うそつきみーくんとこわれたまーちゃん。

　いつだったか「すごく気になる作家」として「入間人間(いるまひとま)」を挙げた。
　彼のデビュー作が『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』である。
　そろそろ１０５円落ちしそーだなー。
　とか思っていたら、本当に落ちていた。
　２巻が。
　１巻は……？
　既に買われたのか、まだ１０５円になっていないのか。
　いずれにせよ、近いうちに手に入るだろうと思う。
　電撃文庫の《問題作》はボクの好きな部類に入ることが多い。
　電撃文庫史上初の挿絵イラスト無しの衝撃の問題作『僕らはどこにも開かない』(御影影路 著)は好きだし。
　この『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』シリーズも《問題作》の判が押されている。
　その割に、ばっちりイラストがあると思って中をチラ見すると、なんか本当にさらっとした表情の無い淋しげな挿絵が申し訳程度に載っているだけだった。
　そして何より、カバー裏。
　まさか、あんなことになっていたなんて。
　どうやらまーちゃんは、戯言シリーズで言うと玖渚友と同じタイプの少女であるらしい。
　すげぇ好み。
　早く１巻を手に入れて読んでみたい。
　この作者は、乙一と西尾維新に傾倒しているようだが、明らかに西尾維新、それも戯言シリーズの影響を多分に受けている。
　というか。
　この人なりの戯言シリーズを書こうとしたのではないだろうか。
　２巻カバー裏にあるまーちゃんの科白(せりふ)、玖渚が言いそうなことばっかだもん(笑)。
　ボクは今日、映画「おくりびと」を観たのだけれど、乙一先生の『GOTH』をさらにGOTHっぽくした作品を書きたいと思ったのだけれど。
　多分、入間人間も戯言シリーズを読んで、自分もこんなのを書きたいと思ってこれを書いたのではないかと思う。
　本文を読んでいないので、本当にただの勘なのだけど。
　あとオマージュ的な話題でいくと、おくりびとで主人公・小林大悟が広末涼子に狂おしく抱きつくシーンが際どすぎるのだが、その瞬間、
「時の歩みを、止めてくれ!!」
　と叫んだ。本当に叫んだ。声に出して叫んだ。手振りも交えてピシッと。
　これはアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュＲ２」で主人公ルルーシュが集合無意識(＝神)にギアスをかける（両眼ギアスになる）シーンで叫ぶ、
「時の歩みを、止めないでくれ!!」
　のオマージュである。
　もっと簡単に言えば、映画「マスク」の「フリーーーズ!!」である。
　長々書いたが、要は、気になっていた「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」シリーズが手に入ってラッキー、という話。
　にしても。
　おくりびと。
　演出が上手かった。
　でも計算高さが目について先が読みやすい。
　コードギアス風に言えば、
「優れているが故に読みやすい」。
　でもやっぱり、わかってても面白かったよね。
　特に最初のほうが好き。