10/6 仕事を終わらせてから、帯広に向かい、道東小劇場演劇祭を観てきました。
翌日も仕事があるので、北見 劇団動物園 帯広演研 のお芝居は観れず、釧路の北芸「この道はいつか来た道」を観ました。
いつもはスタッフとして裏方に回っているのですが、今回は観客です。
受付には過去に上演されたポスターが変わらずに貼られています。
このお芝居、初演の1998年の時から観ていて、札幌公演の時はお手伝い、東京アゴラ劇場でも韓国でも上演されました。
段ボールを腰にロープで縛りつけた老女と、ゴザを腰に巻きつけた老男。
二人はホスピスを抜け出し、結婚し、「死は痛いものだから、痛がって死にたい」と言い続けるも、死に切れず、7回目のプロポーズをして、結婚して「痛がって死のう」と言います。
老女の身体がだんだん動かなくなり、目も見えなくなり、老男は「痛がったって死ねないのなら寒がって死のう」と言います。
雪が舞い落ちて、背中合わせの二人は、ついに眠りにつきます。
初演の頃、「死が痛いのは、本人では無く、周りいる人たちだ」と思ってホスピス派と言い放ったわたしです。
あれから14年の時がたち、大切な人、お世話になった人など、いろんな「死」がありました。
自分の中にどんな答えも見えないままだけど、この作品が大きくなって行きました。
二人が闇に消えた時、涙が止まらず、ボロボロと泣いてしまいました。
長く続いた北芸さんの活動も、今年11月の釧路公演を持って解散することになったそうです。
釧路の演劇を支えていた老舗劇団も無くなるのかと思うと、とても切なく寂しい思いがします。
座席に座って、客電を見ていたら、「私にもここで情熱を燃やした時代が確かに有った」と確信しました。
人生、順風満帆なんてことは殆どなく、躓いたり転んだりして年を重ねていきます。
前しか向かず突き進んで来て、ふと立ち止まったら若い時がむしゃらに頑張った自分が愛おしくなります。
孤軍奮闘していると思っていても、やっぱり誰かに、何かに支えてもらっているんだなぁ・・・って感じます。
いつもは回収しているアンケート、今回は初めて書きました。
アフタートークの時間まで10分、芝居の余韻が続いていた時、T永氏の司会進行の声が聞こえました。
まだ余韻に浸っていたかったので、ちょっと雑音に聞こえました(ゴメン!)