5日(第3日目)
滝本竜彦先生の『NHKにようこそ!』を読了した。
主人公はひきこもりのプロフェッショナルで、NHKというのは日本ひきこもり協会の略である。
主人公の病的な症状が、自分のビョーキとあまりに酷似していた。
それで確信した。
やっぱりぼくはひきこもりなのだった。
感想(以下、ネタばれアリだろう)。
激おもしろかった。
読んでいてここまで卑屈な笑い声が漏れてしまう小説も珍しかった。
一文読んでは、くくく、という自嘲の笑みが漏れた。
あまりに共感して、共感しすぎて、まるで自分の過去の日記を読んでいるような、軽い既視感をおぼえた。
なんなんだこれは。なんなんだこの赤裸々文章は。
やばいよ。やばすぎるよ。これは……。
まさしくぼくの日常を文章化したような、正常な人間が軽蔑しそうな怪しい内容だった。もちろんぼくはもっとつまらない日常に生きているけれど、でも、そう――強くそう思ってしまった。
やめてくれ……!
ぼくは途中、そう思った。自分の恥ずかしい過去を暴露されているような錯覚に陥ったのだった。
ダメだった。この小説の主人公はぼくに似て、ダメ人間だった。半端なくダメ人間だった。22歳だからもう手遅れという感じだった(ぼくはまだ19だからギリギリ大丈夫なような気がする)。
広所恐怖症と視線恐怖。それが主人公・佐藤君の持病だった。ひきこもり特有の持病らしかった。
それはまさしくぼくの持病でもあった。だからぼくは等しくひきこもりなのだった。
笑った。おもしろくて笑った。自分が惨めで笑った。自虐的な笑みだった。
もしかしたらこの作者となら友達になれるかもしれない、と思った。激しくそう思った。
というか。
友達になりたいです。
この作者。この作品以降、小説を書いていないようである(雑誌の企画で無理矢理に書かされたことはあるのだけれど)。
すげぇー。
こんな珍奇な小説を最後に小説が書けなくなったとか、ものすごく真実味があってとてつもなく魅力的な話だった。
滝本竜彦。最高。
あ、でも。残念ながらぼくはクスリやエロゲーは未経験なので、その部分では解かりあえないでしょうね。
今日はなぜか弟の誕生日会だった。Nオバさんが主催してくれた。手料理を振舞ってもらった。ぼくも調理補助をした。なっとらん! とか叱られた。でもおいしくできてよかった。
発泡酒を飲まされた。人生二度目のアルコールだった。すぐに紅潮した。
にがかった。にがくない発泡酒らしいがそれでもぼくには、にがすぎた。
それでも勧められるがままに3杯以上飲んだと思う。若干、ロレツが回らなくなり、初めて酔うという感覚を実感した。
アルコールを摂取すると気分がよくなるとかよく聞く。でもぼくはやっぱり全然気分が良くなったりなどしなかった。単にマズかったし、このまま酔いが増したらきっと我を忘れて暴れ出すに違いなかったので怖かった。
本当に怖い。ぼくは自分が恐ろしいのだ。コイツはいったいどんな凶悪な感情を押し殺して生きているのだろうか。それが爆発したとき、どのような災害が起こるのか。とてもとても恐ろしいのだった。一度、半端なく酔っ払ったらどうなるか、検証してみる必要があるのかもしれなかった。何も知らないまま会社の上司に飲まされて酔って暴れて傷害事件にでもなったら大変なのだ。そうなる前に確かめておく必要があるに違いない。けれどたぶん、それは無駄な実験になるだろう。勝手な憶測だが、きっと飲んでいるときの精神状況によって結果が異なってくるだろうから。じゃ、しかたないね。あきらめよう。傷害事件でも殺人事件でも、なるようになるさ。
しかし。
アルコールに頼っても無駄だということが分かった今、ぼくは何を頼って生きていけばいいのだろか……?
