山梨県の富士吉田市と言う所に夫の大学時代の親友がいました。
お互いが結婚してからは、家族ぐるみという形で、学生時代とはまた違う形で親交は続きました。 （双方とも家族構成が似ていて･･･と言うより、職業も、夫婦の年齢も、子供の数と年齢も同じでしたから、気さくに付き合えたのだと思います）
富士吉田市は、富士山の裾野に広がる、とても風光明媚な街です。
しかも、山梨県内では、富士山をもっとも間近で観る事の出来る街で、夫の友人宅も窓を開ければ、すぐ目の前にその荘厳な姿を仰ぎ観る事が出来ました。
遠くから眺める秀麗な富士山とはひと味違う、その迫力ある姿に圧倒されながら、でも、強く心惹かれるものがありました。
「また、富士山が見たくなったね！」
私達家族はそう言って、よく、その友人宅にお邪魔をしたものです。
いつの場合も、そのご家族は私達を歓迎してくれましたが、私が忘れられないのは、私達が行く度に、ご主人（夫の友人）が、ご自分で『うどん』を打って私達をもてなして下さったことです。
富士吉田は『うどん』が名産で、街中にはうどんの美味しいお店がたくさん有りますが、一般の家庭でもうどんを打つのは珍しくないのだそうです。
それにしても、当時、まだ30代だったご主人（夫の友人）が、自らうどんを打って客をもてなしてくれることに、私は驚きました。
（私の夫は、インスタント珈琲さえ淹れられない人でしたから）
古い話で、最近では滅多に思い出すことも無かったのですが、スーパーで国産小麦100％の地粉（下記写真↓）を見たら、あの頃の記憶が蘇ってきました。
双方の家族とも、まだ若く、未来は永遠に続くと思っていたあの頃。
それなのに、私の夫も、夫の友人も、黄泉の国へと旅立ってしまいました。
主のいなくなった双方の家族が、連絡を取り合うことは、もう、ありません。
永遠などあり得ないのだ・・・と、つくづく思います。
それはともかくとして、郷愁に駆られて、せっかく買って来た地粉ですから『うどん』を打ってみようと思います。
うぅ～ん、でも、ネットで検索をすると、私にはハードルが高そう・・・？
(>_<)
『うどん』は気持ちに余裕のあるときに、じっくりと取り組むことにして、とりあえず、今日は、具だくさんのすいとんを作ってみました。
（見だし画像 ↑）
折しも今日はお彼岸の中日です。
夫は、『すいとん』でも昔の事を思い出してくれたでしょうか・・・？
