2014年、この年度の西洗自治会長がゲートボール(GB)部長になったばかりの私のところに来て、夏祭りでゲート通し遊びをやってくれないかと言いました。老人会スポーツとして限界があると思っていたのでゲート通し遊びでも子供達にGBに親しむきっかけになると思い、やりますと返事をしました。
GBは、紅組5人対白組5人で戦う戦略戦術的球技で、紅組1番が直径7.5cm、重さ230gもあるプラスチック製ボールをスティックでうって4m先の幅22cmのゲートを通すことで試合が始まります。この部分だけを切り出し、ゲーム化したものがゲート通し遊びです。うたれたボールが遠くへ勢いよく転がり、人に当ると危険です。そこで遊び場はネットで囲みます。
5m×5mのコの字型の遊び場を、西洗公園南側、芝生広場東の南西部に設けました。当時はこの部分は土が流出し、平面をとることができませんでした。何日もかけて、落ち葉、枯枝、取った雑草を低い部分に入れ、土をかけて予定の面積の遊び場をつくりました。
当時は距離1m(幼児用)、2m(幼稚園児・小学校低学年用)、4m(GBの第1ゲート並み)の3つのゲートを設けました。ゲート、スティック、ボールは本物を使いました。スティックは、子供用の小型スティックがGB部にあったので幼児などは小型スティックを使ってもらいました。
このゲート通し遊びが、西洗自治会夏祭りで定着し、GB部は今年も遊び場をセットしました。
GB部は、今では全員が80歳以上です。この遊びで一番のハードワークはボール拾いです。ボールを拾って籠に入れ、その籠を受付に戻す作業は非常に疲れます。
そこで今年は、次の写真に示すような、ゲート付近から受付付近に設けたボール受け箱にボールが自然に転がって行くボール運搬レールを設けました。
ボール運搬レ―ルとボール受け箱
この仕掛けを設けたことでボール拾い作業は大幅に楽になりました。ボール拾いは、ゲートの後ろに椅子を置いて坐り、転がって来たボールを拾い、レールに置けばいいだけです。
受付では5個のボールを籠にいれ、遊びに来た人に1回分として渡します。籠にボールを入れる人はボール受け箱付近に坐って、ボール入りの籠を用意します。
この仕掛けは大受けで、遊びに来た人も見物人も、口々に「そうめん流し」だと言って面白がっていました。
昨年は、日限山いぶき会(西洗自治会老人会)から援助に来てくれた老人達は、苦しいボール拾い作業はやらず、受付だけ手伝ってくれました。今年は、これは楽だと言ってボール拾いをやってくれました。
もっと嬉しかったことは、遊びに来た小学生二人が、ボール拾いをやりたいと言って、ボール拾いを楽しんでくれたことです。
夏祭りでは、GBは現代国技だと言って、普及のためと思って無料でゲート通し遊びをやってもらっています。通過成功者にはお菓子をだしています。並んでもらいますが、何回うっても無料です。ただし、一度成功してお菓子をもらった人は、次成功してもお菓子はもらえません。
GB愛好者が誕生することを祈りながら、GB部は夏祭りでゲート通し遊びのお世話を楽しんでいます。
GBは日本で開発された老若男女が楽しめるスポーツで、頭と体の運動になります。競技場は15m×20mちょっとの長方形の平面(土面、芝生、人工コートなど)があればOKです。私達は西洗公園北側の運動広場を使っています。
日本では老人向きのスポーツと誤解され、一時、老人間で大流行しましたが、老人になってからでは打撃は上手にならず、作戦に至っては、老人は頭がかたくて、10年たっても理解できない人がほとんどです。その結果、今は老人はGBをやりたいと思わないので老人のGB愛好家は減る一方です。
そこで近年、日本GB連合は、学校スポーツとして、職場スポーツとして、町のスポーツとして再普及をはかっており、若い人々の間で愛好家が増えています。
世界にも普及中で世界大会が開催されています。開発した日本が勝てないのでは恥ずかしいですね。GBはまさに現代国技です。日限山4丁目でも学校スポーツとして日限山小や日限山中がなんらかの形でGBを活用するようになるといいですね。
私は84歳です。監督・コーチはできませんが、若い人達がGBに親しむ機会を設けたいと思い、通常はもちろん、夏休み、冬休み、春休み、わがGB部の西洗公園での練習試合を、町の老若男女に無料で開放しています。祝日を除き、月木金9:00-10:00です。若い人は打撃はもちろん、作戦も理解できます。若い時にGBを覚えれば老人になっても楽しめます。特に老人に無理な激しい動きはないからです。(注)老人になってから始めると特に作戦理解はむずかしいと思います。GB部は、日限山いぶき会の会員だけが競技する部ではありません。会から補助金をもらって町の人々が無料でGBを楽しめるように手配する組織と思っています。