今日も ぺこぺこ

ジョリ夫婦&ぺこ。3匹とも、今日も元気に「ぺこっ」てます。

フランスの5月1日

2005-05-01 17:07:49 | Weblog
フランスではこの時期にゴールデンウィークっていうのは無いんですが、5月1日はメーデーで、そして「すずらんを贈り合う日」でもあります。すずらんは「幸運をもたらすシンボル」なんだそうです。
この日ばかりは「誰がすずらんを売ってもかまわない」ということで、不法労働者であろうともお咎めはナシだそうです。(夫談。)「でもアレって・・・多分、野原で自生してるのを勝手に取ってきて売ってるんだよ。」とも言う夫。真相やいかに???

それはともかく、4月下旬から街中がすずらんだらけになるのは事実。お店のデコレーションにもさりげなくすずらんの花が飾られ(この場合、多くは造花)、ケーキ屋さんにはすずらんをモチーフとしたケーキやチョコまで登場したり。

5月1日、ほぼ毎年わたしたちは夕方(午後3時以降カナ?)に外出するので、午前中の様子は知らないんですが、とにかく通りのあちこちにすずらん売りがいて、声をあげて誘っています。わたしたちは無難に近所の花屋さんで一番小さい束(すずらんの花2本と葉っぱ1本が束になって2ユーロ)を購入。これが一番安い。すずらんの花が一本増えるごとに1ユーロずつ値段が上がっていくみたいです。なんとも・・・。
一番売れてるのは2~3本入った束のようですが、他にも2~3株植わった鉢植えや、他の花と混ぜて立派なミニ・ブーケにしたものなどイロイロありました。

毎年すずらんなんて買いたがらない我が夫なのですが、今年は何故か買う気満々だったようで、1日の早朝に仕事を終えて帰宅する途中、朝5時半くらいにすでに通りですずらんを売り始めている気の早い連中から買おうと思ったそうなのですが、生憎小銭を持っていなくて買えなかった・・・と悔しげに。さすがに2ユーロのすずらんを200ユーロ札出して買うわけにはいきませんよね。(苦笑)

去年、寝坊したわたしたちは夕方になってすずらん目当てに外出したのですが、一番安いのはもう完全に売り切れていて、ヘナヘナになったすずらん数本の束が3~7ユーロくらいで売られていました。時間がたつにつれ、どんどん安いのは売り切れ、決断しない夫のせいで最後には10ユーロくらいのしか残っておらず、そこで夫は「すずらんごときに10ユーロなんて出せるか!」とキレたのです。「だから早めに3ユーロの買っておけば良かったのに!」と逆ギレのワタシ。幸運を運ぶはずのすずらんでケンカしちゃうとはね・・・。

そんなことがあったので、今年は絶対に「安いの」を買おう!と心に決めていた我が夫。
午後に2人で散歩に出て、一番最初にすずらんの花をルピック通りで購入。そして坂の下のハー○ン○ッツにてアイスクリームの購入許可まで!(今日の夫は一体どうしたのでしょうか???)調子に乗ったワタシは「2個食べてもいい?」と。しぶしぶOKする夫。(笑) だって、「マンゴー・クリーム」と「ジンジャー・ライチ・クリーム」のどっちにするか選べなかったんだから~。と言ってみる。ふふふ。
そうしていつになくゴキゲンで散歩していると、道のあちこちからすずらん売りに声をかけられました。移民の小さな男の子たちが何度も声をかけてきます。「もう買ったからね~」と断り続ける夫。なんだか盛り場を歩いててポン引きに声かけられてるみたいな状態でした。(坂を下ると実際そういう感じなんですけどね。苦笑)

アベス広場では brocante ブロカント(骨董屋さん)が市を開いてました。こういうのは大体プロフェッショナルな人たちなので、田舎の骨董市で安く手に入れた品をパリで高く売ってるのです。夫の実家の納戸にあるような、いわば「ガラクタ」が、パリではけっこうな値段で売られています。
よく、日本から来たお友達に「蚤の市に行きたい」って言われるんですが、パリ市内のそういう類は大体ボッてるらしいです。でもわたしたち「外国人」にはそれがよくわかんないから、つい買いたくなっちゃうんですよね。
わたしの場合、ケチんぼな夫と一緒のせいで、買うことはもう諦めてます。(悲) が、骨董市に行くと、夫がいろいろ説明してくれるので勉強になります。「あ、コレはねぇ、○○○に使うモノなんだよ。」って。
たとえば、小さな陶器のお皿があります。不恰好なくらい分厚いのに、持つと軽い。どうやら中は空洞らしい。端っこにコルクの栓がついてる。こんなのがお皿・・・? ハイ、これは昔の「保温皿」なのです。小さい子に食事させる時、もたもたしてたらスープなんてすぐ冷めちゃいますよね。そんな時にこのお皿の空洞部分に熱湯を入れてコルクで栓をし、お皿自体が長時間温かさを保つようにしてあるのです。昔の人の知恵ですねー。
フランス式の「ふでばこ」とか、暖炉で使う道具とか、ヒゲのお手入れ専用のお皿とか、日本人にはわからないモノばかり。でも用途がわかると、そのデザインに驚かされます。
「機能を求めるところから生まれるデザインは美しい」と、あるデザイナーさんが言ってましたが、そのとおり。

あ、すっかり「すずらん」の話題からそれちゃった・・・
すずらんの花を贈った人だか、贈られた人だかに幸せが訪れる・・・という風に聞くのですが、どっちなんだかわたしもよくわかってません。この時期にようやく気温も上がってくるので、良い季節の到来を香りよい花で祝おう、ってことかなぁ???

そうそう、フランスにゴールデンウィークは無いって書きましたが、今の時期ちょうど学校が休みで、5月5日(木)が ASCENSION アッサンスィオン(キリスト昇天の祝日)で大人もお休み。それで木・金・土・日と連休にしちゃう人が多いみたいです。(キリスト昇天の日は復活祭から40日目と決められてるそうです。移動祝日。)