九九の日である。
苦しいよぉ……。かなしいよぉ……。さみしいよぉ……。…………。
わたしもラーメン食べたかったよぉ……。
たしかこんな感じのメモを残した幽霊がいたな。 . . . 本文を読む
雨が降っていた。
僕は傘がなくて雨宿り、というありがちな状況に立っていた。
空はおやつの時間だというのに、厚い雲に覆われていて暗かった。街は灰色に染まり、陰鬱な雰囲気を漂わせていた。
それはどこにでもある、よくある風景だった。
日本には四季があって、雨が適度に降る。だから、雨が降るのは日常的なんだ。ぜんぜん、特別なことじゃないんだ。
僕はバス停にいた。
時刻表の向かいにベンチがあって . . . 本文を読む