カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

CUPS & BALLS by JAMY IAN SWISS

2021-11-14 19:07:00 | 本、DVD等

 ジェイミー・イアン・スイス氏(JAMY IAN SWISS)のカップ&ボール手順の解説DVDです。PVがありますので、まずはそれを示します。


 発売元はVANISHING INC.でより詳細な情報があります。レビューも参考になると思います。

Cups and Balls Masterclass - Jamy Ian Swiss - Vanishing Inc. Magic shop

 私はmonthly Magic Lesson Shoppersさんで購入しましたが、GINさんや他のお店でも販売しています。

【本格DVDが激安で!】ジェイミー・イアン・スイスのカップ&ボールDVD(Jamy Ian Swiss A Masterclass in the Cups & Balls)~カップ&ボールに関する大講義!~ [monthly Magic Lesson Shoppers]

 氏の手順はバーノン(Dai Vernon)の手順を基に組み立てているとのことですが、かなり異なります。ですので、商品説明を見てバーノンの手順自分も使ってるし、見てもあまり得るもの無いなと思った方には、そうでないことを強調したいです。しかもなんでこの値段?というくらいお安いです(千円台)そういう意味で既にバーノンの手順をされている方にもお勧めです。逆に1つ1つの技術の詳細な説明はありませんので、初心者の方にはあまりお勧めできないと思います。

 解説の中では多くのマジシャンの名前が出てきます、バーノン、チャーリー・ミラー、ジョニー・トンプソン、マイク・スキナー、トミー・ワンダー、マイケル・アマ―、マイク・ロジャー、その他にも出てきたかもしれません。聞いていて楽しいです。ただ、普通の速度でバンバンしゃべるので正直英語のヒアリング力の乏しい私にはおそらく半分も聞き取れてない気がします。自動翻訳でもよいので字幕が欲しい

 私が特徴的だと感じたのは、序盤のボールのセットの仕方(ボール1つで始めます)、中盤の観客を参加させているところ、ラストのファイナルロードの仕方(うその種明かしをしません)と液体を出すところです。液体の入ったグラスを出す方法は商品も含めいろいろあると思いますが氏はユージンバーガー氏の方法を使っています。ロードするタイミングはミスディレクションの効いたわかりにくいロードだと思います。

 使っているカップはステンレスの削り出しカップかと思われます。重そうな音がしています。どこのカップか言っているかもしれませんが聞き取れていません。総評的には、とても良い手順だと思いますが、私には少し難しいと感じています。です、部分的に自分でもやってみたいと思うところを手順に組み込みたいと考えています。

 ちなみに氏が演技しているときに使っている台本に関しては提供されていませんので、使うことはできません。日本人であそこまで話しながら演技をする方は少ないので大丈夫かと思いますが、気をつける必要ありです。


 ジェイミー・イアン・スイス氏(JAMY IAN SWISS)のカップアンドボールの手順についての紹介でしたので氏の本についても一言だけ書いておきたいと思います。東京堂出版から出ていて、角谷氏が翻訳されている「ジェイミー・イアン・スイスのクロースアップマジック」です。

 カップ関係では、「ザ・ソリッド・グラス」というマジックが最後に解説されています。とてもユニークなソリッドカップ手順です。この本は解説されているマジックも良いのですが、個人的にはそれ以上にコラムが面白いと思いました。「何故、マジックはくだらない見世物なのか?」や「本当の秘密」など興味深いテーマがあります。「本当の秘密」は初恋の女性にマジックのタネを聞かれたときの葛藤とその結末です。

 日本で発行されるこの本に向けた序として書かれている文章はこのような言葉でくくられています。

「もしマジックが観客のいない練習用の鏡の前でしか演じられないとしたのならば、そこでマジックは本当に起こっているのだろうか?」

 とてもいい締め言葉だと思いました(私にとっては懐かしい言葉でした)。アインシュタインとタゴールの対話であった、「月は私が見ていなくても確かにあるのです」やジョージ・バークリーの「誰も居ない森で木が倒れたときにその木は音を出して倒れたのだろうか?」という話ですよね。そこにマジックをあてはめて、マジックは観客に見せるものだと伝える表現にハッとしました。











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