を絞り出した。
すると、電話の向こうで、相手が言ったんです。
「うめうめ、うめだけど」
うめ?
うめなの?
あの、亡くなって以来、夢にも出て来てくれない、うめさんなの?
戸惑っている私に、電話の主は構わず続ける。
「あのね、アレよ、アレ。
こんな時は、アレをやんなさい。」と。
アレって?アレってなんの事?
声にならぬまま、心でそう訴えると、うめが答えてくれたんです。
「アレって・・・アレ?なんだっけ?」
コラー!
ここで、首絞めバレリーナは、更にリズムを速めてきた。
もう携帯電話すら持っていられない。
そんな時のために、強い呪文を知っている私は、
それを唱えようにも、唱える事を許さない首絞めバレリーナ。
どうする、おかっぱ?
その時だ。
シャンシャンシャンシャンという音と共に、風が吹いた。
顔に当たる風に気付いて、眼をガッと見開いた私の目の前に、
立っていたんですよ。
うめさんだ!
突如現れたうめは、そのまま家中を走り回り始めたんです。
シャンシャンと音を鳴らして、走り回って風を吹かせる。
その風は、まるで春風のように、優しく暖かく部屋中を包んでいく。
どこに居たのか、他の猫達も起き上がって集まってきた。
どれほどの時間だったろうか。
美しい、その姿を目で追っていたら、
うめは食卓に飛び乗り、スッと立った。
そして、床に横たわっている私を見下ろした。
うめ・・・うめさんだ。
自分の涙のせいで霞む、うめの姿を、
しっかり見直そうと、私は眼をこすりながら起き上がった。
そして、再び食卓を見たんです。
しかし
うめの姿は、もう消えていたんです。
そして、首絞めバレリーナの気配も、
すっかり消えていたんですよ。
うめが旅立ってからというもの、
夢でもいいから、出て来てよ。
そんな事を、何度言って、泣いた事か。
でも、私、この事で思ったんです。
もう、そんな事、言わないからね。
あんたに心配かけないよう、もっと強くなるから。
ありがとう、うめさん。って、
空に向かって、呟いたんです。
とても不思議なお話で 今 何度も読み返しました
うめさん 会いに来てくれたんですね
首絞めバレリーナさんを追い払ってくれたんですね
さすが うめさんだ~
きっとおかっぱさんの気持ちがうめさんに
届いたんですね
会いにきてくれてよかったですね
怖い・・というより とても温かい気持ちになりました
おかっぱさん これからも猫ちゃんたちのために
頑張りましょうね
朝から とてもしあわせな気持ちになりました
ありがとうございます
私はまだ愛する猫っちを虹の橋に見送った経験がないのです。でもいつかは必ずその時が来る・・・それを考えると今から辛くて辛くてたまらないものがあります。
そしてその時がきたら夢でもいいから会いたい!って願うのでしょうね。
おかっぱさん。
うめさん会いに来てくれたのですね!
助けにきてくれたのですね!
良かったですね( *´艸`)
うめさん、会いに来てくれたのですね。
くー、可愛い顔してからに!
良かったですねー(#^.^#)
謎のリズムの首絞め(笑)。
無邪気な堕天使か!の突っ込みに
思わず笑ってしまいました。
なんだか心温まる話でした。
うめさんの亡骸を連れて
車で道に迷った時の、
あのお話を読んだ時のような
暖かさを感じました。
有難う!稲川ジュンコさん!
うめさんが会いに来てくれたんですね。
良かった・・・(。uωu)♪
しかし、おかっぱさんの着信音に爆笑しましたっΨ(`∀´)Ψケケケ
そうだよね、夢でもいいから会いになんて言ってると、うめさん、後ろ髪 …… 全身の毛引かれて、おかっぱさんの心配で、ちゃんと成仏出来なくなっちゃうもんね~ ( ´-`)
今回は?も?、うめさんのお陰で、大事に至らなくてよかったけど …… 粗塩持ってた方が、よくね?
携帯、明るい音にしようよ~ (;^_^A
そっちの才能は、無いに限るし~
で、おじさん、どうしてたんだろ??
リズミカルに、まな板で何か切ってたとか …… (○_○)!!
私の中では、現実という認識なんですが、
でもね、これが夢であってもいいんです。
私、うめと会えて、もう、それだけで、
とっても嬉しかったんです。
うめが助けに来てくれたって事が、
とっても嬉しくて、書かずにはいられなかったんです。
はい、頑張りましょうね、
お互い、元気に頑張りましょうね、ママさん。
お付き合いくださって、ありがとうございます。
若干心配でしたが(笑)、でもでも、
うめが逝って以来、初めて姿が見られて、
本当に嬉しかったんです。
夢か現実か、もうどっちでもいい。
そう思えた日なのでした。
そうですよね。別れは避けられないですものね。
だからこそ、さくらちゃんとふぶきくんと、
素敵な日々を過ごしてくださいね。
それが一番!ですよね。
こんな不思議話にお付き合い下って、
ほんと、ありがとうございます。
そうなんです、幻でも夢でもいいからって
ずっと思っていたのに、
こんなピンチに駆けつけてくれて、
もう首絞めバレリーナそっちのけ(笑)。
若かりし頃のぴんしゃんな姿で現れたから、
更に懐かしかったんです。
あぁぁ、うめさんの優しいイタズラ、
覚えててくださっているんですね。
一緒に、温かい気持ちになってくださって、
本当にありがとうございます。
また、お会いいたしましょうフフフフ
by稲川ジュンコ
お疲れ様です。
休憩時間に読んで下さったんですね。
ほろっと共感してくださって、
ありがとうございます。
私もあの時、ホロホロ温かな涙を流しちゃいました(笑)。
ねっ、着信音、
あれが一番怖かったというね(爆)!!
でもね、ほんと、そうなの。
嬉しさと共に、いつまでも心配かけてちゃダメだって
ほんとに、そう思えたんだぁ。
お塩ね、ほんとにヤバいぞーって時は、
湯船に入れたりする事はあるんだけど、
結局一番効くのは、気が負けない事なのだろうなって。
笑いでふっ飛ばせーってね(笑)。
いつも、心配してもらって、
ほんと、ありがとうございます。
おじさんはね、あの後に帰ってきたんだよ。
でね、彼ね、祖母が祈祷師だったという程、
家系的に敏感派でね。
「なんか、うめさんが居た気がするんだけど」が、
帰宅後開口一番だったというね。
おそろしや~(笑)。