今日も ぺこぺこ

ジョリ夫婦&ぺこ。3匹とも、今日も元気に「ぺこっ」てます。

「不育症(ふいくしょう)」について

2006-09-20 00:01:00 | マタニティー・エクスプレス06
「不育症」についての、インターネットで調べた内容と、私見です。

「○○症」という言葉の増産は、あたかも新しい病気が増えたかのような錯覚を
起こすのであまり好きではないのですが、とても気になる言葉なので調べて、
まとめてみることにしました。

この1年ほどの間でインターネット上において、「不育症」という言葉がよく見られる
ようになり、驚いています。
去年流産した時には「習慣性流産」という言葉が使われていたのですが、この1年
ほどで一般の意識が変化していき、用語を使い分けたということなのでしょうか。
「習慣性流産」のかつての定義は「3回以上の連続した流産」ということでした。
これに比べ、「不育症」はほぼ同義なのですが、流産回数を条件にしていません。
(2度の流産だけでは以前は特別な検査をするには至らなかったのが、現在は
「不育症」の検査として行われることがあるらしいです。)

以前の習慣性流産の定義で言えば、3度の流産を待たないと詳しい検査をして
もらえませんでした。つまり、本人が望んだとしても、医師が「3回までは習慣性
流産とは言わないので、偶発的な流産かもしれませんから。」ということで検査を
しないのが普通だったようです。しかし、考えてみてください。3回の妊娠・流産と
いえば、それだけで大体2年くらい経過していることになります。妊娠を強く望む
夫婦にとって、この2年という期間はとても長くつらいものだと想像できます。
それゆえ、「不育症」という新しい定義が生まれたのでしょう。

実際の「不育症」とその治療については、こちらに詳しく書いてあります。
http://www.kano-clinic.com/index.html

一体何が悪いのかわからず、毎回検査・検査で、そして毎月月経を迎えてしまう
ことは、不育治療中の女性にとっては心身ともに負担となることでしょう。
わたしも実は、この「不育症」の検査の一つである「卵管造影検査」を受けるかどうか、
というところまできていました。(その検査直前に、今回の妊娠・流産。)
フランスの婦人科医療界でこの「不育症」に当たる言葉が存在しているのかどうか
わからないのですが、医師の判断で、積極的な妊娠をめざしての行為の一つとして、
女性側の年齢を考慮してこういう行動に出るようです。(医師の薦めというよりも、
夫婦の希望があると思います。)
日本の医療の現在を知らないのでうまく比較できませんが、今回のわたしの「そうは」
の際、流産胎児の検査については全く触れられませんでした。つまり、「なぜ胎児が
死に至ったのか」を調べること無しに、子宮内容物を摘出しただけだったのです。
施術の予約をする前の時点でも、夫とともに「流産の原因の検査とか、何かできない
んですか?」と何度もいろんな医師に聞いたのですが、流産胎児の検査については
どの医師からも全く話が出ませんでした。現時点ではフランスでは一般的では無い
のか、それとも、これも流産3回目以降のことなのか。

わたしのかかりつけの婦人科医が、「次回の妊娠の際には低容量アスピリンを処方
して血流を良くさせましょう。」と言っていました。
これは日本でも一般的な不育症治療として行われているものです。母体の抗原抗体
反応により、胎芽を包む絨毛(じゅうもう)中に血栓が形成されてしまうと、胎児は死に
至ります。それを防ぐためだそうです。
「不育症」の原因はこれ一つでは無く、本当に沢山あるようです。だから、3度目の
妊娠でアスピリンを使ったからといって、血栓は防げるかもしれないですが正常に
妊娠が進むとは限らないのです。再び流産する可能性だって大いにあると思います。
そう考えてみると、流産を2度も続けてしまった女性の多くが、3度目の妊娠に非常に
不安を抱く気持ちがよくわかります。(それは、単に流産への不安というだけではなく、
年齢的・体力的な面から考えての、4度目・5度目の妊娠に向けてがんばれるか、
という点での不安をも内包しているのです。)

わたしは去年の流産から約1年後に、2度目の妊娠・流産をしました。それだけ
「妊娠率」が落ちているのかもしれない、と考えてしまいます。なので、あまり暢気に
待ってばかりもいられない、と思ってしまうのです。
次の妊娠がもしまた1年後で、そしてもしまたそれが流産だったとしたら、4度目の
妊娠の時には一体わたしは何歳なんだろう?果たして、それを繰り返す精神力と
体力はあるのだろうか?などと考えてしまうのです。(そして、それだけの力が無い
と思った時点で、すっかり諦めてしまうのでしょう。)
「妊娠・出産」は自然の摂理であり、誰にでも可能な当たり前の行為の一つだと
思いがちですが、それが今、なかなか難しくなってきているようですね。

妊娠反応検査やエコーなどの検査の類が進歩するにつれ、年々、正確に妊娠を知る
ことができる時期が早まり、今では「月経予定日の翌日~1週間」でも知ることができ
ます。それゆえ、初期流産の割合も必然的に高まってしまったのではないかと思います。
(かつては、妊娠していたと知ることも無く、自然に流産し、「遅れてきた月経」と認識
されていたのだと思います。)
妊娠を望めば望むほど、市販の「妊娠検査薬」を使う回数も増え、そして流産を知る
機会も増えるのかも・・・。(悪循環、かもしれませんね。)

最新の画像もっと見る