あぁそういえば。許婚の件はお流れになった。その代わり、許婚のお父様(?)がぼくを男にしてくれるらしかった。なんのことやらさっぱりわからなかったが、かなしくもそれが現実なのだった。
Nオバさんはぼくに向けて一言。
「だいじょうぶさ!」
快活な笑みでそう言った。
ぼくは、はい……、と曖昧にうなずくしかなかった。
滝本竜彦先生の『NHKにようこそ!』を読了した。
主人公はひきこもりのプロフェッショナルで、NHKというのは日本ひきこもり協会の略である。
主人公の病的な症状が、自分のビョーキとあまりに酷似していた。
それで確信した。
やっぱりぼくはひきこもりなのだった。
感想(以下、ネタばれアリだろう)。
激おもしろかった。
読んでいてここまで卑屈な笑い声が漏れてしまう小説も珍しかった。
一文読んでは、くくく、という自嘲の笑みが漏れた。
あまりに共感して、共感しすぎて、まるで自分の過去の日記を読んでいるような、軽い既視感をおぼえた。
なんなんだこれは。なんなんだこの赤裸々文章は。
やばいよ。やばすぎるよ。これは……。
まさしくぼくの日常を文章化したような、正常な人間が軽蔑しそうな怪しい内容だった。もちろんぼくはもっとつまらない日常に生きているけれど、でも、そう――強くそう思ってしまった。
やめてくれ……!
ぼくは途中、そう思った。自分の恥ずかしい過去を暴露されているような錯覚に陥ったのだった。
ダメだった。この小説の主人公はぼくに似て、ダメ人間だった。半端なくダメ人間だった。22歳だからもう手遅れという感じだった(ぼくはまだ19だからギリギリ大丈夫なような気がする)。
広所恐怖症と視線恐怖。それが主人公・佐藤君の持病だった。ひきこもり特有の持病らしかった。
それはまさしくぼくの持病でもあった。だからぼくは等しくひきこもりなのだった。
笑った。おもしろくて笑った。自分が惨めで笑った。自虐的な笑みだった。
もしかしたらこの作者となら友達になれるかもしれない、と思った。激しくそう思った。
というか。
友達になりたいです。
この作者。この作品以降、小説を書いていないようである(雑誌の企画で無理矢理に書かされたことはあるのだけれど)。
すげぇー。
こんな珍奇な小説を最後に小説が書けなくなったとか、ものすごく真実味があってとてつもなく魅力的な話だった。
滝本竜彦。最高。
あ、でも。残念ながらぼくはクスリやエロゲーは未経験なので、その部分では解かりあえないでしょうね。
今日はなぜか弟の誕生日会だった。Nオバさんが主催してくれた。手料理を振舞ってもらった。ぼくも調理補助をした。なっとらん! とか叱られた。でもおいしくできてよかった。
発泡酒を飲まされた。人生二度目のアルコールだった。すぐに紅潮した。
にがかった。にがくない発泡酒らしいがそれでもぼくには、にがすぎた。
それでも勧められるがままに3杯以上飲んだと思う。若干、ロレツが回らなくなり、初めて酔うという感覚を実感した。
アルコールを摂取すると気分がよくなるとかよく聞く。でもぼくはやっぱり全然気分が良くなったりなどしなかった。単にマズかったし、このまま酔いが増したらきっと我を忘れて暴れ出すに違いなかったので怖かった。
本当に怖い。ぼくは自分が恐ろしいのだ。コイツはいったいどんな凶悪な感情を押し殺して生きているのだろうか。それが爆発したとき、どのような災害が起こるのか。とてもとても恐ろしいのだった。一度、半端なく酔っ払ったらどうなるか、検証してみる必要があるのかもしれなかった。何も知らないまま会社の上司に飲まされて酔って暴れて傷害事件にでもなったら大変なのだ。そうなる前に確かめておく必要があるに違いない。けれどたぶん、それは無駄な実験になるだろう。勝手な憶測だが、きっと飲んでいるときの精神状況によって結果が異なってくるだろうから。じゃ、しかたないね。あきらめよう。傷害事件でも殺人事件でも、なるようになるさ。
しかし。
アルコールに頼っても無駄だということが分かった今、ぼくは何を頼って生きていけばいいのだろか……?
あぁそういえば。許婚の件はお流れになった。その代わり、許婚のお父様(?)がぼくを男にしてくれるらしかった。なんのことやらさっぱりわからなかったが、かなしくもそれが現実なのだった。
Nオバさんはぼくに向けて一言。
「だいじょうぶさ!」
快活な笑みでそう言った。
ぼくは、はい……、と曖昧にうなずくしかなかった。
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