2016.3.11掲載
オーバーホールを実施してから約5年再度ノイズが出ているとの事で再入院です。
過去のオーバーホール・メンテナンスで対応後暫くはノイズが収まった様にみえましたがどうも直す事が出来ていなかった様です。
今回は過去に分解出来なかったD/Aコンバーター部を分解する事が出来たのでこの部分のオーバーホールです。
外してみるとタンタルコンデンサーの爆発や微かに見える半田クラックが有りました。3度目の正直ではないですがオーバーホールするならやはり全部確認しなければ意味がない事を知らされました。
元値が高価なだけに分解して壊しては元も子も無くなると思い躊躇してしまった事が大きな敗因ですね。
今回の対応後1ヶ月経った頃「素晴らしく良い音でなっている」との連絡がありホント一安心です。
次のReference 64にはこの経験が生かせますね。
2011.12.7掲載
今回は神戸のK氏よりの依頼でKRELLのD/AコンバーターのREFERENCE 64です。
発売当時285万円位のハイエンド機です。
右chよりのノイズ発生の修理とオーバーホールの実施で此方にきました。
D/Aコンバーターだけですが重さはちょっとしたアンプ位の重さがあります。
ノイズについては2日間連続で確認しましたが異常を確認できなかったので一旦置いて作業を進める事にしました。
中は一面ゲートアレーやディスクリート部品で埋め尽くされています。
中央に見える青いケースがD/A変換のICが入っている基板があります。
その右がディスクリートで構成された出力回路です。
中は綺麗な状態でノイズの不具合が出そうな感じの所はなさそうです。
青いケースを外してみましたがこれ以上は分解できないのでD/AのICに何を使用しているかは判りませんでした。
ディスクリートの出力回路の先には当時の高性能のオペアンプが使用されていました。
現在も発売されているOPA627の元になったバイポーラ版ですね。
今回はこのオペアンプを新しい物に変更して音域レンジの拡大と音の分離を良くします。
電源部分の内部です。3個の大きいトロイダルトランスが眼に付きます。
お互いの干渉を避ける為でしょうか?
アナログ回路・D/A回路・デジタル回路用の3個のトランスとなっています。
たぶん重さの大半はこのトランスです。
電解コンデンサの交換やオペアンプの交換等も終わり早速音出しです。
音域レンジも広く音の分離・スピード感、何も言う事が無いほどスッと耳に音が入ってきます。
すごいの一言ですね。
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