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バレエ組曲「金鶏」リムスキー コルサコフ

2016-06-13 21:58:32 | ロマン派
金曜日に帰ってきましたが、時差ボケでほうけています。

ホテルでも、数時間は遠慮しながら練習をしてはいましたが…帰ってきてからの方がはかどりません。やっぱりお疲れ~。

8日には、リムスキー コルサコフの「金鶏」を聴きに行きました。
あのメトロポリタン歌劇場!


オペラを聴きたかったけど、このシーズンはバレエでした。

1907年リムスキー最後の作品。
貴族出身にもかかわらず、ロシア政府の近代化の立ち遅れに批判的で、学生運動にも共感を示します。1905年とうとう大学教授の職を追われます。

ところが、その行動に共感した他の教授たちが一斉に辞職する騒ぎになり、リムスキーは、復職します。

「金鶏」は、寓話です。わざわざ「これは、作り話です。」と断って始められ、最後には、「現実の人物はいません。」という言葉で終わります。

ところが、やはりこの歌劇は、政府から上演禁止にされます。
上演されたのは、リムスキーの死後の1909年になってからです。

オペラ作曲と同時に、バレエ組曲を構想していましたが、2曲を作ったところで、急逝してしまい、残りはシテインベルクとグラズノフが共同でつくりあけました。

ある東欧らしき国

星占い師が、金鶏を国に持ち帰り、王に捧げます。国では議論の真っ最中。
隣国が攻めてくるか、来ないか?闘うか闘わざるか?
金鶏は、不思議な力を持ち「寝転んでおさめよ!」と鳴く。
喜んだ王たちは、星占い師にどんな褒美でもあげる約束をして、ゆったりと寝転んでおさめる。
しばらくすると「気をつけろ!」と鳴くので、軍隊と、二人の王子は、武装して出て行きます。
王と大臣たちは、待っていましたが、誰も帰ってこないので、戦場に行ってみると、兵士たちの遺体が転がっています。
二人の王子も!

しかし、何かおかしい。
お互いに殺しあっていたのです。

幕舎が、建てられていて、そこから美しい女王が。
「やっつけよう」という大臣を下がらせ王は、女王に魅入られます。
幕舎に引き入れられ、踊りや酒でもてなされます。
大臣が、こっそりやってきて「王子は、女王を争って死んだんです。」と言われても、王はもう夢中。
「一緒に我が国をおさめてくれ!」

さて、国に帰った王と女王。
そこに、星占い師が、「褒美に女王を、ください。」と申し出ます。
怒った王は、星占い師を殴り殺してしまいます。
すると、なぜか女王は、高笑い。
「おまえは化け物だ!」と叫び去っていきます。
雷鳴が轟き、金鶏が王の頭を突いて殺してしまいます。
国民は「王無しでどうしたらいいのだ?」と嘆き、復活した星占い師が金鶏を抱えて世界を駆け回ります。

さて、なぜロシア政府は、この作品を、恐れたのでしょうか?